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雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Charlie Haden Quartet West / Sophisticated Ladies

   ↑  2010/12/19 (日)  カテゴリー: bass
Charlie Haden_Sophisticated LadiesCharlie Haden Quartet West / Sophisticated Ladies
2010 Universal Music
 

Ernie Watts (ts), Alan Broadbent (p), Charlie Haden (b), Rodney Green (ds), Melody Gardot (vo,M-1), Norah Jones (vo,M-3), Cassandra Wilson (vo,M-5); Ruth Cameron (vo,M-7), Renee Fleming (vo,M-9), Diana Krall (vo,M-11), string orchestra arranged and conducted by Alan Broadbent



チャーリー・ヘイデンが中心となり、アラン・ブロードベント、アーニー・ワッツ、ビリー・ヒギンズらの西海岸で活躍する名手らと1987年に結成した クァルテット・ウェスト ( Quartet West ) の通算7作目となる最新作。前作である『The Art of the Song』がリリースされたのが1999年だから、実に11年ぶりの新作発表ということになります。前作まで参加していたドラマーのローレンス・マラブルが健康上の理由により脱退し、代わりにグレッグ・オスビーやエリック・リードのバンドで活躍する若手ドラマー、ロドニー・グリーンが新たに加入しています。

結成当時は、古きアメリカの映画をテーマにしたコンセプト作品を作ろう、ということで始まったプロジェクトでしたが、活動を続けていくうちに映画とは必ずしも関連性のない作品作りになってきています。ただし、アメリカの古きスタンダードを主体にした洗練さを兼ね備えたノスタルジックなサウンドは今まで終始一貫して変わっていません。

拙ブログを古くからご覧の方は御存じと思いますが、僕個人的にはチャーリー・ヘイデンがあまり好きではないので、殆どアルバムを所有していないのですが、このクァルテット・ウェストは大好きなアラン・ブロードベントとアーニー・ワッツが参加しているということで、チャーリー・ヘイデン関連では唯一大好きな企画で、昔から好んで聴いていました。

クァルテット・ウェスト名義で制作された作品は現在までに下記の6作品です。いずれも Verve から発売されています。

『 Quartet West 』( 1987 )
『 In Angel City 』 ( 1988 )
『 Haunted Heart 』 ( 1992 )
『 Always Say Goodbye 』 ( 1993 )
『 Now is the Hour 』 ( 1996 )
『 The Art of the Song 』 ( 1999 )

また2007年には『 The Best of Quartet West 』というベスト盤も発売されているようです。

この作品群の中で評論家の評価が最も高いのは最後の『 The Art of the Song 』のようですが、個人的に最も愛聴しているのはグラミー賞にもノミネートされた第三作『 Haunted Heart 』 です。レイモンド・チャンドラーにインスパイアされて制作された完全なコンセプト・アルバムで、《 The Long Goodbye 》、《The Lady in the Lake 》、《 Hallo, My Lovely 》 など、チャンドラー作品名を引用したオリジナル曲を配しています。また、ジョー・スタッフォードが歌う《 Haunted Heart 》や、ジェリ・サザーンが歌う《 Ev'ry Time We Say Goodbye 》 や、ビリー・ホリデイが歌う《 Deep Song 》などを、クァルテット・ウェストの同曲の演奏の最後にコーダ的に継ぎ目なくごく自然に繋いだりして挿入するなど、凝ったギミックもあってなかなか素敵な作品です。

閑話休題。さて、待望の最新作ですが、今作は現在活躍している著名な女性ジャズ・ボーカリストへのオマージュ作品です。本格的なボーカル作品はクァルテット・ウェストとしては初めての試みです。一応、前作 『 The Art of the Song 』 の続編という位置づけのようですが、、、。ジャケットのアートワークがいい薫りを放ってます。50年代から60年代のキャピトルの女性ボーカル作品を彷彿とさせるデザインですね。

収録曲12曲中半分の6曲がボーカル入り。しかも1曲ごとに歌い手が違う豪華仕様。参加ボーカリストは、メロディ・ガルドー、ノラ・ジョーンズ、カサンドラ・ウィルソン、ダイアナ・クラール、ルネ・フレミング、そしてルース・キャメロンという超豪華。

ルース・キャメロンはチャーリー・ヘイデンの奥様です。ヘイデンの名曲に《 First Song 》というのがありますが、あれはこのキャメロンさんに捧げた曲だということは知っていましたが、彼女の歌声を聴くのは僕は今回が初めて。他のボーカリストがかなり濃いお声をしているので、その中にあっては一服の清涼剤的役割を演じていて安らぎました。けっこう好きな歌声です。

それから、ルネ・フレミングという歌い手はジャズファンにはあまり馴染みがないかもしれませんね。この人、本職はソプラノ歌手です。最近人気急上昇中らしいのですが、もともとはジャズ・シンガー志望だったようです。2005年にはフレッド・ハーシュ、ビル・フリーゼルらのサポートを得て『 Haunted Heart 』を、2006年にはブラッド・メルドーとのデュオ作品『 Love Sublime 』をリリースしています。後者は本業のソプラノを披露していて当時聴いた僕は思いっきり興覚めしてしまいましたが、前者は発声法を完璧に変えて、ジャズ・ボーカリストとしても何ら遜色ない素晴らしい歌声を披露しています。

本作をプロデュースしているのは、90年代からヘイデンの作品に関わってきた現フランス・ポリドール社長でもあるジャン=フィリップ・アラール (Jean-Philippe Allard ) 氏。ヘイデンの『 Beyond The Misssouri Sky 』も『The Montreal Tapes 』のシリーズも、それから前述したクァルテット・ウェストの『 Haunted Heart 』や『 The Art of the Song 』 もみんな彼の作品です。




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2010/12/19 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Walter Smith Ⅲ / Ⅲ

   ↑  2010/11/12 (金)  カテゴリー: tenor
walter smith III_IIIWalter SmithⅢ/ Ⅲ ( amazon.co.jp )
2010 Criss Cross 

Walter SmithⅢ (ts)
Jason Moran (p)
Eric Harland (ds)
Joe Sanders (b)
Ambrose Akinmusire (tp)
Logan Richardson (as)
Recorded: Brooklyn, N.Y on June 7, 2010

ニューヨーク界隈のコンテンポラリー・ジャズ・シーンにおいて着実にその存在感を浸透させてきたテナー奏者、ウォルター・スミス・三世 ( Walter Smith III, Houston, 1980~ ) の単独リーダー作としては通算3作目となる最新作。

2006年のデビュー作 『 Casually Introducing 』 はFSNT から、今年の夏に発売になりネット上で局地的に話題となった第二作『 Live in Paris 』 ( 前項参照 ) が Apace Time からの発売でしたが、今作は初のCriss Cross 盤です。

キャリアの割にリーダー作が少なく、国内盤も発売になっていないことも関係しているからでしょうか、まだまだ日本では認知されていませんが、それでも最近はサイドメンとしてちょくちょく名前を見かけるようになりました。特に僕が勝手に “ トランペッター新御三家 ” と呼ばせてもらっているジョーン・ジョーンズ ( 前項参照 ) アンブーローズ・アーキンムシーレイ ( 前項参照 ) 、そしてクリスチャン・スコット ( 前項参照 ) のアルバムでは強烈な存在感をアピールしていました。しかも現在、テレンス・ブランチャード・バンドのレギュラー・メンバーとしても活躍中ですから日本でも人気が出るのはそう遠い日のことではないでしょう。

僕個人的にはニューヨークのコンテンポラリー・ジャズ界において、イーライ・デジブリ ( 前項参照 ) 、マーカス・ストリックランドとともに、一番気になるテナー奏者です。

メンバーで目を惹くのは、先日、初リーダー作をリリースしたばかりの現代最高のドラマー、エリック・ハーランドの参加でしょう。ハーランドが頑張っている作品は総じて出来がイイので、ハーランド参加作品はとりあえず押さえておこうと、僕は思っているのですが、このスミスの作品でもかなり気合が入っていて、ハーランド・ファンには小躍りしたくなるような瞬間が随所に散りばめられています。フロントラインには盟友アンブーローズ・アーキンムシーレイが参加、また一曲だけですがローガン・リチャードソン ( 前項参照 ) も参加しています。

収録曲は、スミスのオリジナルが7曲、アーキンムシーレイが1曲、そしてアンドリュー・ヒル作《 Aubade 》で計9曲の構成。兎に角、スミスのオリジナルがメチャクチャかっこいい。複雑なテーマを一糸乱れぬアンサンブルで聴かせてくれます。非常に心地よい緊張感です。螺旋階段を跳躍しながら激しく昇降していくようなソロを聴かせるのはスミスIII。そしてそのスミスIIIに強烈な揺さぶりをかけるハーランド。この両者の絡み合いは尋常ではない高みに到達していて、聴く者全てを摩訶不思議な桃源郷へと心地よく拉致してくれます。

この数年、どんなジャズを聴いても大同小異、類円形のサウンドにしか聞えませんでした。今後もドラスティックにジャズが進化することはおそらくないのだろうなぁ、と一種諦念みたいな感情を持って惰性でジャズを聴いているようなところが僕にはあったのです。ジャズに関しては、もう行きつくところまで行きついてしまった感が否めなかったのです。がしかし、今回のスミスやハーランドのようなニューヨークの最先端を突き進むミュージシャンの演奏を聴くにつけ、僅かながらジャズの明るい未来が垣間見えたような気がします。まあちょっと大げさですが...。

明日に続く、かも



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2010/11/12 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Keith Jarrett & Charlie Haden / Jasmine

   ↑  2010/05/17 (月)  カテゴリー: piano
keith_jarrett_and_charlie_haden_jasmine2.jpg
Keith Jarrett & Charlie Haden / Jasmine ( amazon )
2010 ECM
 

Keith Jarrett (p)
Charlie Haden (b)







70年代にアメリカン・カルテットを結成し『 The Survivors Suite ( 邦題:残氓 ) 』などの名盤を世に残したキース・ジャレットとチャーリー・ヘイデンが31年ぶりに共演したデュオ作品。

2007年、チャーリー・ヘイデンのドキュメンタリー・フィルムの制作中、キースへのコメントを依頼したのがきっかけとなり二人は再会を果たした。その際、キースはチャーリー夫妻を自宅に招き入れ数日間を共に過ごしたのだが、その滞在中に二人は密かに多くの楽曲をレコーディングしていたのだ。

ただし、初めからCD化するために記録されたものではないため、使用したピアノは調整不十分なアメリカン・スタインウェイであったという。しかもキースの自宅スタジオでの録音であり、レコーディング用の音響設定ではないため、決して Hi-Fi な音ではない。

私家録音の域を脱しない演奏内容であることは、録音後3年もお蔵入りしていたという事実からも容易に想像できるのだが、キース自身のライナーノーツによると、この3年間、二人で録音テープを持ちあいながら生活し、リリースに向けて選曲や曲順について激しいディスカッションを繰り返してきたという。いったんお蔵入りになった音源をレコード会社との契約履行のためにCD化してしまった訳ではなさそうだ。真偽の程はわからないが、多少なりとも大人の事情というものもあったのではないかと思うのだが。

全8曲でスタンダード中心。パリのキャバレーを舞台にしたミュージカル映画 『 ムーラン・ルージュ 』の中でのニコール・キッドマンの熱唱が印象的だったジョー・サンプル作の《 One Day I'll Fly Away 》や、慢性疲労症候群で療養中に制作されたソロ作品『 The Molody at Night, With You 』 でも演奏されていたジェローム・カーンの《 Don't Ever Leave Me》なども再演されている。

二人の心の交流が親密に語られていく穏やかな作品なのだが、キース・ファンの反論を承知で云わせてもらうなら、とにかく、ユルい。キースもここまでユルいジャズをやるのかと、愕然とした。前述した『 The Molody at Night, With You 』も確かにユルかったが、まだキース独特の翳りある色気や独特のリリシズムの断片を随所に垣間見ることができた。が、しかし、今作はそんな断片するらみることができない。

こんな音源をCD化しちゃって本当にいいのだろうか、と真剣に心配してしまう。まあ、もはや評価の浮き沈みのないビッグ・アーティストの地位にあるキースだからこそCD化が許されたのだろう。他のミュージシャンがもしもこんな音源をあげたとしても、一発で却下だろう。はじめキースとチャーリー・ヘイデンの再会と聞いて、アメリカン・カルテット時代のような将来を予感させるアヴァンギャルドな気概のある演奏を微かに期待したのだが、やっぱり期待はずれだったようだ。

しかしながら、BGMとして聴き流すにはよいかもしれない。最高に贅沢なBGMを提供してくれるであろう。雨の日にでも一日中部屋に流しっぱなしにして読書なんて、考えただけでワクワクする。まあ、色々と文句はいいながら、結局はファンは買わずにいられないような愛すべき作品ではないだろうか。なんだかんだ云って、今晩も聴いているわけだし。




 中年音楽狂さんの記事 『 何とも穏やかな Keith Jarrett とCharlie Haden デュオ 』 はこちら


 910さんの記事 『 Jasmine/Keith Jarrett/CHarlie Haden 』 はこちら

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2010/05/17 | Comment (29) | Trackback (5) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Shelly Berg / The Joy

   ↑  2009/11/21 (土)  カテゴリー: piano

shelly berg joy



西海岸で活躍するピアニスト、シェリー・バーグ ( Shelly Berg , Cleveland , 1955~ ) が1996年に DMP に吹き込んだ記念すべきデビュー作品。

ピアノ好きなジャズ・ファンの間では1997年のオスカー・ピーターソンに捧げた作品 『 The Will 』 や、寺島靖国氏が絶賛した2005年のコンコード盤 『 Blackbird 』 などが人気がある。しかし、このデビュー盤もそれらと比べても決して遜色ない素晴らしい作品だ。

シェリーはピアニストとして活躍するだけでななく、音楽教育者としても有名である。1996年から98年には国際ジャズ教育協会 ( International Association for Jazz Education : IAJE ) のプレジデントを務めている。また、南カリフォルニア大学(The University of Southern California : USC ) ソーントン音楽学校のジャズ研究科での教授職の経験もある。2007年にはマイアミ大学フロスト校の学部長に任命されている。

そのような素晴らしいキャリアもあって、最近は若手ミュージシャンからの信望も熱く、「シェリー・バーグの薫陶を受け~」という経歴の紹介文をミュージシャン・サイトでみかける機会が増えた。たとえば最近ではジェラルド・クレイトンがシェリー・バーグにピアノと作曲を習っている。

あらゆるスタイルの音楽に通暁しているにも関わらず、彼自身が奏でるジャズは驚くほどオーソドックスだ。

ギミックを排し、あるときはストレートに小気味よくスイングし、あるときは哀愁美メロでリスナーの涙腺を直撃する。コンテンポラリーな気難しい曲もイケるのだろうが、決してやることはない。常に心地よいスイング感と解放感の演出にその力を注ぐ。聴いていると心底嬉しくなってくる、そんな幸福に満ち溢れた作品だ。

まあ、彼の作品はどれもほどんど同じ作風なのだが、そこがまたイイのだ。

ジャズの聴き手は常に革新的でクリエイティブな音を求めている訳ではない。半世紀以上もの間、繰り返し繰り返し演奏されてきたスイングするジャズを、これからも反復して聴き続けていく中に、快感を求める、そういったジャズの聴き方もあって良いのではないか。この前聴いたジャズとほどんど同じジャズだけど、でもちょっとだけ違う普通のジャズ。そんな微妙な差異の発見にこそ、ジャズの喜びがあるのかも、って最近つくづく思う。

シェリーの素晴らしさはその演奏力だけではない。彼のソング・ライティング力も瞠目すべき点である。本作でも哀愁を帯びたメロディーセンスが光るタイトル曲 ≪The Joy ≫ なども印象的だ。さらにはスタンダード≪ Here's That Rainy Day ≫ のラテン調のアレンジも秀逸であるし、とにかく演奏、作曲、アレンジと、どれをとっても非の打ちどころがない。



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2009/11/21 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Diego Barber / Calima

   ↑  2009/05/09 (土)  カテゴリー: guitar
diego barber5





新進気鋭のギタリスト、ディエゴ・バーバー ( Diego Barber, Canary Island, B. 1978 ) のデビュー作。もちろん全く知らないギタリストだが サポート・メンバーに FLY  ( 前項あり ) を起用しているので購入。このディエゴというギタリストは、実は完全にクラシック畑のミュージシャンらしい。

地元カナリア諸島の音楽学校を卒業後マドリードに移り住み、アルトゥロ ソリア音楽院 ( The Conservatory of Arturo Soria ) でクラシック音楽を学んでいる。その後、サラマンカ王立音楽院 ( Conservatory Superior of Music of Salamanca ) でクラシックギターで学位を取得し、さらにオーストリアにあるザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学 ( Mozarteum University in Salzburg ) でも著名なクラシック・ギターーの権威、マルコ・タマヨ ( Marco Tamaya )  に二年間師事した。マイアミ第一回国際ギター・コンテスト ( 2005年 ) で優勝をはじめ数多くのコンクールで優勝しており、その高いクラシック・ギターの技術は折り紙つきのようだ。しかしプロのジャズ・ミュージシャンとしての活動は彼の経歴からは見えてこない。つい最近になり活動の拠点をミューヨークに移しているが、渡米する直前にマドリードでチェマ・ビルチェス(馬鹿テク!! Toutube 必見 ) というギタリストにジャズについて学んでいる。ジャズに関する正式な教育はおそらくその時期だけであろう。

もともとジャズにも関心があったようだが、何故デビュー作品がクラシックではなくジャズなのかは謎だ。それまで交友がなかった FLY を起用した理由についてはSannyside Records のウェブサイト に次のように書かれている。

≪ 渡米してすぐにレコーディングのチャンスが巡ってきたが、彼が描くプロジェクトを実現するための適切なミュージシャンを選ぶだけの時間的余裕がなかった。そのため彼 が目をつけたのがニューヨークで最もf先進性に富むバンドとして注目を集めている FLY だった。≫

全8曲ですべてディエゴが音楽在学中に書き貯めていたオリジナルだ。最後のM-8 ≪ Air ≫ は21分におよぶ大作。クラシック、フラメンコ、ジャズの間をシームレスに行き来しながら優雅にフレーズを紡いでいく様は流石と言えるが、基本的にはジャズの要素は希薄な作品だ。百戦錬磨の FLY だけあって見事にディエゴの音楽性にシンクロしている。がしかし、マーク・ターナーとディエゴの間には全くインタープレイが見られないし、そもそも音楽に対するロジックが全く異なるので非常に違和感を感じる。それでも ディエゴはM-4 ≪Catalpa ≫ や M-7 ≪Virgianna≫などでロック・ビートに乗せてジャズ的アプローチ( 大半はペンタトニック・フレーズだが ) を見せて健闘している。

テクニカル的には申し分ないが、もし彼が今後ニューヨークでジャズ・プレーヤーとして生き抜くためには、更なるジャズのトレーニングが必要となるだろう。今後の活躍に期待大だ。


ちなみに、彼の Myspace では本作の8曲のうち6曲を試聴することができる。余談だが、Myspce にアップされている曲は Free Music Zilla で簡単にダウンロードできる、、、らしい。詳しいことは知らないが。

Diego Barber  /  Calima     星1つ星1つ星半分
Diego Barber  ( g )
Mark Turner  ( ts )
Lary Grenadier  ( b )
Jeff Ballard  ( ds )


『 ジャズCDの個人ページBlog 』 の工藤さんが書かれた Diego Barber に関する記事はこちら
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2009/05/09 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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