雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Jeremy Taylor / Reggae Interpretation Of Kind Of Blue

   ↑  2011/07/28 (木)  カテゴリー: etc
Reggae Interpretation Of Kind Of BlueJeremy Taylor / Reggae Interpretation Of Kind Of Blue ( amazon.co.jp )
2011 SECRET STASH / ZOUNDS



1981年、当時ニューヨーク州立大学で教鞭をとっていたジャズ・ミュージシャンのジェレミー・テイラー氏が、ジャマイカのミュージシャンとともに制作したマイルス・デイヴィスの 『 Kind of Blue 』 のカヴァ集。タイトルが示すように 『 Kind of Blue 』 のレゲエ解釈であり、収録曲もすべて 『 Kind of Blue 』 のまま。ただし、各曲のダブヴァージョンも収録されている。

不運なことにテイラー氏は、このレコーディングの数週間後、公演のために訪れていたパリのホテルで客死。そのためこの音源は長い間お蔵入りになっていたが、『 Kind of Blue 』リリース50周年を迎えた2009年に Seacret Stash よりヴァイナル盤のみの仕様で発売され、クラブ系の一部のファンの間で話題になった (らしい)。

ヴァイナル盤発売当時、僕はたまたま本屋で立ち読みしたクラブ・ミュージックの専門誌でこのアルバムを存在を知り、聴いてみたい衝動に駆られたが、その頃は既にヴァイナル盤からは足を洗って、いかなる場合もLPは買わないと決めていたため、泣く泣く購入を断念した思い出のある作品だ。《 どうせすぐにCDも発売されるだろう 》 と高を括っていたが、一向にCD化される気配もなく、あっという間に2年の歳月が流れ、完全にその存在すら忘れてしまっていたが、今回、突然のCD発売となった。発売してくださったお方は、やっぱりというか、彼しかいないというか、レコード番長こと須永辰緒氏。

7月20日発売のインタビュー系音楽雑誌 『 SWITCH 』 2011年8月号に 『 新訳ジャズ ( もっと。まだ見ぬ発見と驚き )』 と題した特集記事が掲載されているが、その記事のなかで須永氏自身が本作について次のように語っている。氏によると、

いつまで経ってもCD化されないのでレーベルに連絡したんです。そうしたらジェレミーの遺族との約束で、アナログは出してもいいけれと、二年間はCD化しないでほしいと言われたらしくて。そうしているうちにアメリカのCDセールス状況がが酷いことになっちゃって、そのレーベルもCD化を諦めていたんです。それなら日本でやらせてくれないかって、二年間交渉して、自分で出すことにしたんです。

ということらしい。2年もの間CD化されなかったその謎が氷解したのはいいのだが、では遺族は何故、CD化を拒んでいたのか、そのことは謎のままだ。CD化を先送りにしたほうが、最終的にトータルとしての売り上げ数が稼げるのでは、という思惑でもあったのだろうか。

さて、期待の内容だが、なんとも微妙なんだな、これが。須永氏は、《 これはぜひ聴いてもらいたい。本当に最高だから。》 と、絶賛しているが(そりゃ、自分のレベールから出しているんだから誉めるのは当然だが)・・・。

やっぱりユルユルのレゲエのリズムには根本的にジャズの旋律は乗りにくいのかな。 ボサノバとジャズは相性が凄くイイのにね。これがスカになると俄然ジャズとの相性がよくなるわけだが。

リズムがユルい上に、フロントのテナーとトランペットのソロも妙に間伸びしてノリが悪い。というか、リズムがユルい “ ので ” フロントのソロまでユルくなるんだろう。ちょっと聴くに堪えられないアドリブだ。言い過ぎかもしれないが、フロントの二人は素人レベルの演奏力ではないだろうか。リズム隊はジャマイカから招聘してもよいが、フロント陣営はニューヨークのジャズ・ミュージシャンを起用すれば、かなり締まった聴きごたえのあるジャズ・レゲイ作品ができたであろうに・・・。しかしながら考えてみたら、このアルバムを買い求めて聴くようなファンは真性ジャズファンではないのだろうから、そういうクラブ系のファンにとってはアドリブの質なんか眼中にないのだろうな。

そして、このミュージシャンのジャズ気質のなさだけでも激しく物足りないのだが、さらには録音がこれまた痛いのだ。全編エコーがかかり過ぎ!! まるで風呂場でラジカセ聴いているみたいだ。エコーのかかったサウンドが聴きたければ、リスナー側の機材 ( AVアンプなど ) でどうにでもなる時代なのだから、制作者サイドは変な装飾を加えなくていいのではないだろうか。

でもまあ、脳みそが融解するくらいの猛暑続きの今年の夏には、確かにマイルスの『 Kind of Blue 』よりはこのレゲエ盤のほうがフィットするかもしれない。そして、氏も云っているように、このアルバムをきっかけに一人でも多くの人がマイルスの『 Kind of Blue 』を聴く気になってくれれば、それはそれで嬉しいことではあると思う。



SWITCH Vol.29 No.8(2011年8月号) 特集:新訳ジャズ
スイッチパブリッシング 著者:新井敏記 価格:819円 評価:★★★★★


巻頭特集 上原ひろみ
今年、自身が参加したアルバムがグラミー賞を受賞した世界的ジャズピアニスト、上原ひろみ。
理論、それとも直感? ジョシュア・レッドマン×平野啓一郎
鼎談|naomi&goro&菊地成孔 ジャズ/ボサノヴァの愛憎史
須永辰緒 ジャズ発、レゲエ経由マイルス行き?


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2011/07/28 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Toots Thielemans / European Quartet Live

   ↑  2010/12/10 (金)  カテゴリー: etc
Toots Thielemans_European Quartet LiveToots Thielemans / European Quartet Live
( amazon.co.jp )
2010 Challenge
 


Toots Thielemans (hamonica)
Karel Boehlee (p, syn)
Hein Van de Geyn (b)
Hans van Oosterhout (ds)
Recorded: Live in 2006, 2007, 2008


ジャズ界のカールじいさんこと、ハーモニカの名手、トゥーツ・シールマンス ( Toots Thielemans, Brussel, 1922~ ) の最新作。御年88歳とかなりの高齢ですので大抵のジャズファンは、まだ吹けるの? と思うかもしれません。がしかし、そうした危惧は一曲聴けばすぐ払拭されます。そりゃ80年代~90年代頃の演奏と比べればアドリブは音数少なくシンプルにはなりましたが、一音一音の音圧はしっかりしていて、老齢による衰えなど微塵も感じられません。

1952年にアメリカに移住したのをきっかけに本格的にジャズの分野で活動を開始したシールマンスですが、その活動のフィールドはジャズ界にとどまることを知らず、ポール・サイモンやビリー・ジョエルをはじめとする多くのポップ歌手との共演、あるいはCM音楽の分野やテレビ番組『セサミストリート』の主題歌を作曲したりと、その音楽的許容度の広さと音楽的汎用性の高さには心底驚かされます。

そんな膨大な音源を残しているシールマンスですが、僕個人的に特に印象深かった作品といえばそれは、ビル・エバンスの1978年作品『Affinity』です。エバンスの名盤として推挙する人は流石にいないと思いますが、でも意外に『Affinity』を隠れて聴いているエバンス・ファンっているんじゃないかって、推測するのですが、どうでしょう。

話はちょっと横道に逸れますが、この盤を僕は、22歳の冬、新潟市西堀通りにあるバー『 アル・カポネ』で始めて聴きました。軽音楽部の仲間4,5人と何件か飲み屋をハシゴし、午前3時も過ぎた頃にやっと『 アル・カポネ』に到着。みんなかなり酔いが回っていたので殆ど会話もなく、僕は通りで点滅する赤信号をぼ~と眺めていました。その時、マスターがかけたレコードがこの『Affinity』でした。今考えるとお恥ずかしい話ですが、当時のけいおんの仲間でこの『Affinity』を知っている奴はいなかったのです。すぐさま「ハーモニカはシールマンスだけど、さて、このピアノを弾いているのは誰だ?」という話題で静かに盛り上がったのです。いろいろなピアニストの名前が挙がる中、誰かが「エバンスではないな」と言ってみんな大きくうなずいたのを覚えています。それくらいこの盤でのエバンスは僕らがそれまで知っていたエバンスとは大きくかけ離れたピアノを弾いていたんですね。最後にマスターに答えを聴いて部員一同びっくり。翌日、二日酔いのなかレコード屋に駆け込み、この『Affinity』を買ったのを今でも鮮明に覚えています。因みにこの『 アル・カポネ』というバーですが、今でもちゃんと営業されています。嬉しいなぁ。

もう一枚忘れられないアルバムを挙げるとすれば、90年に入ってからブラジル音楽に急接近した『 Brasil Project 』ですね。始めて聴いたときは、チョコとバナナの相性がいいことを初めて知ったときのような新鮮な感動を覚えたものでした。冬に聴けば心を温めてくれるし、夏に聴けば爽やかな気分にさせてくれるシールマンスのハーモニカって、不思議な魅力をもっているんですよね。

今作は、カレル・ボエリーのレギュラー・トリオ ( カレル・ボエリー、ヘイン・ヴァン・ダヘイン、ハンス・ヴァン・オーシュタハウトゥ )  とシールマンスが組んだ “ ヨーロピアン・カルテット ” 名義での実況録音盤です。このカルテットは2006年結成以来、現在も活動を続けていますが、アルバムに収められている音源は2006年から2008年までの間に演奏されたものからのベストテイク集です。

カレル・ボエリー ( Karel Boehlee,1960~ ) は“ ヨーロピアン・ジャズ・トリオ ” やその後の木全信氏プロデュースのM&I 作品などで日本に紹介されたオランダ人ピアニストですが、プロデューサー主導による軟弱路線とエロエロ外装により、真摯なジャズファンから黙殺されたちょいとかわいそうなピアニストです。でも今回は本来の彼の魅力がかなりいい形で現出しているように思われます。このトリオは決して熱くはなりませんからね。紳士的に常に淡々とジャズを演奏しますから、老境のシールマンスには非常にマッチングが良いようです。

収録曲は、《 Summertime 》《 The Days of Wine and Roses 》《 On Green Dolphin Steet 》《 枯葉 》などのスタンダードと、イヴァン・リンスの《 Comecar de Novo 》、そして彼が作曲した名曲《 Bluesette 》と《 For My Lady 》などで全12曲。どの曲も今まで何度となく演奏してきた愛奏曲ばかりです。

中年音楽狂さんの記事 『想定外の素晴らしさ:Toots Thielemansのライブ盤 』 はこちら

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2010/12/10 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

超絶技巧!! リコーダーでジャズを演る Benoit Sauve

   ↑  2010/07/18 (日)  カテゴリー: etc



小学生の頃、大好きな女の子のリコーダーをこっそり手にとって、舐めたり、匂いをかいだりしましたよねぇ。しませんでしたか?そうですか。

いずれにしてもあの子供の楽器の代名詞のようなリコーダーでジャズの即興をやっちゃう人がいるんですね。フランス人リコーダー奏者、ベノワ・ソーヴェ ( Benoit Sauve ) という人が、コルトレーンの 《 Blue Train 》 や、クリフォード・ブラウンの 《 Donna Lee 》 や、マイケル・ブレッカーの 《 Some Skunk Funk 》 などのアドリブを完コピーした動画を YouTube にアップしています。

音に表情をつけるのが難しく、クレッシェンドしようものなら簡単に音程がぶれてしまうリコーダーでここまで吹けるとはまさに神ワザ。だいたいリコーダーって半音階出せるんだっけ? キーはどうなってるの? やっぱりフィンガリングよりも口周りが難しいんでしょうね。

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2010/07/18 | Comment (8) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

North Sea Jazz Festival 2010 は Uitzending Gemist で観よう !!

   ↑  2010/07/16 (金)  カテゴリー: etc
north sea jazz 2010 logo.jpg

毎年恒例のノース・シー・ジャズ・フェスティバル ( North Sea Jazz Festival ) が、今年も7月9日、10日、11日の3日間にわたりロッテルダムで開催され、大盛況のうちに閉幕しました。

超ド級のアーティストを招聘してヨーロッパ最大規模で開催されてきたNSJですが、今年も眼の眩むような豪華アーティストが出演しました。たとえば常連のパット・メセニー、ハービー・ハンコック、マッコイ・タイナーはもちろんのこと、今年はジャズ界の大御所ソニー・ロリンズやオーネット・コールマンもその健在ぶりを披露。またソウル界からもスティービー・ワンダー、Earth Wind & Fire、アル・グリーンらが出演。そのほかにもジョシュア・レッドマン、ジュリアン・レイジ、ノラ・ジョーンズ、ジェイソン・モラン、トマソ・スタンコ、Tower of Power、リー・コニッツ、フィル・ウッズ、シダー・ウォルトン、デヴィッド・サンボーン、スティーブ・リーブマン、クリスチャン・スコット、ボビー・ハッチャーソン・・・と、名前を挙げきれないほどのビッグネームや注目の新人が出演しました。

これだけの超一流アーティスト達が、ロッテルダムの巨大多目的ホール Ahoy の16会場に分散して同時多発的に3日間のマラソンライブを行うわけですから、とってもじゃないけど好きなアーティストを全部観回るのは不可能でしょう。嬉しい悲鳴を上げながらみんな会場間をハシゴして観回るのでしょうね。羨ましいなぁ。ジャズファンにとってはまさに夢の楽園ですね。東京ジャズで喜んでいる自分が情けなくなります。いつかはアムステルダムに休暇をとって行ってみたいとは思うけど、たぶん一生無理だろうなぁ。

Uitzending Gemist

と云う訳で、NSJを観に行く金も時間もないジャズファンに朗報です。実はNSJの動画を配信しているサイトがあるのです。『 Uitzending Gemist ( Missed Broadcast ) 』 という母国オランダの公的なサイトがそれです。

実はオランダでは現在、ほとんどのテレビ番組やラジオ番組をネットで閲覧することが可能です。放映された番組はこの『 Uitzending Gemist 』に保存、アーカイブ化されて、全世界の人々が無料で自由に閲覧することができるのです。

NSJ も一日分のダイジェスト映像、人気のあるアーティストの個別のライブ映像などを公共放送局 NPS を通じて放映しましたが、これらは全て『 Uitzending Gemist 』に保存されています。では、簡単に閲覧方法を記しておきます。

まずは、オランダ国内のテレビ局やラジオ局に関するポータルサイト 『 omroep.nl 』 にアクセスします。ここはオランダの放送事業を管轄する オランダ公共放送 ( Nederlandse Publieke Omroep : NPO ) が運営するサイトです。画面最上部のサイトナビゲーションから [ UITZENDING GEMIST ] タブをクリックすると、目的のサイト 『 Uitzending Gemist 』 に飛べます。そして画面右上の検索窓 [ Zoek ( Search ) ] に “ north sea jazz 2010 ” などと適当に文字列を入力すれば検索結果が表示されますので、そこから好みの番組を視聴してください。因みに NSJ のアーカイブは2009年分からあるようです。

north sea jazz 2010 検索 

検索結果から《NPS verslag van North Sea Jazz 2010 》 をクリックすると、更に詳細な番組が表示されます。1日分のダイジェスト動画が3本、個別のアーティスト動画が20本アップされています。NSJ のライブはすべて75分と決まっているので、どの動画も約70分前後の長時間番組です。Youtube のように10分以内という制限がない動画配信なのでじっくり観られます。


好きな番組をクリックするとメディアプレーヤーを使った埋め込み型のプレーヤーが別ウインドウで立ちあがります。プレーヤーはデフォルトでは Windows Media Player ですが、プレーヤー下の[ Bekijk ( 英 look ) in Silverlight ] をクリックすれば Silverlight player に切り替えられます。このプレーヤー上から別の番組に切り替えたい時は、プレーヤー右半分に縦に並ぶタブから [ Meer afleveringen ( More episodes ) ] をクリックすれば、リストが下に表示されます。ひとつのプログラムが1時間以上あるので、観始めるとあっという間に3.4時間過ぎてしまいます。それにしてもオランダという国は音楽愛好家にとっては住みやすい国ですね。

north sea jazz player

人口1600万人、国土面積は日本の10分の1、GDPも日本の6分の1 (日本:世界2位、オランダ:世界16位 ) しかないオランダが、このような世界のジャズ文化をリードするイヴェントを開催していることに驚きを感じずにはいられません。国をあげて文化や芸術の発展に力を注いでいるオランダが純粋に羨ましいです。音楽芸術にしても、クラシックだけではなく、メトロポール・オーケストラやジャズ・オーケストラ・オブ・コンセルトヘボウのような大衆音楽までも国が援助をしているという、懐の深さを感じますし。ジャズに対する関心や理解は、個人レベルでは日本もオランダに負けてはいないと思いますが、政府の音楽芸術への積極的な支援という点に関しては、日本はまだまだ遅れていると言わざるを得ません。





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North Sea Jazz Festival 2010

   ↑  2010/07/15 (木)  カテゴリー: etc

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StreamTransport を使って Smalls のストリーミング映像をキャプチャして観る

   ↑  2010/07/09 (金)  カテゴリー: etc

グリニッチ・ヴィレッジにあるジャズクラブ『 Smalls 』のライブ映像がリアルタイムでストリーミング配信されている、ということは以前に拙ブログでもご紹介させていただきました。インターネット時代を生き抜くための新しいジャズクラブのあり方を模索する中で、3代目オーナー、スパイク・ウィルナー氏はこの配信事業を思い立ったとのこと( ダイナーズクラブの会員誌 SIGNATURE 2010年3月号インタビューより)。既にご存じのようにスモールズ・ライブというネット販売専門のレーベルも昨年ローンチし、一方でウェブサイト上に『 Artists + Audio Archive 』  というコーナーを設け、2007年9月以降Smalls で記録された膨大なライブ音源アーカイブを公開するという前代未聞の太っ腹な企画もスタートさせています。いやもう、これには感激です。普段はケチな僕も思わず小額ながらドネイトさせてもらちゃいました。( ウェブサイトの《 live video 》に入るとドネイトのボタンが設置されています。)

目も眩む程の膨大な過去のライブ音源が、自分の部屋にいながらにしていつでも聴けるだけでも相当嬉しいのですが、それに加えてリアルタイムのストリーミング配信ですから、真面目に聴き入ろうものなら寝る時間などありません。というか、仕事する時間がありません。というのも、Smalls の営業時間は午後7時30分から午前3時30分。ニューヨークと東京の時差は13時間。ということは、ライブが始まるのは日本では朝の9時頃なのです。とってもじゃないけど朝からPCにかぶりついて観ていられるほど暇もないし、偉くもありません。

と云う訳で、ストリーミング配信されている動画を保存できるダウンローダーを探してみました。まあ金に糸目をつけずインターナルのMPX Ultimate Edition でも買っちゃえば簡単に解決できそうなのですが、ここはケチってフリーソフトで探してみました。で、なかなか使い勝手が良かったのがこの StreamTransport というダウンローダー。一般的には Ustream やニコ生などのストリーム動画を録画するのに使用している方が多いツールですが、Smalls のストリーミングでも試したら難なくキャプチャできました。ご興味のある方はこちらのホームページからダウンロードしてみてください。


http://www.streamtransport.com/


StreamTransport をダウンロードし起動すると下のようなメイン画面が表示されます。見ての通りブラウザとダンローダーが一体化した作りになっています。Smalls のストリーミング・サイトではブラウザにプレイヤーが埋め込まれており、動画ファイルのURL はJavaScriptに組み込まれているためそのままではファイルの居場所がわかりませんが、このStreamTransport は、目的のサイトを専用のブラウザで表示し、その中の再生された動画のストリーミングURLを解析して、その動画をflvファイルで保存してくれるツールというわけです。



使い方は簡単です。まず、(1) 一番上のURLの入力ボックスに録画したいアドレス、ここではSmalls の[ live video ] のページアドレスをコピペします。そして (2)  URLボックス右にある [ start ] ボタンをクリック。


StreamTransport_blog1


そうすると専用ブラウザにライブ映像 が表示されます。ちょうど今、 Virginia Mayhew のギグ直前の様子が映し出されていますねぇ。(3)  同時に、下のタスク欄に動画のストリーミング・サーバーのアドレスなどのダウンロード情報が表示されます。URL項目を見ると、なるほど、smalls のライブは RTMP プロトコルを使用していたことが分かりますねぇ。どおりで GetASFStream ではダウンロードできなかったわけだ。(4) そして最後に右下の [ download ] ボタンをクリックすればダウンロードが開始されます。

StreamTransport_blog2


ダウンロードの進行状況は、ダイアログボックスが別に現れ、そこで確認できます。どうも同時にいくつかのダウンロードが可能のようです。上にボタンが並んでいますが、[ Locate ] ボタンはエクスプローラーでダウンロード・フォルダを表示してくれるものです。[ play ] ボタンは、ダウンロードしたflvファイルを再生するためのものです。このダイアログボックスはメイン画面の右下にある [ Show Tasks ] ボタンをクリックしても表示されます。

StreamTransport_DL2


最新ヴァージョン 1.0.2.2041 ではダウンロードしたflvファイルの出力フォルダとファイル名を指定することができるようになりました。[ Download ] をクリックする前に、そのボタンのすぐ上にある[ Change Folder ] にチェックを入れれば指定用のダイアログボックスが現れます。

StreamTransport_file rename

出力したflvファイルは、flv対応のプレーヤーで再生してください。GOM PLAYER でもFLV Player でもなんでもいいのですが、僕はシンプルで動作が軽いFLV Still を使っています。このツールが便利なところはflv動画ファイルから音声だけをmp3で抽出してくれる機能が付いているところです。


そんな訳で、とっても便利なダウンローダーなのですが、欲を言えば、タイムスケジュール機能が欲しいところ。忙しい時など、スタートボタンを押すためにPCの前まで行くことすらできないこともあるので。今のところスケジュール機能が付いているストリーミング・ダウンローダーはGetASFStream だけですが、前述したように RTMPプロトコル非対応なので仕方ありません。

余談ですが、今話題の Radiko のサイマル放送も RTMPE プロトコルに対応しているこのStreamTransport でダウンロード可能でした。ただ Radiko だけをダウンロードしたいなら Radiko に特化した専用のダウンローダー Radika がありますので、ふつうはそちらを使うでしょうね。スケジュール機能付きで予約録画できますから。僕もRadika で小川隆夫氏の 『 ジャズ・カンヴァセーション 』 ( インターFM、日曜午後4時~6時 ) を毎週録画しています。でも聴く時間がなくて未聴ファイルが貯まるいっぽうですが。

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2010/07/09 | Comment (10) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

似ているCDジャケット

   ↑  2010/04/04 (日)  カテゴリー: etc

stefano di battista_ la musica di noi  harry allen _i can see forever

左 )  Stefano Di Battista , Danilo Rea , Roberto Gatto / La Musica Di Noi 
        2010 Alice Records
右 ) Harry Allen / I Can See Forever  
        2002 BMG Japan

先日、あまり内容に覇気がなくて趣味に合わないとちょっと辛めのことを書いてしまったステファノ・ディ・バティスタらの新譜 『 La Musica Di Noi 』 ですが、なんだかハリー・アレンのジャケットににているなぁ、と思っていたら、にているどころかそのまんまでした。似ているジャケットはよく目にしますが、フォトをそのまま流用しているジャズのジャケットで、あまり記憶になんですが・・・。これってどのような経緯でこうなっちゃったのでしょうかね。不思議です。

 

で、そう云えば、こんなのがありました。

Milt Jackson_Sunflower   Orange Deluxe_ Necking

左 ) Milt Jackson / Sunflower 1972 CTI
右 ) Orange Deluxe / Necking 1995 Dead Dead Good

左は誰もが知っているミルト・ジャクソンの名作 『 サンフラワー』。沈みゆく夕陽の逆光をバックにダチョウ? が綺麗に整列する一瞬をとらえた美しいフォト。ダチョウの頭がそれこそ黄金律に従ったようにバランスよく配列していて、素晴らしいのですが、その写真とほとんど同じアートワークを持つのが右のオレンジ・デラックスのアルバム『 Necking 』。90年代にUKで活動していたマイナー・ロックバンドのようです。スイングジャーナルやジャズライフは買わなくてもこれだけは毎月買っているプログレ専門雑誌『 ストレンジデイズ 』をパラパラめくっていたら偶然見つけたアートワークです。もちろん撮影した写真家は同一で、ピーター・ターナーという方です。

そうそう、こんなのがありました。

mike longo_sting like bee    Falkner Evans _climbing the gates



左 ) Mike Longo / Sting Like A Bee 2009 Cap Records

右 ) Falkner Evans / Climbing The Gates 2006 Cap Records



左はマイナー・ピアノトリオの愛好家に人気のマイク・ロンゴの最新作『 Sting Like A Bee 』。2007年リリースの前作『 Floating Like A Butterfly 』は同じ構図で蝶が鍵盤にとまっているものでした。両方とシンプルながら洒落たアートワークで思わず手にとってクレジットをみたくなるような美ジャケですが、これが右のフォークナー・エヴァンスの『 Climbing The Gates 』のピアノの写真に昆虫を合成したものであることを僕は発見しました。鍵盤の陰のでき方や黒鍵の照かり具合などそっくりでしょ。まあ、この2枚はともに Cap Records ( マイク・ロンゴがオーナー )のCDですので、これはジャケット制作費を節約するための手段としては納得の流用だと思いますが。

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2010/04/04 | Comment (10) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Martux_M feat. Fabrizio Bosso / About a Silent Way

   ↑  2010/03/28 (日)  カテゴリー: etc

martux_m Martux_M / About a Silent Way ( amazon )
2010  Itinea

Martux_m (electronics)
Fabrizio Bosso (tp, flh, electronics),
Francesco Bearzatti (ts, cl, electronics)
Eivind Aarset (g, electronics)
Aldo Vigorito (b)



前述したダニーロ・レアとのデュオ作品 『reminiscence 』 でジャズに急接近してきたイタリア人ドラマー兼電子楽器奏者の Martux_M ( 本名:Maurizio Martucelli マウリツィオ・マルトゥシエリ , Napoli , 1961~ ) が、今度はマイルスの69年に制作したエレクトリック時代の傑作 『 In a Silent Way 』 へのオマージュ作品をリリースしました。

最近は、日々遭遇する全ての選択の局面においては、地図にない道には足を踏み入れないことをモットーとして生きているのですが、ジャズのCDを買う場合も、昔と違ってほとんど冒険買いはしなくなりました。今盤だって、あのダニーロ・レアとの作品を聴いていなかったら買わなかったと思うのですが、なにしろダニーロとのデュオがすごく良かったので、二匹目のドジョウを期待して買ってみました。

まずは、その異色なメンバー構成に眼を奪われます。イタリアからファブリツィオ・ボッソ (tp) とフランチェスコ・ベアルザッティ (ts) の2管フロントラインに対して、ニルス・ペッター・モルヴェルのサポート・メンバーとしてその特異な才能を発揮したノルウェーの鬼才アイヴィン・オールセット (g) が参加。伝統と革新。アコースティックとエレクトリック。このおよそ対極にあるアーティスト同士のセッションは、ちょうと 『 In a Silent Way 』の誕生の時と似ています。

個人的にはファブリツィオ・ボッソ とフランチェスコ・ベアルザッティ の顔合わせが嬉しいかな。ジョバンニ・マッツァリーノ ( Giovanni Mazzarino ) というピアニストのリーダー作品でこの二人がフロントを担っているのが2枚あったと思いますが、それがなかなか熱くて良かった。

全7曲で、タイトル曲 ≪ About a Silent Way ≫ とその続編的 ≪ About a Silent Way II ≫、および≪ About a Silent Way ≫のRemix 曲が3バージョン収録されている。基本的にはマウリツィオが作ったエレクトロ、テクノのバックトラック上にフロントの面々がソロを被せていく、といった作風。当然、ボッソはマイルスを意識したフレーズを執拗に繰り返すが、『 In a Silent Way 』というよりは、どちらかと云うと、『 死刑台のイレベーター 』を想起するようなフレーズが多いように感じます。マウリツィオのトラックはテクノとはいってもバスドラが四つ打ちするようなものではなく、もっと軽やかなビートを刻んでいます。トランスに分類されるのだろうか?このあたりは詳しくないのであまり言及しないほうがいいかな。90年代はじめ頃、一時期夢中になったジャーマン・トランスのコズミック・ベイビーをふと思い出したけど、誰も知らんか。まあ、いいや。

マウリツィオの作り出す音群は、小音量で聴いていると分からないけど、大音量でそれなりの装置で聴くと、音が幾重にも重なり合っていて、そのレイヤー同士の絡み合いが実に巧みで面白い。ヘッドフォンで聴いていると文字通り、トランス状態に陥りそう。久しぶりにこういう音を聴いたけど、それほど違和感ない。

フロントのイタリア勢二人のブローが炸裂するのは≪ About This Time ≫ 。なかなか良いソロです。
ボッソは最近、ジャズの範疇を超えて様々なジャンルで活躍しているようです。まあ、プロですからギャラをもらえば何でもやるのは決して悪いことではないし、ミュージシャンならより多くのリスナーに自分の音楽を届けたいと願うのはごく自然なことだと思うのですが、近年は少々節操がないように感じていました。でもやはりそこは天才ボッソだけのことはあります。どんなジャンルの音楽に取り組んでも、その時々に、適切な音を選び抜き、常に高い到達点を目指す姿勢は流石と言わざるをえません。

全編を通して、それほどマイルスの 『 In a Silent Way 』 を意識して創作されたとは思えない。二つの作品を並べて聴いてもその共通点はみてとれない。マウリツィオはマイルスに影響を受けたと語っているが、それはテクニカルな面よりもむしろマイルスの “ A Force of Change ” という本質に共感しているようです。本作を聴くにあたっては、『 In a Silent Way 』 へのオマージュ作品としてどうかというよりもむしろ、単純に個々の嗜好を活かした融合サウンドの面白さを体感することに集中して聴いたほうがよいでしょう。

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2010/03/28 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Thomas Savy / French Suite

   ↑  2010/03/05 (金)  カテゴリー: etc

thomas savy_french suit Thomas Savy / French Suite ( amazon )
2010 Plus Loin Music  PL100


Thomas Savy ( bcl )
Scott Colley ( b )
Bill Stewart ( ds )




フランス人マルチリード奏者、トーマス・サビー ( Thomas Savy , Paris , 1972~ ) のリーダー作としては 『 Archipel 』( 2004, Nocturne ) に続く2作目となる最新作。今回は単身訪米し、米国最強のコンテンポラリー・リズム・セクションであるビル・スチュアートとスコット・コリーを従えたトリオ編成で臨んだ気合いの入った作品です。この二人を起用したからには、それ相当の自信と覚悟があるのでしょう。しかも逃げも隠れも出来ないピアノレスのトリオ編成ですから、かなりのプレッシャーもあったのではと推測します。ジャケット写真の彼の恐げな容貌はそれらをすべて物語っているかのようです。が、そんなプレッシャーもなんのその、ツワモノ二人を相手に、互角、いや、それ以上のパフォーマンスを発揮し、緊張感に漲る素晴らしい作品に仕上げてきました。

多くの方には馴染みが薄いミュージシャンなので、まずは簡単に経歴を紹介しておきます(原文はこちら)。

トーマス・サビーは、パリ国立地方音楽院( Paris’ Conservatoire National de Région )でクラシック・クラリネットを学び、そこで1993年には金賞 ( Premier Prix ) を受賞したあと、翌年にはフランス最高峰の音楽大学であるフランス国立高等音楽院 ( the Conservatoire National Supérieur de Musique in Paris ) のジャズ即興音楽に入学しています。同院ではダニエル・ユメールをはじめ、著名な指導者に恵まれ、1997年にはインプロビゼーション金賞を受賞しています。その一方で、精力的にクラブのギグなどに参加し、すぐさまパリのビッグバンドのレギュラー・メンバーに抜擢されています。さらには、いくつかの現代音楽や電子音楽の分野でも多大なる貢献を果たしています。サビーは、テナーサックス、バリトンサックス、バスクラリネット、あるいはフルートなど、様々な楽器を操るマルチリード奏者ですが、ラージ・アンサンブル編成の中では概してテナーサックスを担当しているようです。しかし、彼の個性はバスクラを手にした時に最も発揮されます。ジョン・コルトレーンとウェイン・ショーターに影響を受けたサビーですが、彼がリーダーとしてその腕前をふるう際はもっぱらこの珍しい楽器であるバスクラを演奏しています。

本国ではピエリック・ペドロンやヴァンサン・アルトーのバンドから、The Vintage Orchestra や Christophe Dal Sasso Big Band などのラージ・アンサンブル集団まで、レベルの高いミュージシャン達との共演が多く、おそらく楽器の特異性も考えると、かなり高い評価を得ているのではないでしょうか。

手許にあるフランス産CDをざっと目を通してみたところ、ファビアン・マリーの 『 Four and Four 』、デヴィッド・エルマレクの 『 Music from Source 』、ピエリック・ペドロンの 『 Classical Faces 』 などに参加していました。ですが、どの作品もあまり存在感はありません。アンサンブルの一員のような起用のされ方なので、ソロも少ない。

Fabien MARY four and four Fabien Mary / Four and Four ( amazon )
2008 Elabeth 

Fabien MARY (tp), Pierrick PEDRON (as), David SAUZAY (ts,fl), Jerry EDWARDS (tb), Thomas SAVY (bs,bcl), Hugo LIPPI (g), Fabien MARCOZ (b), Mourad BENHAMMOU (ds)







 

pierrick pedron_classic Faces Pierrrick Pedron / Classical Faces  ( amazon )
2006 Nocturne 



Pierrick Pedron (as), Pierre de Bethmann (p), Franck Agulhon (ds), Vincent Artaud (b), Magik Malik (fl), Thomas Savy (bcl)






David_elMalek_source David El-Malek / Music from Source  ( amazon )
2008 Nocturne 



David El-Malek (ts, ss), Yoann Loustalot (tp), Thomas Savy (bcl, ts),  Denis Leloup (tb), Eric Dufay (cor), Didier Havet (tb, tuba), Jules Bikoko Binjami (b), Daniel Garcia Bruno (ds,perc)


 

 

 


 

 

  中年音楽狂さんの記事 『 Thomas Savy : バスクラ・ドラムレス・トリオへの挑戦は大成功 』 はこちら

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2010/03/05 | Comment (8) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Joe Locke David Hazeltine Quartet / Mutual Admiration Society 2

   ↑  2009/06/25 (木)  カテゴリー: etc
Joe Locke Mutual admiration 2



村上春樹 『 THE SCRAP 』 ( 1987 文藝春秋 ) の中に 「無知というのは現代における最大のゼイタクなのである 」 と云う一文がある。

知らないことはは恥ずべきことではない。それどころか未知の世界に触れ感動し興奮することこそ、この世における最大の贅沢なんだよ、という意味だろう。先日、ヴィブラフォン奏者、ジョー・ロック ( Joe Locke , San Francisco , 1959~ ) を初めて聴いた時、ふとそんな言葉を思い出した。

数か月前になるが、ドイツ在住のLaie さんからドイツのテレビで放映されているジャズ番組をたくさんDVDに焼いて送ってもらった。デイヴ・ダグラスとジョー・ロヴァーノがソリストを務めた NDR Big Band のライブをはじめ、数多くの貴重な映像が収められていた。

その中にジョー・ロックのライブ演奏が含まれていたのだが、それが滅法カッコよく、のけぞりながら毎晩夢中で観ていた。彼の演奏をキチンと聴いたのはその時が初めてだった。ギターのジョナサン・クライスバーグとの透明感溢れるハーモニーが美しかったし、途中からゲスト出演するロザリオ・ジュリアーニにも眼が釘付けになった。その映像は、ドイツ北部のキール近郊の町ザルツァウ ( Salzau ) にあるライブ・ハウス Jazz Baltica でのパフォーマンスを、ドライ・ザット ( 3sat ) が放映したものだ。ドライ・ザットは芸術・文化に関する番組を24時間放送しているドイツの衛星放送局として有名だ。

その映像を観て以来、ジョー・ロックは僕の中ではちょっとしたブームになっていて、中古店に行っても真っ先にヴィブラフォンの棚をチェクするようになった。

そんなわけで、僕の手許にはジョー・ロックのCDが6枚捕獲されている。上記のJazz Baltica 出演メンバーで制作された 『 Sticks and Strings 』 ( Jazz Eyes 003 ) も良いのだけれど、何と云ってもジェフ・ザーキーと組んで2005年にシアトルで開かれた Ballard jazz Festival に出演した時の演奏を収めた作品 『 Live in Seattle 』 ( origin ) が圧巻だ。 non-4 beat でフュージョン寄りの作風なのだが、これが滅茶苦茶かっこよく、マイク・マイニエリを完全に凌駕した圧倒的なテクニックに眼が眩んだ。

そんなマイブーム真っ只中のジョー・ロックの新譜が Sharp Nine からリリースされたのだからこれはもう手に入れるしかない。昨日仕事帰りに秋葉原の石丸に寄って買ってきた。

本作はタイトルが示す通り、ピアノにデヴィッド・ヘイゼルタインを擁したカルテット編成だが、実はこのメンバーで10年前に 『 Mutual Admiration Society 』 ( 未聴 ) という作品をリリースしている。本作はその続編にあたるわけだ。

全8曲で収録時間54分とやや短め。ロックとヘイゼルタインのオリジナルがそれぞれ3曲。そのほかにはジミー・ロウルズの名曲 ≪ The Peacocks ≫ やスティービー・ワンダーの≪ If It's Magic ≫ なども斬新なアレンジが施されカヴァされている。

メンバーがメンバーだけに4 beat 主体の礼儀正しい気品ある作品に仕上がっている。前述したコンテンポラリー系の『 Sticks and Strings 』やハードコア・フュージョン系の『 Live in Seattle 』 あたりに比べると、どうしても地味な印象を拭いきれないが、でもまあ、何度も聴き込んでいくとやはり安定感もあり、細部まで丁寧に作り込まれた高密度の演奏である。同じ Sharp Nine にマイク・ルドンらと吹き込んだ『 Revelation 』という作品があるが、本作はむしろそれに近いテイストを持っている。

程よくポップで、風通しも良く、聴き心地は最高だ。これからの暑い季節にピッタリの作品ではないだろうか。

Joe Locke David Hazeltine Quartet / Mutual Admiration Society 2  
星1つ星1つ星1つ星半分
2009  Sharp Nine CD 1043-2

Joe Locke  ( vib )
David Hazeltine  ( p )
Essiest Essiet  ( b )
Billy Drummond  ( ds )



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2009/06/25 | Comment (10) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

浅草ジャズ喫茶 『 がらん ( 伽藍 ) 』 閉店

   ↑  2008/10/22 (水)  カテゴリー: etc
浅草ジャズ喫茶 『 がらん ( 伽藍 ) 』 閉店

ママ(有楽町)、ディグ(新宿、渋谷)、ファンキー(吉祥寺)、モダン(国分寺)、タウンホール(西荻窪)、門(神保町)、きーよ(新宿)、シャルマン(日暮里)、ポニー(新宿)、ジャズヴィレッジ(新宿)、オパール(有楽町)、木馬(新宿)、ろーく(銀座)、ダンディ(上野)、ニューポニー(歌舞伎町)、デュエット(渋谷)、オスカー(渋谷)、ジャズミン(新宿)、ブルーノート(渋谷)、スイング(水道橋)、ニカス(立川)、響(神保町)、ニューポート(お茶の水)etc.

60年代に都内でジャズが聴ける店は有名なところだけあげてもこれだけあった。あれから約50年あまり経った現在、都内で営業しているジャズ喫茶は吉祥寺の『 MEG 』や高田馬場の『 マイルストーン 』など、十件たらずとなってしまった。全盛期の何分の一かは知らないが、ジャズ喫茶が滅亡の一途を辿っていることだけは明らかだ。そしてここにまた一軒の老舗ジャズ喫茶が14年の歴史に幕を下ろした。

外国人観光客で賑わう江戸情緒を今に残す街、浅草。その街の中心地、雷門前の交差点すぐ傍の古びたビルの地下1階にジャズ喫茶『 がらん 』はある。『 がらん 』がオープンしたのは14年前。当時会社員(出版か新聞関係にお勤めだったと記憶している)であった里井幸康氏は58歳で退職し、この地に店を開いた。15人も入れば満席になってしまうほど小さく狭い店内に鎮座するのはJBLエベレストDD5500。この巨大な箱を駆動するのに里井氏はマッキントッシュC34V+MC7300 を選んだ。プレーヤーはオラクルのDELPHI MKII ( のちに別のものに変更になったかも)。

私が初めて『 がらん 』を訪れたのは確か5年ほど前だったと思う。それ以前から存在は知っていたが、見知らぬジャズ喫茶に入るのはそれなりに勇気がいるもので、なかなかドアを開けることができないでいた。たまたま浅草のすき焼き屋『 ちんや 』で食事会があり、その会の後に酔った勢いで入ったのが最初だった。以来、年に3~4回のスローペースでジャズを聴かせてもらった。そんなわけで常連としてカウンターに座ることはなかったため、氏とは話をする機会はとうとうやってこないまま閉店してしまった。

高価な酒を飲ませて儲けるわけもなく、ライブで集客し儲けるわけでもなく、あるいは執筆業でアピールするわけでもない。14年間ひたすら無心に好きなレコードに針を落とし続けた。里井氏はそんな人だった。だから経営的にもきっと厳しかったであろう。しかしそれよりもまして70歳を過ぎた老体は限界にきていた。特に膝と腰の痛みはひどかった。彼は遺憾千万の思いを胸に9月12日、店を閉じた。

実は氏は『 浅草ヘラクレス 』というブログを2006年2月より運営していた。氏らしく、ジャズの話にはほとんど触れずに、淡淡と日常を綴っていく静かなブログだ。どこにも『 がらん 』 の名前が出てこないので、まさか管理人がジャズ喫茶のマスターだなんて、誰も思わないだろう。そんなブログを昨日、数か月ぶりに訪れたところ、閉店の告知が掲載されていたので驚いた。この半年ほど、忙しさのあまりお店に行っていなかったのである。知らないうちに閉店していたなんてショックだった。せめて閉店前に浴びるほどジャズを聴いてみたかった。

前田マリさんが書かれた 『 猫はジャズが好き 』 の中にこんな件がある。

≪ 浅草には『 がらん 』というジャズ喫茶がある。雷門のまん前だ。ここもやっぱり地下にある。はじめて店にはいるとき、階段を下りていくというのは、ミステリアスな反面、ちょっと勇気がいる。≫
≪ 『 がらん 』を知って、また浅草に行く楽しみが増えて嬉しいけど、がらんがらんで、閉店なんてことのないように心から祈っている。≫


前田さん、非常に残念ながら、あなたの祈り虚しく、『 がらん 』は閉店してしまいました。


いつもカウンター内の壁にこれが飾ってあった。もちろんLPで。
常連さんがリクエストした時、たまたま居合わせて聴かせてもらったが、
鬼気迫るもの凄い演奏で、腰を抜かした思い出がある。

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2008/10/22 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Mike Mainieri & Friends 『 White Elephant 』

   ↑  2008/01/02 (水)  カテゴリー: etc
Mike Mainieri & Friends  『 White Elephant 』
昨日、今剛の唯一のリーダー作『 Studio Cat 』(1980)が昨年、紙ジャケ仕様で再発になっているというお話をしましたが、この70年代から80年代の旧作のリマスター、紙ジャケ仕様での再発という流れは近年顕著になっている傾向ですよね。特にロックの分野ではその傾向が強いように思いますが。個人的にも、昨年はリトル・フィートやロキシー・ミュージックなどのリマスター・紙ジャケ盤の一挙リリースに対して大人買いしてしまった、なんてこともありました。

さて、ジャズ界でも「フュージョン界最大の幻の名盤」と称されているマイク・マイニエリ&フレンドの『 White Elephant 』が、K2 マスタリング、特殊エンボス紙ジャケ仕様、さらに未発表音源2曲追加でリイシューされました。

本作はもともとはウッド・ストックのプロモーターで有名なマイケル・ラング氏が興したJust Sunshine Recordsから72年にLP2枚組でリリースされた作品ですが、当時のプレス数がわずか1100セットという希少性もあり、一気に幻化した作品です。その後、90年代に2回ほどCD化され再発されています。

まず94年にビデオアーツからVol.1 とVol.2 の2枚分売で発売されました。内容は、オリジナルLP2枚に収録されていた13曲に未発表音源4曲を加えた全17曲を2枚に分けて収録された作品でした。次いで96年にNYCから内容はそのままで2枚組でリイシューされました。

今回の再発にあたっては、オリジナルLPで採用されていたエンボス処理(中央の像とタイトルが飛び出している)を忠実に施し、音源はK2 リマスターし、さらに未発表音源 である≪ Prelude To Sunshine Clean ≫、≪ Drum Percussion Groove ≫の2曲を追加収録しています。

60年代後半のサイケデリック・ロックやプログレッシブ・ロックの台頭に危機感を抱いたのは、なにもマイルス・デイビスばかりではありませんでした。ニューヨークでセッション・プレーヤーとして活躍していたジャズ系のミュージシャンたちも、ロックとジャズの融合による新しい音楽の創造を模索していました。そんな中、マイク・マイニエリが立ち上げたリハーサル・バンドがホワイト・エレファントでした。最初はウォーレン・バーンハートやスティーブ・ガットら数人で始めたバンドでしたが、噂を嗅ぎつけたミュージシャンたちが夜な夜なスタジオに集結していき、最終的には20人ほどのミュージシャンがこの作品に参加することになります。当時20歳そこそこのマイケル・ブレッカーをはじめ、今では超一流のセッション・マンが名を連ねています。

こうなると否応なしに期待が膨らむのですが、実際、今回初めて本作を聴いてみると、意外に普通っぽいロックなので拍子抜けしてしまった、というのが本音です。オリジナルの13曲は全てヴォーカル物。中途半端なブラス・ロックあり、フォーク調の楽曲あり、AOR風ありの作品で、実験的ではあるのかもしれないが、今一つ革新的な情熱が伝わってこないのですね。

たとえば、72年にタイムスリップしてみると、プログレ界では、キング・クリムゾンが既にデビューしており、『 太陽と戦慄 』のリリース直前であるわけですし、イエスは名盤『 こわれもの 』や『 危機 』をすでに世に送りだしている頃です。それらと比べると本作が何とも頼りない作品に思えて仕方ありません。少なくとも“ Fusion (融合) ”という視点で考えると、ジャンルのミクスチャー度はプログレ集団の方がはるかに優っていたように思えます。

僕はマイク・マイニエリの『 Love Play 』(1977 Arista )あたりの音を想像していたのですが、全く別モノでした。第一、マイニエリは殆どヴィブラフォンを弾いていませんでしたし(笑)。Steps Ahead でマイク・マイニエリのファンになった方が本作を聴いたらガッカリするでしょう。

たとえばスター・ウォーズの『 クローンの攻撃 』や『 シスの復讐 』をはじめに観てファンになった若者が、77年の『 エピソードⅣ 』を観て笑っちゃうように。ただ、『 エピソードⅣ 』も『 White Elephant 』もすばらしい作品であることは間違いないのですが、現代の刺激的な映像、音に慣れてしまうと、あまりにも70年代のそれは貧弱に見えちゃうものです。

まあ、しかし、現代のフュージョン/スムース・ジャズという大河の源流を探っていてば、おそらく、この作品あたりに行く着くことは間違いないのでしょうが。

マイケル・ブレッカーは、本作の録音と同時期にビリー・コブハムのバンド『 Dreams 』(前項あり)にも参加しています。しかし、『 White Elephant 』や『 Dreams 』で聴かれるマイケルの音は、流石に技術的に未熟さが目立ちます。

また、今回初お目見えの2曲≪ Prelude To Sunshine Clean ≫、≪ Drum Percussion Groove ≫ですが、≪ Prelude To Sunshine Clean ≫は気の抜けたブラス・ロック調で、まるでヴォーカル吹き込み前のバッキング・トラックのようでもありますし、≪ Drum Percussion Groove ≫はクレジットがないので誰が叩いているのか分りませんが、2分30秒のパーカッション・ソロです。すでにLP あるいは再発CDをお持ちの方が、このためにわざわざ買い直すほどの未発表曲ではないかと思います。


今回、初めて収められた未発表フォト(リーフレット)。これが一番面白かったりして。マイケル、若い!! トニー・レビンはまだ髪の毛があったのね。

Mike Mainieri(key,vo,per,ulcers,arr)
Joe Beck(g)
Warren Bernhardt(key)
Michael Brecker(ts)
Randy Brecker(tp)
Sam Brown(g)
Ronnie Cuber(bs)
Jon Faddis(tp)
Steve Gadd(ds)
Nick Holmes(vo,g)
Tony Levin(b)
Sue Manchester(vo)
Bob Mann(g)
Hugh McCracken(g)
Donald MacDonald(ds)
Paul Metzke(g)
Nat Pavone(tp)
Jon Pierson(btb,vo)
Barry Rodgers(ttb)
Lew Soloff(tp)
David Spinozza(el-g,ac-g)
Ann E. Sutton(vo)
Frank Vicari(ts)
George Young(as)

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2008/01/02 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ジャケ買いコレクション

   ↑  2007/05/09 (水)  カテゴリー: etc
jess stacy

昨年から 『 ジャズ批評 』 誌に僭越ながら私の駄文を掲載させていただいているのですが,最新号 No.137 『 特集 ジャケ買いコレクション 』 でも拙ブログの記事( p174 )ならびにジャケ買いしたアルバムの紹介記事( p36 )を掲載させていただきました。

気ままなブログ記事とは違い,字数制限もあり,ひとたび出版されてしまえば修正不能な紙媒体への掲載は,私にとっては非常にストレスな作業ではありましたが,反面,憧れの-当然自分の記事が掲載されるなんて夢にも思わなかった-同誌への掲載は,僕にとって貴重な経験でしたので,毎回楽しく書かせていただきました。

今回は 『 ジャケ買い 』 というお題で,僕も 『 脱・美女ジャケ宣言 』 などという少々ジャズ批評社の方々を当惑させたであろう記事を書いております。その冒頭で,

《 音楽の記録媒体がレコードからCDに移り変る中,ジャケットデザインへの興味は激減していったように思う。更には長年ジャズに接していると,当然のことだが,肝心なのは収録されている音であり,外装は内容の優劣とは何ら関係ないと思い至る。だから最近は滅多にジャケ買いをしなくなった。》

などと,もっともらしい醒めたことを述べ,更には最近の国内盤に氾濫する「 美女ジャケ」(本来ならエロジャケと書きたかったのですが,エロという下劣な表現が同誌の品位を損ねることを危惧し,あえて美女ジャケという表現を使用しました。)への嫌悪感をも露に,偉そうなことを書いてしまいました。

でもね,本当は,LPがまだ主流だった80年代にはジャケ買いをよくしましたし,むしろ周囲のジャズ仲間達よりも 「美女ジャケ」 というものへの執着は強かったように思います。

というわけで, 『 ジャケ買い -番外編- 』とも言える,雑誌への掲載は憚れるけど,ブログだから書けちゃう昔のジャケ買い作品を,2, 3枚,引っ張り出してきましたので紹介します。

1) Jess Stacy & The Famous Sidemen 『 Tribute to Benny Goodman 』 ( Atrantic 1225 )
上のジャケットは,ベニー・グットマン楽団の全盛期のピアニストであり,一時期,リー・ワイリーの旦那でもあったジェス・ステイシーのBGトリビュート作品です。清楚で可憐な女性の華奢な二の腕がたまりません。オリジナルの分厚い紙質とコーティング。視覚と触覚に影響されて内容も秀逸に聴こえてしまいそうですが,残念なことに内容は凡作です。長い間所有していますが,今だ2,3度しか針を落としたことがありません。

 priscilla03
         
2) Priscilla Paris 『 Priscilla Loves Billy 』 happy Tiger 1002
60年代に活躍したポップ・ボーカル・グループ Paris Sisters のリード・ボーカルを務めていたプリシラによるビリー・ホリデイのカバー集。耳元を舐めるような吐息で聴かせる悩殺ボーカルです。これも完全なジャケ買いでしたが,意外に声質が僕のタイプで,しかも後で知ったのですが,ピアノがジミー・ロウルズだったので,今でも愛聴盤です。何とも言えないざらついた感触のジャケ紙で,写真じゃわかりませんが,(多分)実写ではなく,油絵なんですよ。これ。

 ジャズ批評 41
         
ジャズ批評誌は,前号の 『 ジャズジャケット・ディスク大賞 』といい,今月号の 『 ジャケ買いコレクション 』といい,作品の内容よりもジャケットのエロティックさが話題になり, 肝心の内容の色気,エロさ,などには触れていませんでしたが,1982年の41号では『 ジャズとエロティシズム 』という題目で,著名な寄稿者らが鋭い筆をふるった特集を組んでいました。松坂編集長の提示した『 ジャズとエロス 』という,非常に難解なテーマに,どうみても “ こじ付け記事 ” としかとれないような投稿もありますが,しかし,どれも読み応えのある内容でした。中にはキワドイ内容の記事,たとえは志田佐和夫氏の 『 フリー・ジャズの勃起度 完全なる結婚のためのフリー・ジャズ 』のように,よくぞボツにならなかったものだと感心するような仰天記事もあります。それにしても昔の同誌は腰が据わっていたんですね。

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2007/05/09 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

2006年極私的愛聴盤 ピアノ篇(2)

   ↑  2006/12/31 (日)  カテゴリー: etc
2006年極私的愛聴盤 ピアノ篇(2)
左上から右下へ

11) Alfio Origlio 『 Ascendances 』 cristal records
VENTO AZUL Records さんから頂いたフランス人ピアニスト。これが大当たりで,流石VENTO AZULさんが“お薦め度100%の作品”と推すだけのことはあります。ドラムというかパーカッションの浮遊感がたまりません。オリリオの美しい和声も新鮮。現在は Paris Jazz Big Band のメンバーとしても活躍中です。愛聴度★★★★★。

12)Eric Legnini 『 Miss Soul 』 label bleu (2006年2月26日UP
ラムゼイ・ルイス風のR&Bあり,フィニアス・ニューボンのカヴァーありの非4ビート系の楽しいアルバムです。彼の新境地とも言える意欲作と言えるでしょう。

13) Helge Lien 『 To The Little Radio 』 DIW (2006年5月28日UP
アヴァンギャルドで,奇天烈な音列が並ぶ難解なイメージのリエンが,今回はハイ・レベルのインタープレイは維持しながらも,かなり聴きやすい作風へとイメージ・チェンジしてきました。やや暗鬱なトーンで,いつも聴きたいとはいきませんが,時々,ムショウに聴きたくなる麻薬的美盤です。

14) Jm Trio ( piano: Joachim Mencel ) 『 Interludium 』 allegro
ポーランド・ジャズには全く無知な私ですが,思わずジャケ買いしたヨアヒム・メンセルというポーランド人ピアニストのトリオが当たり盤でした。非4ビート系のスピード感のあるオリジナルが魅力的です。しかもよく指が動きます。ソルト・カルトネッカーをはじめ東欧ジャズって意外に超絶技巧のピアニストって多いんですね。

15) David Udolf 『 Playing 』 bluehouse records
ジャズ批評No.133 で,VENTO AZUL Records の早川さんが推薦していた盤で,僕も早速注文させていただきGET。難解な曲は演奏しない。奇を衒うアドリブはしない。ジャズを最もジャズらしく演奏できる上品なスウィング系のピアニストです。ほっと一息入れたい時に手が伸びる愛聴盤になりました。

16) Larry Franco 『 Inport-Export 』 philology
今年に横濱ジャズプロムナードで聴いて,一目惚れしたラリー・フランコ。同イベント中,最も興奮したバンドでした。ライブ会場で即購入しサイン&握手もしてもらいました。彼は歌うピアニストで,どちらかと言うと歌手としてのフランコに魅力を感じます。会場は超満員で僕も立ち見状態でした。イタリアンジャズを好きな大人たちが会場を埋め尽くし,盛り上がり,最高のライブでした。アルバムでは目立ちませんが,ドラムのエンゾ・ランツォが凄かったな~。

17) Kasper Villaume 『 Hands 』stunt records (2006年2月4日UP
アルバムを出すたびにスケール・アップしていきたヴィヨームですが,本作ではクリス・ポッターを迎えて最高にスリリングでドライブ感のある傑作をぶつけできました。これはもう最高です。クリス・ポッターの貢献度も高く,ぶち切れ寸前のフラジオ出しまくりの熱演です。以前はいまいちの吹き手だと思っていましたが,最近のポッターの活動には目を見張るものがあります。今年はデイブ・ホランドの『 Critical Mass 』でも好演が聴かれました。

18) Christian Jacob 『 Contradiction 』wilderjazz (2006年8月12日UP
ジェイコブにはずれなし。今回はミッシェル・ペエトルチアーニ集です。哀愁のペト・ワールドを忠実に再現した傑作です。その分,本来のジェイコブの持つ強靭なドライブ感は希薄ですが。これも頻繁にお世話になった超愛聴盤でした。

19) Matej Benko 『 Universality 』 ARTA
クジラのジャケットで有名なVit Svec Trio (ヴィト・スヴェック・トリオ)の『 Keporkak 』でピアノを弾いていたのがこのマチェイ・ベンコ。チェコのピアノ弾きです。“東欧”“ほとんど無名”“マイナー調の哀愁オリジナル”。これぞピアノ・トリオ・マニアが泣いて喜ぶ条件を満たした隠れ名盤ではないでしょうか。それにしても,ヨアヒム・メンセルもそうですが,東欧のピアニストって普通の4ビートって演奏しないんですね。

20)Ketil Bjornstad 『 Floating 』 universal (2005年12月4日UP
これ,今年の作品かと思っていましたが,拙ブログで取り上げたのは昨年だったのですね。とにかく,よく聴きました。というのも,手術中にBGMとしてずっと使っていたからです。スタッフの評判は上々でしたよ。環境音楽的な作品ですからね。あまり真剣に聴いても仕方ありません。ある意味,愛聴盤なのでとりあげました。

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2006/12/31 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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