雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Stefon Harris, David Sanchez, Christian Scott / Ninety Miles

   ↑  2011/08/25 (木)  カテゴリー: group
Ninety Miles Stefon Harris, David Sanchez, Christian ScottStefon Harris, David Sanchez, Christian Scott / Ninety Miles ( amazon.co.jp )
2011 Concord Pieante


Stefon Harris (Vib), David Sanchez (ts),  Christian Scott (tp), Rember Duharte (p), Harold Lopez-Nussa (p), Osmar Salazar (el-b), Yandy Martinez (b), Eduardo Barroetabena (ds), Ruy Adrian Lopez(ds), Edgar Martinez Ochoa (Congas)

ステフォン・ハリス、デヴィッド・サンチェス、クリスチャン・スコットの三人がキューバのハバナに赴き、現地の一流ミュージシャンと共演した作品。アルバムタイトルおよびプロジェクト名にもなっている “ Ninety Miles ” とは、ニューヨークからキューバまでのおおよその距離に由来している。

キューバ側からは、レンバー・デゥハーテとハロルド・ロペス・ヌッサという二人のピアニストが自己のレギュラーカルテットを引き連れて参加。

一応、ハリス、サンチェス、スコットの三人の共同名義だが、やはり筆頭に名前が挙がっているステフォン・ハリスが実質的なリーダーはなのだろうか。ニューヨーク生まれニューヨーク育ちの現代っ子ハリスが、アフロキューバンな音楽を一度やってみたかったのだろうか。賛同してくれる仲間を探していたことろ、プエルトリコ出身で自身のアルバムでもラテンな作品を多く発表しているデヴィッド・サンチェスと、ニューオーリンズ出身でカリビアン・ジャズにも造詣の深いクリスチャン・スコットに白羽の矢が立った、ということではないだろうか。因みにこの三人の共演は今回が初めて。

クリスチャン・スコットの故郷のニューオーリンズって、地理的にもカリブ海に近いため、ハイチ人やドミニカ人はもちろん、キューバ人も大勢住んでいるらしいです。だからスコットもスコットも自然にキューバの音楽に接しながら育ったとのこと。

僕はこのプロジェクトをみて真っ先に連想したサウンドが1997年にロイ・ハーグローブが制作した 『 Habana 』 という作品。あれはイラケレのチューチョ・ヴァルデスを招いて録音したアフロ・キューバン・ジャズの名盤で、同年のグラミー賞 ( Best Latin Jazz Performance ) に輝いた作品でした。そうそう、デヴィッド・サンチェスも参加していたんですよね。

その『 Habana 』 はハーグローブの作品のなかでもたいへんお気に入りなのですが、今回の 『 Ninety Miles 』 を上回るアフロ・キューバン・ジャズの名盤じゃないかと思います。

Ninety Miles Stefon Harris, David Sanchez, Christian Scott(3)

ハリスが統率しているせいか、アフロ・キューバン特有の土着性が比較的薄く、むしろ現代NYジャズにありそうなクールで複雑な構成を持った楽曲が大半を占めます。ハリスの自曲は9中3曲だけなのに、クレジットを見ないで聴いていると、どの曲もハリスの曲のように聴こえなくもない。そんな仕上がり。

お~~、カッコいい曲じゃね~か、と思い、クレジットを見ると、現地ミュージシャンの曲だったりするのです。このキューバ人ミュージシャンはめちゃくちゃ演奏力高いですよ。何しろゴンザロ・ルバルカバやパキート・デリベラらなどの超絶技巧馬鹿テクミュージシャンを輩出した国ですから、そのポテンシャルは相当なはず。

それから、感心したのがトランペットのクリスチャン・スコット。自身のリーダー作では、なにやら政治的、社会的メッセージを掲げた気難しい曲ばかりやっていて、個人的にはちょっと苦手だったのですが、この作品のでの吹きっぷりの良さには思わず膝を打ってしまいました。気分爽快、最高に気持ちのイイ音、出してます。そうこなくちゃ、スコット君!




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2011/08/25 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

SFJAZZ Collective / Live 2010: 7th Annual Concert Tour

   ↑  2011/06/16 (木)  カテゴリー: group
SF JAZZ 2010SFJAZZ Collective / Live 2010 ( amazon MP3 ダウンロード )
2010 SFJAZZ Records



Miguel Zenon (as)
Mark Turner (ts)
Avishai Cohen (tp)
Robin Eubanks (tb)
Stefon Harris (vib)
Edward Simon (p)
Matt Penman (b)
Eric Harland (ds)


SFJAZZ COLLECTIVE の2010年米国&欧州ツアーのステージを収録したライブ盤3枚組。

SFJAZZは,ジャズの発展と教育のために1983年に設立されたサンフランシスコに本部を置くNPO団体で,発足当初は 『 Jazz in the City 』 という名称を掲げ、一年のうちのある一定期間のみジャズ・フェスティバルを開催していました。その後、1999年に名称を 『 SFJAZZ 』 に変更するとともに、一年を通じて様々なイベントを主催する団体へと規模を拡大してきました。

最も歴史の古いイベント 『 SAN FRANCISCO JAZZ FESTIVAL 』 は毎年10月から11月にかけて開かれます。そのフェスに先立つ3月から5月には数週間にわたり 『 SFJAZZ spring SEASON 』 というイベントが開催されるのですが、例年、そのイベントにこのオールスターバンドであるSFJAZZ Collective も出演しています。

SFJAZZ COLLECTIVEの結成は2004年で、当初はジョシュア・レッドマンを中心に総勢8名で結成されたユニットでしたが、メンバー交代を繰り返しながら今に至っています。なお、結成当初からのメンバーは、ベースのマット・ペンマンとドラムスのエリック・ハーランドのみとなってしまいました。

このバンドは毎年,偉大なるジャズ・レジェンドの中から一人のミュージシャンに焦点を当てて、そのオリジナル曲をカヴァしてきました。デビューした2004年はオーネット・コールマン。その後はジョン・コルトレーン、ハービー・ハンコック、セロニアス・モンク、ウェイン・ショーター、マッコイ・タイナーと、順次、著名なミュージシャンを取り上げてきましたが、第7回を迎えた昨年は、ファンキー・ジャズの立役者であるホレス・シルバーにスポットライトを当てたステージを観せてくれました。

そして今回はメンバーも大幅に変更になりました。まずフロントラインは、ジョー・ロバーノとデイヴ・ダグラスが抜け、代わりにマーク・ターナーとアヴィシャイ・コーエンが加入。ピアノもリニー・ロスネスからエドワード・サイモンに交代。そして、一時期抜けていたヴィブラフォンのステフォン・ハリスが再加入することで、それまでの7人編成から再び8人編成に戻りました。

このメンバーチェンジは結果的に大成功だったのではないかと僕は思います。2004年のデビュー作以来、毎年聴いてきましたが、正直なところ、ジョー・ロバーノが参加した (2007年)~ 2008年~2009年の作品はあまり面白くなかった。個人的にはデイヴ・ダグラスはお気に入りのトランペッターなのですが、SFJAZZ COLLECTIVEの音楽性とは相いれないキャラクターだと思うし、大体においてジョー・ロバーノの相性があまりよくなかった。


さて、今作の収録曲は全16曲。そのうち半数の8曲がホレス・シルバーの楽曲で、残りの8曲がメンバーのオリジナル曲。そして、ラインナップされたホレス・シルバーの8曲をメンバー8人が仲良く1曲づつアレンジを施すという企画で構成されています。各メンバーの個性的で斬新なアレンジにとにかく驚かされるのですが、その中でも最も賞賛すべきはステフォン・ハリスの編曲能力ではないでしょうか。冒頭に配されたハリス編曲による《 Cape Verdean Blues 》を一聴するだけで、聴き手の心は完全に鷲掴みにされてしまいます。テンポを変えつつ、どんどんと展開してく様が圧巻です。

メンバーのオリジナル曲でもステフォン・ハリスの《 The Devil in the Details 》が一際輝きを放っています。でもまあメンバーの曲はいずれもレベル高いですよ。捨て曲など一切ありませんからね。三枚組だと普通なら途中で飽きてしまうところですが本作は、飽きる前に次々に面白いギミックや驚きが提示されるので、最後までダレルことなく一気に聴き通せてしまいます。お題がファンキーでアッパー系なホレス・シルバーなのも効を奏しているでしょうね。個人的には完全にツボなアルバムです。

実はこのCD、SFJAZZ のサイトでしか手に入れることができません。値段は35ドルです。日本国内で手に入れることができるのはDisk Union だけですが、現在、在庫を持っているかどうかはわかりません。しかも価格が7,500円です。現地価格の倍以上の値札をつけて販売されています。まあ仕方ないのかもしれませんが。

で、もっと安く音源を手に入れたいのであれば、Amazon MP3 ダウンロードがおすすめです。最高速度256kbps VBR MP3 ファイルですが、なんと1,380円!! でダウンロードできます。これはかなりお買い得かと思いますが。iTunes Store でも入手可能ですが、こちらはちょっと高めの3,000円。ファイル形式は Plus なので256kbps AAC ( DRMなし ) でのダウンロードとなります。





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2011/06/16 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Joshua Redman Aaron Rarks Matt Penman Eric Harland / James Farm

   ↑  2011/06/05 (日)  カテゴリー: group
james farmJames Farm ( amazon.co.jp )
2011  Nonesuch Records



Joshua Redman (ts,ss)
Aaron Parks (p, key)
Matt Penman (b)
Eric Harland (ds)


説明するのも面倒くさくなってくるくらい実績と知名度を持つNYコンテンポラリー系ミュージシャンの4人、すなわちジョシュア・レッドマン、アーロン・パークス、マット・ペンマン、そしてエリック・ハーランドというラインナップによる新ユニット、JAMES FARM のデビュー作。

“ 新 ” ユニットといっても、この4人が初めて組んだのは2009年夏のモントルー・ジャズ・フェスティバルでのこと。超満員の観客に迎えられ好評を博し、その後も約一年間のツアーを行いながら、2010年8月にスタジオ録音されたのが本作。なお、レコーディング後はいったんツアーを休止していたが、現在、アルバム・リリースに合わせたサポート・ツアーを行っているようだ。

ジョシュア・レッドマン、マット・ペンマン、エリック・ハーランドの3人は、2005年から2007年まで、SF Jazz Collective で同じ釜の飯を食った仲であるし、マット・ペンマンとアーロン・パークスも、お互いの最新作でサポートし合っていて、更にそれらのアルバムにはエリック・ハーランドも参加していた。そんなわけで、お互いに腹のうちは全て知り尽くした間柄で結成したユニットということで、内容がイイことはだいたい予想がつくが、果たしてどんなサウンドが飛び出してくるか、非常に興味が持たれるところ。

収録曲は全10曲ですべてメンバーによるオリジナル。レッドマン、パークス、マット・ペンマンらがそれぞれ3曲、ハーランドが1曲、楽曲を持ち寄って作られた作品だ。彼ら全員が作曲できるというところが強みだね。以前にも書いたことがあるが、今を生き抜くアクチュアルなジャズ・ミュージシャンは作曲力が必須条件になっているよね。昔はベーシストとかドラマーは作曲できなくても楽器が上手ければ仕事にありつけたが、今は演奏力だけではだめだ。オリジナルな楽曲をバンドに提供できないとお声がかからない。特にNYではその傾向が顕著じゃないだろうか。

アルバムは神秘的なメロディーをもつペンマン作の《 Coax 》で幕を開ける。パークスの不安感を煽るリフも、聴き手に何か普通じゃないジャズが聴けそうな予感を抱かせる。続く M-2 《 Polliwog 》は一転して軽快なロック調のレッドマンの自曲。とっても耳に馴染みやすいポップな曲だが、アーロンの印象的なメロディーが不思議と耳に残る。牧歌的で全てを浄化していくようなバラード M-3 《 Bijou 》。中近東エスニックな雰囲気を醸し出しながらも各メンバーの渾身のソロが聴ける M-4 《 Chronos 》・・・と、高揚感と優しさに満ちた楽曲が続いていく。

聴く前は、個性がぶつかり合っているサウンドかと思っていたが、意外にもトータルサウンド重視の落ち着いた雰囲気で、統一感もある。全員がバンドサウンドというものをまず念頭において演奏しているのだろう。十分な技術と豊富な音楽性がバランスがよく拮抗していて、聴いていて何とも心地よい。

やっぱり、こういう行間から沸き上がってくる芳醇な音楽性は、そこらの新人アーティストには絶対真似できないだろうな。一朝一夕にはできない芸風であることがすごくよくわかる。

マット・ペンマン曰く、

"James Farm is where we pool our collective knowledge, let run the best of our ideas arising from our varied musical influences, while acknowledging substantial common ground - a love of jazz, a fascination with song and structure, an obsession with groove, a receptivity to contemporary influences. A band where we can be creative composers and improvisers, in step with the rhythm of the times, constantly evolving....."

みんな集まって知識を集約し、様々な音楽的ルールや経験から沸き上がるアイデアを駆使し、楽曲を作り込む、 JAMES FARM とはそんな場所であるとペンマンは捉えているようだ。

そして、作曲と即興演奏のバランスを保ちながら、自分達を創造的に成長させていける場であるとも考えていて、さらにこのバンドは時代とともに進化し続けていくだろう、と語っている。

これは、文句なくイイ気分にさせてくれるアルバムだ。ただ個人的には、彼らの中の湿っぽい部分にも追及した作品であればよかったのに、と思わないでもないが。

いずれにしても、J ( Joshua ) A ( Aaron ) M ( Matt ) E ( Eric ) s の4人が耕す FARM ( 農場 ) は、いま、はじめての収穫期を迎えたばかりだ。今後、どんな芳醇な収穫物を彼らは手に入れるのだろうか。次の収穫祭が楽しみだ。



ブログ 『 ジャズCDの個人ページBlog 』 の910さんの記事
“James Farm/Joshua Redman, Aaron Parks, Matt Penman, Eric Harland” はこちらから。
http://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2011/06/james-farmjoshu.html


ブログ 『 中年音楽狂日記 』 の中年音楽狂さんの記事 『James Farm:Joshua Redmanが今イチ苦手な私もOKの快作』はこちらから。








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2011/06/05 | Comment (12) | Trackback (3) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Prysm [ プリズム ] / Five: Live At Opera De Lyon

   ↑  2011/06/01 (水)  カテゴリー: group
Prysm_fivePrysm / Five  ( amazon.co.jp )
2010 PLUS LOIN MUSIC


Pierre de Bethmann (p, fender-rhodes)
Christophe Wallemme (b)
Benjamin Henocq (ds)
Guest:
Rosario Giuliani (as)
Manu Codjia (g)




やっと出た!! 再結成第一弾にして通算5作目となる Prysm [ プリズム ] の最新作。

90年代後半、欧州への市場拡大を目論んだ Blue Note は、 フランスに新たな Blue Note ( 仏EMI ) を設立し、販売網を充実させた。その一方で、仏Blue Note みずから、自国の優秀なミュージシャンを発掘し、その原盤制作にも精力的に取り組んでいった。そしてその仏BNの記念すべき最初のフランス人アーティストがピエール・ド・ベスマン ( p ) 、クリストフ・ウォーレム ( b ) 、ベンジャミン・エノック ( ds ) の三人からなるユニット、プリズムだった。

95年のセルフタイトルを冠した 『 Prysm 』 ( 現在入手困難 ) でデビューして以来、仏新興ジャズシーンの牽引役として人気を博し、仏BN には計4枚のカタログを残すまでに成長した。がしかし、01年のライブ作品 『 On Tour 』を最後に活動停止状態になっていた。そのため、熱心な欧州ジャズファンの間では、彼らの復活を望む声も多く、今回の9年ぶりとなる満を持しての活動再開&アルバム発表は、ファンにはたまらない感涙ものプレゼントになったんじゃないだろうか。

今新作はリヨンのオペラ座でのライブ盤。過去のBNでの諸作はいづれも素晴らしい出来栄えだった。とりわけ4作目のライブ盤 『 On Tour 』 が鳥肌ものの傑作だっただけに、今回のライブ盤にも期待が高まるというものだ。はたして、細部まできっちり詰めた音づくりのスタジオ盤よりも、ハードにアグレッシブに枠からはみ出したライブ演奏ほうが、彼らの真価が発揮されていて、聴きごたえ十分だった。

そして今回はゲスト・ミュージシャンとしてアルティストのロザリオ・ジュリアーニと、エリック・トラファズやミシェル・ベニタらとの共演で近年その知名度を上げてきているギタリスト、エマニュエル・コジャが参加している。アルバムタイトルの『 Five 』とは、" fifth album " という意味と、" five member " というダブル・ミーニングになっていると思われる。

再結成されたのは正確にはわからなかったが、おそらく2008年暮れか、2009年初め頃だと思われる。はじめは Artist in Residence としてパリのライブハウス、サニーサイドでたっぷりギグを繰り返し、9年間のブランクを少しづつ埋めながら結束力を強めていった。そして2009年の5月に、舞台をリヨンのオペラ座に移し、レコーディングされた。

収録曲はぜんぶで8曲。すべてメンバーの自曲で、ベスマンが2曲、ウォーレムとエノックが3曲づつ曲提供しているが、殆どの曲が90年代に演奏されていたものの再演だ。ただし、曲によってはロザリオ・ジュリアーニのサックスや、エマニュエル・コジャのギターが入るため、過去の音源とはだいぶ雰囲気が違っていて、意外に既聴感はない。

7/8拍子の冒頭曲《 Reflexion 》からジュリアーニのアルトが火を噴く。いきなりトップギアにシフトしたかのようなこの疾走感がなんとも心地よい。鍵盤を縦横無尽に昇降しながら洗練されたパッセージを連発するベスマンのセンスも健在。ベスマンはやっぱりプリズムのベスマンが最高だ。ベスマン自身のリーダー作も透明感と浮遊感に彩られた独自の世界観でなかなか良かったが、やや甘美過ぎる感が拭えず、いま一つだったので、このプリズムのベスマンには思わず鼻息が荒くなってしまった。

続く M-2 《 Secret World 》 も変拍子を用いたミディアムスローな曲。『 Second Rthysm 』( 1998 ) や『 On Tour 』 ( 2001 ) にも納められていた曲だ。この曲は11拍子 ( 6/4+5/4 ) だろうか。プログレの世界では同じパターンの8ビートで 6/8+5/8 拍子が使われることがよくあるが、メロディーの善し悪しに関わらず、このリズムパターンだけでカッコいいと感じでしまうね。そう言えば、一昨年、惜しくも現役引退してしまったドラマー、ビル・ブラッフォードが、『ストレンジデイズ』か何かの雑誌のインタビューで、「何かカッコいい曲と書きたいと思ったら、まずはリズムを変拍子にしちゃえばいいんだよねぇ~」と言っていたのを思い出した。

ロザリオ・ジュリアーニは、上記の2曲と最後の M-8 《 Un Des Sens 》でソロをとっているのだが、その緊張感、本気度たるや凄いのもがある。ジュリアーニはもともと熱くブローするタイプの吹き手だが、ここでのソロは彼のベスト・パフォーマンスと呼んでいいくらい素晴らしい。ただし、ジュリアーニが入ると、なんだか本来のプリズムらしさが希薄になるんだよね。ちょうど、ハービー・ハンコック・トリオ( ハンコック=ロン・カーター=トニー・ウイリアムス )にゲストでショーターが入って吹き出すと、ショーターはゲストの枠を超えて目立っちゃって、まるで V.S.O.P. クインテットを聴いているような錯覚に陥るのと同じかな。

3曲目は《 Reflexion 》同様、彼らの十八番ある《 Temps Dense 》。高速4ビート。ベースのピチカートとピアノの左手のユニゾンが繰り出すイカしたテーマ。これぞプリズム・サウンドとも言うべき超硬質な神速反応型のインタープレイ。そこには欧州ジャズにありがちな取って付けたような抒情性など微塵もない。個人的にはいちばん好きだなぁ、これが。

以後の楽曲については省略するが、とにかく、全編を通じて -たとえベースソロであっても- 一瞬たりとも演奏のテンションを落とさずにハイな状態をキープし続ける持続力にはただただ感服する。録音もいいのでライブ独得の高揚感もモノの見事に伝わってくるし、かなり完成度の高い作品だと感じた。最近、どうしても観たいライブというものがなかなか無いのだが、もしプリズムが来日したら、万難を排して観に行きたい! そう思わせる傑作だ。

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2011/06/01 | Comment (8) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Novecento / Featuring

   ↑  2010/12/19 (日)  カテゴリー: group
novecentoNovecento / Featuring
( amazon.co.jp )
2003 Nicolosi Productions
 

Pino Nicolosi (key)
Rossana Nicolsi (b)
Dora Nicolosi (vo)
Linno Nicolosi (g)
《 ゲスト 》
Billy Cobham (ds), Michael Brecker (ts), Stanley Jordan (g), Jeff Berlin (b), Toots Thielemans (harm), Danny Gottlieb (ds),Dave Liebman (ts), Eddie Gomez (b), John Tropea (g), Wayne Dockerty (b), Billy Preston (p,vo), Guy Barker (tp),etc.

TRACKS
1. TELL ME SOMETHING
2. LIVING SO FAST featuring Danny Gottlieb - John Tropea - Dave Liebman
3. LET ME BREATH featuring Billy Cobham Guy Barker
4. FLYING ON THE SKY featuring Stanley Jordan – Dave Liebman-Guy Barker
5. AFTER ALL featuring Jeff Berlin -Toots Thielemans - Danny Gottlieb
6. VISION featuring Danny Gottlieb – Wayne Dockery
7. YOU ARE SO BEAUTIFUL featuring Billy Preston
8. NOW THAT YOU’VE GONE featuring Billy Cobham - Michael Brecker
9. LEAVING NOW featuring Billy Cobham - Eddie Gomez
10. TELL ME SOMETHING instrumental version



前述したイタリアの兄弟姉妹のファミリー・バンド、ノヴェチェント ( Novecento, milano, 1984年結成 ) の2003年の作品。ゲスト陣を見る限り、かなりの資金を投入して制作された作品だと思われますし、さぞかしヘヴィーでテクニカルなフュージョン・サウンドを聴かせてくれるかと思いきや、然に非ず。おいおい、こんなに金かけて、この音かぁ。




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2010/12/19 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

OAM Trio & Mark Turner / Now And Here

   ↑  2010/11/15 (月)  カテゴリー: group
OAM Trio+Mark Tuner_Now&HereOAM Trio + Mark Turner / Now & Here
( Amazon MP3 Store )
2009 Karonte


Aaron Goldberg (p)
Omer Avital (b)
Marc Miralta (ds)
Mark Turner (ts)
Recorded : Barcelona, on May 10 & 11, 2003


数年前からその存在が噂されていた OAM Trio にマーク・ターナーが客演したスタジオ録音盤がついに日の目をみることになりました。

アーロン・ゴールドバーグ ( Aaron Goldberg, Boston, 1974 ) の2006年作品『 Worlds 』 ( 前項参照 ) 発売時の MySpace の記事に既に “ Upcoming Studio Project ” とアナウンスされていて、マーク・ターナー関連の掲示板でも噂になっていた作品です。ですので、新作とはいっても録音は2003年であり新録ではありません。しかも日本ではつい最近やっと手に入るようになりましたが、実は既に2009年には海外で発売されており、2010年3月をもって惜しくもサービスを終了した Napstar にも以前からアップされていたので、僕はすでに去年手に入れていました。昨年発売されていながら今頃日本に入ってきたのか、そのあたりの事情は全くわかりません。それにしてもCD化に6年もかかるなんて、どういうことなのでしょうね。そう言えば、アーロン・ゴールドバーグの今年の春に発売された最新作 『 Home 』 ( 前項参照 ) も録音は2007年と古かったですね。

ゴールドバーグは90年の終盤から2系統のバンドで自身の音楽を具現化してきました。まずひとつめはベースのオマー・アヴィタル ( Omer Avital ) とドラムスのマーク・ミラルタ ( Mark Miralta ) らと結成した共同名義によるこの OAM Trio としての活動。もうひとつはベースのリューベン・ロジャーズ ( Reuben Rogers ) とエリック・ハーランド ( Eric Harland ) を従えた自身のバンドとしての活動です。

OAM Trio が三者対等の緊張感漲る神速反応型のインタープレイを特徴とするユニットであったのに対して、ゴールドバーグ自身のトリオは彼の内面を深くエグるような繊細で静謐な音空間を表現したユニットでした。両者は、≪ 動≫ 対 ≪静≫、あるいは≪ 緊張≫ 対 ≪弛緩≫ のような関係にあって、ゴールドバーグはそれぞれのユニットで表現方法を巧みに変えてきました。

アメリカン・トリオは今も活動を続いていますが、OAM Trio の方が、ドラムスのマーク・ミラルタが母国スペインに活動の拠点を移してしまったため、現在は活動を休止(解散?)しているようです。

さて、OAM Trio とマーク・ターナーの共演というとコンテンポラリー系の隠れた名盤 『 Live in Sevillia 』 ( LOLA )( 前項参照 )  が思い出されます。巷間ではマーク・ターナーのベスト・プレイが聴ける傑作と評されている作品ですね。マーク・ターナーという人はマニアックなファンの間ではかなり評価されている吹き手ですが、それじゃ彼の代表作は何?と言われると意外に彼のリーダー作にはこれといったキラー作品がないんですよね。むしろサイドメンとして他アーティストの作品に参加して吹いている時のほうがスケール感のある創見に富むアドリブを披露しているように思います。そんな中でもこの OAM Trio とのセビリア・ライブ盤は際立って優れているのではないかと。

この続きは必ず明日書きます。今日はここまで。


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2010/11/15 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Moutin Reunion Quartet / Soul Dancers

   ↑  2010/03/17 (水)  カテゴリー: group
moutin reunion_soul dancers2Moutin Reunion Quartet / Soul Dancers  ( amazon )
2010  Plus Loin Music
 

Francois Moutin (b)
Louis Moutin (ds)
Pierre de Bethmann (p, key)
Rick Margitza (ts)




フランス出身の双生児ユニット Moutin Reunion Quartet による待望の最新作。1998年のユニット結成以降、『 Power Tree 』 ( 2001 )、『 Red Moon 』 ( 2003 )、『 Something Like Now 』 ( 2005 )、『 Sharp Turns 』 ( 2007 ) と、ほぼ2年ごとに新作をリリースしてきた彼らの本作は通算5作品目となる作品です。

結成当初は、新進気鋭の天才ピアニストとしてCDデビューしたばかりのバティスト・トロティニョン ( Baptiste Trotignon ) と、アンドレ・チェカレリのバンドメンバーとしても有名な人気テナリストのシルヴァン・ブフ ( Sylvan Beuf ) をサポート・メンバーとして起用してしていましたが、セカンド・アルバムの 『 Red Moon 』 ではブフに代わりリック・マーギッツァ ( Rick Margitza ) が新メンバーとして参加。サード・アルバムの『 Something Like Now 』ではトロティニョンに代わり、Prysm のピアニストとして名を馳せたピエール・ドゥ・ベスマン ( Pierre de Bethmann ) が正式メンバーとして加入、以後、現在まで不動のメンバーで活動しています。

WRの楽曲をアコースティック楽器で現代風にシュミレートしたようなカッコよさは、今作でも健在で、特に前半の楽曲はWRをかなり意識した作風で、WR の大ファンの僕としては思わず頬が緩んでしまいます。フランソワ ( 兄 ) の馬鹿テクぶりを遺憾なく発揮したベースラインが兎に角、凄いです。ベスマンがシンセやエレピを弾いているけど、フランソワがウッドベースなので、完全なエレクトリック・フュージョンにはならず、かといってジャズのビートではない。ちょうど、フュージョンとジャズの汽水領域に花咲いた、唯一無比な珍しいサウンドを生み出しています。

全9曲。前々作『 Something Like Now 』ではチャーリー・パーカーのメドレーを、前作『 Sharp Turns 』 ではコルトレーンのメドレーを、いずれもムタン兄弟のデュオで演奏していましたが、今作でも二人でモンクのメドレーを演奏しています。何処までスコア化されているのは全然わかりませんが、徹頭徹尾、二人の息が寸分の狂いもなく合致していて、思わず息を呑む素晴らし演奏です。この二人のデュオは “ Interpaly ” というよりはむしろ “ Innerplay ” と呼びたくなるような一体感が感じられます。まあ、同一の遺伝子を共有する二人ですから、まさに以心伝心、阿吽の呼吸というか、二人だけの理解不能なコミュニケーション手段があるかのようです。

このモンクのメドレー以外はすべて兄弟のオリジナルで、特に前半の3曲は WRに激似した楽曲でかなり面白いです。M-1 《 Sold Answers 》 はWR の《 Night Passage 》 を彷彿とさせる曲ですし、M-2 《 Depths Light 》 はジャコの名曲 《 Three Views of a Secret 》 に激似です。パクリと言われても反論できないくらい似ています。M-3 《 Momentum 》 にしても、WR の『 Domino Theory 』 に収録されていた 《 B♭ Waltz 》 にビートが酷似しています。

後半はベスマンもアコースティック・ピアノに持ち替えて、スタイリッシュで現代的な4ビートを演奏していて、構成的にもなかなか面白く、最後まで飽きさせません。裏拍でのキメを多用した難解な楽曲が多いにも関わらず、総体としてはとってもリラックスした雰囲気が漂う作品です。超絶技巧の集団が、弛緩しない程度の緊張感を持って、余裕綽々で演奏するとこういう凄くノリのイイ名演が生まれるんでしょうね。ホント、巧いや。

 中年音楽狂さんの記事 『 WR色濃厚な Moutin Reunion Quartet 』はこちら

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2010/03/17 | Comment (10) | Trackback (2) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

The Osian Roberts & Steve Fishwick Quintet / ... With Cedar Walton !

   ↑  2010/02/24 (水)  カテゴリー: group
OSIAN ROBERTS & STEVE FISHWICK _cedar wlton
The Osian Roberts & Steve Fishwick Quintet / ... With Cedar Walton ! ( amazon )
2009 Hard Bop Records HBR33006


Steve Fishwick ( tp ), Osian Roberts ( ts ), Cedar Walton ( p ), Peter Washington ( b ), Matt Fishwick ( ds )




英国では最も優れたトランペッターと賞されているスティーヴ・フィッシュウィック ( Steve Fishwick , Manchester , 1976~ ) と、タビー・ヘイズの後継者と期待されているテナリストのオシアン・ロバーツ ( Osian Robers , Wales , 1976~ ) の双頭クインテットによる第三作目となる最新作。

彼らのスタイルは、50年代後半から60年代初頭のハードバップ、ファンキー・ジャズを完全に踏襲するもの。 Blue Note や Riverside あたりの作品を想起させるスタイルだ。僕は彼らの演奏を聴いてジュニア・クック=ブルー・ミッチェルの Jazzland 盤 『 Junior's Cookin' 』 やソニー・クラークの Blue Note 盤『 Leapin' and Lopin' 』 あたりを連想した。

現代の演奏家がこの種の古典的な楽曲を扱ったり作曲する場合、なんらかの新しい手法を織り交ぜ、現代風にアレンジして再演したりすることが殆どだが、彼らはそのような味付けは一切しない。古典は古典のまま演奏する。全くそこには照れや迷いはない。コークスクリュー・フレーズやスネーク・フレーズなど、アウトするフレーズは全く用いない。ドレミファソラシドで如何に歌うか、という昔のミュージシャンがごく普通にやっていたことを彼らもやっているだけだ。こういうことができるミュージシャンって意外に少ない。最近のミュージシャンは理論武装でフレーズを組み立てていくから、彼らのように至極当たり前の素朴なフレーズだけでソロをとることをしないだよね。

さて、今作は三作目にして初となるゲスト・ミュージシャンを迎えての作品だ。そのゲストとはまさにハードバップ期の生き証人のようなピアニスト、シダー・ウォルトンと、多くのミュージシャンから絶大なる信頼を得ているベーシスト、ピーター・ワシントンの二人。フィッシュウィックとロバーツの二人は、訪米して彼らとレコーディングを行っている。スティーヴ・フィッシュウィック の双子の兄弟であるマットフィッシュウィックもドラマーとして参加している。マットは一応このクインテットのレギュラー・メンバーに名を連ねているが、現在はニューヨークを活動の拠点にしているようである。

全8曲で61分の演奏。フィッシュウィックのオリジナルが3曲。シダー・ウォルトンも≪ Head and Shoulders ≫ という曲を提供している。この曲はウォルトンの Prestige に残されたデビュー・アルバム『 Ceder! 』( 1967 ) に収められていた曲。それ以外にはクインシー・ジョーンズの名バラード≪ Quintessence ≫ をカヴァしているのが嬉しい。この曲はコールマン・ホーキンスのカヴァが有名かな? 僕個人的にはフィル・ウッズの『 This is How I Feel About Quincy 』 に収められていたカヴァが好きけど。でもなんだかんだ云って、この曲はクインシーのオリジナル (やはりウッズがソロをとっていた ) が最高だけどね。

彼らのジャズをたとえ100回繰り返し聴いたとしても、そこからジャズの未来は決して見えてこないだろう。がしかし、僕らがジャズにハマり始めた若かりし頃のピュアな気分を大いに蘇らせてくれるには十分魅力的だし、そこには決して忘れてはいけないものが込められているように思う。

OSIAN ROBERTS & STEVE FISHWICK QUINTET _2nd On The Up And Up  ( HMV )
2008 Hard Bop Records HBR33003


Steve Fishwick ( tp ), Osian Roberts ( ts ), Oliver Slama ( p ), Dave Chamberlain ( b ), Matt Fishwick ( ds )





最新作よりもこちらの方がノリがイイ。「俺たちはアメリカが好きなんだぞ~。」って云う感じが伝わってきて微笑ましい。ジャケットもモロ Riverside だね。殆どがオリジナル曲なのだが、そのメロディーが非常に耳に馴染みやすく清々しく、初めて彼らのアルバムを買うならこの第二作目がお薦め。


OSIAN ROBERTS_STEVE FISHWICK_1st Too Much !  ( amazon )
2003 Hard Bop Records HBR33001


Steve Fishwick ( tp ), Osian Roberts ( ts ), Oliver Slama ( p ), Dave Chamberlain ( b ), Matt Fishwick ( ds )






2003年の初作。英国ハードバップ専門の新興レーベル Hard Bop Records の記念すべき第一弾作品。なかなかの好盤。何処となくSP盤っぽいアートワークが香ばしい。

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2010/02/24 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

E.S.T. / Live '95

   ↑  2009/11/13 (金)  カテゴリー: group

est 95



1995年録音のE.S.T. のセカンド・アルバム。

当初は 『 Mr. & Mrs.Handkerchief 』 という盤題で Prophone Records から発売されたが,2001年に Montreux Jazz Festival でのライブ音源 《 Dodge The Dodo 》 をボーナス・トラックとして追加収録し、『 E.S.T. Live ‘95 』 と盤題を変更して再発されている。

この頃もまだ電化されていない時期。ただし99年のライブ音源《 Dodge The Dodo 》 では、ベースのダン・ベルグルンドがアルコ・ソロに限り、スペース系のエフェクターを使いはじめている。
 
このあと、電化サウンドをベースとしたギミック満載の楽曲と派手なステージ装飾などに観客は目と耳を奪われ、彼らの本質が徐々に見えにくくなっていく。しかし、この作品の演奏を聴くと、比較的ストレートな4ビートでもずば抜けた技量を発揮し、テクニック的にも申し分ないものを彼らは持っていることがわかる。

当時はまだ,キース・ジャレットやチック・コリア,ビル・エヴァンスなどの模倣からの脱却することに必死であったため,エフェクターを使って聴衆をあっと驚かすなんて余裕はなかったのだろう。

なお、本作から,以後長きに渡り彼らをサポートしていくことになるレコーディング・エンジニアでありブレーンでもあるアケ・リントン 氏 ( Ake Linton )  が参加している。

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2009/11/13 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

E.S.T. / When Everyone Has Gone

   ↑  2009/11/12 (木)  カテゴリー: group

est when everyone




北極海から届く風。
フィヨルドの香り。
極寒の地,スヴェーデンの白夜の夢は続く。

1993年のE.S.T. のデビュー・アルバム。
静謐な空気感が怖いくらい生々しく伝わってくる名盤と言ってよいだろう。<電化>スイッチがまだオンされていない状態のアンプラグドなE.S.T. が聴ける貴重な作品でもある。

この路線で歩んで行ったら,ヨーロピアン抒情派ピアニストの中の目立たぬ“ one of them ”で終わっていたかもしれない。

肌を突き刺す北風。
深く沈みこむ藍色の北極海。
荒涼としたスウェーデンの大地。
極寒の地,ストックホルムで、当時は連日連夜、このようなジャズが繰り広げられていたのだろうか。

その後のE.S.T. からは全く想像できない純粋な抒情派路線の新鋭としてデビューした3人は,当時まだ20歳代の若者だった。

 

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2009/11/12 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

The Monterey Quartet / Live at The 2007 Monterey Jazz Festival

   ↑  2009/09/13 (日)  カテゴリー: group

Monterey quartet 2007

2007年9月に開催されたモンタレー・ジャズ・フェスティバルの50周年記念イベントのために結成されたオールスター・バンドによる実況録音盤。メンバーはデイヴ・ホランドをリーダーに、ゴンザロ・ルバルカバ、エリック・ハーランド、そしてクリス・ポッターという、とんでもなく豪華なドリーム・バンド。詳しいことは後日、書きますが、とりあえずこの演奏、滅茶苦茶スゴイです。特にクリポタのソロは近年の彼のソロの中では最高ではないかと。本盤は強烈に推挙したい。絶対買いです。

The Monterey Quartet / Live at The 2007 Monterey Jazz Festival ( amazon )
星1つ星1つ星1つ星1つ 星1つ

Dave Holland  ( b )
Gonzalo Rubalcaba  ( p )
Chris Potter  ( ts )
Eric Harland  ( ds )

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2009/09/13 | Comment (2) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

WASABI / WASABI featuring Alessandro Gwis Emanuele Smimmo Lorenzo Feliciati

   ↑  2009/08/27 (木)  カテゴリー: group

wasabi



CDショップや書店に足を運ぶと最近、スタッフお手製のPOP広告がやたら目につく。

昔は単に商品を陳列していただけだったのに、いつの間にか商品の脇に色鮮やかな手書き文字の解説が添えてあることがごく普通になった。僕などは書店にしてもCDショップにしても買う商品がはじめから決まっていて出かけるわけではなく、ぶらぶら店内を物色しながら気に入ったブツを思いつきで買ってくるほうなので、この手のPOP広告は実に重宝している。

相手側もPOPによる販売促進効果を十分承知しているから手間暇をかけてて丁寧に書いているのだろう。

僕が日頃から足繁く通う Disk Union などは昔からPOPを採用していたけれど、秋葉の石丸電気などはそのあたりは素っ気なくて機械的に新譜を面出し陳列するだけだった。が、最近はどういう心境の変化なのか、やたらとPOPをベタベタ貼り付けて売っている。ちょっと異様な感じすら受ける。

このPOPはやはりあの紫メガネをかけた髭のバイヤーさんが書いているだろうか。そんなことを考えながら昨日も石丸電気6階フロアを物色していたら目に飛び込んできたのがこの WASABI というピアノトリオの新譜。

≪ まさにイタリアのE.S.T. ~≫ という惹句で始まるA3サイズもあろう大きなPOP。E.S.T. の大ファンである僕にとってはまさに一撃必殺のキラー・ワード!! その瞬間、完全に思考回路は停止し冷静な判断力を失い、気がついたときには手に握り締めてレジにむかっていたのです。

エスビョルン・スヴェンソンが不慮の事故で亡くなって事実上 E.S.T. が消滅してからというもの、CD販売店では ≪ E.S.T. のお好きな方は必聴!! ≫ とか、≪E.S.T. の遺伝子を受け継いだ~ ≫のような惹句を頻繁に見かけるようになった。

そんなキャッチコピーを見るたび全く無名の未知のピアノ・トリオを買ってしまうのだが、いまだかつてE.S.T. を凌駕するようなバンドに出逢ったためしがない。似ていればまだしも、まったくE.S.T.とは別物としか思えないものまで無理やりE.S.T.に結びつけて売ろうとする傾向も無きにしも非ずだ。


喩は悪いが、、、
≪ねえ、そこのお兄ちゃん、優香似の可愛い子がいるから遊んでいかない~ ≫ なんていうキャバクラの客引きに釣られて入店しても、優香ちゃんみたいな子が出てきたためしがない !!  それどころか南海キャンディーズのしずちゃん似の子がいきなり体を摺り寄せてきて萎えてしまった・・・・みたいなものばかりだ。( なんじゃそりゃ ) 

そんなわけで、あまり期待もせずにプレーヤーにディスクを乗せたのだが、これが凄く良いピアノなのだ。案の定、E.S.T.にはほとんど似ていない。完全に期待を裏切られたわけだが、良い方向に裏切られた、というべきだろう。

静謐な音の質感は確かにE.S.T.に似ていなくもない。薄暗い神殿の大理石の廊下を素足で歩いて行くような肌ざわりだ。ピアニストがアコピに加え、電子音も操るあたりもE.S.T. ライクだ。アコピに連動してシンセの音が被るあたりは、moog のpiano bar を使用しているのだろうか。あまり嫌みのない洒落た使い方で好感が持てる。テクニック的にもかなり高水準だ。

そうそう、この WASABI という奇妙な名前のバンドのメンバーはだれなんだろう。脊髄反射的に手に入れたディスクなので、メンバーが誰なのか全く知らずに買ってしまった。あらためてメンバーの3人を見てみよう。

ピアノはアッレサンドロ・グイス ( Alessandro Gwis , Roma , 1969~ ) 。ジャケット左端の長髪のイケメンが彼。8歳からクラシック・ピアノをはじめ、80年代後半よりジャズ&ポップ界に進出。1994年からはジャズ・タンゴのバンド Aores Tango のメンバーとして名をはせた。1993年から2000年まで、イタリアン・ポップス界の大御所ジャンニ・モランディのサポート・メンバーとしても活躍した。一方、ジャズ界においては、ステファノ・ディ・バティスタ、パオロ・フレス、エンリコ・ラヴァら、一流ミュージシャンらとも共演を果たしている。灯台もと暗しとはこの事で、M & I から既に2枚のジャズ・タンゴ作 ( 『 タンゴ・エロチカ 』 、『 タンゴ・エクスタシー 』 ) をリリースしている。確かにCDショップでジャケットは見た記憶がある。この人だったのねぇー。

ベースはロレンッツォ・フェリシアチ ( Lorenzo Feliciati ) 。ジャケットの中央で左手を広げているのがこの人。年齢不詳だがおそらく年齢的にも一番上で、実質上のリーダーのようだ。曲もほとんど彼が書いている。本作ではダブル・ベースを弾いているが、得意なのはエレキベースのようだ。過去2作のリーダー作はいずれもエレベでフュージョン/プログレを演奏しているし、youtube にアップされている映像もすべてエレベを弾いている。

最後にドラムのエマニュエル・・スミーモ? ( Emanuele Smimmo , Cagliari , 1973 ) だが、彼のweb site はあるもののすべてイタリア語なので全くわからない。7歳のときにクラシックのパーカッション&ドラムを習い始め、18歳になったときにローマに移住。そこでキューバ人ドラマー、オラシオ・エレナンデスに師事している。主にスタジオやテレビ番組の仕事が多いらしく、またイタリアの最も権威ある音楽学校( どこ?) や楽器店でクリニックを開いているようだ。

  DEEZER で全曲フルで試聴できますよ。

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2009/08/27 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

JAZZLIFE SEXTET / Tall Stories

   ↑  2009/07/15 (水)  カテゴリー: group
jazzlife sextet




本年2月に国内初となるイタリアン・ジャズに特化したインディペンデント・レーベル、アルボーレ・ジャズ ( Albore Jazz ) が設立されたばかりだが、3月に今度は国内大手のポニー・キャニオンがデ・ジャヴ・レーベルを主宰するイタリアジャズ界の重要人物パウロ・スコッティをプロデューサーに迎えて、同様のイタリアジャズ専門レーベル、 Norma Blue を発足させた。

ポニー・キャニオンは既に欧州ジャズに強いM&I MUSIC を子会社化しているが( 2009年5月1日付けでM&I MUSICは株式会社ポニーキャニオン音楽出版へ社名を変更 )、Norma Blue はクラブ・ジャズ・ファンをターゲットにした作品づくりでM&I MUSICとは差別化を図っているようである。

Norma Blue からは既に、女性シンガーのステファニア・ラヴァ、ジャンニ・バッソ&イリオ・デ・パウラ、女性シンガーのフランチェスカ・ソルティーノをフィーチャーしたTrain Up というグループなどの作品をリリースしているが、今回、私が初めて手にした作品は、同レーベル第四弾となるJAZZLIFE SEXTET の作品。

JAZZLIFE SEXTET はイタリア北部エミリア・ロマーニャ州で活躍している中堅ミュージシャンらによって結成された3管フロントラインのハードバップ・グループで、メンバー全員が日本では知られていないミュージシャンばかりだ。

彼らの簡単な略歴を見る限り、本国ではそれなりに売れている40代のミュージシャンが中心になっているようだ。パーマネントで活動しているグループではなく、今回の企画のためにパウロ・スコッティによって招聘されたミュージシャン達なのだろう。

パウロ・スコッティに 「彼らの音を聴いたとき、 Idea6 に出逢った時と同じ感動があった!」 と言わしめたらしい。ジャンニ・バッソ、ディノ・ピアナを中心に結成されたIdea6 は実に素晴らしいグループであった。果たしてJAZZLIFE SEXTETはIdea6を体感したときと同様の感動をもたらしてくれるのであろうか。眉に唾をつけて聴いてみたが、確かにイタリアのジャズらしく洒落たアレンジと熱いサウンドでなかなか心地よい作品であった。敢えて比較するのであれば、日本の ROUTINE JAZZ QUINTET  にも似肌ざわりか。ただし、Idea6との格の違いは歴然としていたが。

全12曲で、メンバー作のオリジナル路線を主軸に、ホレス・シルバーの ≪ Nutville ≫、マイルスの≪Sippin' at Bells ≫、ナット・アダレイの≪ Work Song ≫、ジョビンの≪ So Danco Samba ≫ などを織り交ぜた選曲。リー・モーガンの≪The Sidewinder ≫ を彷彿とさせるジャズ・ロックやラテン・ビートも適度に効いていて、曲によってはジェジェ・テレスフォロという男性ボーカルのスキャットがフィーチャーされて、これがまたなかなか達者な歌い手で魅力的である。

基本的にはギミックや難解さを極力排したストレートなハード・バップなのだが、やはりパウロ・スコッティがプロデュースするだけあって、クラブ・ジャズ愛好家にも受け入れられやすい特性、つまり重心が軽く、リズムが軽快で、そして適度にこなれたメロディー感覚が彼らの最大の魅力であろう。一聴してすんなり受け入れられたというのが率直な感想だが、解りやすさを良しとしないジャズ・ファンには少々物足りないかもしれない。

欲を言えば、トランペッターのステファノ・セラフィーニの技量がもう少し高ければ最高だったのだが。どうしてもイタリア人トランペッターはファブリツィオ・ボッソと比較されてしまうので気の毒なのだが、やはりこの手の2管あるいは3管編成では、トランペットが要だからね。

と云う訳で、彼ら自身も決して無理はせず、等身大の演奏に徹しているし、そういった意味で気を抜いて楽しめる作品だと思う。鬱陶しい梅雨も明け、猛暑の日々が始まってしまったが、気が遠くなるよな満員電車通勤の時には、結局、こんなジャズをプレイリストから選んでしまうんだよね。なんだかんだとこのところ毎日電車に揺られながら聴いています。

JAZZLIFE SEXTET / Tall Stories(HQ-CD) ( amazon )  星1つ星1つ星1つ星半分
2009  Norma Blue PCCY-50059

Jazzlife Sextet are :
STEFANO SERAFINI  (TP,FLH)
ALESSANDRO FALISELLI  (TS)
FEDERICO TASSANI  (TB)
MASSIMILIANO ROCCHETTA  (P)
GABRIELE PESARESI  (B)
MASSIMO FERRI  (DS)

Addional Musicians :
GEGE TELESFORO  (VO)
LUCA FLORIAN  (PER)
MAURO OTTOLINI (SOUSAPHONE)

この記事に含まれるタグ : イタリア クラブジャズ 

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2009/07/15 | Comment (6) | Trackback (2) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Routine Jazz Quintet / Routine Jazz Quintet

   ↑  2009/04/19 (日)  カテゴリー: group

routin jazz quintet 2  

≪ Book's Bossa ≫


今日は朝からとても天気が良かったので、家族でドライブがてら東京都と千葉県の境にある三郷公園に遊びに行ってきました。アスレチック遊具が豊富で子供たちに非常に人気があり、またドッグランが園内に併設されているので我が家のように犬愛好家にも人気があります。

小合溜(こあいため)を挟んで東京都側には水元公園があり、見渡す限り木々の緑は冴えわたり、時折吹く南風は木々のの香りを運んできます。小合溜には水鳥たちがのんびり日向ぼっこをしています。パン屑を水際にまいてやると近くに寄ってくる水鳥もいます。草の上に寝転がり、青い空を眺めながら冷えたビールで喉をうるおすと、もうそこは僕だけの楽園です。遠くで子供と妻がフリスビーで遊んでいます。

そんな爽やかな風薫る日には、ムショウに2管ハードバップが聴きたくなります。この Routin Jazz Quintet のファーストも、今日、iPod に流し込んで公園に持ち込んでいった一枚です。期せずして、ジャケットがまさに今日体験した風景そのものなので、取り上げてみました。Routin Jazz Quintet はクラブ DJ の小林径氏がプロデュースしたバンドで、本作はそのデビュー作で、2007年に録音されています。昨年10月には第二弾が発売になっていますが、そちらはまだ未聴です。

≪ 海外のクラブ・ジャズを代表する Schema, Dejavu, Ricky-Tick, etc... に対する東京からの解答。 クラブ・ジャズがジャズを超えた!≫ .......らしいです。僕にはよくわかりませんが、どの角度から見ても MORO JAZZ ですが。

≪ クラブ・ジャズからの解答 ≫などという、かっこいい音楽ではなくて、単なる60年代ハードバップの再演にしか聞こえないんです、僕には。取り上げている楽曲にしたってジミー・ヒース、ウォルター・ブッカー、タビー・ヘイズ、ハロルド・メイバーン、etc .... と、他人の曲ばかりでオリジナルは一曲もないですし。

ただ、逆説的な言い回しになりますが、古いジャズを今、演るところがとっても新鮮で、新しい、と思うわけで、決して嫌いではありません。むしろ好きです。気難しいモードを永遠と吹き鳴らし、観客を雲に巻くようなジャズよりはよっぽど愛着がわきます。

小川径氏や須永辰緒氏などのトップ DJ は、半端じゃなくジャズを聴きまくっているから、それまで殆ど日の当たらなかった美旋律麗歌を、重箱の隅をつつきながら探し出してくる才能というか、根性がありますよね。「ほら、こんなの見つけちゃったけど、けっこうイケるでしょ」的なジャズ・マニアの極形が、彼らのような気がします。基本的には僕も同族ですけどね。

そんなわけでこの作品、よく聴いているのですが、あまり大声で「好きだー!」と言うと白い目で見られそうなので、今まで取り上げませんでしたが、なかなか素敵ですよ。

メンバーは、日本人ジャズに疎い僕には全くの不知な方々ばかりなのですが、Google検索してみたところ、トランペットの類家心平さんは1976年青森県生まれで、海上自衛隊あがりのミュージシャン。一方、テナーの浜崎航さんは長崎県生まれで、名古屋市立大学医学部を卒業し、医師免許も取得しているという変わった経歴の持ち主のようです。

そうそう、一般の方は、医学部を出た人はみんな医者になると思っているでしょうが、実際には学年に一人や二人は必ず医者にならずに別の世界に進んでいく人がいるものです。

Routine jazz Quintet  /  Routine jazz Quintet   星1つ星1つ星1つ星1つ

類家心平 (tp)
浜崎航 (ts, ss)
中村新史 (p, key)
高道晴久 (b)
紺野智之 (ds)

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2009/04/19 | Comment (5) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

High Five / Live For Fun

   ↑  2009/02/25 (水)  カテゴリー: group

high five live for fun

昨年11月のBlue Note Tokyo での来日公演を収めたHigh Five の通算4作目。前作 『 Five For Fun 』 ( 前項あり )  から約7か月という短いインターバルで発売されたわけで、如何に Blue Note が彼らに期待を寄せているかが窺えるだろう。

彼らは11月16日から19日までの4日間のギグを行ったが、本最新作はそのうち18日と19日からのベストトラックで構成されている。ちなみに私が観たのは17日だったので、個人的には都合がよい(意味不明)。収録曲は全8曲でうち5曲は過去に録音経験のある曲だが、それ以外はショーターの ≪ Adam’s Apple ≫、スタンダードの ≪ Body & Soul ≫ や ≪ What Is This Things Called Love ≫ などを演奏している。64分という収録時間もちょうど Blue Note でのライブ 1セットと同じくらいの長さで、疾走感を持続しながら最後まで一気に聴き通せる。

米国の60年代ハード・バップへの憧憬感が漂う彼らの熱く元気な演奏は、当然、現代の( 特にNY界隈の )ジャズとは隔越した音楽性を有している訳で、ジャズの先鋭性という尺度で測れば当然イタリアのジャズは劣っているのだが、彼らの音にマナで触れていると、そんなことはどうでもよくなるくらい、気持ちいい。決して新しくないが、忘れてはならないジャズの醍醐味がこの作品には見事にパッケージされている。

この種のハード・バップは、平易な文法上で機能するジャズなので、凡庸なジャズメンが演奏すると何ら面白くないが、ボッソやスカナピエコのような確かな演奏力と、カンツォーネを子守唄に育った彼らの哀愁漂うメロディ・センスにより、とても魅力的な音楽へと昇華されている。金管(ボッソ)と木管(スカナピエコ)のカウンターバランスの繰り成す音響的な面白みや多彩なハーモニーの美しさにも聴き惚れるし、ボッソの何処までも飛翔するノン・ブレスの超高速フレーズと切れ味鋭いタンギング・フレーズも快感以外の何物でもない。


ただ若干残念なことは、ドラムスのロレンツォ・トゥッチがやや技術的にみて他のメンバーよりも劣る点だろうか。やはりもう少しフロントを煽るくらいの余裕があるドラマーの方が適任ではないかと、個人的には思うのだが。ダニエレ・スカナピエコのデビュー作 『 Daniele Scannapieco 』 では、フロントがボッソ=スカナピエコで、ドラマーがアンドレア・チェカレリだったのだが、今聴き返すと、やっぱりリズムが立体的かつ躍動的で、フロントラインは同じはずなのにHigh Five とは一味も二味も違う演奏が聴かれるのだ。

そんな訳で、欲を言い出したらキリがないが、もちろん鼻血が出そうなくらい熱い演奏であり、私が観た17日は絶不調だったスカナピエコも、この録音日ではすこぶる快調だったようで、その点でも充実した実況盤ではないだろうか。

High Five  /  Live For Fun      星1つ星1つ星1つ星1つ
2009  EMI Music Japan  TOCJ-66496

Fabrizio Bosso  ( tp )
Daniele Scannapieco  ( ts )
Luca Mannutza  ( p )
Pietro Ciancaglini  ( b )
Lorenzo Tucci  ( ds )


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2009/02/25 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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