雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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ジャック・ウイルソン 『 Song For My Daughter 』。

   ↑  2005/10/30 (日)  カテゴリー: 未分類

  

体調もすぐれなかったので,今日は一日家にいて,子供と遊んでいました。
6ヶ月も過ぎ,体重も6kgを超えてきたので,抱っこしてると腕が痛くなってきます。
しかも歯が生えてきてるので,僕の指を噛むと痛いし。
居間に放っておくと,アンプのつまみをいじったり,咥えたり。
テレビのリモコンをしゃぶってどろどろにしたり。
キャー,キャーと叫びながら部屋中を這いづり回ったり。
まさに怪獣です。でも楽しい。

ジャック・ウイルソンのように歌はつくってあげられないけど,
<やぎさんゆうびん>や<げんこつやまのたぬきさん>など,
たくさん童謡を覚えて,歌ってあげるからね。


ジャズ聴いている場合じゃないなぁ~。
童謡を覚えなきゃ。




Jack Wilson 『 Song For My Daughter 』 1968 Blue Note BST-84328
Jack Wilson (p)
Ike Isaacs (b)
Ray Brown (b)
Donald Bailey (ds)
with strings


P.S. 童謡で<やまのワルツ>という曲が美麗歌なんですよ~。

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2005/10/30 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

スタンレー・タレンタイン 『 Easy Walker 』。

   ↑  2005/10/30 (日)  カテゴリー: 未分類

今日は一日,パットしない天気で,気がつけば外はもう真っ暗。時計も7時を回り,妻は夕食の支度を始めてます。夕飯が出来るまで,1枚レコードでも聴こうと取り出したのが,これ。スタンレー・タレンタインの『 Easy Walker 』(Blue Note BST 84268 )。彼のBlue Note の諸作品の中では代表作では決してないのですが,どうしても『 Look Out ! 』や『 Up At Minton’s Vol1&2 』などには手が伸びないんですよねぇ~。

この『 Easy Walker 』は全曲リラックスしていて,黒いブルース臭さがいつもより希薄なタレンタインが,選曲の良さにも助けられて,体臭臭すぎ<ブルース・テナー>嫌いの僕でもすごく楽しめるアルバムです。B-1のビリー・タイラーの書いたタイトル曲<Easy Walker>は,ミディアム・テンポのファンキーな曲。B-2 はバカラック!の<What The World Needs Now Is Love>。これデュオンヌ・ワーウィックが歌ってましたね。う~ん。ホントいい曲です。バカラックのジャズ・カバーに駄作なし。そして極めつけはA-3の<Yours Is My Heart Alone>。大好きなスタンダードなので,僕にとっては演奏の多少の出来,不出来は問題になりません。この<Yours Is My Heart Alone>は,時々耳にしますが,さて,他に誰が演奏してたっけと考えると,思い浮かばない。ウェス・モンゴメリーで聴いた記憶があるようだけど。どのアルバムだか思いだせん。そうそう,最近ではアキコ・グレースが演奏してました。検索したらヨス・バン・ビーストが澤野の『 Because Of You 』で演奏してました。買ってみようかな~。

このアルバム,CDで再発されているのですが,CDにはまたもやボーナス・トラックあり!。しかも5曲もです。更にその中には<Wave>が含まれているんですよ。欲しいぃぃぃ~。でもこれがレコード会社の罠なのだ。ついつい財布の紐が緩みそうになってしまうわ。いかんいかん。我慢せねば。

Stanley Turrentine 『 Easy Walker 』1966年(Blue Note BST 84268 )
Stanley Turrentine (ts)
McCoy Tyner (p)
Bob Cranshaw (b)
Mickey Roker (ds)
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2005/10/30 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

マーティン・テイラー meets 渡辺香津美(?)

   ↑  2005/10/30 (日)  カテゴリー: 未分類
 

昨日につづき,英国の優雅で気品にあふれる驚異のギタリスト,マーティン・テイラー(Martin Taylor)のコンサート観演のお話です。

僕の席は12列目の中央付近だったのですが,そのあたりからだと右手の弦を弾いている動きがほとんど分からないほど,ストロークが小さいのです。無駄な動きがないわけです。

ギターソロというのは,ピアノソロに比べて非常に難しいと思うんですね。ピアノと違いギターは,左手で指板を押さえ,右手でその弦を弾くことで,ベース音とメロディーを同時に奏でていかなければならないのですから。おそらく,この世界でギター・ソロが許されるのはジョー・パスとマーティン・テイラーだけではないでしょうか。彼の凄さはボイシィング,ベース,リズム,音色など,すべてにおいて非の打ち所がない高水準にあることなのですが,今回,実際に観て感じたことは,ベース音の凄さです。まず速い。よく観ると右手親指はアップ&ダウン奏法です。ラリー・グラハムをはじめ,最近では多くのスラップ・ベーシストがやっている奏法を,ギター・ソロで使用しているんですね。そのため,1回のストロークで2音出せるので,恐ろしく速いベース・ランニングが可能なんです。しかも,アドリブ・ラインとベース音との間に関連がないというか,(上手く表現できませんが)ピアノの右手と左手のように,彼の親指と他の指(示指,中指,薬指)が独立して動けるということです。これには参りました。音色はあくまでナチュラスで,エフェクターは通してないと思います。あっても卓に任せてある程度でしょう。

その他にも,色々驚く事がありましたが,長くなりそうなのでこの辺でおしまいにして,お薦めのアルバムを1枚紹介します。とはいっても僕が所有している7枚のアルバムの中からですから,軽く参考にしてください。今月ベスト・アルバムが出てはいますが,彼のライフ・ワークでもあるソロを聴くことが,彼の魅力を知る一番の近道と思い,2002年の『 SOLO 』を挙げときます。<My Romance>,<Someday My Prince Will Come>,<Darn That Dream>,<I Thought About You>などのスタンダードを中心に,<Tennessee Waltz>,<Girl Talk>などのキャッチーな曲を織り交ぜ,難解なところは全くなく,誰でも楽しめる作風です。僕は2曲目のテイラーのオリジナル曲<True>が好きだったのですが,コンサートでも弾いてくれて,目頭が熱くなりました。

コンサート終了後のサイン会では,「とても素晴らしかったです。来年も必ず来てくださいね。待ってますよ。」の僕の言葉に,「ありがとう。必ず来るから,君も必ず観にきてね。」と言って,優しい笑顔で握手をしてくれました。 コンサートの入りは悲しいものでした。1階席の後ろ1/3ぐらいは空席。僕の周囲ですら,所々空席が目立ちました。日本ではジョンスコやパット・メセニーなどが大人気のなか,彼はどんな気持ちで日本を発つのでしょうか。やりきれない気持ちを胸にホールを後にしました。

P.S. 僕の中での香津美は,いつまでも<ロンサム・キャット>の香津美であって,ソロなど聴きたくないんだけどな~。
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2005/10/30 | Comment (9) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

マーティン・テイラー meets 渡辺香津美

   ↑  2005/10/29 (土)  カテゴリー: 未分類
  

すみだトリフォニー・ホールでのマーティン・テイラーと渡辺香津美のコンサートを観て来たところです。ちょっと体調も悪く疲れてしまいましたので,詳細報告は明日にします。

一部で香津美のソロ,二部でマーティン・テイラーのソロ,そして三部で香津美とマーティン・テイラーのデュオ,の三部構成でした。香津美のソロは退屈で,マーティン・テイラーのソロは素晴らしく,デュオでは結構楽しめました。ソロは各々のソロ・アルバムから5,6曲演奏していたと思います。そしてデュオはやっぱりというか,以前マーティン・テイラーが出したスティーブ・ハウとのデュオ・アルバム『 Masterpiece Guitars 』からの選曲でした。やっぱりソロになると香津美は見劣りするな~と思いました。ソロで観客を楽しませるには,マーティン・テイラーぐらいの卓越した技術がないと駄目なんだな~と実感しました。右上の香津美の『 Guitar Renaissance 』などは一度聴いたら二度と聴きたくないアルバムです。(なんとGuitar Renaissance ?も出ています。)

  CD棚を見たら結構彼のアルバムを持っていました。
 

 

 

一番よく聴くのは上段左の『 Don't Fret ! 』(1991 Linn)でしょうか。オーソドックスなギター・カルテットで,スタンダードを中心にしっとり歌い上げます。安心して聴けますよ。上段右の『 Stepping Stones 』(2000 Linn)は90年代契約していたLinn Recordsの9枚(?)のアルバムからのベストです。中段左の『 Kiss And Tell 』(1999 sony)は,空間浮遊系で,僕は子守唄に聴いてました。心地いいですよ。中段右の『 Masterpiece Guitar 』(2003 sony)はスティーブ・ハウとのデュオです。詳細は省略しますが,このアルバムが出た時は興奮しました。なにしろスティーブ・ハウとのデュオなんて夢にも思わなかったからね。ハウ大好きな僕としてはお宝的アルバム。下段左『 The Valley 』(2004 the guitar label)は,ジャケットの雰囲気は良かったのですが,あまり趣味の良くない男性ボーカルが入っていて,僕は駄目です。そして下段右の『 The Best of Martin Taylor 』(2005 sony)は文字通りベストで,すべてのレーベルからチョイスされています。先日発売になったばかりで,つい買ってしまいましたが,必要なかったかも。

では,つづきはまたあした。
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2005/10/29 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ボブ・バーグ 『 Enter The Spirit 』。

   ↑  2005/10/28 (金)  カテゴリー: 未分類
           

昨日,マイケル・ブレッカーに似ているラーシュ・メラーの話をしたついでに,今日はやはりブレーカー似のボブ・バーグの話をしてみます。ご存知のように彼は既に2002年12月に交通事故で死亡しています。飲酒運転かスピードの出しすぎかと思ってましたが,実は雪道をスリップしたコンクリートミキサー車に激突されての事故でした。本当にお気の毒です。

よくブレッカーの物まねさんのように扱われがちですが,インタビューでブレッカーが話してましたが,20代の頃はよく二人でジャズについて語り,練習していたそうです。あの独特のスタイルはバーグがブレッカーを真似たのではなく,二人で生み出した共通言語だったのですね。ブレッカーがいつも冷静で,一歩引いた位置でジャズを演奏するのに対し,バーグはいつも熱く語り,ソロではだんだん自ら高揚していく様が実に微笑ましく,人間味を感じてしまい共感します。キレないブレッカー,キレるバーグ。二人とも大好きです。

面白いことにブレッカーの初レコーディングはホレス・シルバーの『 In Pursuit Of The 27th Man 』(Blue Note 1972年)で,バーグの初レコーディングもホレス・シルバーの『 Silver’N Brass 』(Blue Note 1975年)でした。この2作品とも僕の愛聴盤です。70年代のBlue Noteのホレス・シルバーなんか相手にされませんが,なかなかどうして,実にカッコイイですよぉ~(下の写真) 。

 


バーグの最終録音ななんでしょうか。正確にはわかりませんが,アントニオ・ファラオの『 Far out 』になるのでしょうか。実はマイ・ブログの初日に「Blogはじめました。」というタイトルでお話したアルバムです。今読むとちょっと恥ずかしいですが。ここでのバーグは控えめの演奏ですね。あくまで主役はファラオといった感じ。でもこのアルバム大好きです。


最後にバーグの愛聴盤を挙げておきます。バーグ・スターン・バンドも良いのですが,もうちょっとメイン・ストリーム系のジャズを演奏しているものが僕は好みで,87年の『 Short Stories (DENON) 93年の『 Enter The Spirit 』(Stretch),97年の『 Another Standards 』(Stretch)あたりをよく聴きます。特に『 Enter The Spirit 』がお気に入りで,3曲目のチック・コリアの<Promise>でのソロは圧巻です。240秒あたりからの泣きフレーズはたまりません。これぞバーグの真骨頂。まさに演歌の世界。心に沁みる名演ですわ。

昨日お話したキャスパー・ビヨームの『
OUTRUN 』の最後にガーシュウィンの<I Love You Porgy>が,ビヨームとメラーのデュオで収められているのですが,偶然にもバーグの『 Enter The Spirit  』でもチック・コリアとのデュオで<I Love You Porgy>が入ってます。ブレッカー系の2人の歌いまわしの微妙な違いが面白いです。

数日前に
スカパーで,1992年,シュツットガルトでのチック・コリアのライブを放送してましたが,そこにもボブ・バーグが競演していてました。野生的で情熱的な演奏に聴き惚れました。この映像はもしかするとブートDVDで出回っているブツでしょうか。エディー・ゴメス,スティーブ・ガットとのカルテットでした。


51歳の早すぎる死に,あらためてご冥福をお祈りします。


 

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2005/10/28 | Comment (7) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

キャスパー・ビヨーム 『 #2 』 『 OUTRUN 』。

   ↑  2005/10/27 (木)  カテゴリー: 未分類
 
    2003  STUNT STUCD03102                       2000   STUNT STUCD00172

キャスパー・ビヨームという人は,Marshmallowから『 Estate 』というピアノ・トリオのアルバムを2002年に出しているのだけれど,やっぱりラーシュ・メラーをフロントに据えたキャスパー・ビヨーム・カルテットの『 #2 』や『 OUTRUN 』の方が,僕としては好みなんです。一方,ラーシュ・メラーもトーマス・クラウゼン,カールステン・ダール,それから先日お話したヤコブ・クリストファーセンらとグループを組んでアルバムを製作してますが,やっぱりキャスパー・ビヨーム・カルテットでの演奏の方がいい音出してるんですよね。何故か,キャスパー・ビヨームとラーシュ・メラーは相思相愛で結びつき,お互いの力を120%引き出してくれる発展的交友関係を築いているように思えて仕方ないのです。上記の2枚も甲乙付け難い出来ですが,個人的に大好きな楽曲<I Wish I Knew>が入っていることで,『 #2 』の方が聴く機会が多いです。

『 Kaleidoscope 』(NAXOS)のお話のところで,ラーシュ・メラーの音はガルバレクに似ているといいましたが,『 #2 』や『 OUTRUN 』での音色は,もろブレッカーです。こちらのブレッカー的音色の方が彼の本当の姿なのでしょうか。あえて3兄弟発汗量で順位をつけるなら,メラー < ブレッカー < ボブ・バーグ,てなところでしょうか。 『 #2 』は最後にビヨームのソロで<Blame It On My Youth>を持ってきて,一方,『 OUTRUN 』では最後にビヨームとメラーのデュオで<I Love You Porgy>を持ってきて静かに終わっていきます。両方とも美しく静かなスタンダードで,ビヨームの美意識に感服する選曲です。

ビヨームが今年31歳,ベースのイエスパー・ボディルセンが35歳,ドラムのモーテン・ルンドが33歳。まだまだ若いのに,演奏は卓越した技術と円熟味のあるエモーショナルな表現力で,欧州ジャズマンの層の厚さを痛感させられます。

           
              2002 marshmallow  MYCJ-30143
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2005/10/27 | Comment (8) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

フィル・ウッズ 『 Live From Showboat 』。

   ↑  2005/10/27 (木)  カテゴリー: 未分類

最近,フランシスコ・カフィーソやロザリオ・ジュリアーニなどを聴いていたら,フィル・ウッズを聴いてみたくなり,こんなレコードを取り出してきました。1976年のワシントンのクラブ「ショーボート・ラウンジ」でのライブ2枚組『 Live From Showboat 』です。ウッズの代表作といえば『 Warm Woods 』とかヨーロピアン・リズム・マシーンとの『 Alive And Well In Paris 』『 At The Montreux Jazz Festival 』ですかね。『 Phil Talks With Quill 』なんていうのもありましたね。いいですねぇ~。

でも,個人的にウッズの最高傑作はこの『 Live From Showboat 』なんです。誰も褒めないアルバムだけど絶対いい。特にside3の<Brazilian Affair>が素敵です。21分40秒の4部構成の組曲になっていて,ラテン・リズムに乗って,次々と美麗メロ・哀調メロが飛び出し,感動的組曲です。
この高揚感がたまりませんなぁ~。

僕の中では,ちょうどYESの『 Relayer 』を聴いている時と同じような心境になるんです。ちょうどプログレの楽曲に通じる構成が感じ取れます。
それ以外の楽曲ももちろん出来がよく,2枚組みでも飽きることがありません。

人気のないアルバムなので中古店でも1000円くらいで手に入ります。残念なことに,おそらくCD化されていないと思います。強くCD化を切望するアルバムです。

Phil Woods 『 Live From Showboat 』RCA9131~32
Phil Woods (as, ss)
Mike Melillo (p)
Harry Leahey (g)
Steve Gilmore (b)
Bill Goodwin (ds)
Alyrio Lima (per)
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2005/10/27 | Comment (3) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ジャン=ピエール・コモ 『 Storia…』。

   ↑  2005/10/26 (水)  カテゴリー: 未分類

           

ジャン=ミシェル・ピルクと並びフランスで人気のジャン=ピエール・コモの2001年のアルバム『 Storia…』です。レーベルはフランス(オーストリア?)のnaïve(ナイーブ)です。欧州のピアニストは乱暴に言い切ってしまうと,みんな「ビル・エバンス」であったり,「キース・ジャレット」であったりと,個性に乏しい印象を受けるかもしれませんが,コモの場合は全くそのような偉人の影響を感じない強烈な個性を備えています。クラシックをベースにフランスの音楽文化や現代感覚を混和し,さらにはラテン,ボッサなどのリズムを大胆に用いて,彼独自のフレンチ・ジャズを創りあげています。 本作はベースがトーマス・ブラメリ,ドラムスがウマチェカのトリオです。1曲目<Primavera>からいきなりシャンソン風のリズムではじまり,3曲目<Lungo Mare>ではウマチェカのブラッシュに乗せて,シングル・トーンで美麗なメロディーが奏でられ,ぐーと,コモの欧州ラテン・ジャズに引き込まれます。4曲目はおなじみ<Estete>で,耽美的ピアノイントロが一瞬「エバンス風」ではありますが,リズムはすぐに緩いラテンに変わったり,10曲目には,ビールのCMでご存知のジプシーキングの <Volare>を4ビートで演奏したりと,全編楽しいジャズで一杯です。


彼には,もうひとつの顔があり,知る人ぞ知るフランスのフュージョン・グループ「Sixun」のキーボーディストでもあります。僕は全然聴いたことないのですが,ウェザー・リポートのようなバンドのようです。


下のアルバムは1989年の『 Padre 』(邦題:父に捧ぐ)ですが,これは先日お話したナタリー・ロリエの『 Silent Spring 』で有名になったPygmalionからの発売です。ご存知ガッツプロが輸入代理店です。この作品も路線はあまり変わらず<静かなラテン系ジャズ>なのですが,本作の目玉はなんと言ってもベースのドミニク・デ・ピアッツァです。この人も知る人ぞ知る超絶技巧のベーシストです。確かFoderaのfletless bassを使用していたような気がします。最近ベース・マガジン読んでないので記憶が曖昧ですが。

           

ちょうどジェフ・バーリンがフレットレスでジャズを演奏しているような感じかな。軽くジャコパスを超えてます。僕は持ってませんが,2,3年前にデニチェンとビレリー・ラングレーンとユニット組んでアルバム出しています。最近の活動は分かりませんがあまり露出度高くない人なので,情報不足ですみません。とにかく凄腕のベーシストですから,ぜひ聴いてみて欲しいと思います。

なんか,話がドミニクの方へ逸れてしまいましたが,今日はもう遅いのでこのあたりでおしまいです。



 

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2005/10/26 | Comment (7) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ロザリオ・ジュリアーニ 『 More Than Ever 』。

   ↑  2005/10/25 (火)  カテゴリー: 未分類



ロザリオ・ジュリアーニの昨年発売になった『 More Than Ever 』。ジャン=ミシェル・ピルクとリシャール・ガリアーノが参加していて,ピアノの長年のレギュラーだったピエトロ・ルッソは抜けてしまいました。ドラムもベンジャミン・エノックに交代してます。ジュリアーニを世界に売り出そうと熱意を見せてるフランシス・ドレフュスの意向でしょうか。2001年の『 Luggage 』からDreyfusに移籍し本作が3作目ですが,最近はオリジナル曲が中心で,リシャール・ガリアーノが参加ともなると,否応なしに欧州の香りの漂うジャズ芸術作品の趣ですが,僕としては昔のジュリアーニの方が好きなんですよね。 Philologyからの諸作品なんかでは,なにも考えずただひたすらに疾走し,吹きまくるアルトマンだったですよね。いかにもパーカー直系のバップを,鼻の詰まったフィル・ウッズのような音色で,頭に血が昇りそうな勢いで吹いて,吹いて,吹きまくっていたよね。

僕は特に1999年の『 Connotazione Blue 』が印象的で愛聴しているんだけど,今はあの頃のような瑞々しい輝きが影を潜めているように感じますね。今もとっても上手くて,彼の音が鳴っているだけで楽しいのだけれど,どうしても芸術家然とした雰囲気が鼻につくんですよね。本作を聴いていると,もっと単純にバップを吹いて欲しいと思ってしまいます。


『 Connotazione Blue 』(1999 Philology )
ジャッケトから漂う硬派なバップの香り。いいですよ。

でも,本作もこれはこれでよく出来たアルバムだとは思います。このメンバーで悪かろうはずがありませんけど。リシャール・ガリアーノの存在感がもの凄いので,どうしても全体のイメージが彼に引っ張られてしまって,ジュリアーニの吹きまくるアルバムといった感じではありませんが,たまにはリシャール・ガリアーノを聴くものいいもんだなと思わせるアルバムです。

イタリア本国ではジュリアーニよりステファノ・ディ・バティスタの方が評価が高いようですけど,僕はジュリアーニを応援したいな~。がんばれジュリアーニ。

Rosario Giuliani 『 More Than Ever 』 (2004 Dreyfus)
Rosario Giuliani (as, ss)
Remi Vignole (b)
Benjamin Henocq (ds)
Richard Galliano (acco)
Jean-Michel Pilc (p)

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2005/10/25 | Comment (3) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ハンク・モブレー 『 Curtain Call 』 『 Poppin’ 』。

   ↑  2005/10/24 (月)  カテゴリー: 未分類
 

ハンク・モブレーはBlue Note 1500番台に6枚のリーダー・アルバムを残しています。しかしその6枚以外に,当時は発売されず,後にマイケル・カスクーナにより日の目を見たアルバムが2枚あります。1枚が『 Curtain Call 』であり,もう1枚が『 Poppin’ 』です。そして不思議とそれぞれに1曲づつジミー・ヴァン・ヒューゼンのバラードが収められているのです。『 Curtain Call 』には<Deep In A Dream>,『 Poppin’ 』には<Darn That Dream>です。そしてこれらがものすごく良くて,心に沁みるんです。この季節になると焼酎片手に,思わずレコード棚から取り出したくなるんですよね。意外に知られてないので,今まで密かに悦に浸っておりました。モブレーの最も美味な部分は暖かく優しい音色で奏でられるバラードだと思っています。更にこの2枚に共通しているのは,ピアノが共にソニー・クラークである点です。親しみやすい愛らしいクラーク節で,本作に花を添えています。

この2枚の発売はちょっとややこしいのです。まず,1977年にBlue Noteの発売元が東芝からキングに移った際,「キング世界初登場シリーズ」として『 Poppin’ 』(GXK-8163)として右下のようなジャケットでLPで発売になりました。1983年にBlue Note の発売権がキングから再び東芝EMIに移ると,今度は「ジ・アザー・サイド・オブ BLP1500シリーズ」として『 Curtain Call 』が『 Hank Mobley Quintet Featuring Sonny Clark 』(BNJ-61006)として左下のようなジャケット(BLP-1560の色違い)で発売になったのでした。そして最後,1996年頃にこの2枚は東芝EMIから上のようなジャケットでCDとして発売されたのでした。(以上は私の所有するアルバムから判断したことで,多少の誤りはあるかもしれません。)

            

アート・ファーマー,ペッパー・アダムスらとの3管によるハード・ドライブな『 Poppin’ 』。ケニー・ドーハムとのB級2管フロントの和み系ハード・バップの『 Curtain Call 』。どちらも至福のひと時を約束してくれる隠れた名盤です。
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2005/10/24 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ナタリー・ロリエ 『 Silent Spring 』。

   ↑  2005/10/24 (月)  カテゴリー: 未分類

            

ベルギーの才媛ナタリー・ロリエの1999年,Pygmalionから発表したアルバム『 Silent Spring 』です。1990年にベルギー最大のドメスティック・レーベルIglooにファースト・アルバム『 Nympheas 』を発表以来,3枚のIgloo盤を残してきましたが,本作は初めてフランスのPygmalionから発表しています。

前出のサラ・ジェーン・シオンがいかにも女性的なタッチで,エバンス系の叙情的美旋律を奏でる才媛だとしたら,その対極にある男性的なハード・ドライビングなモード系ジャズで聴き手を魅了する才媛がナタリー・ロリエです。1曲目のイントロから強烈に疾走し,最後までドキドキ,ワクワクのオリジナル曲が並びます。あまり女性の演奏だと先入観を持たない方がよいですね。もうジェンダーレスなジャズだと思います。本作は全曲彼女のオリジナルで固めた自信作で,かなりコンポーザーとしての素質も備わっていることが伺えます。特に2曲目のタイトル曲<Silent Spring>では,エバンスやリッチー・バイラクーク的音遣いを織り交ぜながら,ヨーロッパ調の静謐な空間を表出していて,素晴らしい出来だと思います。

欧州では最近はかなり人気が出てきているようですが,まだまだ日本では知名度が低いのが残念です。これからの活躍に期待したいと思います。

P.S. 初めにこのジャケットを見た時,ロニー・ロスネスの新譜かと勘違いしました。けっこう似てませんか。

            
                   Renee Rosnes

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2005/10/24 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

サラ・ジェーン・シオン 『 Summer Night 』。

   ↑  2005/10/23 (日)  カテゴリー: 未分類

先日,NAXOSレーベルについてお話した際に登場したサラ・ジェーン・シオンのアルバムです。NAXOSからクリス・ポッター参加の『 Moon Song 』(2000)と,マイケル・ブレッカー参加の『 Summer Night 』(2001)が発売になってます。どちらも素晴らしい出来です。彼女はこんなマイナー・レーベルに留まっているような器ではないと思っています。メジャー・デビューを切望する逸材です。

彼女のホーム・ページのBiographyを和訳しましたので,載せていきます。
(一部省略した箇所がありますので,ご了解ください。)

サラ・ジェーン・シオンは1999年11月11日に,フロリダのジャクソンビルで開催された,第17回グレート・アメリカン・ジャズ・ピアノ・コンペティションで優勝しました。審査員はホレス・シルバー,ケニー・バロン,エリス・マリサリス,ベニー・グリーン,そしてビル・チャーラップらでした。シオンのトリオは2000年1月には福岡ブルー・ノートでも演奏しました。また,2000年2月8日には,マリアン・マクパートランドのラジオショウ<ピアノ・ジャズ>にも出演しています。

サラは,以下のような新旧のジャズ・ミュージシャン達と競演の経験を持っています。それらは,クラーク・テリー,アル・グレイ,エタ・ジョーンズ,デイブ・リーブマン,ロン・マックルアー,デニス・イルウィン,エリオット・ジグモンド,ドクター・リン・クリスティー,デラ・グリフィン,ラルフ・ララマ,ドン・ブレイデン,サンティ・デブリアノ,アラン・ハリス,フィリップ・ハーパー,アルベスタ・ガーネット,ロニー・プラキシコ,その他のミュージシャンです。彼女はよくバードランドで<Lew Anderson Big Band>に参加したり,スウィート・ベイジルで<The Spirit Of Life Ensemble>に参加したりしています。現在はテナーのジェームス・マクブライドと競演しています。彼女のデビューアルバム「Indeed !」では,アルトサックスのアントニオ・ハート,ドラマーのトニー・リーダスらと競演しています。セカンドアルバム「Moon Song」は2000年5月にNaxosレーベルから発売されましたが,そこではフィル・パロンビ,クリス・ポッター,そしてビリー・ハートらと競演しています。「Moon Song」は,2000年4月,日本のモダン・ジャズ・アルバムの売り上げ4位を記録し,また,同年6月のU.S.Gavin Reportでは15位までいきました。サードアルバム「Summer Night」は2001年10月にリリースされましたが,ここではマイケル・ブレッカーがフィーチャーされました。2002年2月にはYellowdog Jazz Chartsの12位までいきました。
サラのトリオは1998年5月にピッツバーグで開かれたメロン・ジャズ・フェスで,ジョージ・コールマンの前座を務めました。その夏にはニューヨークで開催されてJVC ジャズ・フェスに出演もしました。1999年5月にはWomen In Jazz Festivalに出演しました。2000年6月にはFreihofer’s Jazz Festivalに出演し,7月にはIndy Jazz Festivalに出演し,さらにその後にカナダで開かれたDuMaurier Atlantic Jazz Festivalにもソロ・ピアニストとして出演しました。
シオンはイスラエル,ポルトガル,日本,そしてドイツなどのツアーを行いました。そして1996年にはスイスで開催されたジャズ・ワークショップで,モンティー・アレクサンダーと仕事をしました。

サラ・ジェーン・シオンは1990年にニュー・イングランド音楽学校を卒業し,1998年にはボストン・ジャズ協会賞を受賞しました。1991年には,Banff School For The Artに,スティーブ・コールマン,ルーファス・リード,ケビン・ユーバンクスらの<Tonight Show>オークストラのオールスターや,マービン・スミッティー・スミス,ケニー・ホイーラ,デイブ・ホランドらと共に参加する4人のピアニストの1人に選ばれました。


P.S. 『 Summer Night 』のエンジニアはピーター・カールで,『 Moon Song 』は昨年急死してしまったデビッド・ベイカーです。デビッド・ベイカーが寒冷系で,ピーター・カールが温暖系の録音です。エンジニアによってピアノの音色がかなり変わるんですね。デビッド・ベイカーは大好きなエンジニアですが,ここではピーター・カールの録音に惹かれます。
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2005/10/23 | Comment (1) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

山中千尋 ニューヨーク・トリオ(?)。

   ↑  2005/10/23 (日)  カテゴリー: 未分類

昨日は品川プリンスホテル,ステラホールでの山中千尋のコンサートに行ってきました。金曜日からの風邪で微熱があり,最悪のコンデションでの観演でした。会場に着くなり「本日出演予定でしたジェフ・ワッツは,都合により出演できなくなりました。」の張り紙。
「なんだと~。詐欺じゃ,詐欺。」と思わず声を荒げてしまいました。踏んだり蹴ったりの最悪のコンサートになってしまいました。千尋のMCで分かったのですが,ジェフ・ワッツの身内に不幸があったとの事。おそらく観客の1/3はジェフ・ワッツの火の出るよなドラミングを観たくで集まったんだぞ。そんな簡単に言われてもな~。

まあ,しゃあないので,あとはどんなドラマーを代わりに連れてきたのかに注目しようと期待していたら,ステージに現れたドラマーは知らない顔。「誰じゃ,こいつ。」と,がっかり。千尋の紹介ではダミオン・リードという奴らしい。知らんそんな奴。体調も悪かったのでちょっと怒りモードでした。11月にはVillage Vanguardでロバート・グラスパー・トリオで出演する予定だと言っていたので,もしやロバート・グラスパーのアルバムにも参加しているのかなと,帰宅早々CD棚を探してみたら,ちゃんとロバート・グラスパーのフレッシュ・サウンド・ニュー・タレント盤,ブルー・ノート盤で叩いてました。あまり印象に残らなかったので,忘れてました。ジェフ・ワッツと比べるのも可愛そうだが,やっぱり物足りない。手足の動きは超高速で上手いけど,平面的でうねりが感じられない。スネアでのアクセントの付け方などカッコイイと思う箇所もあるが,器は小さめで,小さくまとまっている印象です。『 Outside by the Swing 』の中の<All The Things You Are >は,アルバムではジェフ・ワッツのソロがフィーチャーされた曲でしたが,コンサートでもダミオン・リードのソロがフィーチャーされていて,否応なしに二人を比較してしまいますが,やっぱりジェフ・ワッツのソロの方が立体的で,まるで万華鏡を覗いているようなカラフルな太鼓さばき,大きなうねりが心地良く,その差は歴然です。途中で指を怪我して千尋にバンドエイドもらっているし。

ロバート・ハーストは流石に余裕で凄いソロを弾きまくり,NY1番の売れっ子ベーシストの貫禄を見せ付けていました。僕は持ってないので知りませんでしたが,ロバート・ハーストの最新盤『 Unrehurst 』にロバート・グラスパーもダミオン・リードも参加しているんですね。そのつながりでダミオン・リードに代役が回ってきたのでしょう。残念だったのは,PAの腕が悪いのか,ステラホールの音響に問題があるのか分かりませんが,ロバート・ハーストの音がこもって,音程が不明瞭になり,その上手さが伝わり難かったようです。

千尋のピアノはそれなりというか,期待以上のことはありませんでした。曲目は,『Outside by the Swing』 から<Outside by the Swing>,<I Will Wait>,<Teared Diary>,<Yagibushi>,,<Cleopatra’s Dream>,< All The Things You Are>,<Candy>,<Impulsive>などで,『When October Goes』 から<Ballad For Their Footsteps/Three Views of Secret>,<In A Mellow Tone>。『 Madrigal 』 から,<School days>,<Take Five>などを演奏してくれました。千尋いわく,「Cleopatra’s Dreamは好きじゃないのよね~。」。日本人にも売れるように無理やり演奏させられたのでしょう。意外におしゃべり好きで,仕草も可愛らしく,MCが上手でした。

コンサート終了後,サイン会があるというのでロビーで待っていたのですが,CD(しかも『Outside by the Swing』だけしか置いてない)を会場で購入した人だけという制限で,他の人はロビーから追い出されてしまいました。顔くらい見せてくれてもいいでしょうー,とぶつぶつ言いながらしかたなく会場を後にしました。完全に容姿も商品として考えているようで,写真撮影は演奏中はもちろん,ロビーでのサイン会でも一切禁止でした。このようなVerveの売り出し方に憤慨,傷心しながら,「もう千尋はお仕舞いにしよう。」と失恋親父は家路についたのでした。

Robert Glasper 『 Canvas 』2005 Blue Note 7243 4 77131 2 5
Robert Glasper (p)
Vicente Archer (b)
Damion Reid (ds)
ハンコック~マルグリュー・ミラーの流れを汲む新伝承系ピアニスト。ブラッド・メルドーの次はグラスパーだとか言われているが,どうなることか。

P.S. 先週木曜日にヒレ酒を飲みすぎて,二日酔いのまま金曜日出勤し,昼休みに昼寝したら風邪を引き,今だ体調がすぐれない。苦しい~。

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2005/10/23 | Comment (7) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ラーシュ・メラー 『 Kaleidoscope 』。

   ↑  2005/10/19 (水)  カテゴリー: 未分類

  

前回,ヤコブ・クリストファーセンの『 Facing The Sun 』(STUNT)を紹介しましたが,僕はこの人を知らない人だと思ったのですが,ちょっと棚を探したら彼の参加しているアルバムが見つかりました。ラーシュ・メラー(Lars Moller)のNAXOS盤『 Kaleidoscope 』でクリストファーセンがピアノを弾いてたんですね。全然印象になかったので忘れてました。アルバム自体はなかなかの出来で,ラーシュ・メラーのヤン・ガルバレク似のクリアーな音質が爽快な北欧ジャズですが,クリストファーセンは影がやや薄い存在でした。ラーシュ・メラーはSTUNTにもカールセテン・ダールやトーマス・クラウセンらと数枚発表していますが,ヤコブ・クリストファーセンとの競演もあるとは思うのですが探せませんでした。

ところで,このNAXOSというレーベルは1枚1000円で廉価版を発売しているマイナー・レーベルなんですが,これがなかなか面白く,良い演奏が収められていて結構揃えてしまいました。何しろ1000円で,時にディスカウントしていると更に安く,中古なら500円ですから,とりあえず無名のアーティストを聴いてみようという時に良いです。もともとクラシックの廉価盤レーベルで80年代にスタートしたのですが,90年代後半にジャズ部門も立ち上げ,無名の新人だけでなく,クリス・ポッター,マイケル・ブレッカー,エリック・アレクサンダーなどの大物も吹き込んでいます。ジャズ・ファンにはサラ・ジェーン・シオン『 Summer Night 』で有名になったレーベルかもしれません。このNAXOSは,以前は1曲丸ごと無料試聴が出来て驚いていたのですが,6月に100%試聴が廃止になり,曲の25%試聴のみ無料となり,100%試聴は有料になってしまいました。非常に残念です。詳しくは日本語のホーム・ページをご覧になってください。このNAXOSという会社は,「ヨーロッパのJAZZレーベル」(杉田宏樹著)にはドイツのレーベルに分類されてますが,本社は香港にあるようです。もともとクラシックの愛好家である香港の実業家のクラウス・ハイマン氏が立ち上げた会社のようです。

僕はこのレーベルでデビッド・シルズ(David Sills)を好きになりました。アラン・ブロードベントと競演した『 Journey Together 』は絶対お薦めです。こんな良い演奏が1000円だなんて信じられません。録音も文句ないです。玉石混合の感は否めませんが,思わぬ掘り出し物もありますので,覗いてみてはいかがでしょうか。

P.S. 以前NOXASは上の写真のようなジャケットで統一してあったのですが,最近はアーティストの写真になったようです。サラ・ジェーン・シオンのジャケも1作目の絵画ジャケより,絶対2作目の顔写真の方は購買意欲が湧きます。

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2005/10/19 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ヤコブ・クリストファーセン 『 Facing The Sun 』。

   ↑  2005/10/19 (水)  カテゴリー: 未分類

先日,御茶ノ水のDUに行った際,店内でかかっていたのがこれ。とっても気持ちよい欧州ジャズだな~と思い,レジにディスプレイされてある本作のジャケを,会計の時ちらっと見て退散。後日,あらためて行った際購入してきました。なかなか店内でかかっているアルバムをその場で買うには勇気が要ります。

で,このヤコブ・クリストファーセン(Jacob Christoffersen)という人は,サイドメンとしての経歴は長いようですが,本作が初リーダー・アルバムらしいです。ベースのイエスバー・ボディルセン(Jesper Bodilsen)はステファノ・ボラーニと競演している上手い奴。結構好きです。レーベルはデンマークのSTUNTだったので大きくははずれないだろうと期待しての購入でした。

ちなみにSTUNTから作品を出してるジャズ・アーティストには,ラーシュ・ミラー,アレックス・リールなどがいますね。アレックス・リールの最近出した『 Celebration 』はケニー・ワーナー(p),イエスパー・ルンゴー(b)とのトリオで出来良かったし,数年前には,エド・シグペンがカールステン・ダールを向かえて作った『 It’s Entertainment 』やマッド・ビンディングがピエラヌンツィ,アレックス・リールと競演した『 The Kingdom 』など,STUNTには既に永久保存の名盤がたくさんあります。同じデンマークのSteepleChaseとは違って,かなりドメスティック・レーベルの色調が強い会社です。

まず,期待を膨らませて1曲目タイトル曲を聴くと,う~ん,名盤の予感。<レ,ラ,ミ~,レ,ラ,ミ~>の浮遊感のあるベース・リフに乗せて,まさに現代リリシズムの典型的ソロで始まります。いい感じで2曲目コール・ポーターの『 Everything I Love 』につなぎ,ここでも冴えわたるソロを聴かせてくれるクリストファーセン。ボディルセンのソロも披露。でもテーマの後のすぐベースソロのパターンは僕は嫌いです。そして,3曲目。ここに地雷です。ガク。キメの多いテーマで,ソロは低音域中心のモーダルでアウターなスケールを使用した緊張感を強いられる曲です。それまでの2曲の雰囲気をここで一揆に台無しにしてしまいました。結局3曲目,7曲目に変な曲を持ってきて,最後10曲目は変拍子の曲で終わるという,あまり良い構成とは言えない出来でした。でも4曲目の<Remembering>などは,すばらしい歌心を持った美メロ曲で,聴き惚れました。それだけに途中の変な曲には我慢が出来ません。早速,それらを除いたCD-Rを作って今,聴いています。お~。これなら聴きやすい。


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2005/10/19 | Comment (12) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ステファノ・バターリア 『 The Book Of Jazz 』。

   ↑  2005/10/18 (火)  カテゴリー: 未分類
 

ステファノ・バターリア(Stefano Battaglia)のジャズメン・オリジナル集の2枚ですが,Volume 1は2000年,Volume 2は2002年にSymphoniaから発売になったものです。正直,彼のことはあまり知りませんし,アルバムも本作含めて5枚しか持っていないので,あまり評論的な事は言うのを避けたいと思います。たた単にこの2枚がとっても好きで,就眠前のBGMにベッド・ルームで,先日紹介したワケニウスの『 Enchanted Moments 』同様よく聴いています。あまり彼の情報がないのですが,こちらに略歴とDiscograpyが掲載されています。また,ジャズ批評No.109 「ピアノ・トリオ最前線」の97ページに本作が紹介されていますので,参考にしてみてください。

略歴を見ますと,既に60枚以上の録音を行っており,ジャズの仕事以外にもクラシック・ピアニストとしてのキャリアも相当数あるようです。87年に初リーダーアルバム『 Things Ain’t What They Used To Be 』を発表し,以後Splaschに作品を残してきましたが,99年にSymphoniaに移籍し,本作を含め6枚のアルバムを発表しています。 ピアノ・スタイルとしては,かなりキース・ジャレットに影響を受けていることは間違いなさそうです。そこにクラシック的素養に裏づけされた正確無比なテクニックにより,独特の叙情的世界を創り上げています。とにかく非の打ち所のない完璧なテクニックです。

本作に取り上げられてきるジャズメン・オリジナルは半分知っていて,半分知らないくらいですかね。僕は特にVolume 2が好きです。2曲目,コルトレーンの<Lazy Bird>はスロー・テンポのワルツで演奏しています。3曲目,エバンスの<The Opener>はキースそっくりに演奏していますが,素晴らしいアドリブです。7曲目ではそのキースの<Tabarka>をかなりスローで演奏し,新たな<Tabarka>を見せてくれます。その他にも,フレディー・ハバードのオリジナル・ワルツ<Up Jumped Spring>や,ケニー・ホイーラーの<Mabel>なども演奏してます。ケニー・ホイーラーの<Mabel>は,本作発売当時は知らない曲でしたが,最近CAMJAZZから発売になった,ケニー・ホイーラーとジョン・テイラーのアルバム『 Where Do We Go From Here? 』で演奏していて,思わずにんまりでした。こちらではケニー・ホイーラーの吹くテーマの美しいホーンの音色にうっとりです。フレディー・ハバードの<Up Jumped Spring>は,ジャズ・メッセンジャーズ時代に『 Three Blind Mice 』に収録されてますね。他にもハバードの『 Bucklash 』(Atlantic),『 Born To Be Blue 』(Pablo)でも演奏されている名曲ですが,その親しみやすいメロディーからピアニストにもよく取り上げられますね。ここではスロー・テンポで繊細にテーマが語られ,ソロでキース風に盛り上げていく手法で惹きこまれます。

ベースのパオリーノ・デッラ・ポルタ(Paolino Dalla Porta)のベースの質感が好きです。イタリア物を聴いていると時々登場する売れっ子ですね。しっかり音楽のボトムを支えて,安定感抜群です。 最後に,92年,93年にビル・エバンス集2枚も凄く良い出来で愛聴してます。お薦めです。でもこの人,時々フリーやアバンギャルドみたいな難解な音楽も演奏しているので,彼の作品を買うときは十分注意が必要です。
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2005/10/18 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

アイナー・イヴェルセン 『 Me And My Piano 』。

   ↑  2005/10/17 (月)  カテゴリー: 未分類

           

早いものでブログを初めて3ヶ月,ジャズのカテゴリでのこの記事が100回目に達しました。初めは週2くらいのペースでジャズについてと仕事の愚痴でも書こうと思って始めたのですが,いざ書き出すとほとんど毎日,ジャズの話ばかりという結果で,完全にブログ人間になってしまいました。これからいつまで続けられるか不安ですが,ジャズネタが尽きるまで無理せず書いていこうと思っています。

さて,記念すべき100回目の本日は,最近手に入れた珍しいCD(とはいっても再発ですが)を紹介します。98年に発売された書籍「JAZZ輸入盤ガイド’98 」の212ページに<世界各国のピアノ・トリオ>と題して紹介されていた10枚のLPの中の1枚,アイナー・イヴェルセン(Einar Iversen)の『 Me And My Piano 』です。この記事は有名なジャズ・コレクターである石井広明氏のインタビューで,その中で石井氏が手に入れた世界各国のピアノ・トリオ盤を紹介しているのです。今でこそ欧州ジャズ・ブームですが,石井氏は当時から独自のルートでマイナー盤を収集していた凄い方で,最近,それまで24年勤めた証券会社を辞めて,なんとあの澤野商会にとらばーゆしてしまう程,ジャズに入れ込んでいる方です。

          

アイナー・イヴェルセンは50年代からノルウェーで活躍していたジャズ・ピアニストです。本作以外に現在, 『 Portrait Of A Norwegian Jazz Artist 』『 Seaview 』というCDが入手可能です。本作は正に幻の名盤であって,Disk Unionの山本隆氏のポップを拝見しても,いままで現物を見たことすらないと書かれてました。オークションに出品されたら何十万もするであろうこのアルバムが,CDとはいえ2500円ほどで手に入るのですから,買わない手はないと即ゲットしました。 北欧ジャズ・ピアノといえば,ラーシュ・ヤンソン,エスビョルン・スヴェンソン,ヤン・ラングレン,カールステン・ダールなどなど,エバンス系のニュータイプで,澄み切った透明感溢れる音楽を奏でる人達のイメージがありますが,昔は必ずしもエバンス系というわけでもなかったようで,スウェーデンのベングト・ハルベルクやヤン・ヨハンソンだって,力強くジャストで鍵盤を叩くようなタイプのピアノだったですよね。このアイナー・イヴェルセンもよくスウィングし,よく歌う歯切れの良いピアノで,ちょうどバップ奏法からエバンス奏法への移行期のような演奏です。

どこかで見たのですが,アイナー・イヴェルセンの事を<60年代にも北欧にエバンスのように弾くピアニストがいたのだ。>と賞賛してましたが,僕は全然エバンス的には聴こえません。3曲目の<Blue Daniel>でのブロック・コードを多用して盛り上げていくあたりは少しエバンス的ですが,のりが全然違います。ペダリングがエバンスとは決定的に違うんです。コードもほとんどいじってませんし。ベースだってジャストで乗ってきますし。

演奏曲は<It Could Happen To You>,<The Girl From Ipanema>,<Here’s That Rainy Day>,<Sugar>,などのスタンダードと,<Spiral>(コルトレーン),<Dahoud>(クリフォード・ブラウン),<A Social Call>(ジジ・グライス)などのジャズメン・オリジナルの構成で,なかなか良く出来てます。


発売元は<Ponca Jazz Records>というノルウェーのレーベルのようです。名前からしてなんか怪しいレーベルだな~,と思ってHPをみたらちゃんとした会社でした。ボディル・ニスカのアルバムを発売してたんですね。

ということで,買って決して損はない幻にして名盤ではないでしょうか。

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2005/10/17 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ヴィクトリア・トルストイ 『 My Swedish Heart 』。

   ↑  2005/10/16 (日)  カテゴリー: 未分類

ヴィクトリア・トルストイは97年にスカンジナビア発のBlue Note契約女性歌手として,さらにあの文豪トルストイの曾孫であることで話題になった歌手です。その頃はあまり興味がなくて,綺麗なポップス歌手がジャズを歌っているんだろうぐらいに思ってました。

その後2003年にドイツのACTと契約し,『 Shinning of You 』を発表したのですが,たまたま女性週刊誌で彼女が紹介されていて,プロデュースがニルス・ラングレンとあったのに惹かれて手に入れたのがきっかけでした。このアルバムはエスビョルン・スヴェンソン(E.S.T.)の全曲書き下ろしでした。ゲストにトゥーツ・シールマンスも参加していて,かなり気に入ってかけてました。

ここで紹介する『 My Swedish Heart 』は2005年の春頃の作品だったと思います。彼女の7枚目のアルバムだと思います(間違っているかも)。前作同様ACTからで,プロデュースもニルス・ラングレン。参加ミュージシャンはヤコブ・カールソン(p),ラーシュ・ダニエルソン(b),ピーター・ダネモ(ds),ウルフ・ワケニウス(g)らで,がっちり優秀なジャズ・ミュージシャンで固めています。曲の半分は,スウェーデンのトラッドで,残りの半分はラーシュ・ダニエルソン,エスビョルン・スヴェンソン,ヤコブ・カールソンの作曲になってます。最後の<Jag Yet En Dejlig Rosa >は,以前にマイ・ブログでも取り上げたモニカ・ゼターランドに捧げた曲です。多分この曲はモニカも歌っていたと思うのですが。

女性ポップスをよく聴いている若いリスナーは,抵抗なく受け入れられる歌だと思いますが,今まで,本当のジャズ・ボーカル,特に黒人ジャズ・ボーカルを聴いていたジャズ・ファンには受け入れられないでしょう。というか,こんなのジャズじゃねーよと,一喝されそうです。まあ,もともとポップスを歌っていて,ジャズ・ピアニストだった父親に影響受けてジャズに転向したのですから仕方ありません。正直発声がジャズではないです。でもバック・ミュージシャンが超一流だから聞かせどころは随所に見られますが。

全く関係ないのですが,解散したミニモニって知ってますか。3人組みだったですけど一番右で歌ってたミカって子いたでしょう。あの子のお父さんはジョニー・トッドというジャズ・ピアニストなんですよ。ミカさんは今,ジャズ・ボーカリストとして活躍(?)中です。この前,ライブ観に行ってしまいました。下手でした。

まあ,聴きやすいですけど,胸を張ってお薦めはできないかな。好き嫌いがはっきりするタイプでしょう。歌はそこそこ上手いです。所々で顔を出すヤコブ・カールソンのピアノは流石に美しく聴き惚れます。中古で安く出回りそうですからそれからでも遅くないかな。ということで,長くなった割りに内容なしでごめんなさい。

P.S. そういえばエスビョルン・スヴェンソンのライブ放送をスカパーでやってます。再放送は10月20日,22日,30日です。お見逃しなく。詳しくはこちらで
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2005/10/16 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

アート・ペッパー 『 Playboys 』つづき 。

   ↑  2005/10/16 (日)  カテゴリー: 未分類

            

先ほどお話した『 Playboys 』の再発ジャケ違い盤です。紫色のバックに緑色と黄色の文字が美しいし,モノクロのレコーディング風景をとらえたフォトも臨場感があり,カッコイイので,オリジナルの<おっぱい娘>ジャケと甲乙付けがたいな~。再発CDは,更にジャケを変更していて,これまたややこしい。

下のアルバムも先ほど紹介した『 Playboys 』の3ヶ月前の56年7月に,チェット・ベイカーとアート・ペッパーが競演したアルバムです。録音当初,プロデューサーのリチャード・ボックはその出来に不満だったのでしょう。単体のアルバムとしては発表されず,いくつかのオムニバス・アルバムに編集されて振り分けられたのでした。内容は,統一感がなく,散漫な感じがしますが,2人に演奏は好調です。

            

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2005/10/16 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

アート・ペッパー 『 Playboys 』 『 Surf Ride 』。

   ↑  2005/10/16 (日)  カテゴリー: 未分類



穏やか日曜日になると,決まってウエストコースト・ジャズが聴きたくなるんですよね~。先日もジャック・シェルドンとレニー・ニーハウスの記事を書いたばかりですが,今日は,棚からチェット・ベイカーとアート・ペッパーのコ・リーダー・アルバム,『 Playboys 』とアート・ペッパーの『 Surf Ride 』なんかを取り出して参りまして,エスプレッソを入れながら聴いております。

『 Playboys 』は内容よりもそのプレイボーイ誌を真似た,何故か上半身だけ裸の女性が,また何故かパペットを持って,胸を隠しているジャケットで有名です。<ジャズ>と<裸の女性>という世の中で最も好きな2つが揃えば買わずにいられないと,パブロフの犬状態で昔ゲットして,今まで大切に愛聴してきました。アート・ペッパーの絶頂期は56年から57年だと信じていますが,本作もシャバに出てきたばかりとは思えないペッパーの流暢なフレーズにうっとりですわ。どんなに若手の上手いアルトマンが出てきても,ペッパーの音色は<One and Only>ですね。

ところで,意外にアート・ペッパーとチェット・ベイカーの競演は少ないですよね。そういう意味でも本作は貴重な録音なわけです。フロントはペッパーとベイカーの他にフィル・アーソ(ts)が加わっています。A-2の<マイナー・ユアーズ>のテーマで,チェット・ベイカーの主旋律の後ろでアート・ペッパーとフィル・アーソがObbligatoをつけるあたり,もうこれ以上のWCJは無いと思うほど心地よいスウィング感です。再発LPではフロント3人のレコーディングのポートレイトで,それはそれで趣味の良いジャケットで甲乙付けがたいものがあります。更に,本作より3ヶ月前の56年7月に録音された『 CHET BAKER-ART PEPPER 』も同じ<おっぱい娘>ジャケで発売になるなど,ちょっとややこしいですね。

『 Surf Ride 』はアート・ペッパーの52年か53年にかけての演奏を集めたアルバムで,A面はピアノにハンプトン・ホーズやラス・フリーマンを加えたカルテットで,B面はジャック・モンテローズ(ts)との2管フロントで,ピアノはクロード・ウイリアムソンのクインテット編成です。アップ・テンポの曲が多く,よくもまあこんなに高速に歌うフレーズが淀みなく吹けるのね,と感心してしまうペッパーのアルトです。『 Playboys 』がカール・パーキンス(p),カーティス・カウンス(b),ローレンス・マラブル(ds)という黒人さん達だったためか,ややハード・バップ調の演奏が多かったのですが,『 Surf Ride 』はまさにWCJの王道といったアレンジ重視の作風です。

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2005/10/16 | Comment (5) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ジョー・ヘンダーソン 『 Multiple 』。

   ↑  2005/10/15 (土)  カテゴリー: 未分類

先日録画しておいたWOWOWで放映されたジョー・ヘンダーソン・トリオのライブを先ほどから観ていました。ジョー・ヘンダーソン(ts),デイブ・ホランド(b),アル・フォスター(ds)のコードレス・トリオで,1993年,ミュンヘンでのライブです。正直,ピアノ・レスだと興味半減してしまうのですが,やっぱり単調というか,まずテーマの後,ヘンダーソンがアドリブし,その後ホランドがほとんどフリー・フォームで永遠とソロをとり,最後にフォスターがこれまたフリーに近い長尺のアドリブをとり,最後にテーマに戻るという形式にとらわれた演奏が続き,途中でうとうとしてしまいました。どうしてピアノを入れないのでしょうか。一人分のギャラを節約しているのでしょうか。わざわざピアノレスにする音楽的なメリットってあまりないように思えるのですが。

ジョーヘンダーソンは1990年代になり,再評価された人です。おそらく,ビリー・ストレイホーンの曲を演奏した『 Lush Life 』あたりが売れたのがきっかけだったのでしょうか。僕はそんな売れる前の80年代後半に新潟の小さなライブハウスに来た時に観に行った記憶があります。ジョーヘンの目の前の最前列で,サックスのベルがぼくの顔にぶつかるんじゃないかと思えるほどそばで聴きました。凄い音でした。木管楽器の特性を十分発揮した太くやわらかい音色は今でも忘れません。でも忘れてしまったのは他のメンバーなんですよね。どうしても思い出せないんです。ピアノは野力奏一だったような気もするのですが,別のライブとごっちゃになっているのかもしれないし。

90年代以降のジョーヘンはあまり聴いていません。僕の好きなジョーヘンはBlue Note時代の『 Inner Urge 』( 4189 ) やここで紹介するMilestone の『 Multiple 』などですね。Blue Noteの諸作品はそれなりにある水準には達していると思いますが,極めつけは『 Inner Urge 』だと思っています。コルトレーン・カルテットを髣髴させる< El Barrio >からデューク・ピアソンの< You Know I Care >,コール・ポーターの<Night And Day>と続くB面は,いつ聴いても惚れ惚れする名演です。

『 Multiple 』は73年にラリー・ウイリス(p),デイブ・ホランド(b),アーサー・ジェンキンス(ds),それからジェイムス・ウルマー(g)らと製作したジャズ・ロック色調の強いアルバムです。ジョーヘンがフルート,ソプラノ,それから呪術的な声を聴かせるアフロ的< Tress-Cun-Deo-La >や,そこらの軟弱8ビートとはわけが違うデイブ・ホランドの作曲した< Turned Around >などは,今聴いても鳥肌ものです。ジョーヘンのソロは,リズムこそロックビートでありながら後期~末期のコルトレーンそのものです。このアルバム,決してジョーヘンの代表作に挙げられることはないし,ジャズ史のなかではむしろ異端作,駄作の範疇に入るのかもしれません。しかし,70年代に入り,多くのジャズ・ミュージシャンが伝統的継承音楽としてのジャズに決別せざるを得ない,混沌とした音楽環境の中で,ジョーヘンが生み出したスリルと高度のテンションを有した稀にみる傑作だと思うのです。
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2005/10/15 | Comment (3) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ウルフ・ワケニウス 『 Enchanted Moments 』。

   ↑  2005/10/15 (土)  カテゴリー: 未分類

昨日は風邪で体が弱っていてので,早々ベットにもぐりこみ,あまり神経に障らない軽めのジャズを聴こうかな~と思い,ウルフ・ワケニウスの『 Enchanted Moments 』を取り出し聴いていました。96年のアルバムだからもう10年近く経つんですね。時の経つのは早いものです。このアルバムは僕がワケニウスを知るきっかけとなったアルバムで,以前は就眠する際,よく聴いてました。全曲,アコースティック・ギターのスローバラードなので眠る時には最適です。一曲でもうるさい曲が入っているとそこで目が覚めてしまいますし。

ワケニウスのアルバムはどのアルバムもはずれがないのですが,僕は本作と『Eternity』というアコースティック・ソロ・ギターのアルバムが好きです。この『Eternity』は<spice of Life >から発売になってますが,この<spice of Life >というレーベルもDRAGON同様,良質なスウェーデン・ジャズをコンスタントに発売している非常に好感のもてるレーベルです。『Eternity』の中には<Once Upon A Time In America >も入っていますが,これはエンニオ・モリコーネの同名の映画のサントラです。先日,モリコーネの音楽なんか知らないと言いましたが,この曲だけは良く知っています。とにかく,僕の最も好きな映画なんです。

話を戻しますと,本作『Enchanted Moments』はラーシュ・ヤンソン(p),ラーシュ・ダニエルソン(b),レイモンド・カールソン(ds)のギター・カルテットなんですが,ラーシュ・ヤンソンはあまりピアノ・ソロをとらず,シンセで<ホワ~ン,シュワ~ン>とバッキングしているだけです。でもそれが心地よい眠りを誘い,極上のリラクゼイション・ミュージックに仕上がっています。

微熱のなかで,バルト海の深淵に佇み,一瞬,その群青色に輝く深い海に吸い込まれていくような錯覚を覚えました。そして,流れるように過ぎていく曲達に漂いながら,夕べはいつのまにか眠りに就いていました。

ULK WAKENIUS 『 Enchanted Moments 』1996 DRAGON CRCD278
Ulf Wakenius (g)
Lars Jansson (p)
Lars Danielsson (b)
Raymond Karlsson (ds)
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2005/10/15 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

エデン・アトウッド 『 The Girl From Ipanema 』。

   ↑  2005/10/14 (金)  カテゴリー: 未分類

2日前から風邪をひいて,咳,のどの痛み,全身倦怠感があって,こうしてブログ書くのも億劫になります。でも,少しでも更新しておこうとパソコンに向かっている次第です。

こんな体がだるい,調子の悪い日は重たいジャズは聴けないないので,BGMになるボサノバでも聴きながら寝てしまおうと思い,エデン・アトウッドの『The Girl From Ipanema』を取り出して聴いています。一応,アルバム名義はジェレミー・モンテイロになってますが,お目当てはもちろんエデン・アトウッドです。昔とだいぶ声質が変わったアトウッドですが,悪い意味ではなく,より大人の雰囲気になり,ハスキーボイスに磨きがかかった感じです。もう一枚ボサノバアルバムを出してますが,どちらもボサノバ歌手のようにささやき系の気だるい雰囲気を醸し出し,他のアルバムとは意識的に発声を変化させているようです。このアルバムはインドネシアの<Sangaji>というレーベルから発売になっています。もちろんジェレミー・モンテイロがシンガポールのジャズ・ミュージシャンだからです。

美しいアトウッドのポートレイトと鬼灯(ホオヅキ)のジャッケトも印象的ですね。
では,おやすなさい。

Jeremy Monteiro & Friends
with Special Guest Star Eden Atwood 『 The Girl From Ipanema 』2002 Sangaji smo12

1) Desafinada
2) Brazil
3) How Insensitive
4) Blue Bossa
5) Mas Que Nada
6) The Girl From Ipanema
7) Quiet Nights Of Quiet Stars
8) Agua De Beber
9) Wave
10) Spain
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2005/10/14 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

サルバトーレ・ボナフェデ 『 Ortodoxa 』。

   ↑  2005/10/13 (木)  カテゴリー: 未分類

一見,<VENUS>レーベルのアルバムかと見間違えるようなジャケット・デザインのサルバトーレ・ボナフェデの2001年のアルバムです。本作のレーベルはSplaschと並ぶイタリアのレーベルRedですが,彼は今年になってからCAMJAZZから2枚のアルバム『 Journey To Donnafugata 』と『 For The Time Being 』 narymusicさんのブログ参照)も出しています。『 Journey To Donnafugata 』はルキノ・ビスコンティの名作「山猫」のニーノ・ロータの音楽にインスパイアされて全曲作曲したアルバムでした。一方の『 For The Time Being 』もニーノ・ロータの「8 1/2 」にインスパイアされてのアルバムでした。そういえば同じCAMJAZZからエンリコ・ピエラヌンツィが出した『 Play Morricone 』もエンニオ・モリコーネの映画音楽を題材にしたアルバムだったですね。このCAMJAZZって,企画物が好きなんですね。僕としては『 Journey To Donnafugata 』も『 For The Time Being 』も『 Play Morricone 』も,総じて印象薄いです。ピエラヌンツィの『 Play Morricone 』なんかは結構評価高いのですが,心に残る楽曲に乏しかったな~。そもそもニーノ・ロータもモリコーネもあまり知らないのでしかたないのですが。ちなみに欧州では映画音楽に手を染めたクラシック人はワンランク下に見られるので,クラシックではニーノ・ロータもモリコーネが取り上げられることは極めて少ないそうです。

で,本作はファブリツィオ・ボッソ(tp)とロザリオ・ジュリアーニ(as)の2管フロントのQuintetなんですが,さぞや元気のいいHigh Five Quintetのようなハード・バップが聴けるかと思いきや,ぜんぜん違っていて拍子抜けでした。全体に哀愁歌曲的な趣を呈した楽曲が多く,抒情派バップといった仕上がりです。本作でもCAMJAZZの諸作品同様,ボナフェデはでしゃばらず,裏方に徹しているようです。コンポーザー&アレンジャー的な仕事の方が好きなのでしょうか。一度ピアノ・トリオで聴いてみたいと思っていますが,まだめぐり合えていません。Penta Flowersから『 Nobody’s Perfect 』とSplaschから『 Plays Gershwin 』,『 Live in Brussells 』というトリオ盤が出ているようです。

僕はファブリツィオ・ボッソ狙いで買ったらボナフェデが付いてきました,といった感じで,あまりボナフェデについて思い入れがあるわけではないのですが,オリジナルの楽曲がとってもイタリア的というか,、哀愁と熱情のイタリア(あくまで僕のイメージですが)を想起させる,陰影に富んだ作風なので,ちょっと気になるピアニストとして,これからもウォッチしていこうと思います。


SALVATORE BONAFEDE 『 ORTODOXA 』2001 Red 123294-2
Salvadore Bonafede (p)
Fabrizio Bosso (tp)
Rosario Giuliani (as)
Pietro Ciancaglini (b)
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2005/10/13 | Comment (8) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Salvatore Bonafede / Ortodoxa

   ↑  2005/10/13 (木)  カテゴリー: piano
Salvatore Bonafede    Ortodoxa 

一見 <VENUS>  レーベルのアルバムかと見間違えるようなジャケット・デザインのサルバトーレ・ボナフェデの2001年のアルバムです。本作のレーベルはSplaschと並ぶイタリアのレーベルRedですが,彼は今年になってからCAMJAZZから2枚のアルバム『 Journey To Donnafugata 』と『 For The Time Being 』 narymusicさんのブログ参照)も出しています。

『 Journey To Donnafugata 』はルキノ・ビスコンティの名作「山猫」のニーノ・ロータの音楽にインスパイアされて全曲作曲したアルバムでした。

一方の『 For The Time Being 』もニーノ・ロータの「8 1/2 」にインスパイアされてのアルバムでした。そういえば同じCAMJAZZからエンリコ・ピエラヌンツィが出した『 Play Morricone 』もエンニオ・モリコーネの映画音楽を題材にしたアルバムだったですね。このCAMJAZZって,企画物が好きなんですね。

僕としては『 Journey To Donnafugata 』も『 For The Time Being 』も『 Play Morricone 』も,総じて印象薄いです。ピエラヌンツィの『 Play Morricone 』なんかは結構評価高いのですが,心に残る楽曲に乏しかったな~。そもそもニーノ・ロータもモリコーネもあまり知らないのでしかたないのですが。ちなみに欧州では映画音楽に手を染めたクラシック人はワンランク下に見られるので,クラシックではニーノ・ロータもモリコーネが取り上げられることは極めて少ないそうです。

で,本作はファブリツィオ・ボッソ(tp)とロザリオ・ジュリアーニ(as)の2管フロントのQuintetなんですが,さぞや元気のいいHigh Five Quintetのようなハード・バップが聴けるかと思いきや,ぜんぜん違っていて拍子抜けでした。全体に哀愁歌曲的な趣を呈した楽曲が多く,抒情派バップといった仕上がりです。本作でもCAMJAZZの諸作品同様,ボナフェデはでしゃばらず,裏方に徹しているようです。コンポーザー&アレンジャー的な仕事の方が好きなのでしょうか。一度ピアノ・トリオで聴いてみたいと思っていますが,まだめぐり合えていません。

Penta Flowersから『 Nobody’s Perfect 』とSplaschから『 Plays Gershwin 』,『 Live in Brussells 』というトリオ盤が出ているようです。 僕はファブリツィオ・ボッソ狙いで買ったらボナフェデが付いてきました,といった感じで,あまりボナフェデについて思い入れがあるわけではないのですが,オリジナルの楽曲がとってもイタリア的というか,、哀愁と熱情のイタリア(あくまで僕のイメージですが)を想起させる,陰影に富んだ作風なので,ちょっと気になるピアニストとして,これからもウォッチしていこうと思います。

SALVATORE BONAFEDE 『 ORTODOXA 』
2001 Red 123294-2

Salvadore Bonafede (p)
Fabrizio Bosso (tp)
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2005/10/13 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

リー・モーガン 『 Live At The Lighthouse 』。

   ↑  2005/10/12 (水)  カテゴリー: 未分類

            
 
昨日はL. モーガンの『 Live At The Lighthouse 』の謎,と大袈裟なタイトルつけたわりに,大した内容がなかったと反省しています。要するに,フレッシュ・サウンドの『 Live At The Lighthouse ‘70 』は,Lighthouseの演奏ではなく,Both/And での演奏だよ,という話をしたかったわけです。で,今日はもう謎が解決してしまったので,ブルー・ノートの本家本元の『 Live At The Lighthouse 』の内容についてお話ししようかと思いますだ。

ところで,既にLPで所有しているアルバムなのに,CDで未発表曲や別テイクが付いて<+1>とか<+3>で再発されると結構購入するかどうか迷いますよね。でも本作はLP2枚組では全4曲収録だったのに対して,CD3枚組は全13曲収録で,通して聴くとなると3時間かかる大作に仕上がっていたんです。<+9>だったんですね。だから初めLPで所有していたのですが,96年に3枚組で再発になったときは迷いなく購入しました。

こうもたくさん未発表曲が追加になるとアルバムとしての印象もかなり変化します。正直,LPで聴いていた時は名盤と言うほどの出来では無いと思いました。確かにL. モーガンのモーダルで気概のあるアドリブには感心しましたが。でもCDで聴いてみてこのアルバムの本当の凄さが伝わってきたんですね。まずは曲目に注目してみると,LPには入っていないL. モーガンの<スピードボール>,<サイドワンダー>,メイバーンの<アオン>,<アイ・リメンバー・ブリット >などの名曲が収められているんです。僕がLPを作るならこの4曲で2枚組みにしますね。LPには花になる楽曲がないんですよね。演奏も全編を通して新主流派のモーダルな奏法をしていてかなり驚きました。それまでのL. モーガンのイメージとはガラリと代わっています。こういうのを<ネオ・ハード・バップ>って呼ぶんですかね。『 The Sidewinder 』のヒットがネックになっていて,以降どうも方向性が見えず,もやもやしていたものが吹っ切れた感じです。L. モーガンが炸裂,モーピンが爆裂し,鬼気迫る名演が目白押しです。新主流派のモーダルな演奏といっても,ハバードのようなスクエアな演奏ではなく,あくまで昔のアウト・オブ・スクエアな雰囲気を残しつつ,フレーズはモーダルで,時にヤンチャな往年のメロディアスなフレーズをはさみ,しっかり自己主張していています。

そして,本作の最大の目玉は<サイドワインダー>でしょう。64年に『 The Sidewinder 』をヒットさせてからというもの,ライブをやるたびに<サイドワインダー>のリクエストがきたであろうことは容易に想像がつきます。当時L. モーガンは<サイドワインダー>のリクエストが来るたびに<あれは昔のもので,今の自分とは違うんだけどな~>とぼやきながらもファンのリクエストに答えていたといいます。でもそこはサービス精神旺盛なL. モーガンです。手抜きなしの真剣勝負で<サイドワインダー>を演奏しています。荒々しく,時に暴力的でさえあるL. モーガンの炸裂ソロは,聴き手の心拍数を否応なしに上げてくれるでしょう。こういう演奏を<超やばくねー>と言うんでしょうか。オリジナルの<サイドワインダー>とはグルーブ感が全然違うんです。出だしのメイバーンのリフといい,ジミー・メリットの16分音符で刻むおかずの入れ方など,実にいい。こういう8ビートはメイバーンやシダー・ウォルトンなんかがバッキングやるとほんとハマるな~,なんて思いながら,ところでオリジナルでのピアノは誰だっけと思ったら,なんとバリー・ハリスだったんですね。意外だな~。

ところで,『 Live At The Lighthouse 』以外で,<サイドワインダー>をライブ収録しているアルバムご存知ですか。そんなの無いでしょ。と思われるかもしれませんが,ちゃんとあります。『 We Remember You 』( Fresh Sound FSCD-1024 )に入ってます。テナーはビリー・ハーパー,ドラムがフレディー・ウエイツに変わっていて,ややスローテンポで,テーマも少しフェイクして演奏してます。残念なのはメイバーンのソロの途中でフェイド・アウトしてしまうことですね。メイバーンの名曲<アイ・リメンバー・ブリット>も演奏してます。結構,この曲好きで脱力系ポップスみたくて,ライブでは息抜きの一曲ですね。

            

というわけで,今日も内容希薄なブログになってしまいました。最後に私的L. モーガン・ベスト3を挙げておしまいにします。

No1 『 Cornbread 』( Blue Note 4222 ) 名曲<セオラ>が聴けるアルバム。
No2 『 The Sixth Sense 』( Blue Note 4335 ) 誰も褒めないから僕が褒めちゃう<サイケデリック>。
No3 『 Live At The Lighthouse 』 本作。<セオラ>を収めなかったのは失敗だぞ。

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2005/10/12 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

リー・モーガン 『 ライトハウス』の謎(1)。

   ↑  2005/10/11 (火)  カテゴリー: 未分類

  


ご存知リー・モーガンの1970年7月のLighthouse でのライブです。当初,Blue Note から2枚組LP『 Live At The Lighthouse 』( BLP-9906 )として発売になりました。ライブは7月10日(金)から12日(日)までの3日間にわたり行われ,合計33曲(もちろん同曲を複数回演奏していますが)演奏し,LPにはその中から4曲だけ記録されています。したがって29曲はOuttake となったわけです。1972年,リー・モーガンが凶弾に倒れた後,<Phoenix>,<Piccadilly>,<Trip>などのレーベルからブートレグ(と言ってよいLP)が数枚が世に出回りました。L. モーガン・ファンは当然,70年7月, Lighthouse でのライブ音源だと信じていました。

    
    Bootlegの1枚『 Speedball 』( Trip )

時は流れ1991年,フレッシュサウンドからこれらのブートを2枚のCDにまとめた『 Live At The Lighthouse ‘70 』( FSR-CD 140/1 140/2 )が発売になしました(写真最上右)。フレッシュサウンド側はこれらの演奏は70年7月のLighthouseでの演奏であると公式に発表しました。当時のブルー・ノートのプロデューサー,ボブ・ベルデンは,そのことが真実であるかどうかを確かめるために,ブルー・ノートのマスター・テープを掘り起こし,Lighthouseでの3日間の演奏を確認したところ,フレッシュサウンドから発売になった音源は別物であることが判明したのでした。では,フレッシュサウンドの音源はいったい何。

リー・モーガンのバンドは70年に西海岸ツアーを行っていましたが,ロサンゼルスのLighthouseでのライブを行う前に2週間程,サンフランシスコの Both/And で演奏していたのでした。実はその際,地元のラジオ局が放送用に2セット分の録音をしていたのです。その音源が流出しブートレグが作られたというわけです。 よって,フレッシュサウンドの2枚組CDは,本当は『 Live At The Both/And 』となるのです。僕の知る限り,このことに対するフレッシュサウンド側のコメントは知りません。どなたかご存じないですか。このフレッシュサウンドのCDは現在,廃盤ですのでそのうち『 Live At The Both/And 』として再発される    かもよ。 

          
           『 Live At The Both/And '70 』なんてね


それにしてもBoth/Andの観客の煽り,叫び声が凄い。
内容については,また明日。


                      ~つづく~

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2005/10/11 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

リー・モーガン 『 The Procrastinator 』。

   ↑  2005/10/11 (火)  カテゴリー: 未分類
  

67camper さん,ハブさんから,昨日の『 Lee Morgan Sextet 』につてご質問いただきましたので,ちょとそれについてお答えします。

1966年にブルー・ノートのアルフレッド・ライオンはその全株式をリバティーに売却しましたね。その後,1968年にはリバティーとユナイテッド・アーティストが合併し, 1972年頃にはレーベル名がユナイテッド・アーティストに統一され、リバティーという名前は消えました。そしてBlue Noteのカタログは,ユナイテッド・アーティスト傘下の全カタログの通し番号と,LAの前にBNを付けて,BN-LA○○○-□ ( ○は数字,□はアルファベット) と表記されるようになりました。たとえば,ウエイ・ショーターの『 Moto Grosso Feio 』なら BN-LA014-Gとなります。 そしてユナイテッド・アーティスト傘下のもと,Blue Note はマイケル・カスクーナの手により大量の未発表曲を発掘されていくわけです。

その中,1978年に<ブルーノート・ジャズ・クラシック・シリーズ>と題して,60年代以前の未発表曲を2枚組にして発売した中に,リー・モーガンの『 The Procrastinator 』( BN-LA582-J2 )があります。これは67年と69年の未発表セッションから成り,67年の方はショーターとの2管で,バックはハンコック,ロン,ビリー・ヒギンズで,それにボビー・ハッチャーソンが加わるといった編成です。69年の方はジュリアン・プリースター,ジョージ・コールマンとの3管で,ピアノがメイバーンです。当然,67年のセッションの方が出来は良いです。以前マイ・ブログでも<ジャズ・メッセンジャーズ以外で,モーガンとショーターが競演するのはめずらし>と書きましたが,ほんとそう思います。意外です。残念ながら僕はこのLA盤は持ってません。

一方,日本では,77年にBlue Noteの発売元が東芝EMIからキングレコードに移ると,78年にユナイテッド・アーティストから送られてきた<ブルーノート・ジャズ・クラシック・シリーズ>の音源を元に,これら2枚組みをばらして1枚づつ<キング世界初登場シリーズ>(GXF-3000台シリーズ)として発売開始したのです。それが上の写真の2枚です。左は67年のセッション『 Lee Morgan All-Star 』( GXF-3023 ),右が69年のセッション『 Lee Morgan Sextet 』( GXF-3024 )です。

現在はキャピトルから写真左下のようなジャケットで67年のセッションが『 The Procrastinator 』( B1-33579 )というタイトルで発売になっています(ややこしいタイトルです)。僕の所有しているのはLPですが(ピンボケですみません),輸入盤でCDも発売になっているようです。更に東芝EMIから元々の2枚分を1枚のCDに収めた『 The Procrastinator 』( TOCJ-1629 )(写真右下) も発売になっています(さらにややこしい)。  結局,『 The Procrastinator 』というタイトルのアルバムは UAからLP2枚組,キャピトルからCD1枚,東芝EMIからCD1枚(カップリング)の計3種類が存在するわけです。おしまい。      


  
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2005/10/11 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

リー・モーガン Jazz And People's Movement 。

   ↑  2005/10/10 (月)  カテゴリー: 未分類

チャールス・ミンガスやチャーリー・ヘイデンの政治,人種問題の話をしていて思い出したのですが,リー・モーガンも黒人ミュージシャンや黒人ジャズそのものに対する不当な扱い,偏見を非難し,それを是正する運動を実際に起こしていたんですよね。結構知られていないかもしれませんが。

1970年にローランド・カークらと結成したJazz And People's Movement ( J&PM ) は,ゲリラ的に直接収録中のテレビ局に乗り込み,抗議の声を張り上げて,黒人ジャズメンの放送メディアへの出演拡大を訴えたのでした。ミンガスやヘイデンよりずーと立派でしょ。

ここに,いかに当時の白人達が黒人ジャズに無関心であったかを物語る有名な話があります。
J&PMの活動の甲斐があって,ローランド・カークのバンドがあの有名なエド・サリバン・ショウに出演した時です。
カークが「なぜ,ジョン・コルトレーンを一度も出演させないのか。」と尋ねたところ,サリヴァンは,こう答えました。
「そのコルトレーンはレコードを出しているの?」


Lee Morgan 『 Lee Morgan Sextet 』1969 Blue Note GXF3024
Lee Morgan (tp)
Julian Priester (tb)
George Coleman (ts)
Harold Mabern (p)
Walter Booker (b)
Mickey Roker (ds)

丁度,J&PM を起こす直前のアルバムです。以前に紹介(とはいっても写真だけ)した,『 Lee Morgan All-star Sextet 』と対を成すアルバムです。
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2005/10/10 | Comment (3) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

チャーリー・ヘイデン 『 The Montreal Tapes 』。

   ↑  2005/10/10 (月)  カテゴリー: 未分類


チャールス・ミンガスの『 Mingus Presents Mingus 』,マックス・ローチの『We Insist 』,チャーリー・ヘイデンの『 Liberation Music Orchestra 』など,政治的メッセージを含んだアルバムが苦手です。ジャズマンは最後まで職人としてのジャズマンであって欲しいな~と思うのです。少しばかり売れたからといって,自分の力を過信しないことです。自分の力で政治を変えようとか,人種差別をなくそうとか過大な夢をみないことです。

人種開放を訴えるのならベースなんか弾いてないで,その巨漢を生かして大声で民衆に叫べばよいのです。ミンガスさん。
旗を掲げてジャケット写真を撮影する暇があったら,プラカードを掲げてデモでもやってください。ヘイデンさん。政治からみで何枚ものレコード出して,だいぶ印税はいったんじゃないですか(最近もまた出してるし)。その印税を貧困に喘ぐ人々に分配しましたか。

そしてもしも,政治や人種差別問題に取り組むなら,少なくともジャズとは切り離して進めるべきです。

ということで,僕はミンガスやマックス・ローチのアルバムはとっくの昔に処分してしまいました。でも,チャーリー・ヘイデンだけは1枚もっているんです。もちろんLiberation Music Orchestra のものではありませんが。その1枚とは1989年のモントリオール・ジャズ・フェスティバルでのゴンサロ・ルバルカバ,ポール・モチアンとのトリオ『 The Montreal Tapes 』です。これは,良かったです。いつも冷静なヘイデンの前で,熱く高揚し,ソロの後半で絶頂を迎えるいつものルバルカバとは一味も二味も違って,ラテンの血が冷やされて,良い感じに抑制の効いた音楽を奏でています。それに対してヘイデンのベースは相変わらす伸びたゴムひものような<ボヨーン,ボヨーン>といった音色で,ちょっと気になります。指が弦を引っ掻くアッタク感や,震える弦が指板にぶつかるびりびり音,指が指板をすべる音など,彼には一切ありません。どうも彼はスチール弦ではなくナイロン弦かガット弦を張っているという話です(今はどうか分かりませんが)。右手も普通は人差指と中指のツー・フィンガーで弾きますが,彼はどんな場合でも人差指一本で弾き通します。とっても変なベーシストなのですね。<ヘイデンはベーシスト以上の存在だ。>などと持ち上げる評論家がいますが,理解に苦しみます。

一番嫌な音は,4弦開放のEを出した時の<ブヨ~ン>というあの音には虫唾が走ります。でも,そこさえ我慢すればこのアルバムは非常によい出来のアルバムだと思います。

89年のモントリオール・ジャズ・フェスティバルでは8日間にわたり,ヘイデンと様々なミュージシャンがコラボしていて,それぞれアルバムが発売されています。

1) Charlie Haden with Egberto Gigmonti
2) Charlie Haden with Liberation Music Orchestra
3) Charlie Haden with Gonzalo Rubalcaba ( 本作 )
4) Charlie Haden with Geri Allen
5) Charlie Haden with Paul Brey
6) Charlie Haden with Don Cherry, Ed Blackwell
7) Charlie Haden with Joe Henderson, Al Foster
8) Charlie Haden with Pat Metheny, Jack DeJohnet ( 未発売と思います。)




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2005/10/10 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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