雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Dave Douglas / Stargazer ( ReEntry )

   ↑  2009/06/30 (火)  カテゴリー: trumpet
dave douglas stargazer


Body and Soul

デイヴ・ダグラスは90年代、ニューヨーク・ジャズ・シーン、とりわけアンダーグラウンド領域で、最も独創的な活動を行っていたミュージシャンの一人だ。

彼の活動は非常に多岐にわたり興味深く、アヴァンギャルド・ジャズにテリトライズされるであろう “ The Tiny Bell Trio ” や “ Parallel Worlds ” のようなプロジェクトであっても、そこには緻密なアレンジが施された、ある意味わかりやすいアヴァンギャルド・テイストが漂っていた。

一方で、同時進行形でメイン・ストリーム系のバンド活動も行っており、その代表的ユニットが当時のアンダーグラウンド界隈の腕利き達が一同に会した “ Dave Douglas Sextet ” だ。クリス・スピード( ts, clarinet )、ジョシュア・ローズマン(tb)、ユリ・ケイン(p)、ジェームス・ジナス(b)、そしてジョーイ・バロン(ds)からなる最強バンドは、95年のブッカー・リトルに捧げた 『 In Our Lifetime 』、97年のウエイン・ショーターに捧げた 『 Stargazer 』、2000年のメリー・ルー・ウイリアムスに捧げた 『 Soul on Soul 』 と、トリビュート作品ばかり3作品を制作した。

その中でもとりわけ第二作目の 『 Stargazer 』 ( 天文学者 )   は素晴らしい出来栄えで、数あるダグラスの作品中、最高傑作と言ってよい作品だと思う。思い起こせば90年代のダグラスは瑞々しい感性に満ち溢れていた。アヴァンギャルドな響きを発しながらも、ロジカルで緻密な肌触りを持った洗練された楽曲。そして複雑なフレーズをいとも簡単に淀みなく吹き切るその技巧さには、ただただ感服するばかりだった。

個人的にはジョーイ・バロンの炸裂ドラムも相当気に入っている。大胆なフィル・インを連射し、曲全体のスリル感を増大させていくその手法に鳥肌が立つ。全体的にはマイルス・クインテットの系譜を踏襲した作風だが、単なるフォロアーとしてのスタンスとは明らかに違う独創性、尖鋭性が見られる。

本国アメリカでは数多くの受賞歴をもつダグラスだが、おそらく、この21世紀のジャズを見据えた 『 Stargazer 』 あたりの先見的なコンセプトが当時は高く評価されたのではないあろうか。

それに対して最近は老獪さが垣間見られ、どうもスリル感に乏しい凡作が続いているのは非常に残念だ。

『 Stargazer 』 を聴かずしてデイヴ・ダグラスを語るなかれ!

必聴、必携、家宝になること間違いなし!!

Dave Douglas / Stargazer   星1つ星1つ星1つ星1つ星1つ
1997   Arabesque Records AJ0132

Dave Douglas (tp)
Chris Speed (ts, clarinet)
Joshua Roseman (tb)
Uri Caine (p)
James Genus (b)
Joey Baron (ds)

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2009/06/30 | Comment (8) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Dave Douglas & Brass Ecstasy / Spirit Moves

   ↑  2009/06/27 (土)  カテゴリー: trumpet

dave douglas spirit moves



トランペッター、デイヴ・ダグラス ( Dave Douglas , Montclair , 1963~ ) の新譜が出たので聴いている。

もともとCD制作のスピードが速く多作家であったが、2005年に自身のレーベ Greenleaf を立ちあげてからはさらに加速度を増し、2007年にはたしか5枚もリリースしてファンを驚かせた。昨年は CDこそJazz Standard での2枚組ライブ盤だけだったが、クインテット名義でのライブ音源12セット分 ( 1セット60分 ) とKeystone 名義のライブ音源10セット分をそれぞれ3mp ファイルでダウンロード販売したりして、これまたビックリさせられた。

デイヴは多作家であるだけではなく、昔から複数のプロジェクトを同時並列的に進行させていくという創作活動を行ってきたアーティストでもある。詳しくは彼の Official Web Site のProjects を見てもらいたい。そのヴァーサタイルな活動の中でも、現在の主軸となっているプロジェクトがユリ・ケイン(p),ジェームス・ジナス(b),クラリス・ペン(ds)のリズム隊に現在ブルックリン系では最も勢いのあるドニー・マッキャスリン(ts)をフロントに据えた “ Dave Douglas Quintet ” であり、もうひとつのメイン・プロジェクトが20世紀初頭のサイレント・ムービーにインスパイアされて結成されたエレクトリック・バンド “ keystone” である。

1994年のデビューから現在までの彼の活動を俯瞰してみた場合、最も勢いがあったのは90年代後半だったと思っている。クリス・スピード( ts, clarinet )、ジョシュア・ローズマン(tb)、ユリ・ケイン(p)、ジェームス・ジナス(b)、そしてジョーイ・バロン(ds)ら、当時のアンダーグラウンド界隈の腕利き達が一同に会して結成された “ Dave Douglas Sextet ” は、95年のブッカー・リトルに捧げた『 In Our Lifetime 』、97年のウエイン・ショーターに捧げた『 Stargazer 』、2000年のメリー・ルー・ウイリアムスに捧げた『 Soul on Soul 』と、トリビュート作品ばかり3作品を制作したが、どれも充実した内容で、特に 『 Stargazer 』 は素晴らしい出来栄えで、数あるダグラスの作品中、最高傑作と言ってよい作品だ。それ以外でも、“ Charms of The Night Sky ” や“ Parallel Worlds ” 、それから“ The Tinny Bell Trio ” など、音楽性を異にする様々なプロジェクトを企画運営してきた。

SDIM0684dave douglas棚

そんなわけで、我が家のCD棚を眺めてみたら、デイヴのCDは現在26枚も所有していた。よく見ると愛聴盤ナンバーワンの『 Stargazer 』は2枚持っている。W & W から出た『 Songs for Wandering Souls 』 も2枚あるが、これはすでに持っているを忘れてダブって買っちゃったため。

さて、今回の作品はどのプロジェクトなのかと見てみたら、なんとまた新たに立ち上げたプロジェクトのようだ。名前は“ Brass Ecstasy ” 。タイトルは 『 Spirit Moves 』 。と、ここで大体のジャズ・ファンはピンとくると思うが、そう、レスター・ボウイ ( Lester Bowie , 1941~1999 ) の“ Brass Fantasy ” からパクったことは想像に難くない。“ Brass Fantasy ” の最終作品のタイトルも『 When The Spirit Returns 』 っていうのがあったし。この『 When The Spirit Returns 』 は私も大好きだ。

lester bowie brass
 Lester Bowie / When the Spirit Returns


ボウイと云うと AAOC でのアバンギャルドな演奏がどうしても印象に残っていて敬遠されてしまうが、“ Brass Fantasy ” でのボウイは全く気難しいところがなく、むしろトラディショナルなジャズに敬意を払ったスタイルで温かみのある人懐っこいトランペットを吹いている。

話をデイヴ・ダグラスに戻すが、このブラス・プロジェクトは2005年に開かれた“ Festival of New Trumpet Music ” 出演のために結成された企画だった。そしてちょうと2005年度はレスター・ボウイに捧げた大会だったこともありこのような編成、バンド名になったようだ。

メンバーはフレンチホルンのヴィンセント・チャンシー、トロンボーンのルイス・ボニーラ、チューバのマーカス・ロジャス、ドラムスのナシート・ウェイトのクインテット編成。ヴィンセント・チャンシーは“ Brass Fantasy ” のメンバーだった人で、ソリストとしてもレスター・ボウイの次に活躍していた名手。

収録曲はデイヴ・ダグラスのオリジナル8曲を含む全11曲。面白いことにバンド名、タイトルばかりでなく音楽スタイルまでレスター・ボウイの“ Brass Fantasy ” に近似している。とても楽しく、聴いているうちに無条件に幸せな気分になっていく。米国のシンガー・ソングライター、ルーファス・ウェインライトの曲This Love Affair で幕を開ける。ここではニューオーリンズの葬式で流れるようなゴスペル・タッチに編曲されている。いわゆるジャズ・フューネラルのファーストラインで流されるような曲調で、デイヴが物悲しいサウンドを奏でている。

レスター・ボウイに捧げた≪Bowie ≫と≪ Great Awakening ≫のほか、エンリコ・ラヴァのために書いた≪Rava ≫、ファッツ・ナバロに捧げた≪Fats ≫ など、どれもその雰囲気が出ていて面白い。ファンクを基調としたわかりやすいビートとリズムに乗り、普段見せないリラックスしたデイヴの演奏が聴かれる。こんな聴きやすいデイヴは98年の 『 Moving Portrait 』 ( DIW ) 以来かもしれない。( SF Jazz での彼も至極真っ当なスタイルで聴きやすいが )

デイヴ・ダグラスというと、 アヴァンギャルド・ジャズの文脈で語られる機会が多いためか、特に日本ではあまり大衆受けがよろしくないのだが、本作でのデイヴはとても親しみやすいスタイルに徹しているので, いままで彼を敬遠されていた方にもお薦めできる作品だ。

Dave Douglas & Brass Ecstasy / Spirit Moves     星1つ星1つ星1つ星半分
2009  Green Leaf Music GRE1010

Dave Douglas  ( tp )
Vincent Chancy  ( french horn )
Luis Bonilla  ( tb )
Marcus Rojas  ( tuba )
Nasheet Waits  ( ds )

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2009/06/27 | Comment (2) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Flora

   ↑  2009/06/27 (土)  カテゴリー: photo
SDIM0350HONDA4
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2009/06/27 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Joe Locke David Hazeltine Quartet / Mutual Admiration Society 2

   ↑  2009/06/25 (木)  カテゴリー: etc
Joe Locke Mutual admiration 2



村上春樹 『 THE SCRAP 』 ( 1987 文藝春秋 ) の中に 「無知というのは現代における最大のゼイタクなのである 」 と云う一文がある。

知らないことはは恥ずべきことではない。それどころか未知の世界に触れ感動し興奮することこそ、この世における最大の贅沢なんだよ、という意味だろう。先日、ヴィブラフォン奏者、ジョー・ロック ( Joe Locke , San Francisco , 1959~ ) を初めて聴いた時、ふとそんな言葉を思い出した。

数か月前になるが、ドイツ在住のLaie さんからドイツのテレビで放映されているジャズ番組をたくさんDVDに焼いて送ってもらった。デイヴ・ダグラスとジョー・ロヴァーノがソリストを務めた NDR Big Band のライブをはじめ、数多くの貴重な映像が収められていた。

その中にジョー・ロックのライブ演奏が含まれていたのだが、それが滅法カッコよく、のけぞりながら毎晩夢中で観ていた。彼の演奏をキチンと聴いたのはその時が初めてだった。ギターのジョナサン・クライスバーグとの透明感溢れるハーモニーが美しかったし、途中からゲスト出演するロザリオ・ジュリアーニにも眼が釘付けになった。その映像は、ドイツ北部のキール近郊の町ザルツァウ ( Salzau ) にあるライブ・ハウス Jazz Baltica でのパフォーマンスを、ドライ・ザット ( 3sat ) が放映したものだ。ドライ・ザットは芸術・文化に関する番組を24時間放送しているドイツの衛星放送局として有名だ。

その映像を観て以来、ジョー・ロックは僕の中ではちょっとしたブームになっていて、中古店に行っても真っ先にヴィブラフォンの棚をチェクするようになった。

そんなわけで、僕の手許にはジョー・ロックのCDが6枚捕獲されている。上記のJazz Baltica 出演メンバーで制作された 『 Sticks and Strings 』 ( Jazz Eyes 003 ) も良いのだけれど、何と云ってもジェフ・ザーキーと組んで2005年にシアトルで開かれた Ballard jazz Festival に出演した時の演奏を収めた作品 『 Live in Seattle 』 ( origin ) が圧巻だ。 non-4 beat でフュージョン寄りの作風なのだが、これが滅茶苦茶かっこよく、マイク・マイニエリを完全に凌駕した圧倒的なテクニックに眼が眩んだ。

そんなマイブーム真っ只中のジョー・ロックの新譜が Sharp Nine からリリースされたのだからこれはもう手に入れるしかない。昨日仕事帰りに秋葉原の石丸に寄って買ってきた。

本作はタイトルが示す通り、ピアノにデヴィッド・ヘイゼルタインを擁したカルテット編成だが、実はこのメンバーで10年前に 『 Mutual Admiration Society 』 ( 未聴 ) という作品をリリースしている。本作はその続編にあたるわけだ。

全8曲で収録時間54分とやや短め。ロックとヘイゼルタインのオリジナルがそれぞれ3曲。そのほかにはジミー・ロウルズの名曲 ≪ The Peacocks ≫ やスティービー・ワンダーの≪ If It's Magic ≫ なども斬新なアレンジが施されカヴァされている。

メンバーがメンバーだけに4 beat 主体の礼儀正しい気品ある作品に仕上がっている。前述したコンテンポラリー系の『 Sticks and Strings 』やハードコア・フュージョン系の『 Live in Seattle 』 あたりに比べると、どうしても地味な印象を拭いきれないが、でもまあ、何度も聴き込んでいくとやはり安定感もあり、細部まで丁寧に作り込まれた高密度の演奏である。同じ Sharp Nine にマイク・ルドンらと吹き込んだ『 Revelation 』という作品があるが、本作はむしろそれに近いテイストを持っている。

程よくポップで、風通しも良く、聴き心地は最高だ。これからの暑い季節にピッタリの作品ではないだろうか。

Joe Locke David Hazeltine Quartet / Mutual Admiration Society 2  
星1つ星1つ星1つ星半分
2009  Sharp Nine CD 1043-2

Joe Locke  ( vib )
David Hazeltine  ( p )
Essiest Essiet  ( b )
Billy Drummond  ( ds )



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2009/06/25 | Comment (10) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

雑文 2009-06-20

   ↑  2009/06/20 (土)  カテゴリー: daily

SDIM0422ビール 





梅雨入りしているのに今日は太陽がギラギラ照りつける暑い一日でした。

仕事を早めに切り上げて帰宅して、遅い昼食を家族と一緒にとったあと、ベランダのチェアにパンツ一枚で寝転がりビールを飲んで過ごしました。こういうのが本当に幸せだなあって思う。

そして休日の昼間に飲むビールって実に旨いもんだと思う。(そして何故かまわるのも早い)

あと、蕎麦屋で飲むビール、あれも旨い。

一番旨いビールだと個人的に思っているのは、浅草のアサビビール吾妻橋ビル22階にあるイタリアン・レストラン、ラ・ラナリータで飲む生ビール。

これが素晴らしく旨い。アサヒさんはどうしてこの味を密封して缶ビールにできないんだろう、と飲むたび思う。やっぱり鮮度ってとっても大切なんだろうね。

もともと僕は酒は好きな方なんだけど、やっぱりこの歳になると自身の体も労わってあげないといけないから、 酒は週に1回だけと決めています。

しかもビールはプリン体も多くて尿酸値が上がると怖いし、糖質も多いと中性脂肪もあがっちゃうから、できるだけビールは一杯だけにして、そのあとは焼酎のロックに切り替えるようにしています。


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2009/06/20 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

E.J. Strickland Quintet / In This Day

   ↑  2009/06/20 (土)  カテゴリー: drums
E.J. Strickland



Ravi Coltrane Quartet や双子の弟であるテナー・サックス奏者のマーカス・ストリックランド ( Marcus Strickland , Miami , 1979 ~ ) のバンドで活躍中のドラマー、 E.J. ストリックランド ( E.J. Strickland ) のデビュー作。リリース元はマーカス・ストリックランドが設立した自主レーベル Strick Muzik から。

メンバーは、ピアノが Ravi Coltrane Quartet で共演している中堅ピアニスト、ルイ・ペルドモ ( Luis Perdomo , Venezuela , 1971~ ) 、ベースがミゲル・ゼノンやデヴィッド・サンチェスとの共演で知られるハンス グラウィシニグ ( Hans Glawischnig , Austria , 1970~ ) 、フロント・ラインを構成するのは弟のマーカスとアルトのジャリール・ショウ ( Jaleel Shaw , Philadelphia , 1987 ~ ) の二人。ジャリール・ショウ  はMingas Big Band やRoy Hayns Quartet で活躍中の精鋭で、6月の初めにも後者のメンバーとして Blue Note Tokyo のステージでパフォーマンスを披露している。

ゲスト・ミュージシャンも豊富で、テナーのヨスバニー・テリーやギターのデヴィッド・ギルモア、コンガのペドロ・マルチネスの他、女性ヴォーカルやハープ、フルートなども曲により加わっている。なお、プロデューサーはラヴィ・コルトレーンが担当している。

全14曲すべてがE.J. のオリジナル曲。一曲目が始まった瞬間から圧倒的な演奏力に身も心も揺さぶられる。有機的で複雑なポリリズム。彼らは一体どのようなタイム感をもって演奏しているのだろか。譜面を覗いてみたい欲求が湧いてくる。

こいつは僕らより一本腕が多いんじゃないかと疑いたくなるような複雑なビートを刻みだすE.J. 。コンガのペドロ・マルチネスが加わった楽曲ではビートはより複雑化し解読不可能となる。コンガが導入されていると云ってもエスノ色はほとんど見られない。

エルビン・ジョーンズのマナーを自家薬籠中にして、さらに幾何学的処理を施したようなE.J. のドラミングにNY 新世代の息吹を感じずにはいられない。そこにはアヴァンギャルドな聴き手を煙に巻くギミックはみられない。あくまでジャズの正道に沿った礼儀正しい発展形の一つではないか。このあたりの感覚はエリック・ハーランドや最近メキメキと頭角を現してきているケンドリック・スコットらにも感じるものだ。

アンサンブル・パッセージにおけるマーカスとジャリールの美しいハーモニー・センスといい、飛翔するスリリングなソロといい、実にすばらしい。特に1,2,9曲目などの高速疾走する曲群には完全にやられた。またM-9 でのデヴィッド・ギルモアの浮遊系ギターも心地よい。ポエトリー・リーディングが絡むM-3, 7 は好みが分かれるところだが、厭味はない。
 
こういうのを聴くと、≪ジャズは伝統芸能ではない。モダン・アートなんだ。≫と、あらためて実感させられる。今もニューヨークのクラブのどこかで演奏されているんじゃないかと思わせるリアリティーがそこにはある。


E.J. Strickland Quintet / In This Day    星1つ星1つ星1つ星1つ
2008  Strick Muzik  SMK 003

E.J. Strickland ( dr )
Jabeel Shaw ( as )
Marcus Strickland ( ss&ts )
Luis Perdomo ( p )
Hans Glawischnig ( b )
Cheray O'Neal ( spoken word ) (track 3,7)
Charenee Wade ( vo ) (track 3)
Tia Fuller ( flute ) (track 12)
David Gilmore  ( g ) (track 9,13)
Brandee Younger  ( harp ) (track 13)
Pedro Martinez  ( congas ) (track 2,5,6,12) & ( djembe )(track 2)
Yosvanny Terry  ( ts , chekere , bell ) (track 6)
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2009/06/20 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ハード・バップ大学 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズの天才養成講座

   ↑  2009/06/16 (火)  カテゴリー: book
art blakey hard bop academy
ハード・バップ大学 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズの天才養成講座 (P‐Vine BOOKs)
ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS HARD BOP ACADEMY
Alan Goldsher 著 川嶋文丸 訳

音楽とスポーツを専門とするジャーナリストであり、自らもベーシストとして演奏活動を行う著者が、アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズを去来した数多くのミュージシャンに取材し、そこから得た逸話をもとに、著者自身の簡潔・明瞭な分析を盛り込みながら巧みに物語を進めていくドキュメンタリー作品である。

ほとんどのこの手のミュージシャン・ドキュメンタリー作品が、そのリーダーや主要参加ミュージシャンだけに焦点をあてて書かれているのに対して、本書ではいままで語られることがほとんどなかったジャズ・メッセンジャーズ出身のミュージシャンについても言及うしている点が実にユニークだ。

リー・モーガン、フレディー・ハバード、ドナルド・バードらについてのエピソードが語られるその一方で、ヴァレリー・ポノマレフ ! 、ブライアン・リンチ ! 、果てはフィリップ・ハーパー !! まで網羅されている。ジャズ・メッセンジャーズでは終始脇役の地位に甘んじているベーシストのレジー・ワークマン、チャールズ・ファンブロー、ロニー・プラキシコらにもスポットライトを当てている点も見逃せない。

フレディー・ハバードが語る、出しゃばり過ぎてブレイキーに頭を叩かれた話、ブランフォード・マルサリスが語る、ソロの最中にチャールズ・ファンブローに弓でお尻を突つかれる話、ブレイキーが語る、キース・ジャレットがいつも、自分のレベルに達しないからという理由でバンドのメンバーを首にしてくれと頼んでくる話・・・・など、どのエピソードも内幕的で面白く、そして胸が熱くなるものばかりだ。

アート・ブレイキーは周囲のミュージシャンから慕われ、多くの若手ミュージシャンがジャズ・メッセンジャーズのメンバーになることを夢見ていた。本書に登場するミュージシャンは口を揃えてブレイキーに対する尊敬と感謝の念を述べている。しかし、ブレイキーとサイドメンとの交流の根底に流れるものは愛なんだと思う一方で、本当にブレイキーは彼ら愛していたのだろうか? という疑問も本書を読み進めていくうちに湧いてくる。会社組織が生き残っていくために、能力に陰りの見えてきた社員をリストラし、常に新しい有能な社員を新規雇用していく、といったシステムがこのアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズにも適応されているように思えてならない。 JM は ≪ Hard Bop Academy ≫ ではなくむしろ ≪Hard Bop Company ≫ ではないかと。


JM のサイドメン達は例外もあるがほとんどが2年から3年のうちに解雇される。自ら脱退していくも者もいるが、それにしたって解雇される前に自分で辞表を書いてしまおうという考えで辞めていくのだ。その解雇の仕方がちょっと厳しい。86年から89年の4年近く在籍していたピアニストのベニー・グリーンは次のように語っている。

自分から辞めなければ、クビにされるのは当然だった。ぼくは現実から目をそらしていた。アートはまるで吸血鬼だった。若くて新しい血を糧にして生きていた。ぼくが愚かだったのは、アートがぼくにクビを言い渡すなら、そのとき、きっと心温まる会話を交わせるだろうと思い込んでいたことだ。バンドに加入させてくれ、ぼくを教えてくれ、成長させてくれてありがとうと、面と向かってアートに言う場面があるだろうと思っていた。でもそれはなかった。現実には、ヨーロッパのロード・マネジャーがツアーが始まる一週間前に電話してきて、『 イギリスのツアーには、ジェフリー・ザーキーが参加することになった 』 と通知されただけで終わった。ぼくにとっては、むごい仕打ちだった。( 298 頁 )


あなたの会社にもいないだろうか。それほど能力があるわけでもないのに組織をコーディネイト、マネージメントする能力には秀でているために ( あるいは “ だけで ” )  出世していく人間。ぼくはブレイキーにそんな人間像を重ね合わせて見てしまう。

マイルス・デイヴィスに関する著書は数多くあれど、意外にアート・ブレイキーに関する著書は少ない。と云うか、ぼくの手許にはジャズ批評 Np.65 『 特集 アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ』 ( 1989年 ジャズ批評社 ) しかない。JM の大ファンのぼくとしては、それはそれで重宝しているのだが、なにしろメジャー・ミュージシャンがメインであるため漏れてしまっているミュージシャンが大勢いる。本書はその空白を補ってくれる著書としてジャズ批評とペアで末永く世話になることであろう。




中年音楽狂さんの本書に関する記事はこちら
2009-6-22 相当面白い 「 ハードバップ大学 」
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2009/06/16 | Comment (11) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

SIGMA DP2 クローズアップレンズ AML-1

   ↑  2009/06/14 (日)  カテゴリー: photo
fora 
SIGMA DP2   F2.8  1/2000 ISO100   with AML-1 SIGMA PhotoPro3.5

今やコンパクトデジタルカメラの世界では常識化しつつある超接写機能ですが、このDP2 には全くそのような機能がありません。そこで純正のクローズアップレンズ AML-1 を買ってみました。このレンズを装着することにより、超接写とはいきませんが、最短撮影距離20cmまで近づくことができます。とりあえずこんな写真が撮れるようになりました。
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2009/06/14 | Comment (10) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Danny Grissett / Form

   ↑  2009/06/14 (日)  カテゴリー: piano

danny grissett form 



2006年に FSNT から 『 Promise 』 で鮮烈なデビューを果たした ダニー・グリセット ( Danny Grissett , Los Angeles ) の通算3作目となる作品。 前2作はピアノ・トリオ作品であったが、今回は3管フロント・ラインのセクステット編成による作品だ。個人的にはもっとピアノトリオでの演奏を聴きたかったが、やはりプロデュースする側からするとピアノ・トリオばかり連続で3作品はきっとまずいと判断したのだろう。

メンバーは、ヴィセンテ・アーチャー( Vicente Archer , NY ) ケンドリック・スコット ( Kendrick Scott , Texas , 1980 ~ ) によるレギュラー・トリオに加え、シーマス・ブレイク ( Seamus Blake , England ) 、スティーヴ・デイヴィス ( Steve Davis , Worcester,1967~ ), アンブローズ・アーキンムシーレイ ( Ambrose Akinmusire , Oakland, 1982~ ) の3管フロントを擁したセクステット編成。何と云ってもシーマスが参加しているのが最大の魅力だろう。思い込みかもしれないが、シーマスの参加している作品に駄作なし、みたいな印象がある。それから、クリスチャン・スコットと並び今最も注目されている新人トランペッター、アンブローズ・アーキンムシーレイ ( 前項あり ) の参加も大きな魅力となっている。彼は2007年10月に開かれれた「 第20回セロニアス・モンク・ジャズ・トランペット・コンペティション 」で優勝した経歴を持つ逸材である。

主役のダニー・グリセットはおそらくこの2,3年間に脚光を浴びた NY のピアニストの中ではダントツに巧いピアニストだと思う。繊細で凛とした佇まいを見せる現代的なスタイルであり、ハンコックの流れを汲むモーダルな楽曲も、欧州圏の叙情派ピアニストを連想させるコーダルな楽曲も両方とも巧い。そして黒人でありながらほとんど黒人臭さを感じさせない。顔のパーツを構成するすべての稜線が美しい孤を描き、そのことが見る者に知的で繊細な印象を与える。

日本にもたびたび訪れており、古くは2005年11月にニコラス・ペイトンのサポート・メンバーとして来日している。2007年12月のアトリエ澤野コンサートで北川潔トリオで来日した際は私も観たが北川氏がリーダーだったためかやや地味に印象を受けた。昨年9月には丸の内Cotton Club にトム・ハレル・クインテットのメンバーとして登場。今年3月にはヴィセント・アーチャー、マーカス・ギルモアとのトリオ、Brooklyn Queens Expressway Trio で来日し、 Pit Inn や Body & Soul でライブを行っている。

全7曲でオリジナル曲が4曲。3管フロントラインのセクステットでの演奏は2曲だけで、それ以外はトロンボーンとピアノのデュオからピアノトリオ~1管 ( テナー ) ~ 2管 ( テナー&トランペット ) と、曲ごとに編成を変えている。

1曲目は彼の原点ともいうべきハービー・ハンコックの ≪King Cobra ≫ で幕を開ける。この曲はハンコックの63年の 『 My Point of View 』 に収められていた曲だが、カヴァと云っても原曲のクールな妙味を損なうことなく、新たな表情を加え新生させることに成功している。ライナーノーツによると、グリセットはこの曲を10年以上前に編曲し終えていたが今まで演奏の機会がなかったとのことだ。他のグリセットのオリジナルに見事に溶け込んでいて、何気に聴いていると彼のオリジナルではないかと錯覚してしまうほど違和感がない。

グリセットは圧倒的なテクニックを有しながらもそれを顕示、誇示することはなく、管陣営に十分なソロ・スペースを与え、トータル・サウンドに配慮した役割を演じている。そのため、やや彼自身の属性が曖昧になっている印象を受けないでもないが、それでも要所で顔を出す鋭角的なソロは十分刺激的だ。

新人トランペッターのアンブローズ・アーキンムシーレイは自身のリーダー作のなかでは、現在のアメリカが抱える格差貧困問題やアフリカの人種民族問題などに対する社会的メッセージを強く打ち出した重々しくダークな音世界を作り上げ、演奏力はずば抜けて優れているのに、あえてスキルを全面に出さずに、アーティスティックでコンセプチュアルな作品で勝負していた。それはそれで立派だと思うのだが、何と云うか、喩は悪いが “ カッコつけた” 作品だった。でもこのグリセットの作品ではそんな勿体ぶったいやらしさは微塵もなく、若々しく元気のある素晴らしいソロを聴かせてくれた。やっぱりこいつは巧い。そう実感した。

ケンドリック・スコットも益々巧くなっている。先輩のエリック・ハーランドを凌駕する存在感が出てきた。こりゃ、売れるわけだ。もちろんシーマスやスティーブ・デイヴィスの安定した演奏力も健在で、全体として≪非常に巧い集団による隙のない演奏 ≫ という印象を受ける秀作だと思う。

Danny Grissett  /  Form    星1つ星1つ星1つ星1つ
2009  Criss Cross 1315

Danny Grissett  ( p )
Ambrose Akinmusire  ( tp )
Steve Davis  ( tb )
Seamus Blake  ( ts )
Vicente Archer  ( b )
Kendrick Scott  ( ds )

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2009/06/14 | Comment (6) | Trackback (3) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Mark Zubek / Twentytwodollarfishlunch

   ↑  2009/06/11 (木)  カテゴリー: bass
mark zubek



50年代~60年代のジャズ・ジャイアントの音源を繰り返し慈しみながら聴くのもイイけれけど、一方ではやっぱり常に現在進行形のジャズも聴いていたいと思う気持ちも抑えきれず足繁く輸入盤店に通ってはいるのだが、最近は未知のジャズ形態に遭遇する機会がほとんどなくなった。今後もドラスティックにジャズが進化することはおそらくないだろう。そんな絶望にも似た諦めを抱きつつ今日もDiskunionの扉を開けちゃうわけで、それなら買わなきゃいいじゃん、と友人は言うけど、そう簡単に止められないのが猟盤生活。なぜなら中毒だから。要するに一種の病気ですから。

と云う訳で、過日、毎度のごとく茶水のDUに何か面白そうなブツはないものかとフラッと立ち寄ったのだが、その際、店内でかかっていたのがこれ、マーク・ズベク ( Mark Zubek , Toronto CA , 1974 ~ ) というベーシストのリーダー作。一瞬にし耳を奪われたこの作品、実に良いのだ。

芯の図太いベース・リフをバックに野性的で牽引力があるテナーとトランペットのソロが続く。程よくアングラ臭が漂っているのだがポップな感性も持っている。果たしてこのうねるテナーは誰なのか?切れ味鋭いトランペットは誰なんだ?カウンター脇にディスプレイされてあるジャケットにはサポート・ミュージシャンのクレジットがないので分からない。そこでこのCDを手にとって「これください」とだけ言えば済む事なのだけど、変なプライドがあるからその場では買えない悲しい性。とりあえずマーク・ズベクという名前だけ覚えて退散した。帰宅するや否や HMV で検索し、即注文。やっと昨日、 Criss Cross の新譜3枚と一緒に届いた。

リーダーのマーク・ズベクはトロンント生まれの35歳。地元の高校を卒業後すぐにバークレー音楽大学に進学。卒業後はニューヨークに進出し約10年間過ごした後、現在は地元トロントに戻りインディーズ作品をメインに手がけるミュージシャン兼プロデューサーとして活躍中である。

本作の中で彼はウッドベースを弾いていて一応ジャズをやってはいるのだが、もともとジャンルの枠を超えたワイド・レンジな活動をしているアーティストで、ロック、ヒップホップ、R&B 、アンビエント音楽などの分野で主にプロデュース業で名を馳せているようである。さらには Discovery Channel、Coca Cola、Doukin' Donuts、Sun Microsystems などの企業のジングルを制作したりと、非常に活動が多岐にわたっており、彼の経歴を見る限りジャズよりもむしろロック・プロデューサー業が本業のようだ。

ロックに軸足を置いて活動しているとは云え、ウイントン・マルサリス、ベニー・カーター、ジャック・ディジョネット、ブライアン・ブレイドらなど、超一流ジャズ・ミュージシャンとの共演歴があり、本作でも今ニューヨークで最先端を突き進むテナー奏者と言ってもよいシーマス・ブレイクとマーク・ターナーを招聘し、それだけでもヨダレもんなのに、アヴィシャイ・コーエンまで連れてきてしまうあたり、本国ではミュージシャン仲間からは高い評価を得ているのでしょう。

全10曲で、1曲を除きすべてマークのオリジナル曲。メンバーは前述したようにシーマス・ブレイク、マーク・ターナー ( 指の事故前の録音 ) 、アビシャイ・コーエンによる夢の3管フロント・ライン+ケビン・ズベクのドラム+マーク・ズベクのベース&ヴォーカルというクインテット編成。ドラムのケビン・ズベク ( Kevin Zubek , 1972~ ) はマークの兄貴だ。

4ビートは殆どなく、9/8拍子、7/8拍子などの変拍子ものやセロニアス・モンクを意識した曲、中近東音楽(トルコ)に触発されて書かれた曲などあり飽きないが、10曲中3曲はマークのボーカルをフューチャーした完全なロックのなのでやや好き嫌いが分かれるかもしれない。しかもボーカルと云っても普通の声じゃなく、エフェクターを通したラジオヴォイス風の歪んだ声だし。ファズ+エコライザーか? と思ったらジャケにしっかり拡声器が映っていた。

マークのベースは図太く野性的でちょうどオマール・アヴィタル ( Omer Avital ) を彷彿とさせるタイプだ。曲によってはコンプ+ワウワウ処理したような音も出している。決して先進的でも技巧派ではないし、メインストリームの舞台で活躍できるほどの汎用性、柔軟性を持ち合わせているようには見えない。がしかし、強力に Groove し、バンドを牽引する迫力あるベースラインは傾聴に値するはずだ。

マーク・ターナーのテナーもひらひら天高く舞い上がったかと思うと、突然、不規則な楕円を描きながら螺旋回転し急降下し、同じく不安的なコークスクリュー軌道で旋回するシーマスのテナーと幾重にも交差し、見事な二重らせん構造を形成していく。

さらにそこにアヴィシャイの男臭いトランペットが絡んでくる。こんな破壊的なアヴィシャイを聴いたのは 『 The Trumpet Player 』 以来、久し振りだ。


Mark Zubek / Twentytwodollarfishlunch   星1つ星1つ星1つ星1つ
2009  FSNT  323

Mark Zubek  ( b, vo )
Avishai Cohen  ( tp )
Mark Turner  ( ts )
Seamus Blake  ( ts )
Kevin Zubek  ( ds )

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2009/06/11 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Orchestre National de Jazz Daniel Yvinec / Around Robert Wyatt

   ↑  2009/06/09 (火)  カテゴリー: large ensemble
Orchestre National de Jazz robert wyatt



フランスのジャズ・ビッグバンド、 Orchestre National de Jazz ( ONJ , オルケストル・ナシオナル・ドゥ・ジャズ、1986~ ) は、一定期間ごとにミュージック・ディレクターを交代させ、任期中は音楽的方向性からメンバーの調達まで一切をディレクターに任せ、政府は≪金は出すが口は出さない≫方針を貫いている世界的にみても非常に珍しい国営のビッグバンドだ。

現在までにアントワン・エルヴェ、ローラン・キュニー、クロード・バルテレミー、フランク・トルティラーら、計9人がディレクターの座に就いているが、同じONJのサウンドでももちろんディレクターによって全く異なるジャズが作られるわけで、そこがこのバンドの最大の魅力となっている。しかもビッグバンド・ジャズとは云っても、コンベンショナルなありきたりのサウンドではなく、むしろコンテンポラリーで時にアヴァンギャルドな、決して頭の固いお役人には理解されないであろう尖がったジャズを作り続けていくあたりは、流石、芸術先進国として名を馳せるフランスだけのことはある。

そんな ONJ の最新作が発売になった。ヴィブラフォン奏者のフランク・トルティラーに代わって昨年3月からベーシストのダニエル・イヴィネック ( Daniel Yvinec ) が常任ディレクターに就いているが、本作は新生 ONJ が始動してから初となる作品である。

で、今回のテーマはロバート・ワイアット ( Robert Wyatt , Bristol , 1945~ ) へのトリビュートということで、ワイアット自身もヴォーカルで全面参加の意欲作である。前任のフランク・トルティラー ( Frank Tortoller ) もONJ を率いた最初の作品がレッド・ツエッペリン曲集だったので、なんとなくロック・レジェンドのトリビュートが今後もシリーズ化しそうな予感がする。

ロバート・ワイアットと云えばソフト・マシーンの創設者で初代ドラマーとして有名だが、個人的にはソフト・マシーンのドラマーは Nucleus を脱退して加入してきたジョン・マーシャル ( John Marshall ) のイメージが強いので、ほとんどワイアットが生でドラムを叩いていた頃のサウンドを覚えていない。それでも全編インストで通した71年の 『 Fourth 』 でのドラミングはなかなか良かったように記憶しているが。

ワイアットは73年に不慮の事故で下半身不随となり、ドラマー生命を断たれたが、74年に『 Rock Bottom 』 でボーカリストとして再帰し、以後、精力的にソロ作品を制作しており、世間的にはドラマーとしてよりはボーカリストとしての評価が高いように思われる。僕も82年にエルビス・コステロが詩を書いてワイアットに送った ≪ Shipbuilding ≫ などは当時、毎日のように聴いていた曲だったし、95年制作ジョン・グリーブス ( John Greaves ) の『 Songs 』 にワイアットが参加したのもよく聴いたものだ。

閑話休題。本作は限定ボーナスCD付きの2枚組で、全15曲。ワイアットの他にも5人の歌手が参加していてすべてボーカル物である。ビッグバンドとは云ってもテンテットだ。トロンボーンなし、トランペット1本、サックク(クラリネット)
3本、ギターあり、と変則的な編成である。ディレクターのダニエル・イヴィネックは本来ベーシストだが、ONJ では自身は演奏していないようだ。

演奏曲をざっと眺めるとワイアットのソロ作品からの曲もあれば、前述したジョン・グリーブスとの共作もあり、また、ソフト・マシーン脱退 ( て云うか、クビか ) したあとに結成したマッチング・モールでのレパートリーなど、すべてなんらかの形でワイアットが関係した楽曲で構成されている。3分の2は知らない曲だがどの曲もワイアットらしさは滲み出てくるものばかりである。ある意味で本作はワイアットの作品と言っても過言ではない。ONJ は完全にボーカルを引き立てるためのアンサンブル集団と化していて、ビッグバンドの醍醐味は皆無だ。まあ、そのあたりを弁えたうえで聴けばこの作品は素晴らしい作品であることが実感できるはずだ。ワイアットの持つ英国的な陰影や情感を保ちつつ、フランス独自の不思議な世界観を提示することに成功している。

サウンドとヴォーカルのアンサンブルが醸し出す音の陰影感も見事だったが、個人的には、どこか孤独を匂わせる深みのあるワイアットの歌声に久しぶりに感動した。

フランス発の podcast 「 abeille musique.com 」 のこちらで試聴できます。

P.S. 上のジャケットに日本語で「フランス国立ジャズ・オーケストラ~」 って、書いてあるでしょ。これシュリンクに貼られたシールではないんですよ。スリーブ・ジャケットにちゃんと印刷されてるんです。日本輸出向けの専用ジャケなのかとも思ったのですが、フランスのサイトをいくつか見てもみんなこの日本語入りのジャケが掲載されているんです。不思議ですね。

Orchestre National de Jazz  / Around Robert Wyatt    星1つ星1つ星1つ
2009  BEE JAZZ  BEE030

EVE RISSER ( p,etc. )
VINCENT LAFONT ( key,electronics )
ANTONIN-TRI HOANG ( as,cl,p )
MATTHIEU METZGER ( sax,electronics,etc. )
JOCE MIENNIEL ( fl,electronics )
REMI DUMOULIN ( sax,cl )
GUILLAUME PONCELET ( tp,p,synth,electronics )
PIERRE PERCHAUD ( g,banjo )
SYLVAIN DANIEL ( b,etc .)
YOANN SERRA ( ds )
DANIEL YYVINEC ( artistic direction )
VINCENT ARTAUD  ( arr. )
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2009/06/09 | Comment (3) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

The Kevin Hays Trio Live @ Body & Soul

   ↑  2009/06/07 (日)  カテゴリー: live report

70人から80人は入るBody & Soul だが、昨夜は50人足らずの入りだった。すでに終了しているPit Inn でのライブは超満員だったようだが。やはり盛り上がり方はPit Inn の方が凄いんだろうな。ジャズを語りたいオヤジ( 僕も含め ) は Body & Soul よりもPit Inn で観たがる傾向にあるみたいだし。 実際、昨夜のBody & Soul の客の大半は20代から30代の若い人だった。

ケビンのオリジナル新曲を立て続けに3曲。そのあとに 『 You've Got A Friend 』 にも収録されていたガス・アルムハイムの≪ Sweet & Lovely ≫ や第二ステージではパーカーの ≪ Cheryl ≫ なども演奏していたが、それほど 『 You've Got A Friend 』 のサポートツアーという趣はなかった。何しろあのCDが録音されたのは2年も前のことだからね。やはりCDとは違い、非常にアグレッシブな演奏でその凄さを魅せ付けていた。

でも個人的にはケビンの演奏よりもビル・スチュアートのドラミングに眼は釘付けだった。痩身で色白、神経質そうな外見とは裏腹に演奏し出すとかなり激しく叩きまくっていた。とび跳ねたり、体をゆさぶったり。とにかく斬新で創造的なリズムが次から次へと飛び出し、3時間まったく飽きることがなかった。≪ あの音はあ~やって出していたのね~≫と、まるでイリュージョン・マジックの種明かしを見ているような気分で終始、驚きの連続だった。ほんと、この人は天才だな。ダグ・ワイスはほとんどサム・ポジション(ハイ・ポジション)を使わない今時珍しいベーシストだった。指も速くは動かないし、あれでもプロとしてやっていけるわけだからベースって不思議な楽器だ。まあ、いわばチャーリー・ヘイデン・タイプかな。安定感、歌心、音色だけで飯を食ってるベーシストだね。

第二ステージも終盤の11時ころ、突然、トランペッターのエディ・ヘンダーソンが来店。≪ Straight No Chaser ≫ と ≪ Round Midnight ≫ の2曲に参加し、会場を沸かせた。ちょうど赤坂 B♭での演奏があったらしく、終了後にケビンに会いに来たようだ。ケヴィンとエディって91年のSteeeple chase 作 『 Sweet Ear 』 ( ↓ ) で共演している仲だ。エディの≪Round Midnight  ≫ のフリューゲルのソロに体の奥底まで痺れた。最後にはトミー・キャンベルも来店してニコニコしながらケビンの演奏に耳を傾けていた。

それにしてもエディが連れてきた東洋系の美女は誰なんだろう。007のボンド・ガールにでもなれそうなグラマラスな美女だった。どんな関係であれ、あのような女性と一緒にツアーができるなんてホント、うらやましい。

kevin hays sweetEar 
Kevin Hays Quintet  『 SweetEar 』  1991 Steeplechase
Eddie Henderson 参加作品

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2009/06/07 | Comment (10) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

The Kevin Hays Trio / You've Got A Friend

   ↑  2009/06/06 (土)  カテゴリー: piano

kevin hays you got a friend



ケビン・ヘイズ ( Kevin Hays, Connecticut, 1968~ ) の通算12枚目となる最新作。本作も前作同様、イタリアはパレルモに本部を置く新興レーベル JazzEeyes からのリリースとなる。前作に引き続き、ダグ・ワイス ( b ) とデビュー以来の盟友ビル・スチュアート ( ds ) というレギュラー・トリオによる一遍だ。

≪ 既にご予約殺到、発売前か大きな話題を呼んでいるケビン・ヘイズ・トリオの待望の新作 ≫ という凄い惹句を某輸入盤店で見かけ、思わずJAROに電話したくなったが、でももし本当ならケビン・ファンの僕としてはちょっとうれしい。

ケビンは90年代前半のSteepleChase から Blue Note までは聴いていが、その後はなんとなく聴かなくなり、その存在すら忘れかけていた。がしかし、今世紀に入りクリス・ポッター・カルテットの、『 Gratitude 』 ( 2001 Verve ) 、『 Traveling Mercies 』 ( 2002 Verve ) 、『 Lift Live at The Village Vanguard 』 ( 2003 Emercy ) の3作品に名を連ねたあたりから再び注目するようになった。特に最後の 『 Lift Live at The Village Vanguard 』での名演は今でも色褪せることない圧倒的な輝きを放っている。

また、同時期にジョシュア・レッドマンのデビュー作にして唯一の王道路線作品 『 Joshua Redman 』 にも参加していて、地味ながら完璧なサポート役を演じ、名実ともに今世紀のジャズ・シーンを先導するスターとなった。

全7曲。収録時間は50分足らずと短め。オリジナル曲は一曲もない。ケビンはよくフェンダー・ローズにモデュレーターをくつけて摩訶不思議な音場を展開するのが得意だが、今回はすべてアコースティックで通している。

いきなりキャロル・キングの≪ You've Got A Friend ≫、ポール・サイモンの≪Bridge Over Troubled Water ≫、そしてポール・マッカートニーの≪ Fool On The Hill ≫と、ポップスのカヴァ3連発で緩めに始まる。良質なポップスをジャズ・ミュージシャンがカヴァする機会が最近増えたが、個人的にはあまり好きではない。と云いながら知らず知らずのうちに “ ユガラフレ~ン” なんて一緒に歌っている自分がいたりするのが恥ずかしい。まったくの余談だが 、≪ You've Got A Friend ≫ならキャロル・キングのオリジナルよりも、つのだ☆ひろのカヴァに痺れる( ↓ )。




後半になるとセロニアス・モンクの≪ Think of One ≫からガス・アルムハイムのバラード≪ Sweet and Lovely ≫、マイルスの『 Sorcerer 』 に何故か収録されていたことで顰蹙をかっているボブ・ドローの名曲 ≪Nothing Like You ≫ 、そして最後はチャーリー・パーカーの≪ Cheryl ≫ で締めくくる。聴き進むうちにつれて徐々に熱を帯びてきて、音空間の広がりも増し、気がつけばしっかり聴き惚れているという絶妙の構成。

そして静かな水面を微かに震わすようなビル・スチュアートの繊細なシンバル・ワーク、重厚でありなが静謐感漂うダグ・ワイスのランニング、そして都会的で洗練されたキース・ジャレットを彷彿とさせる ( keithy ! ) ケビンの美旋律たちを、ヴィヴィッドに記録したのが、デヴィッド・ベイカーの弟子、内藤克彦氏だ。彼はケビンの前作やJazzEyes のアル・フォスターのライブ盤でも活躍していた。、現代的な音の響きを重視しながらも、音が痩せずに芯が太く温かみを温存した録音、つまりはちょうど、ヴァン・ゲルダーとジム・アンダーソンのイイとこ取りのような録音をされる優秀なエンジニアだ。


兎に角、演奏も格段に巧いのだが、それ以上に彼らの知的でクールなセンスの良さに圧倒され、陶酔させられること必至だ。しかしワタクシ的には、ケビンにはもっと繊細かつ野性的で、クリス・ポッターの脇についたときのようなアンダーグラウンド臭ぷんぷんの深くエグッた作品に仕上げてもらいたかった。

と云う訳で、今日は 南青山の Body & Soul でケビン・ヘイズ・トイオ (もちろんメンバーはCDと同じ)のライブがあるので、これからぼちぼち出かけてこようと思う。

The Kevin Hays Trio / You've Got A Friend     星1つ星1つ星1つ星1つ
2009  Jazzeyes  006

Kevin Hays  ( p )
Doug Weiss  ( b )
Bill Stewart  ( ds )

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Evgeny Lebedev / Fall ( ReEntry )

   ↑  2009/06/03 (水)  カテゴリー: piano
evgeny lebedev

 

モスクワ生まれの新人ピアニスト、エヴジェニー・レベデフの05年録音のデビュー作。録音時は若干20歳、と言うと19歳でデビューを飾った旧ソ連キルギス出身のエルダー・ジャンギロフを思い出すが、ジャンギロフが幼少期には既にアメリカの音楽教育を受けたのに対してレベデフは、モスクワ1623学校、モスクワ芸術大学、そしてグネーシン音楽大学と、一貫して母国の音楽教育で鍛え上げられたピアニストだ。

ロシアの音楽家たちは、80年代のペレストロイカに続く91年のソ連崩壊により、表現の自由を手に入れたその一方で、資本主義経済の下、音楽商業的なプレッシャーから逃れるため、より住みやすい土地を求めて次々と海外に移住していった。そんなロシアのハードな音楽事情の中、母国レーベルから純然たるロシア産ピアニストとして作品を送り出してきたということは注目すべき出来事ではないか。

本作はオリジナル曲6曲にW・ショーターの≪ Footprints ≫ 、≪ Fall≫ 、K・ギャレットの ≪ Journey for Two ≫ を挟み込んだ全9曲の構成。スパルタニズムなロシア音楽教育で培われた強靭な左手から繰り出されるソリッドなリフに乗せて始まる一曲目 ≪ Footprints ≫ で、ほとんどの聴き手は彼に“何かやってくれそうな予感”を感じて胸が高鳴るはずだ。

若い世代だからこそ生まれ得るこのポップな語法に満ち溢れた作曲能力は実に見事だが、その一方で、陰影深く、夢幻的な美しさを纏った抒情的なメロディー・センスにも瞠目させられる。そして、色彩感豊かな楽曲が並んでいるにもかかわらず、全体的には何故か暗色系のモノトーンな印象を受けるのは、やはりロシア人の血統の成せる技なのだろうか。 

ロシア・ジャズと言えば、前衛・即興音楽家の独壇場であり、更には彼らを取り巻くジャズ評論家達も学究的、哲学的であるため、とても近寄りがたい領域ではあるのだが、レベデフのピアノを聴けば、少しだけロシア・ジャズが身近に感じられるはずだ。

レベデフは04年にはバークリー音楽院の奨学金を獲得し、アメリカでの活動の足掛かりを築いた。すでにマーカス・ミラーらとの共演も果たしている。脱国境化を果たし世界に羽ばたく彼の今後の活躍に、大いに期待したいものだ。

Evgeny Lebedev / Fall    星1つ星1つ星1つ星1つ星半分
2005 One Records

Evgeny Lebedev(p)
Anton Chumachenko(b)
Alexndr Zinger(ds)
guests:
Andrew Krasilnikof(ss on 9)
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James Weidman / People Music

   ↑  2009/06/03 (水)  カテゴリー: piano
james weidman 



ジョー・ロヴァーノ・バンドのピアニスト、ジェームス・ウェイドマン。

80年代後半から90年代にかけての M-BASE派としての印象が強いジェームス・ウェイドマンだけれど、それ以前にはウディー・ハーマン、ソニー・ステット、スライド・ハンプトン、アーチー・シェップらと活動していたようだ。はじめはトンガリ君ではなかったんだね。時代の流れにちょっとだけ迎合してアヴァンギャルドなキーボードを弾いたがために、どうも彼にはネガティブ・イメージが今でも付き纏っているけど、本当はとっても繊細で美しいピアノを弾く人だ。この96年にTBCに吹き込まれたデビュー作も、当時は輸入盤ウォッチャーの間で人気があったのを記憶している。寺島氏か誰かの本でも紹介されていたかもしれない。個人的にひそかに愛聴している隠れ名盤だ。
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SIGMA DP2 試し撮り

   ↑  2009/06/02 (火)  カテゴリー: 物欲生活
hana
SIGMA DP2  F 2.8  1/25s ISO100  +0.3 STD

妻いわく。
「これ、ピント合ってないんじゃないの? それとも手ぶれ?」

撮ったときは綺麗に撮れたと思ったけど、ピント甘いのかな。手振れ機能に慣れてしまているから、いざ手振れ機能なしで撮影すると思いっきりブレる。大体、人ごみの中でカメラを構えること自体が恥ずかしくて、急いでシャッターを切ってしまうので、構図もピントも考える余裕がないです。それに、DP2 って、AFがめちゃくちゃ遅くって、しかも合わないこともしばしば。いや~、買ったのはいいけど、素人には使いこなせないかも。


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Joe Lovano Us Five / Folk Art

   ↑  2009/06/02 (火)  カテゴリー: tenor
Joe Lovano folk art

ジョー・ロヴァーノ ( Joe Lovano, Ohio, 1952~ ) のBlue Note からの最新作。ロヴァーノは1991年に Blue Note と契約して以来現在までに計21枚の作品を制作していきている。収益性を最も重んじる新生 Blue Note が20年近くも契約継続しているところをみると、少なくとも本国ではかなりのセールスを維持できているのでだろう。今やジャズ界の重鎮として君臨し、バークレー音楽院でも教鞭をとり、世界中で活躍している多くの若手ミュージシャンが彼から薫陶を受けたことを誇らしげに語っている。

しかし、こと日本国内に目を向けると、ロヴァーノの評価は高いとは言い難い。評価が高くないというよりもむしろ評価の対象になる機会自体が滅多にないと云ったほうが正しいかもしれない。長年に渡って日本人はさり気なくロヴァーノを無視してきた、といっても差支えない。

どうして日本ではアンダーレイテッドに扱われているのか、理由はわからない。そういう私もあまり好きなほうではない。ビバップから最近のコンテンポラリー系まですべてのスタイルを消化した独特のフレーズは確かに魅力的なのだが、常に垢抜けない臭みが付き纏っているように感じずにはいられない。ぼそぼそと曖昧な音列。字余りフレーズ。ピッチも微妙にはずしている。木製マウスピース特有の緩い音色。とぼけた調子っぱずれなオリジナル曲・・・。どこをとっても好きになる要素がない。

でも、本当はロヴァーノは凄い吹き手なはずだ。なにしろブルース・ランドヴァルが長年可愛がっているアーティストなんだし。日本でもコアなジャズファンの間では根強い人気があるわけだし。ロヴァーノを理解できないのは私の耳がそのレベルに達していないだけなんだと思ってきた。

そしてこの最新作。やはり何度聴いても心を揺さぶられることはなかった。やはりこのあたりが私のジャズに対する理解の限界なのだろうか。

メンバーはピアノにグレッグ・オスビーやスティーブ・コールマンらとの共演で知られるジェームス・ウェイドマン。ベースは歌う美人ベーシストとして最近人気のエスペランザ・スポルディング。そしてドラムスはオーティス・ブラウン III ( R ch ) と フランシスコ・メラ ( L ch ) の2人を擁した変則クインテット編成。

ジェームス・ウェイドマンはその昔はM BASE 系のピアニストとして煙たがられた人だが、90年代以降、けっこうスインギーなピアノ・トリオ作品などを制作していて、親しみやすくなった。個人的にはTBCに吹き込んだ 『People Music 』 ( 1996 ) などが大好きだ。エスペランザはベース・ラインだけ聴いているとごく普通なのだが、弾きながら歌うと俄然魅力が増してくる。なにしろベースラインと歌が良い意味で全くリンクしていないのだ。何気に聴いていると大したことないが、実際にはかなりのテクニックが必要ではないか。しかし本作では歌ってないので彼女に魅力は半減している。

キューバ出身のドラマー、フランシスコ・メラは初見だが、オーティス・ブラウン III はバティスト・トロティニョンの 『 Share 』 で叩いていたので記憶されている方も多いと思う。二人が同時に競い合うような絡み方ではなく、お互い協調し合いながら叩いたり、交互に叩いたりしているあたりは、ジョシュア・レッドマンの最新作 『 Compass 』 でのグレゴリー・ハッチンソンとブライアン・ブレイドの関係にも似ている。

全9曲すべてロヴァーノのオリジナル。タイトル曲 M-2≪Folk Art ≫は10分に及ぶ大作だが、とぼけたテーマを聴くだけでドン引きしてしまった。誰かが盆踊りでも踊りだしそうな緩いビート。このあたりの作曲センスはおそらく私には一生理解できないんだろうなぁ。それに対してウェイドマンのピアノはモーダルに美しく漂い、心地よい。

M-7 ≪ Dibango ≫ ではソプラノ風の音がユニゾンで2本聴こえる。オーバーダブかと普通は考えるが、これはれっきとした一本の楽器。 Aulochrome と呼ばれるソプラノを2本並列にくっつけたような格好をしており、François Louis 氏によって2001年に制作されたものらしい。今のところ世界にこの一本しか存在しない貴重な代物だ。ユニゾンはもちろんこと、不思議なことにハーモニーまで出せてしまう珍楽器だ。



このデモの中では“ Double soprano, one keyboard down the center ” と紹介されている。

そんな訳で、自分のジャズに対する読解力の無さを露呈するようなのであまり大きな声では言えないが、いつものようになんとなく聴き終えてしまった印象の薄い作品だった。これならまだ WDR Big Band と共演した前作 『 Symphonica 』 の方が数倍楽しめた。

Joe Lovano Us Five / Folk Art  星1つ星1つ
2009  Blue Note  0946030915280207

Joe Lovano  ( ts, straight as, taragato, alto clarinet, aulochrome, gongs )
James Weidman  ( p )
Esperanza Spalding  ( b )
Otis Brown III  ( ds )
Francisco Mela  ( ds )
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物欲生活 SIGMA DP2 購入

   ↑  2009/06/01 (月)  カテゴリー: 物欲生活

sigma DP2JPG2

2月にカメラ好きの友人と飲んでいた際、見せてもらった写真があまりにも美しく、感激していいたら、なんとコンデジで撮った写真だとう言うではありませんか。てっきりハイエンドの一眼レフで撮った写真だとばかり思っていたので、さらに驚き、どんなコンデジで撮ったの、って聞いたら SIGMA DP1 だとのこと。一目惚れで僕も欲しい、と言ったら彼曰く「4月に後継機のDP2 がでるから、そのほうがいいよ」と。そんなわけで発売日の4月24日に予約して買おうと思っていたら、パソコン故障で買い替え、DVDレコーダー故障で買い替えと、4月5月に思わぬ出費が重なり泣く泣く断念。ようやく月も変わった今日、念願の DP2 を手に入れることができました。60.000円という値段も大人のオモチャとしては手が出しやすい値段。これからたくさん弄って、可愛がってあげようと思ってます。

でも、言っときますが、僕、カメラに関してド素人です。F値? なにそれ? 
最近までそんな感じです。ここにきて少しは勉強しましたが、ジャズでいえばやっとサキコロを聴きはじめたぐらいのレベルです。そんな素人にこのカメラは扱えないよ、と叱られそうです。
でも、このカメラで写真を勉強しようと思ってます。一応、一眼レフは Pentax ist D L を持っているのですが、大きすぎて普段持ち運びすることもなく、誇りをかぶっていますので、結局こういうものは性能より携帯性が僕にとっては重要だと、つくづく思うわけです。

それにしても、、、

手振れ補正? ないの?
顔認識? ないの? 
ズーム? ないじゃん!? (^-^; 単焦点って、そういうことだったのね。納得。

ホントに使いこなせるだろうか、ちと心配。

SDIM0032
SIGMA DP2  F2.8 1/30s ISO 50
カーテンを閉め切ったリビングのライトを試しに撮ってみました。

SDIM0049 
SIGMA DP2  F2.8 1/13s ISO 50 VIVID
夕方、ベランダにスワロフスキーを並べて撮影。

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