雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

ブログパーツ

このページの記事目次 ( ← 2007年07月 → )

スポンサーサイト

   ↑  --/--/-- (--)  カテゴリー: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/?overture" target="_new

--/--/-- | Comment (-) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Mariano Diaz 『 Plan B 』

   ↑  2007/07/29 (日)  カテゴリー: 未分類

最近、店頭で何度か目撃していながらなんとなく買えずにいた作品。海のものとも山のものともつかない無名のスペイン人ピアニストの新譜を買うのは僕にとってはかなりの冒険である。

この歳になると、めっきり冒険買いをすることが減った。未知のアーティストを発掘するよりも、お気に入りの好きなものだけ食べていればそれで満足、という心境になってきたのだ。それでも誰かが「これ、良いよ」と言えば、どれどれ、と食指を伸ばし、食べてみるくらいの好奇心はまだ残っているようで、この作品も迷っていたところに、ブログ仲間のnaryさんが五つ星を進呈したものだから、俄然聴いてみたくなった。

しかもよくクレジットをみると、OAM Trioのマーク・ミラルタが叩いているし、何と言っても大好きなペリコ・サンビートも吹いているではないか。これは期待できる。それにしても危うくスルーするところだった(^。^;;

マリアーノ・ディアズ。ほとんどの方が初めて耳にする名前だと思う。簡単に彼の経歴を紹介しておこう。

アルゼンチン生まれのマリアーノ・ディアスは、ブエノスアリレスに所在するカトリック系大学であるUCA(Universidad Católica Argentina)の芸術学部でピアノを専攻。93年にはスペイン、マドリッドに活動拠点を移している。時期は不明だがニューヨークに移り住み、ブルース・バースやアーロン・ゴールドバーグに師事。また、ジョージ・ケイブルス、ジョアン・ブラッキーン、ケビン・ヘイズらにも学んでいる。99年にはAIE (Sociedad de Artistas Intérpretes o Ejecutantes de España: スペイン音楽芸術協会)の主催するテテ・モントリュー奨学金、2003年には著者財団法人の奨学金を獲得した。2003年のSGAE(Sociedad General de Autores y Editores: スペイン著作権協会)の主催するジャズ・コンペでファイナリストとなった。2005年には彼の参加作品であるフラメンコ・ギター奏者のヘラルド・ヌーニェスの『 Andando el Tiempo 』がグラミー賞の“ベスト・フラメンコ作品”部門でノミネートされた。この作品ではパオロ・フレズやペリコ・サンビートと共演している。現在彼はマドリッドを中心に、ペリコ・サンビート、ホルヘ・バルド、マーク・ミラルタらと活動しており、すでにヨーロッパ・ツアーをはじめ、北米、南米、中東などのツアーも行っており、現在もツアーを継続中である。

全8曲で46分。1時間以上の録音時間が当たり前の昨今。46分という時間はかなり短い印象を受けるが、無駄曲を一切排した潔さはやはり自信の表れか。ディアズのオリジナルが4曲。サンビートのオリジナルが1曲。その他はコルトレーンの≪ Moment Notice ≫、レノン=マッカートニーの≪ And I Love Her ≫、そしてトム・スコットの≪ Hi Steepers ≫と、選曲がヴァラエティーに富んでいて面白い。ディアズのオリジナル曲はどれも硬質で都会的な機微に富んだ楽曲だが、とりわけ1曲目の疾走感抜群のモーダル楽曲≪ Zuco de laranja ≫が白眉だ。ペリコ・サンビートも激情的に吹きまくり否応なしに高揚感が高まる。

大体において、素晴らしい作品は出だしの数秒を聴いただけで「これは凄い!」とゾクっとくるものだ。そういった予感、直感が本作を聴いた時にあった。こういう出会いがあるからジャズはやめられない。そう感じさせる名盤である。個人的には、全曲オリジナルで固めて欲しかったが、欲張りすぎか。

Mariano Diaz 『 Plan B 』 2007年 Karonte KAR7799
Mariano Diaz (p)
Perico Sambeat (as, ss)
Mario Rossy (b)
Marc Miralta (ds)
スポンサーサイト
関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1054.html

2007/07/29 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Mariano Diaz / Plan B

   ↑  2007/07/29 (日)  カテゴリー: piano
Mariano Diaz  『 Plan B 』
最近、店頭で何度か目撃していながらなんとなく買えずにいた作品。海のものとも山のものともつかない無名のスペイン人ピアニストの新譜を買うのは僕にとってはかなりの冒険である。

この歳になると、めっきり冒険買いをすることが減った。未知のアーティストを発掘するよりも、お気に入りの好きなものだけ食べていればそれで満足、という心境になってきたのだ。それでも誰かが「これ、良いよ」と言えば、どれどれ、と食指を伸ばし、食べてみるくらいの好奇心はまだ残っているようで、この作品も迷っていたところに、ブログ仲間のnaryさんが五つ星を進呈したものだから、俄然聴いてみたくなった。

しかもよくクレジットをみると、OAM Trioのマーク・ミラルタが叩いているし、何と言っても大好きなペリコ・サンビートも吹いているではないか。これは期待できる。それにしても危うくスルーするところだった(^。^;;

マリアーノ・ディアズ。ほとんどの方が初めて耳にする名前だと思う。簡単に彼の経歴を紹介しておこう。

アルゼンチン生まれのマリアーノ・ディアスは、ブエノスアリレスに所在するカトリック系大学であるUCA(Universidad Católica Argentina)の芸術学部でピアノを専攻。93年にはスペイン、マドリッドに活動拠点を移している。時期は不明だがニューヨークに移り住み、ブルース・バースやアーロン・ゴールドバーグに師事。また、ジョージ・ケイブルス、ジョアン・ブラッキーン、ケビン・ヘイズらにも学んでいる。99年にはAIE (Sociedad de Artistas Intérpretes o Ejecutantes de España: スペイン音楽芸術協会)の主催するテテ・モントリュー奨学金、2003年には著者財団法人の奨学金を獲得した。2003年のSGAE(Sociedad General de Autores y Editores: スペイン著作権協会)の主催するジャズ・コンペでファイナリストとなった。2005年には彼の参加作品であるフラメンコ・ギター奏者のヘラルド・ヌーニェスの『 Andando el Tiempo 』がグラミー賞の“ベスト・フラメンコ作品”部門でノミネートされた。この作品ではパオロ・フレズやペリコ・サンビートと共演している。現在彼はマドリッドを中心に、ペリコ・サンビート、ホルヘ・バルド、マーク・ミラルタらと活動しており、すでにヨーロッパ・ツアーをはじめ、北米、南米、中東などのツアーも行っており、現在もツアーを継続中である。

全8曲で46分。1時間以上の録音時間が当たり前の昨今。46分という時間はかなり短い印象を受けるが、無駄曲を一切排した潔さはやはり自信の表れか。ディアズのオリジナルが4曲。サンビートのオリジナルが1曲。その他はコルトレーンの≪ Moment Notice ≫、レノン=マッカートニーの≪ And I Love Her ≫、そしてトム・スコットの≪ Hi Steepers ≫と、選曲がヴァラエティーに富んでいて面白い。ディアズのオリジナル曲はどれも硬質で都会的な機微に富んだ楽曲だが、とりわけ1曲目の疾走感抜群のモーダル楽曲≪ Zuco de laranja ≫が白眉だ。ペリコ・サンビートも激情的に吹きまくり否応なしに高揚感が高まる。

大体において、素晴らしい作品は出だしの数秒を聴いただけで「これは凄い!」とゾクっとくるものだ。そういった予感、直感が本作を聴いた時にあった。こういう出会いがあるからジャズはやめられない。そう感じさせる名盤である。個人的には、全曲オリジナルで固めて欲しかったが、欲張りすぎか。

Mariano Diaz 『 Plan B 』 2007年 Karonte KAR7799
Mariano Diaz (p)
Perico Sambeat (as, ss)
Mario Rossy (b)
Marc Miralta (ds)
関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-60.html

2007/07/29 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Thelonious Monk 『 Alone in San Francisco 』

   ↑  2007/07/23 (月)  カテゴリー: 未分類

約25年間ジャズを聴いてきた中で、一番数多く針を落としたレコードは何であろう。おそらくこのモンクのソロ作品『 Thelonious Alone in San Francisco 』ではないだろうか。

ことわっておくが、モンクの大ファンというわけではない。毎日モンクばかり聴いている、なんてことは絶対ない。しかし、このレコードだけは何故か手元に置いておきたい作品なのだ。モンクに関して言えば、クインテットよりもカルテット、カルテットよりもピアノ・トリオ、そしてピアノ・トリオよりもソロ、が好きだ。モンクを聴きたいと思えば思うほど、他の楽器が邪魔なのだ。

このレコードはレッド・ガーランドの『 When There Are Grey Skies 』と並んで、僕の雨の日の定番だ。理由は自分でもわからないが、いつの間にか自然に“ 雨 ”と“ Alone in San Francisco ”が脳内で連結してしまったようだ。

雨の日には一日中、部屋の中で流しっぱなしにしておきたいピアノであり、そうすることで、日常の憂鬱な出来事を少しばかり中和されていくような気がするのだ。

最後に僕が尊敬してやまない加藤総夫氏の印象的な言葉を挙げておこう。

『 モンクの音楽は、おそらく、つまらない、日常的な、人情的な、喜怒哀楽的な、いい加減勘弁して欲しいこの世界のほとんどのばかばかしいことを、力まずに、肩の力を抜いて、さりげなく無視し、しかもなお世界を愛し続けるという境地に、最も手っ取り早くたどり着かせてくれる音楽だといってもよい。』

P.S. つい最近やっと、この作品をCDで手にいれ、本当の意味で“一日中流しっぱなし”が可能となった。梅雨に入ってからというもの、リヴィングのCDプレーヤー、Victor XL-Z900のトレーに入りっぱなしだ。
関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1053.html

2007/07/23 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Thelonious Monk / Alone in San Francisco

   ↑  2007/07/23 (月)  カテゴリー: piano

 thelonious monk solo 004

約25年間ジャズを聴いてきた中で、一番数多く針を落としたレコードは何であろう。おそらくこのモンクのソロ作品『 Thelonious Alone in San Francisco 』ではないだろうか。

ことわっておくが、モンクの大ファンというわけではない。毎日モンクばかり聴いている、なんてことは絶対ない。しかし、このレコードだけは何故か手元に置いておきたい作品なのだ。モンクに関して言えば、クインテットよりもカルテット、カルテットよりもピアノ・トリオ、そしてピアノ・トリオよりもソロ、が好きだ。モンクを聴きたいと思えば思うほど、他の楽器が邪魔なのだ。

このレコードはレッド・ガーランドの『 When There Are Grey Skies 』と並んで、僕の雨の日の定番だ。理由は自分でもわからないが、いつの間にか自然に“ 雨 ”と“ Alone in San Francisco ”が脳内で連結してしまったようだ。

雨の日には一日中、部屋の中で流しっぱなしにしておきたいピアノであり、そうすることで、日常の憂鬱な出来事を少しばかり中和されていくような気がするのだ。

最後に僕が尊敬してやまない加藤総夫氏の印象的な言葉を挙げておこう。

『 モンクの音楽は、おそらく、つまらない、日常的な、人情的な、喜怒哀楽的な、いい加減勘弁して欲しいこの世界のほとんどのばかばかしいことを、力まずに、肩の力を抜いて、さりげなく無視し、しかもなお世界を愛し続けるという境地に、最も手っ取り早くたどり着かせてくれる音楽だといってもよい。』

P.S. つい最近やっと、この作品をCDで手にいれ、本当の意味で“一日中流しっぱなし”が可能となった。梅雨に入ってからというもの、リヴィングのCDプレーヤー、Victor XL-Z900のトレーに入りっぱなしだ。

関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-304.html

2007/07/23 | Comment (0) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

日曜日のジャズ日記 (07/07/22)

   ↑  2007/07/22 (日)  カテゴリー: diary

AM 7:50 起床。小雨が降っていて蒸し暑い。

一昨日から妻と子供は、仙台に住む僕の弟夫婦の家に遊びに出かけていて不在。というわけでとっても爽快な気分だ。「旦那は元気で留守がいい。」とよく言われるが、、、「逆もまた真なり」 である。
king crimson condensed 
King Crimson  『 The Condensed 21th Century Guid To King Crison 』(06年)
昨日、仕事帰りに秋葉のTower Records で購入。最新の Compilation だ。自分でも呆れるくらい KC のCompilation は既に数多く持っているが、今回のはロバード・フィリップ自ら選曲し、しかも本作のために最新のリマスターが施されて音質向上しているとのことなので外せない。全32曲160分。とりあえず81~03年のDisk2 を聴きながらベットでごろごろ。確かに音がイイ。トニー・レヴィンのスティックがずしりと腰にくる。音響空間処理も抜群だ。エイドリアン・ブリュー参加後の80’S クリムゾンに批判的なファンも多いが、アフリカン・ポリリズム+ブリューのギミック が意外に僕は好きだ。

manuel rocheman trio urban 
Manuel Rocheman  『 Trio Urban 』  ( 89年 Nocturne )
AM 11:05  部屋の掃除をしながらロシュマンの 『 Trio Urban 』  を聴く。文字通り、繊細で都会的な響きは美しい。
数日前、秋葉の石丸電気 ソフト3 の輸入盤フロアを覗いた時のことだ。私服の50歳代ぐらい男性が買い物かごに詰め込まれたCDを陳列棚に手際よく並べていた。いつもなら新譜が面置きされているコーナーにも彼は持参したCDを並べているのだ。どうも彼がディスプレイしている商品はどれも「レア盤、廃盤」と評されているもののようだ。私服の彼はきっとバイヤーなのであろう。それはよいのだが、問題はその商品の値段設定である。まじまじとはバカらしくて見なかったが、たとえば、ジョーイ・カルデラッツォの『 In The Door 』が5300円。同じく『 Joey Calderazzo 』 が4900円。今聴いているロシュマンの『 Trio Urban 』 など、驚くなかれ、10700円(端数の700円!ってなんだ)。どれもつい最近まで普通に店頭で購入できたものばかりだし、『 Joey Calderazzo 』 などはちょっと寂れたCD店に行けば今でも買えるかもしれないCDだ。「レア盤、廃盤」ブームに肖り、甘い汁を吸おうとする気持ちもわからないでもないが、あまり下品な販売をしているとお客を失いますぞ。

あ、 『 Trio Urban 』 はもしかして 04年のDIW からのリイシュー盤ではなく、89年の Nocturne原盤のものだったのかな? まあ、どちらでもいいが。

pfm WORLD BECAME 
P.F.M.  『 The World Became The World 』 (74年 VICP-63228)
PM 1:15  池袋にでも『 ダイハード4.0 』 でも観に行こうかと着替えていたら、愛犬のカノンが寂しそうにこちらを見ている。ここ数日、散歩に連れて行ってやれなかったのを思い出し、予定変更して散歩をすることにした。隅田川沿いまで車を走らせ、そこから土手沿いに1時間ほど散歩した。気温のわりに湿度が高く、ポロシャツがぐっしょりと重たい。デジタルオーディープレーヤーに入れてあるP.M.F. の『 The World Became The World 』(邦題:甦る世界)とナラ・レオンの『 Meus Sonhos Dourados 』を聴きながらの散歩。汗だくでジョギングする老夫婦。この蒸し暑さの中、手を握り合って語り合う若いカップル。ベンチで死んだように寝ているホームレス。 
P.F.M. はニュー・トロルスと共に、最も好きなイタリアン・プログレ・バンドだ。UK プロぐれに比べ洗練されていないところがまた愛着が湧く。一生懸命かっこいいことをやろうとするがやっぱり土臭さが抜けない。本作は英語版。昨年やっとK2リマスターされたので買った。やっぱり格段に音質は向上している。ジャズに比べて70年代プログレのリマスター効果は絶大だ。

jazz quintet 60 
Jazz Quintet 60  『 Jazz Quintet 60 』 (62年 Metronome )
PM 3:20  ビールを一気飲みしたあとで。
澤野商会から2年前にLPで再発された時は、即完売の人気だったそうで、それならと昨日買ってきたものの、まあ、可もなく不可もなくの平凡なハード・バップ。これ、クラブで人気あるの? 4曲目の≪ Cuba Libre ≫ を須永氏がカヴァーしたとか。 うーん。第一、僕は、一曲目にブルースをもってくる、その神経に納得がいかない。

関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-303.html

2007/07/22 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

日曜音楽日記(07/07/22)

   ↑  2007/07/22 (日)  カテゴリー: 未分類

AM 7:50 起床。小雨が降っていて蒸し暑い。

一昨日から妻と子供は、仙台に住む僕の弟夫婦の家に遊びに出かけていて不在。というわけでとっても爽快な気分だ。「旦那は元気で留守がいい。」とよく言われるが、、、「逆もまた真なり」 である。

King Crimson  『 The Condensed 21th Century Guid To King Crison 』(06年)
昨日、仕事帰りに秋葉のTower Records で購入。最新の Compilation だ。自分でも呆れるくらい KC のCompilation は既に数多く持っているが、今回のはロバード・フィリップ自ら選曲し、しかも本作のために最新のリマスターが施されて音質向上しているとのことなので外せない。全32曲160分。とりあえず81~03年のDisk2 を聴きながらベットでごろごろ。確かに音がイイ。トニー・レヴィンのスティックがずしりと腰にくる。音響空間処理も抜群だ。エイドリアン・ブリュー参加後の80’S クリムゾンに批判的なファンも多いが、アフリカン・ポリリズム+ブリューのギミック が意外に僕は好きだ。


Manuel Rocheman  『 Trio Urban 』  ( 89年 Nocturne )
AM 11:05  部屋の掃除をしながらロシュマンの 『 Trio Urban 』  を聴く。文字通り、繊細で都会的な響きは美しい。
数日前、秋葉の石丸電気 ソフト3 の輸入盤フロアを覗いた時のことだ。私服の50歳代ぐらい男性が買い物かごに詰め込まれたCDを陳列棚に手際よく並べていた。いつもなら新譜が面置きされているコーナーにも彼は持参したCDを並べているのだ。どうも彼がディスプレイしている商品はどれも「レア盤、廃盤」と評されているもののようだ。私服の彼はきっとバイヤーなのであろう。それはよいのだが、問題はその商品の値段設定である。まじまじとはバカらしくて見なかったが、たとえば、ジョーイ・カルデラッツォの『 In The Door 』が5300円。同じく『 Joey Calderazzo 』 が4900円。今聴いているロシュマンの『 Trio Urban 』 など、驚くなかれ、10700円(端数の700円!ってなんだ)。どれもつい最近まで普通に店頭で購入できたものばかりだし、『 Joey Calderazzo 』 などはちょっと寂れたCD店に行けば今でも買えるかもしれないCDだ。「レア盤、廃盤」ブームに肖り、甘い汁を吸おうとする気持ちもわからないでもないが、あまり下品な販売をしているとお客を失いますぞ。

あ、 『 Trio Urban 』 はもしかして 04年のDIW からのリイシュー盤ではなく、89年の Nocturne原盤のものだったのかな? まあ、どちらでもいいが。


P.F.M.  『 The World Became The World 』 (74年 VICP-63228)
PM 1:15  池袋にでも『 ダイハード4.0 』 でも観に行こうかと着替えていたら、愛犬のカノンが寂しそうにこちらを見ている。ここ数日、散歩に連れて行ってやれなかったのを思い出し、予定変更して散歩をすることにした。隅田川沿いまで車を走らせ、そこから土手沿いに1時間ほど散歩した。気温のわりに湿度が高く、ポロシャツがぐっしょりと重たい。デジタルオーディープレーヤーに入れてあるP.M.F. の『 The World Became The World 』(邦題:甦る世界)とナラ・レオンの『 Meus Sonhos Dourados 』を聴きながらの散歩。汗だくでジョギングする老夫婦。この蒸し暑さの中、手を握り合って語り合う若いカップル。ベンチで死んだように寝ているホームレス。 
P.F.M. はニュー・トロルスと共に、最も好きなイタリアン・プログレ・バンドだ。UK プロぐれに比べ洗練されていないところがまた愛着が湧く。一生懸命かっこいいことをやろうとするがやっぱり土臭さが抜けない。本作は英語版。昨年やっとK2リマスターされたので買った。やっぱり格段に音質は向上している。ジャズに比べて70年代プログレのリマスター効果は絶大だ。


Jazz Quintet 60  『 Jazz Quintet 60 』 (62年 Metronome )
PM 3:20  ビールを一気飲みしたあとで。
澤野商会から2年前にLPで再発された時は、即完売の人気だったそうで、それならと昨日買ってきたものの、まあ、可もなく不可もなくの平凡なハード・バップ。これ、クラブで人気あるの? 4曲目の≪ Cuba Libre ≫ を須永氏がカヴァーしたとか。 うーん。第一、僕は、一曲目にブルースをもってくる、その神経に納得がいかない。

関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1052.html

2007/07/22 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Brian Lynch 『 Spheres of Influence 』

   ↑  2007/07/21 (土)  カテゴリー: 未分類

ブライアン・リンチの 『 Spheres of Influence 』 を聴きながら昔の『 ジャズ批評 』誌をペラペラめくっていた。49号は昭和59年12月に発売されたものだ。特集は「ジャズ誌編集長は語る」。同人誌、会報、個人誌まで含めると、なんと当時は35誌も存在していたようだ。まあ、ユリイカやレコード・コレクターズもこの中に含まれての話だが。この中で現存するジャズ専門誌は『 ジャズ批評 』、『 スイングジャーナル』、『 ジャズライフ 』ぐらいであるから寂しい限りだ。

それにしてもこの『 ジャズ批評 』 誌に多くのライター、評論家の方々が執筆されているが、その中には今では全く名前を聞かなくなった方も意外に多い。僕が知らないだけで現在も立派に執筆活動をされていると失礼なのであえて名前は伏せておくが、この方々は今どうしておられるのだろうか。

独身で若い時にはジャズへの情熱と夢を抱いて執筆していたものの、やがて結婚して子供もできれば、依頼がどれだけあるかわからないような不規則な仕事で妻子を養っていくこともままならず、結局、ジャズへの情熱と夢、愛だけでは続けるのは無理であると悟り、音楽ライター業界から去っていくのであろうか。

ところで、音楽ライターの原稿料っていったいどれくらいの収入になるのだろうか。もう10年以上も前の話になるが、サラリーマンをしながら月2本程度のレビューをロック誌に執筆しているという男性と新宿の飲み屋で知り合った。彼の話だと400字程度で4千円程度だそうだ。もちろん雑誌の種類やライターの知名度にもよるらしいが、決して400字で1万なんてありえないと話してくれた。

1日400字原稿用紙で5枚書いても2万円。1か月25日毎日きちんと執筆依頼があったとしても月収50万円。決して割のイイ仕事ではなさそうだ。音楽ライターが次々と消えていくのも理解できよう。まあ、ネット環境さえ整っていればいくらでも音楽情報が手に入る現在、音楽ライターという職業の存在意義すら危ういものとなっているわけだし。

話は全然変わるが、8月1日から3日まで Blue Note Tokyo にブライアン・リンチが出演するのだ。今回はエディ・パルミエリのピアノで、かなりラテン臭の強いステージになりそうだ。個人的には Sharp Nine の諸作品で共演してきたデヴィッド・キコスキーやデヴィッド・ヘイゼルタインがメンバーなら絶対観たいステージになるのだが、パルミエリだとちょっとテンションが下がり気味である。でも大好きなリンチのライブだからできる限り出かけようと思っている。

Brian Lynch  『 Spheres of Influence 』 1997年 Sharp Nine Records CD 1007-2
Brian Lynch  (tp)
Donald Harrison  (as)
David Kikoski  (p)
Essiet Okon Essiet  (b)
Jeff Watts  (ds)
John Benitez  (b)
Adam Cruz  (ds)
Milton Cardona  (perc)
その他

 
 『 Spheres of Influence 』と共に上の写真の2枚、『 Keep Your Circle Small 』 (95年) と『 Tribute To The Trumpet Masters 』 (00年) も出来栄え最高。この2枚はカルテット編成で左がデヴィッド・ヘイゼルタイン、右がマルグリュー・ミラーがピアノ。


ラテン度のアップした名盤としてはこの『 Conclave 』 ( 05年 Criss Cross )がお薦め。

<!-- Brian Lynch/Eddie Palmieri: The Palmieri Effect -->

関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1051.html

2007/07/21 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Brian Lynch / Spheres of Influence

   ↑  2007/07/21 (土)  カテゴリー: trumpet

Brian lynch spheres of 

ブライアン・リンチの 『 Spheres of Influence 』 を聴きながら昔の『 ジャズ批評 』誌をペラペラめくっていた。49号は昭和59年12月に発売されたものだ。特集は「ジャズ誌編集長は語る」。同人誌、会報、個人誌まで含めると、なんと当時は35誌も存在していたようだ。まあ、ユリイカやレコード・コレクターズもこの中に含まれての話だが。この中で現存するジャズ専門誌は『 ジャズ批評 』、『 スイングジャーナル』、『 ジャズライフ 』ぐらいであるから寂しい限りだ。

それにしてもこの『 ジャズ批評 』 誌に多くのライター、評論家の方々が執筆されているが、その中には今では全く名前を聞かなくなった方も意外に多い。僕が知らないだけで現在も立派に執筆活動をされていると失礼なのであえて名前は伏せておくが、この方々は今どうしておられるのだろうか。

独身で若い時にはジャズへの情熱と夢を抱いて執筆していたものの、やがて結婚して子供もできれば、依頼がどれだけあるかわからないような不規則な仕事で妻子を養っていくこともままならず、結局、ジャズへの情熱と夢、愛だけでは続けるのは無理であると悟り、音楽ライター業界から去っていくのであろうか。

ところで、音楽ライターの原稿料っていったいどれくらいの収入になるのだろうか。もう10年以上も前の話になるが、サラリーマンをしながら月2本程度のレビューをロック誌に執筆しているという男性と新宿の飲み屋で知り合った。彼の話だと400字程度で4千円程度だそうだ。もちろん雑誌の種類やライターの知名度にもよるらしいが、決して400字で1万なんてありえないと話してくれた。

1日400字原稿用紙で5枚書いても2万円。1か月25日毎日きちんと執筆依頼があったとしても月収50万円。決して割のイイ仕事ではなさそうだ。音楽ライターが次々と消えていくのも理解できよう。まあ、ネット環境さえ整っていればいくらでも音楽情報が手に入る現在、音楽ライターという職業の存在意義すら危ういものとなっているわけだし。

話は全然変わるが、8月1日から3日まで Blue Note Tokyo にブライアン・リンチが出演するのだ。今回はエディ・パルミエリのピアノで、かなりラテン臭の強いステージになりそうだ。個人的には Sharp Nine の諸作品で共演してきたデヴィッド・キコスキーやデヴィッド・ヘイゼルタインがメンバーなら絶対観たいステージになるのだが、パルミエリだとちょっとテンションが下がり気味である。でも大好きなリンチのライブだからできる限り出かけようと思っている。

Brian Lynch  『 Spheres of Influence 』 1997年 Sharp Nine Records CD 1007-2
Brian Lynch  (tp)
Donald Harrison  (as)
David Kikoski  (p)
Essiet Okon Essiet  (b)
Jeff Watts  (ds)
John Benitez  (b)
Adam Cruz  (ds)
Milton Cardona  (perc)
その他 

brian lynch quartet 1 

Brian lynch quartet 1# 
 『 Spheres of Influence 』と共に上の写真の2枚、『 Keep Your Circle Small 』 (95年) と『 Tribute To The Trumpet Masters 』 (00年) も出来栄え最高。この2枚はカルテット編成で上がデヴィッド・ヘイゼルタイン、下がマルグリュー・ミラーがピアノ。

brian lynch conclave 
ラテン度のアップした名盤としてはこの『 Conclave 』 ( 05年 Criss Cross )がお薦め。

関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-302.html

2007/07/21 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

George Garzone 『 Night of My Beloved 』

   ↑  2007/07/19 (木)  カテゴリー: 未分類

Googleでジャズ・ミュージシャンの情報を得ようと検索をかけると、検索結果の上位、時にはトップテン内に自分のブログが表示されて驚くことが時々あります。

昨夜も Helge Lien の『 To The Little Radio 』 を聴きながら、そろそろ新作の情報でもアップされていないかな、と思いながら“ Helge Lien ”でググってみたら、何と検索結果の1位と2位に僕のブログが表示されるではないですか。一瞬目を疑いましたがやっぱり間違いありません。ちなみに1位は『 To The Little Radio 』を、2位は『 Live 』を紹介した時の記事でした。

こんな順位になるのは国内(日本)の Google で検索しているからだろうと思い、今度は Google USA で同様の検索をかけてみると、さすがにトップテンとはいきませんが、それでも英文の記事に混じって僕のブログが19位に表示されているんです。この結果は HMVやTower Records 、それに本作をプッシュしていた Disk Union の山本隆氏の記事よりも上位であるわけで、なんでこんな順位になるのか、摩訶不思議なわけです。

一体Google って、どういう数式で検索順位を決めているんでしょう? これは誰にも分らないんですよね。まさにブラックボックスです。この検索アルゴリズムは、話に聞くところによると、Google 社の社員のうち数人しか把握していないとのことです。驚くことに、CEO のエリック・シュミット氏ですら詳細は知らないそうです。

それにしても僕なんか、もう Google  なしでは生きていけない体になってしまいました。このブログを書くためには絶対必要だし、仕事で自分の専門外の知識をすばやく得るのにも頻繁に使用しています。旅行するにも、おいしいレストランを探すにも、本を買うにも、ちょっと人には言えない恥ずかしい.......にも、“ とりあえずはググって ”みる。そんな生活の一部、もしかすると近未来的には 、Google が僕らの体の一部に移植される可能性だってあるかもしれません。

そんなわけで、今日もビール片手に、先ほど仕事帰りに買ってきたジョージ・ガゾーンの新作『 Night of My Beloved 』を聴きながら、彼についての検索結果を閲覧しております。

彼って教育者としてのキャリアが長かったために、作品デビューが95年と遅く、リーダー作は本作を含めたった6作品しかありません。僕は“ Fringe ”(ジョン・ロックウッドとブブ・ガロッティとのサックス・トリオ)名義を含めると5作品を所有していますが、何と言っても95年のスタン・ゲッツ・トリビュート盤にしてデビュー作である『 Alone 』が最高の出来栄えだと思います。以前、拙ブログで『 Four’s and Two’s 』が好きだと書きましたが、あれは嘘。『 Alone 』の方が全然良いです。

ジョージ・ガゾーンという人は、作品によってその音色、スタイルを変化させるのが特徴で、“ Fringe ”ではどちらかというとコルトレーン寄りのブローイングでとっつきにくい癖のあるソロをとっていましたが、『 Alone 』 では一転、輪郭のすっきりた、透徹な音色で、それでいて非常に技巧的なフレーズに満ちたスタイルでした。そういった意味ではマイケル・ブレッカー的なアプローチで作り上げた作品だともいえます。全11曲でどの曲も美しいのですが、その中に3曲だけラテン系の曲があり、そのどれもが素敵なメロディーを持っていて、この作品全体の印象を決定づける重要な要素であったと思います。そう、ルシアナ・ソーザも参加していたんですよ、この作品には。

そういうこともあって、今回の Venus Records から発売されたボサノバ集 『 Night of My Beloved 』にはとっても期待していたのですが、これがなかなか心地よい作品でした。全10曲中、アントニオ・カルロス・ジョビンの曲が4曲。ガゾーンのオリジナルである名曲 ≪ Alone ≫、≪ Ballad for Lana ≫ (どちらも 『 Alone 』からの再演)。あとは≪ Gentle Rain ≫、≪ いそしぎ ≫などのスタンダードと、 Venus Records らしからぬ好選曲です。

バックはブラジル3人組みのユニット、トリオ・ダ・パズ+ケニー・ワーナー。トリオ・ダ・パズはニューヨークで活動しているようですが、ギターのホメロ・ルバンボはルシアナ・ソーザとデュオ作品を制作していました。僕はそれしか知りませんが、なかなか上手いです。ケニー・ワーナーはガゾーンの『 Moodiology 』でも共演していました。ガゾーンは非常にピアニストに恵まれた人で、『 Four’s and Two’s 』ではジョーイ・カルデラッツォ、『 Alone 』 ではデヴィッド・キコスキなど、腕利きばかりと共演しています。

本作はボサノバ集ですから、全体にまったりとした雰囲気で、時間軸がびよ~と伸びきったような曲ばかりなのですが、ガゾーンの音も12年前の 『 Alone 』 の時とはだいぶ違っていて、同じボサノバを演奏していても今回はより枯れてハスキー調で、古色蒼然としたなんとも言えないイイ味がでています。

全体に単調な印象を受けてしまいますが、真夏のどうしようもない暑さの中で、ビールでも飲みながら、ぼーとして聴くとは無しに聴くには丁度いいかも。再来週の伊豆旅行、9月の沖縄旅行にはぜひとも連れて行こうと思ってます。

George Garzone  『 Night of My Beloved 』 2007 Vevus Records  TKCV-35403
George Garzone  (ts)
Kenny Werner  (p)
Romero Lubambo  (g)
Nilson Matta  (b)
Duduka Da Fonseca  (ds)


George Garzone  『 Alone 』 1995年 NYC Records  NYC60182
George Garzone  (ts)
Chuck Loeb  (g)
David Kikoski  (p)
Eddie Gomez  (b)
Lenny White  (ds)
Mike Mainieri  (vib)
Bashiri Johson  (perc)
Luciana Souza  (vo)

ガゾーンはコルトレーンとスタン・ゲッツの振幅の中で、巧みに音色、スタイルを変化させ作品を制作しているように思われます。本作はゲッツ・トリビュートではありますが、結構オーバー・ブローイング気味の荒々しさが見られます。本作では何と言っても、チャック・ローブのナイロン弦に乗せて歌うルシアナ・ソーザの≪ How Insensitive ≫ が最高。間奏でのガゾーンのソロも絶品。爽やかなのにどこなく切ない哀愁美曲ですね~。

Gazone  Gomez  Nussbaum


 

関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1050.html

2007/07/19 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

George Garzone / Night of My Beloved

   ↑  2007/07/19 (木)  カテゴリー: tenor

george garzone night of 

Googleでジャズ・ミュージシャンの情報を得ようと検索をかけると、検索結果の上位、時にはトップテン内に自分のブログが表示されて驚くことが時々あります。

昨夜も Helge Lien の『 To The Little Radio 』 を聴きながら、そろそろ新作の情報でもアップされていないかな、と思いながら“ Helge Lien ”でググってみたら、何と検索結果の1位と2位に僕のブログが表示されるではないですか。一瞬目を疑いましたがやっぱり間違いありません。ちなみに1位は『 To The Little Radio 』を、2位は『 Live 』を紹介した時の記事でした。

こんな順位になるのは国内(日本)の Google で検索しているからだろうと思い、今度は Google USA で同様の検索をかけてみると、さすがにトップテンとはいきませんが、それでも英文の記事に混じって僕のブログが19位に表示されているんです。この結果は HMVやTower Records 、それに本作をプッシュしていた Disk Union の山本隆氏の記事よりも上位であるわけで、なんでこんな順位になるのか、摩訶不思議なわけです。

一体Google って、どういう数式で検索順位を決めているんでしょう? これは誰にも分らないんですよね。まさにブラックボックスです。この検索アルゴリズムは、話に聞くところによると、Google 社の社員のうち数人しか把握していないとのことです。驚くことに、CEO のエリック・シュミット氏ですら詳細は知らないそうです。

それにしても僕なんか、もう Google  なしでは生きていけない体になってしまいました。このブログを書くためには絶対必要だし、仕事で自分の専門外の知識をすばやく得るのにも頻繁に使用しています。旅行するにも、おいしいレストランを探すにも、本を買うにも、ちょっと人には言えない恥ずかしい.......にも、“ とりあえずはググって ”みる。そんな生活の一部、もしかすると近未来的には 、Google が僕らの体の一部に移植される可能性だってあるかもしれません。

そんなわけで、今日もビール片手に、先ほど仕事帰りに買ってきたジョージ・ガゾーンの新作『 Night of My Beloved 』を聴きながら、彼についての検索結果を閲覧しております。

彼って教育者としてのキャリアが長かったために、作品デビューが95年と遅く、リーダー作は本作を含めたった6作品しかありません。僕は“ Fringe ”(ジョン・ロックウッドとブブ・ガロッティとのサックス・トリオ)名義を含めると5作品を所有していますが、何と言っても95年のスタン・ゲッツ・トリビュート盤にしてデビュー作である『 Alone 』が最高の出来栄えだと思います。以前、拙ブログで『 Four’s and Two’s 』が好きだと書きましたが、あれは嘘。『 Alone 』の方が全然良いです。

ジョージ・ガゾーンという人は、作品によってその音色、スタイルを変化させるのが特徴で、“ Fringe ”ではどちらかというとコルトレーン寄りのブローイングでとっつきにくい癖のあるソロをとっていましたが、『 Alone 』 では一転、輪郭のすっきりた、透徹な音色で、それでいて非常に技巧的なフレーズに満ちたスタイルでした。そういった意味ではマイケル・ブレッカー的なアプローチで作り上げた作品だともいえます。全11曲でどの曲も美しいのですが、その中に3曲だけラテン系の曲があり、そのどれもが素敵なメロディーを持っていて、この作品全体の印象を決定づける重要な要素であったと思います。そう、ルシアナ・ソーザも参加していたんですよ、この作品には。

そういうこともあって、今回の Venus Records から発売されたボサノバ集 『 Night of My Beloved 』にはとっても期待していたのですが、これがなかなか心地よい作品でした。全10曲中、アントニオ・カルロス・ジョビンの曲が4曲。ガゾーンのオリジナルである名曲 ≪ Alone ≫、≪ Ballad for Lana ≫ (どちらも 『 Alone 』からの再演)。あとは≪ Gentle Rain ≫、≪ いそしぎ ≫などのスタンダードと、 Venus Records らしからぬ好選曲です。

バックはブラジル3人組みのユニット、トリオ・ダ・パズ+ケニー・ワーナー。トリオ・ダ・パズはニューヨークで活動しているようですが、ギターのホメロ・ルバンボはルシアナ・ソーザとデュオ作品を制作していました。僕はそれしか知りませんが、なかなか上手いです。ケニー・ワーナーはガゾーンの『 Moodiology 』でも共演していました。ガゾーンは非常にピアニストに恵まれた人で、『 Four’s and Two’s 』ではジョーイ・カルデラッツォ、『 Alone 』 ではデヴィッド・キコスキなど、腕利きばかりと共演しています。

本作はボサノバ集ですから、全体にまったりとした雰囲気で、時間軸がびよ~と伸びきったような曲ばかりなのですが、ガゾーンの音も12年前の 『 Alone 』 の時とはだいぶ違っていて、同じボサノバを演奏していても今回はより枯れてハスキー調で、古色蒼然としたなんとも言えないイイ味がでています。

全体に単調な印象を受けてしまいますが、真夏のどうしようもない暑さの中で、ビールでも飲みながら、ぼーとして聴くとは無しに聴くには丁度いいかも。再来週の伊豆旅行、9月の沖縄旅行にはぜひとも連れて行こうと思ってます。

George Garzone  『 Night of My Beloved 』 2007 Vevus Records  TKCV-35403
George Garzone  (ts)
Kenny Werner  (p)
Romero Lubambo  (g)
Nilson Matta  (b)
Duduka Da Fonseca  (ds)

george garzone alone 
George Garzone  『 Alone 』 1995年 NYC Records  NYC60182
George Garzone  (ts)
Chuck Loeb  (g)
David Kikoski  (p)
Eddie Gomez  (b)
Lenny White  (ds)
Mike Mainieri  (vib)
Bashiri Johson  (perc)
Luciana Souza  (vo)

ガゾーンはコルトレーンとスタン・ゲッツの振幅の中で、巧みに音色、スタイルを変化させ作品を制作しているように思われます。本作はゲッツ・トリビュートではありますが、結構オーバー・ブローイング気味の荒々しさが見られます。本作では何と言っても、チャック・ローブのナイロン弦に乗せて歌うルシアナ・ソーザの≪ How Insensitive ≫ が最高。間奏でのガゾーンのソロも絶品。爽やかなのにどこなく切ない哀愁美曲ですね~。

関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-301.html

2007/07/19 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Miriam Aida『 Neu Brasil 』

   ↑  2007/07/17 (火)  カテゴリー: 未分類

僕の場合,ジャズ・ヴォーカルだけに拘泥して熱心に聴いてきたわけでもなく,女性ヴォーカルで言えば,今でもキャロル・キング,リッキー・リー・ジョーンズ,ニーナ・シモン,それにジョニ・ミッチェルなど,時々棚から引っ張りだして聴くのが好きです。

もちろん,純粋なジャズ・ヴォーカルでも,ベギー・リー,クリス・コナー,ベヴァリー・ケニー,モニカ・ゼタールンドなど大好きで,彼女らのLPはいつでも手の届くところに置いてあります。

それにしても,そもそもジャズ/非ジャズ・ヴォーカルの境界線など曖昧なものですよね。第一,最近は純粋なジャズ歌手って滅多にお目にかかれないですし,ほとんどの歌手がジャズだけでは食っていけず,商業ベースのコンテンポラリー路線に宗旨変えしているのが現状です。

というわけで,このスウェーデン人歌手,ミリアム・アイーダ嬢(先述したアルティスト,フレデリック・クロンクヴィストの奥様です)も,ビック・バンドを従えて本格的なジャズも歌う一方で,クラブ系ジャズの大御所ニコラ・コンテのツアーに参加したりと,そのヴァーサタイルな活動はいかにも今風の歌い手らしいわけです。

そんな彼女が更なる才能を披露したのが,声質と歌唱法を激変させて歌うこのボサノバ作品なのです。本作はなかなか雰囲気がよく,爽快感抜群で,これからの季節にはもうハマり過ぎです。録音時間が少なめですが,そのかわり捨て曲なしの充実作ですよ。南米音楽独特の緩やかな時間感覚に浸れる快作です。

『 Neu Brasil 』 / Miriam Aida / Connective / CTV36512 / 2005年6月12, 13日7月11日録音
1. Folhas Secas
2. Estrada do Sol
3. Tristeza e Solidao
4. Quem te viu, quem te ve
5. Por causa de voce meninha
6. Reza
7. Bontita
8. Lapinha
9. Umas flores
10. Deixa
11. Ensam kvar

Miriam Aida (vo)
Mats Andersson (acoustic guitar)
Jayme Vignoli (cavaquinho)
Marcilio Lopes (bandolim)
Oscar Bolao (ds, perc)
Mattias Hjort (b)
Fredrik Kronkvist (flute alto & tenor sax)
Mans Mernsten (p)
関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1049.html

2007/07/17 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Miriam Aida / Neu Brasil

   ↑  2007/07/17 (火)  カテゴリー: vocal
miriam aida neu brasil 

僕の場合,ジャズ・ヴォーカルだけに拘泥して熱心に聴いてきたわけでもなく,女性ヴォーカルで言えば,今でもキャロル・キング,リッキー・リー・ジョーンズ,ニーナ・シモン,それにジョニ・ミッチェルなど,時々棚から引っ張りだして聴くのが好きです。

もちろん,純粋なジャズ・ヴォーカルでも,ベギー・リー,クリス・コナー,ベヴァリー・ケニー,モニカ・ゼタールンドなど大好きで,彼女らのLPはいつでも手の届くところに置いてあります。

それにしても,そもそもジャズ/非ジャズ・ヴォーカルの境界線など曖昧なものですよね。第一,最近は純粋なジャズ歌手って滅多にお目にかかれないですし,ほとんどの歌手がジャズだけでは食っていけず,商業ベースのコンテンポラリー路線に宗旨変えしているのが現状です。

というわけで,このスウェーデン人歌手,ミリアム・アイーダ嬢(先述したアルティスト,フレデリック・クロンクヴィストの奥様です)も,ビック・バンドを従えて本格的なジャズも歌う一方で,クラブ系ジャズの大御所ニコラ・コンテのツアーに参加したりと,そのヴァーサタイルな活動はいかにも今風の歌い手らしいわけです。

そんな彼女が更なる才能を披露したのが,声質と歌唱法を激変させて歌うこのボサノバ作品なのです。本作はなかなか雰囲気がよく,爽快感抜群で,これからの季節にはもうハマり過ぎです。録音時間が少なめですが,そのかわり捨て曲なしの充実作ですよ。南米音楽独特の緩やかな時間感覚に浸れる快作です。

Miriam Aida  /  Neu Brasil
/Connective / CTV36512 / 2005年6月12, 13日7月11日録音

1. Folhas Secas
2. Estrada do Sol
3. Tristeza e Solidao
4. Quem te viu, quem te ve
5. Por causa de voce meninha
6. Reza
7. Bontita
8. Lapinha
9. Umas flores
10. Deixa
11. Ensam kvar

Miriam Aida (vo) Mats Andersson (acoustic guitar) Jayme Vignoli (cavaquinho) Marcilio Lopes (bandolim) Oscar Bolao (ds, perc) Mattias Hjort (b) Fredrik Kronkvist (flute alto & tenor sax) Mans Mernsten (p)
関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-300.html

2007/07/17 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Dave Douglas 『 Stargazer 』

   ↑  2007/07/14 (土)  カテゴリー: 未分類

デイヴ・ダグラスは90年代、ニューヨーク・ジャズ・シーン、とりわけアンダーグラウンド領域で、最も独創的な活動を行っていたミュージシャンの一人です。

彼の活動は非常に多岐にわたり興味深く、アヴァンギャルド・ジャズにテリトライズされるであろう“ The Tiny Bell Trio ”や“ Parallel Worlds ” のようなプロジェクトであっても、そこには緻密なアレンジが施された、ある意味わかりやすいアヴァンギャルド・テイストが香る作品でした。

一方で、同時進行形でメイン・ストリーム系のバンド活動も行っており、その代表的ユニットが当時のアンダーグラウンド界隈の腕利き達が一同に会した“ Dave Douglas Sextet ”です。クリス・スピード( ts, clarinet )、ジョシュア・ローズマン(tb)、ユリ・ケイン(p)、ジェームス・ジナス(b)、そしてジョーイ・バロン(ds)からなる最強バンドは、95年のブッカー・リトルに捧げた『 In Our Lifetime 』、97年のウエイン・ショーターに捧げた『 Stargazer 』、2000年のメリー・ルー・ウイリアムスに捧げた『 Soul on Soul 』と、トリビュート作品ばかり3作品を制作しました。

その中でもとりわけ第二作目の『 Stargazer 』は素晴らしい出来栄えで、数あるダグラスの作品中、最高傑作と言ってよい作品だと思います。思い起こせば90年代のダグラスには瑞々しい感性がありました。アヴァンギャルドな響きを発しながらも、ロジカルで緻密な肌触りを持った洗練された楽曲。複雑なフレーズをいとも簡単に淀みなく吹き切るその技巧さには、ただただ感服するばかりでした。

個人的にはジョーイ・バロンの炸裂ドラムがお気に入りで、大胆なフィル・インを連射し、曲全体のスリル感を増大させていくその手法は鳥肌モノです。全体的にはマイルス・クインテットの系譜を踏襲した作風ですが、単なるフォロアーとしてのスタンスとは明らかに違う独創性、尖鋭性が見られます。

本国アメリカでは数多くの受賞歴をもつダグラスですが、おそらく、この21世紀のジャズを見据えた『 Stargazer 』あたりの先見的なコンセプトが当時は高く評価されたのではないでしょうか。

最近は老獪さが垣間見られ、どうもスリル感に乏しい凡作が続いているのは非常に残念です。

『 Stargazer 』を聴かずしてデイヴ・ダグラスを語るなかれ!

必聴、必携、家宝になること間違いなし。

Dave Douglas 『 Stargazer 』 1997年 Arabesque Records AJ0132
Dave Douglas (tp)
Chris Speed (ts, clarinet)
Joshua Roseman (tb)
Uri Caine (p)
James Genus (b)
Joey Baron (ds)
関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1048.html

2007/07/14 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

   ↑  2007/07/14 (土)  カテゴリー: 未分類
dave douglas Stargazer 

デイヴ・ダグラスは90年代、ニューヨーク・ジャズ・シーン、とりわけアンダーグラウンド領域で、最も独創的な活動を行っていたミュージシャンの一人です。

彼の活動は非常に多岐にわたり興味深く、アヴァンギャルド・ジャズにテリトライズされるであろう“ The Tiny Bell Trio ”や“ Parallel Worlds ” のようなプロジェクトであっても、そこには緻密なアレンジが施された、ある意味わかりやすいアヴァンギャルド・テイストが香る作品でした。

一方で、同時進行形でメイン・ストリーム系のバンド活動も行っており、その代表的ユニットが当時のアンダーグラウンド界隈の腕利き達が一同に会した“ Dave Douglas Sextet ”です。クリス・スピード( ts, clarinet )、ジョシュア・ローズマン(tb)、ユリ・ケイン(p)、ジェームス・ジナス(b)、そしてジョーイ・バロン(ds)からなる最強バンドは、95年のブッカー・リトルに捧げた『 In Our Lifetime 』、97年のウエイン・ショーターに捧げた『 Stargazer 』、2000年のメリー・ルー・ウイリアムスに捧げた『 Soul on Soul 』と、トリビュート作品ばかり3作品を制作しました。

その中でもとりわけ第二作目の 『 Stargazer 』 は素晴らしい出来栄えで、数あるダグラスの作品中、最高傑作と言ってよい作品だと思います。

思い起こせば90年代のダグラスには瑞々しい感性がありました。アヴァンギャルドな響きを発しながらも、ロジカルで緻密な肌触りを持った洗練された楽曲。複雑なフレーズをいとも簡単に淀みなく吹き切るその技巧さには、ただただ感服するばかりでした。 個人的にはジョーイ・バロンの炸裂ドラムがお気に入りで、大胆なフィル・インを連射し、曲全体のスリル感を増大させていくその手法は鳥肌モノです。全体的にはマイルス・クインテットの系譜を踏襲した作風ですが、単なるフォロアーとしてのスタンスとは明らかに違う独創性、尖鋭性が見られます。

本国アメリカでは数多くの受賞歴をもつダグラスですが、おそらく、この21世紀のジャズを見据えた『 Stargazer 』 あたりの先見的なコンセプトが当時は高く評価されたのではないでしょうか。 最近は老獪さが垣間見られ、どうもスリル感に乏しい凡作が続いているのは非常に残念です。

『 Stargazer 』 を聴かずしてデイヴ・ダグラスを語るなかれ! 必聴、必携、家宝になること間違いなし。

Dave Douglas 『 Stargazer 』 
1997年 Arabesque Records AJ0132

Dave Douglas (tp)
Chris Speed (ts, clarinet)
Joshua Roseman (tb)
Uri Caine (p)
James Genus (b)
Joey Baron (ds)
関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-299.html

2007/07/14 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Fredrik Kronkvist 『 Ignition 』

   ↑  2007/07/06 (金)  カテゴリー: 未分類

昨年のピアノレス・トリオによる傑作『 In The Raw 』の興奮も冷めやらぬ中、スウェーデンの若きアルティスト、フレデリック・クロンクヴィストの第四弾となる新作が早くも発売になりました。

つい先日発売になったばかりの、
小川充監修による『 Jazz Next Standard HARD BOP & MODE 』にも第二作目の『 Maintain ! 』が紹介されていました。だからと言って、決してクラブ系の似非ジャズ作品ではありません。正真正銘のストレート・アヘッドなジャズです。

どうも彼は奥さんのミリアム・アイーダとジャズ・ボッサのユニット、“ A Bossa Electrica ” (未聴)を結成していて、さらにSCHEMAのニコラ・コンテのツアーにアイーダが参加したりと、なにかとクラブ・シーンに関連した活動を行っていることもあり、そちらの方々からの評価も高いようです。

今回の作品は第一作『 Altitude 』(
前項あり)、第二作『 Maintain ! 』(前項あり)同様、ワン・ホーン・カルテット編成です。ドラムスは不動のダニエル・フレデリクソンで、ベースも盟友マーティン・シェーステッド(前項あり)ですが、今回は何とピアノにあのキャスパー・ヴィヨームが参加しています。ずっとクロンクヴィストと活動を共にしていたピアニスト、ダニエル・ティリングが抜けたんですね。ティリングもヴィヨームに引けを取らない凄腕でしたので残念です。

全10曲ですべてクロンクヴィストのオリジナル曲です。何処となくケニー・ギャレット『 Songbook 』のギャレット VS ワッツを彷彿させる格闘戦の様相を呈したM-1 ≪ Straight To The Point ≫。80年代クロスオーバーにも通じるポップなテーマを持ったM-6 ≪ Tokyo Blossom ≫。かと思えは後期コルトレーンの宗教的テーマ、激情的なソロを想起させるようなM-10 ≪ A Word Of Farewell ≫ など、バラエティーに富む楽曲が収められています。


徹頭徹尾、吹きまくった第二作『 Maintain ! 』に比べ、本作は抒情的な側面も垣間見られる緩急自在な作風に仕上がっています。ヴィヨームの旋律美にしっかり底支えされた風格ある傑作。前作品群を凌ぐ出来栄えで、絶対のお薦め盤。ハッキリ言って、僕は、カフィーゾよりも好きです。

Fredrik Kronkvist  『 Ignition 』 2007年 Connective Records  CTV 36514
Fredrik Kronkvist  (as)
Kasper Villaume  (p)
Martin Sjostedt  (b)
Daniel Fredricksson  (ds)
関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1047.html

2007/07/06 | Comment (3) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Fredrik Kronkvist / Ignition

   ↑  2007/07/06 (金)  カテゴリー: alto
fredrik kronkvist ignition 

昨年のピアノレス・トリオによる傑作『 In The Raw 』の興奮も冷めやらぬ中、スウェーデンの若きアルティスト、フレデリック・クロンクヴィストの第四弾となる新作が早くも発売になりました。

つい先日発売になったばかりの、
小川充監修による『 Jazz Next Standard HARD BOP & MODE 』にも第二作目の『 Maintain ! 』が紹介されていました。だからと言って、決してクラブ系の似非ジャズ作品ではありません。正真正銘のストレート・アヘッドなジャズです。

どうも彼は奥さんのミリアム・アイーダとジャズ・ボッサのユニット、“ A Bossa Electrica ” (未聴)を結成していて、さらにSCHEMAのニコラ・コンテのツアーにアイーダが参加したりと、なにかとクラブ・シーンに関連した活動を行っていることもあり、そちらの方々からの評価も高いようです。

今回の作品は第一作『 Altitude 』(
前項あり)、第二作『 Maintain ! 』(前項あり)同様、ワン・ホーン・カルテット編成です。ドラムスは不動のダニエル・フレデリクソンで、ベースも盟友マーティン・シェーステッド(前項あり)ですが、今回は何とピアノにあのキャスパー・ヴィヨームが参加しています。ずっとクロンクヴィストと活動を共にしていたピアニスト、ダニエル・ティリングが抜けたんですね。ティリングもヴィヨームに引けを取らない凄腕でしたので残念です。

全10曲ですべてクロンクヴィストのオリジナル曲です。何処となくケニー・ギャレット『 Songbook 』のギャレット VS ワッツを彷彿させる格闘戦の様相を呈したM-1 ≪ Straight To The Point ≫。80年代クロスオーバーにも通じるポップなテーマを持ったM-6 ≪ Tokyo Blossom ≫。かと思えは後期コルトレーンの宗教的テーマ、激情的なソロを想起させるようなM-10 ≪ A Word Of Farewell ≫ など、バラエティーに富む楽曲が収められています。


徹頭徹尾、吹きまくった第二作『 Maintain ! 』に比べ、本作は抒情的な側面も垣間見られる緩急自在な作風に仕上がっています。ヴィヨームの旋律美にしっかり底支えされた風格ある傑作。前作品群を凌ぐ出来栄えで、絶対のお薦め盤。ハッキリ言って、僕は、カフィーゾよりも好きです。

Fredrik Kronkvist  『 Ignition 』 2007年 Connective Records  CTV 36514
Fredrik Kronkvist  (as)
Kasper Villaume  (p)
Martin Sjostedt  (b)
Daniel Fredricksson  (ds)
関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-298.html

2007/07/06 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Jerry Bergonzi 『 Tenorist 』

   ↑  2007/07/02 (月)  カテゴリー: 未分類

昨年、SAVANTに移籍しての第一弾 『 Tenor of The Times 』 (前項あり)を発表したばかりのジェリー・バーゴンジーですが、早くも第二弾が発売になりました。

前作は、当時のレギュラーメンバーであるピアノのレナート・チコ、ベースのデイヴ・サントロ、ドラムスのアンドレア・ミシェルティーと組んだカルテット編成でしたが、どうもバック・ミュージシャンが力量不足気味で、緊張感に乏しい作品であったので、それなり充実盤ではあったものの、なかなかその後、棚から引っ張り出して聴くほどの愛聴盤になりませんでした。

というわけで今回に期待を寄せて針を落としてみたのですが、とりあえずは合格点と言ってよいでしょう。メンバーはドラムスが盟友アダム・ナスバウムに変更になり、ピアノレスでその代りにジョン・アバークロンビーが参加したカルテット編成。バーゴンジーがソロをとっている間は、ジョンアバはほとんどバッキングらしいことはしないため、なんだかサックス・トリオを聴いているような錯覚に陥ります。当然、ジョンアバのソロの時は今度はギター・トリオになるわけで、なんとも不思議な音空間になっちゃうのです。バーゴンジーのソロが終わり、少し間をおいてジョンアバがふわーと浮かび上がるようにソロを始める、あの浮遊した空気感は好きですけどね。ジョンアバ・ファンにはたまらない1枚かもしれません。

ところで、バーゴンジーがギターと組んで制作した作品には、1998年のRAM Records からリリースされた『 On Again 』 があります。これには一部の熱狂的ファンに絶大なる支持をえているギタリスト、ミック・グッドリックが参加しています。そんなに騒ぐほど巧いギタリストとは思えないのですが、なかなか良い作品です。


Jerry Bergonzi  4et 『 On Again 』 1996年 RAM Records  RMCD4527
録音数の少ないグッドリックだけに貴重な記録。凄くうま~いという感じはないけど、バークリーで講師をしていた時の生徒には、ビルフリ、ジョンスコ、マイク・スターンらがいたというから驚き。基本的に空間系のハーモニー感覚の斬新さで売っている人。


閑話休題。率直な印象として、前作もこの最新作も、どうもいまひとつ元気がない。そもそも90年代半ばに Double-Time Records に移籍して以来、『 Live Gonz! 』以外はあまり出来が良くない。やはり90年前後の 一連のRed Records に残した作品やBlue Note にリーダーあるいはサイドメンとして吹き込んだものに魅力的な作品が多いような気がします。

という訳で、新作のことはこれくらいにして、過去の愛聴盤をちょっと紹介しておきます。


Jerry Bergonzi  『 Lineage 』  1991年 Red Record 123237 2 CD
バーゴンジーは1990年頃、セルジオ・ヴェスキ爺に見初められて、REDに5枚もの作品を残すことになったのでした。この頃からバーゴンジーは欧州でも名が知られた存在となっていきます。この作品群の中でもマルグリュー・ミラーを迎えてのライブ盤である本作が、ベスト。


Jerry Bergonzi  『 Standard Gonz 』  1991年 Blue Note CDP709625602
当時、すでにマイケル・ブレッカー・バンドで脚光を浴びていたジョーイ・カルデラッツォを迎えてのスタンダード集。やはりバーゴンジー級の大物にはそれなりのピアニストが必要なんですよね。最近の作品がいまひとつなのは、サイドメンの弱さに起因するのではないでしょうか。バーゴンジーでとりあえず一枚、となれば本作あたりが良いのでは。


Joey Calderazzo  『 In The Door 』 1991年 Blue Note TOCJ-5287
ジョーイのデビュー盤には、なんとブランフォード・マルサリス、マイケル・ブレッカーらと共にバーゴンジーも参加しています。他の二人に比べてくすんだ音色で、うねうねと捻じたフレーズを連射しています。


Joey Calderazzo  『 To Know One 』 1992年 Blue Note TOCJ-5708
なんとなく、ブランフォード参加作品としてのイメージが強いジョーイの第二弾ですが、ここでも地味ながらバーゴンジーが顔を出しています。


Jerry Bergonzi / Joey Calderazzo / Lars Danielsson / Jukkis Uotila
『 Fast Company 』  1998年  Blue Jackel  BJAC 5022-2



Sonora #2 ( Sonora Art Qartet ) 『 Meet Jerry Bergonzi 』 1994年 VVJ 003


Salvatore Tranchihi  『 Radio Suit 』  1998年 Red Records RR 123280-2 CD


Trio IDEA featuring Jerry Bergonzi  『 Napoli Connection 』  1994年 RED Records RR 123261-2



関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1046.html

2007/07/02 | Comment (3) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Jerry Bergonzi / Tenorist

   ↑  2007/07/02 (月)  カテゴリー: tenor
jerry bergonzi 

昨年、SAVANTに移籍しての第一弾 『 Tenor of The Times 』 (前項あり)を発表したばかりのジェリー・バーゴンジーですが、早くも第二弾が発売になりました。

前作は、当時のレギュラーメンバーであるピアノのレナート・チコ、ベースのデイヴ・サントロ、ドラムスのアンドレア・ミシェルティーと組んだカルテット編成でしたが、どうもバック・ミュージシャンが力量不足気味で、緊張感に乏しい作品であったので、それなり充実盤ではあったものの、なかなかその後、棚から引っ張り出して聴くほどの愛聴盤になりませんでした。

というわけで今回に期待を寄せて針を落としてみたのですが、とりあえずは合格点と言ってよいでしょう。メンバーはドラムスが盟友アダム・ナスバウムに変更になり、ピアノレスでその代りにジョン・アバークロンビーが参加したカルテット編成。バーゴンジーがソロをとっている間は、ジョンアバはほとんどバッキングらしいことはしないため、なんだかサックス・トリオを聴いているような錯覚に陥ります。当然、ジョンアバのソロの時は今度はギター・トリオになるわけで、なんとも不思議な音空間になっちゃうのです。バーゴンジーのソロが終わり、少し間をおいてジョンアバがふわーと浮かび上がるようにソロを始める、あの浮遊した空気感は好きですけどね。ジョンアバ・ファンにはたまらない1枚かもしれません。

ところで、バーゴンジーがギターと組んで制作した作品には、1998年のRAM Records からリリースされた『 On Again 』 があります。これには一部の熱狂的ファンに絶大なる支持をえているギタリスト、ミック・グッドリックが参加しています。そんなに騒ぐほど巧いギタリストとは思えないのですが、なかなか良い作品です。

jerry bergonzi on again

Jerry Bergonzi 4et  『 On Again 』
1996年 RAM Records RMCD4527
録音数の少ないグッドリックだけに貴重な記録。凄くうま~いという感じはないけど、バークリーで講師をしていた時の生徒には、ビルフリ、ジョンスコ、マイク・スターンらがいたというから驚き。基本的に空間系のハーモニー感覚の斬新さで売っている人。

閑話休題。率直な印象として、前作もこの最新作も、どうもいまひとつ元気がない。そもそも90年代半ばに Double-Time Records に移籍して以来、『 Live Gonz! 』以外はあまり出来が良くない。やはり90年前後の 一連のRed Records に残した作品やBlue Note にリーダーあるいはサイドメンとして吹き込んだものに魅力的な作品が多いような気がします。

という訳で、新作のことはこれくらいにして、過去の愛聴盤をちょっと紹介しておきます。

jerry bergonzi lineage

Jerry Bergonzi   『 Lineage 』
1991年 Red Record 123237 2 CD
バーゴンジーは1990年頃、セルジオ・ヴェスキ爺に見初められて、REDに5枚もの作品を残すことになったのでした。この頃からバーゴンジーは欧州でも名が知られた存在となっていきます。この作品群の中でもマルグリュー・ミラーを迎えてのライブ盤である本作が、ベスト。 

 jerry bergonzi standard

Jerry Bergonzi   『 Standard Gonz 』
1991年 Blue Note CDP709625602
当時、すでにマイケル・ブレッカー・バンドで脚光を浴びていたジョーイ・カルデラッツォを迎えてのスタンダード集。やはりバーゴンジー級の大物にはそれなりのピアニストが必要なんですよね。最近の作品がいまひとつなのは、サイドメンの弱さに起因するのではないでしょうか。バーゴンジーでとりあえず一枚、となれば本作あたりが良いのでは。

jjoey calderazzo in the door

Joey Calderazzo  『 In The Door 』
1991年 Blue Note TOCJ-5287
ジョーイのデビュー盤には、なんとブランフォード・マルサリス、マイケル・ブレッカーらと共にバーゴンジーも参加しています。他の二人に比べてくすんだ音色で、うねうねと捻じたフレーズを連射しています。

jjoey calderazzo to know one

Joey Calderazzo  『 To Know One 』
1992年 Blue Note TOCJ-5708
なんとなく、ブランフォード参加作品としてのイメージが強いジョーイの第二弾ですが、ここでも地味ながらバーゴンジーが顔を出しています。 

 Jerry Bergonzi fast company

Jerry Bergonzi / Joey Calderazzo / Lars Danielsson / Jukkis Uotila 『 Fast Company 』
1998年  Blue Jackel BJAC 5022-2

jerry bergonzi sonora #2

Sonora #2 ( Sonora Art Qartet ) 『 Meet Jerry Bergonzi 』
1994年 VVJ 003

salvatore tranchini radio suit

Salvatore Tranchihi  『 Radio Suit 』
1998年 Red Records RR 123280-2 CD

jerry bergonzi napoli connection

Trio IDEA featuring Jerry Bergonzi  『 Napoli Connection 』
1994年 RED Records RR 123261-2
関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-297.html

2007/07/02 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Vital Information 『 Vitalization 』

   ↑  2007/07/01 (日)  カテゴリー: 未分類

スティーブ・スミス率いるJazz/Fusion Group、Vital Informationの3年ぶりとなる通算12作目。

彼らの活動は意外に古く、1983年からメンバー・チェンジを幾度となく繰り返しながら現在に至っており、近年はキーボードのトム・コスター、ベースのバロン・ブロウン、ギターのフランク・ギャンバレのカルテットで活動していましたが、今回、長年連れ添ったフランク・ギャンバレがソロに専念するとの理由で脱退。その後任としてヴィニー・ヴァレンチノが参加しています。

僕の場合、90年代の作品はしばらくフォローしていましたが、21世紀に入ってからはめっきりこの手のフュージョン物を聴かなくなってしまいました。正直なところあまり印象に残っているバンドではありません。どちらかというと、スティーブ・スミスがスコット・ヘンダーソンとヴィクター・ウッテンと組んだトリオ・ユニット、Vital Tech Tones の方がハード・コアな感じで好きでしたし。

ですからいつもならスルーするところですが、前述したようにこの新作には大好きなヴィニー・ヴァレンチノが加入しているということで、思わず手にとってしまった作品です。ヴァレンチノはベンソンズ・チルドレンの一人で、実際に師事していましたし、ベンソからも信頼されていた間柄です。地味なスタイルで、ベンソンほど早弾きが得意というわけではありませんが、作曲のセンスもよく、独特の透明感のある世界観を持っています。

ところで、スミスは5年以上も前からインド音楽に興味を抱き、南インドに伝わる早口でリズムと言葉を表現するヴォイス・パーカッション“ Konnakol ”や壺型のパーカッション“ Ghatam”を勉強していたようです。で、今回はその腕前を披露しているのですが、世界的に有名なイギリスのマルチ・パーカッショニストであるピート・ロケットやヴァレンチノのバンドに参加していたギラドらも迎えての多人数パーカッション大会的要素もあります。“ Konnakol ”は以前に紹介したインドの怪人ドラマー、トリロク・グルトウとジョン・マクラフリンがやってましたね。意外にジャズに合う歌唱法です。

ゆえに内容的には多分にインド音楽の色彩が強く放たれた作風に仕上がっています。ハード・コアでもなく、かといってスムース・ジャズに堕落したわけでもない。各人のバーチュオーソぶりは健在で、聴かせ所はしっかり押さえて、それでいて爽快感もあり聴きやすい。まあ、極論すればこの手のフュージョンって、カッコいいか、カッコ悪いか、っていう話に尽きると思うのですが、その点はハッキリ言ってカッコイ。

肝心のヴァレンチノはどうかと言うと、それほどフューチャーされているわけでものないので仕方ないのですが、無難な仕事をきっちりこなしている、と言った印象です。それにしても、コーラス類のエフェクターで絶妙に空間処理された透明感のある彼独特の音色は放棄してしまったのかな?あの音色が彼の魅力だったのにねぇ~。それどころか歪み系のロックっぽいソロなんかやっちゃって、どうしたのでしょう。これもスミスの指示なのか? まさにアイデンティティー・クライシスです。

そんなわけで、ヴァレンチノ・ファンにはがっかりの内容です。このくらいの演奏なら別にヴァレンチノでなくても代役はいくらでもいたはずです。全体的には面白くてカッコいい快作です。たまにはこんなフュージョンもいいものです。


それにしても流行り廃れの激しいフュージョン音楽の舞台で、よくもこんなに長きに渡りバンドを維持できるもんだと感心しちゃいますが、ジャーニー時代やその後のプロデューサー業でがっぽり儲けて莫大な資産を持つスミスにとっては、このバンドは趣味の世界なのかもしれませんね。

Vital Information  『 Vitalization 』 2007年 Mudson music  HD-CD-101
Steve Smith  (ds, konnakol)
Tom Coster  (key)
Baron Browne  (b)
Vinny Valentino  (g)

<Guests>
Bill Evans  (ts, ss)
Pete Rokett  (tabla, kanjira, perc, konnakol)
Gilad  (conga, perc)
Juan Carlos Melian  (conga, perc)


ヴァレンティノの魅力を体感するには、やはり彼のリーダー作を聴くのが一番、ということで、2枚紹介しておきます。

Vinny Valentino  『 Vinny Valentino & Here No Evil  』  1993年 PAR Records PAR2016
彼の初リーダー作です。都会の夜をやさしく潤してくれるクールな楽曲たち。90年代に、果てなく繰り返し聴いた作品です。



Vinny Valentino  『 Now and Again 』  1996年 dmp  CD-3003
第二弾作品。ゲイリー・バーツが客演しています。比較的オーソドックスなバップも演奏していますが、出来はよいです。

このあと、現在までに5枚のリーダー作をリリースしていますが、最近はファンク色が強くなり、売れ線狙い見え見えです。もともとは彼はプログレ・バンド出身なので、ハードなギターワークも巧いのですが、僕はあまり好きではありません。


関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1045.html

2007/07/01 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Vital Information / Vitalization

   ↑  2007/07/01 (日)  カテゴリー: group
vital information

スティーブ・スミス率いるJazz/Fusion Group、Vital Informationの3年ぶりとなる通算12作目。

彼らの活動は意外に古く、1983年からメンバー・チェンジを幾度となく繰り返しながら現在に至っており、近年はキーボードのトム・コスター、ベースのバロン・ブロウン、ギターのフランク・ギャンバレのカルテットで活動していましたが、今回、長年連れ添ったフランク・ギャンバレがソロに専念するとの理由で脱退。その後任としてヴィニー・ヴァレンチノが参加しています。

僕の場合、90年代の作品はしばらくフォローしていましたが、21世紀に入ってからはめっきりこの手のフュージョン物を聴かなくなってしまいました。正直なところあまり印象に残っているバンドではありません。どちらかというと、スティーブ・スミスがスコット・ヘンダーソンとヴィクター・ウッテンと組んだトリオ・ユニット、Vital Tech Tones の方がハード・コアな感じで好きでしたし。

ですからいつもならスルーするところですが、前述したようにこの新作には大好きなヴィニー・ヴァレンチノが加入しているということで、思わず手にとってしまった作品です。ヴァレンチノはベンソンズ・チルドレンの一人で、実際に師事していましたし、ベンソからも信頼されていた間柄です。地味なスタイルで、ベンソンほど早弾きが得意というわけではありませんが、作曲のセンスもよく、独特の透明感のある世界観を持っています。

ところで、スミスは5年以上も前からインド音楽に興味を抱き、南インドに伝わる早口でリズムと言葉を表現するヴォイス・パーカッション“ Konnakol ”や壺型のパーカッション“ Ghatam”を勉強していたようです。で、今回はその腕前を披露しているのですが、世界的に有名なイギリスのマルチ・パーカッショニストであるピート・ロケットやヴァレンチノのバンドに参加していたギラドらも迎えての多人数パーカッション大会的要素もあります。“ Konnakol ”は以前に紹介したインドの怪人ドラマー、トリロク・グルトウとジョン・マクラフリンがやってましたね。意外にジャズに合う歌唱法です。

ゆえに内容的には多分にインド音楽の色彩が強く放たれた作風に仕上がっています。ハード・コアでもなく、かといってスムース・ジャズに堕落したわけでもない。各人のバーチュオーソぶりは健在で、聴かせ所はしっかり押さえて、それでいて爽快感もあり聴きやすい。まあ、極論すればこの手のフュージョンって、カッコいいか、カッコ悪いか、っていう話に尽きると思うのですが、その点はハッキリ言ってカッコイ。

肝心のヴァレンチノはどうかと言うと、それほどフューチャーされているわけでものないので仕方ないのですが、無難な仕事をきっちりこなしている、と言った印象です。それにしても、コーラス類のエフェクターで絶妙に空間処理された透明感のある彼独特の音色は放棄してしまったのかな?あの音色が彼の魅力だったのにねぇ~。それどころか歪み系のロックっぽいソロなんかやっちゃって、どうしたのでしょう。これもスミスの指示なのか? まさにアイデンティティー・クライシスです。

そんなわけで、ヴァレンチノ・ファンにはがっかりの内容です。このくらいの演奏なら別にヴァレンチノでなくても代役はいくらでもいたはずです。全体的には面白くてカッコいい快作です。たまにはこんなフュージョンもいいものです。


それにしても流行り廃れの激しいフュージョン音楽の舞台で、よくもこんなに長きに渡りバンドを維持できるもんだと感心しちゃいますが、ジャーニー時代やその後のプロデューサー業でがっぽり儲けて莫大な資産を持つスミスにとっては、このバンドは趣味の世界なのかもしれませんね。

Vital Information  『 Vitalization 』 2007年 Mudson music  HD-CD-101
Steve Smith  (ds, konnakol)
Tom Coster  (key)
Baron Browne  (b)
Vinny Valentino  (g)

<Guests>
Bill Evans  (ts, ss)
Pete Rokett  (tabla, kanjira, perc, konnakol)
Gilad  (conga, perc)
Juan Carlos Melian  (conga, perc)


ヴァレンティノの魅力を体感するには、やはり彼のリーダー作を聴くのが一番、ということで、2枚紹介しておきます。

Vinny Valentino  『 Vinny Valentino & Here No Evil  』  1993年 PAR Records PAR2016
彼の初リーダー作です。都会の夜をやさしく潤してくれるクールな楽曲たち。90年代に、果てなく繰り返し聴いた作品です。

vinny valentino here no evil 

Vinny Valentino  『 Now and Again 』  1996年 dmp  CD-3003
第二弾作品。ゲイリー・バーツが客演しています。比較的オーソドックスなバップも演奏していますが、出来はよいです。
vinny valentino now ando again 


このあと、現在までに5枚のリーダー作をリリースしていますが、最近はファンク色が強くなり、売れ線狙い見え見えです。もともとは彼はプログレ・バンド出身なので、ハードなギターワークも巧いのですが、僕はあまり好きではありません。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-296.html

2007/07/01 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。