雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Charlie Mariano / Silver Blue

   ↑  2009/09/29 (火)  カテゴリー: alto

charlie mariano silber blue



2009年6月16日、惜しまれつつも他界したチャーリ-・マリアーノ ( Charlie Mariano , Boston , 1923~ ) の2006年、チューリッヒで録音された作品。録音当時、マリアーノは83歳。もうそれだけでどんな演奏だろうが尊敬しちゃいますね。しかも当時はすでに癌を患っていたわけですから、その精神力たるやタダものではありません。

人間、誰しも老いから逃れられない宿命にあります。逃れられない以上、重要なのは、いかに美しく老いるか、いかに成熟していくか、という事です。この命題の一つの答えをマリアーノは僕たちに提示してくれている、と、この作品を聴くたびに思うのです。いくら老いても、強い精神力と前向き志向を常に絶やさず、最後まで自分の人生を歩んでいきたい。そして最後は前のめりで死んでいきたい。そう思うのです。
 
本作は、最後まで音楽家としての使命を全うしようとしたマリアーノの最晩年の演奏を刻銘に記録した作品です。すでに音に清明ささや艶やかさはありません。それどころか、濁って聴きにくい箇所も散見されます。ちょうど、老いていくに従い人間の声質も濁っていくように、マリアーノの音色も晩年は枯れたものに変化していきました。しかし、そこには技術的な衰えなど微塵も感じられません。本作を聴く限り、マリアーノの即興演奏家としての能力は最後まで枯渇することがなかった、と思われます。まさに超人的です。


全9曲で、そのうち4曲がスタンダード。1曲がピアノのジャン・クリストフ・ショレのオリジナル。そして残りの4曲がマリアーノのオリジナル、という構成。すべてがマリアーノの真骨頂が発揮されたバラードです。

バックを務めるのは、先日も紹介したスイスで活躍中の人気トリオ、Cholet - Kanzig - Papaux Trio ( 前項アリ-1, )  です。この鉄壁の伴奏陣が本作の魅力をより一層引き立てきます。完全に抑制された落ち着きのある伴奏で、三者間のパワー・バランスもお見事。完璧な伴奏を披露しています。

マリアーノのフラジオ域での泣きのフレーズに思わず胸が熱くなります。深い哀感が全編に横溢し、彼の人生そのものがリアルな音像となって、僕ら聴き手の眼前に投影されてくるかのようです。
 
本作は新譜ではありせんが、マリアーノの遺作となる新譜がEnja から発売されました。昨年録音されたライブ音源で盤題は 『 The Great Concert 』 といいます。まだ未購入ですが、ぜひ聴いてみたい作品です。

Charlie Mariano / Silver Blue  星1つ星1つ星1つ星1つ星半分
Enja 2008  TKCW-32139

Charlie Mariano  ( as )
Jean - Christophe Cholet  ( p )
Heiri Kanzig  ( b )
Marcel Papaux  ( ds )
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2009/09/29 | Comment (7) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Heiri Kanzig / Grace of Gravity

   ↑  2009/09/28 (月)  カテゴリー: bass

heiri kanzig





ヘンリ・カンツィグ ( Heiri Kanzig ) は、90年代半よりティエリー・ラング・トリオの・レギュラー・ベーシストとして活躍し、近年は ジャン・クリストフ・ショレ ( Jean-Christophe CHolet ) らとの連名でトリオを組んで活躍している技巧派ベーシストです。ネット上には英語による彼の詳しい情報がほどんと公開されていないのですが、ニューヨク生まれのドイツ系スイス人 ( Swiss German ) のようです。年齢は不詳です。


今回、この記事を書くにあたり検索して初めて知ったのですが、彼は1978年から20年近くにわたり、ウィーン・アート・オーケストラ ( Vienna Art Orchestra ) のベーシストを務めていたのですね。僕も近年の同オーケストラの作品はだいたいのところは所有しているのですが、80年代から90年代の作品はあまり所有していないので、詳しいことは言えませんが、確かに手許にある94年作品 『 Duke Ellington & CHarles Mingus 』 に彼の名前がクレジットされており、ベースソロまでフューチャーされているのを見つけました。

今日聴いている 『 Grace of Gravity 』 はスイスのレーベル、Plainsphare から95年にリリース ( 録音は94年 ) されたセカンドです。デビュー作は92年にドイツの L+R から出した『 Awakening 』 という作品で、ケニー・ホイーラを招いて制作されていてます。そちらは未所有ですが、こちらのサイトで試聴できます。

現在もティエリー・ラングと活動を共にしていて、昨年発売されたラングのリーダー作 『Lyoba 』 にも名を連ねていました。チェンバー・ジャズ的なスイスのフォークソング集で、クラシカルなチェロ奏者らとのコラボも見事で印象的な好盤でした。

2007年には久しぶりのリーダー作 『 Acoustic Strings 』 をリリース。なんとプログレシッヴ・ロック風のラディカルなスタイルを披露していました。



さて、この『 Grace of Gravity 』の話に戻しましょう。本作はウエスト・コースト・ジャズを代表するアルト・サックス界の巨匠、チャーリー・マリアーノを招聘して制作されたカルテット作品です。ピアノはもちろんテティエリー・ラングです。

チャーリー・マリアーノは今年6月に亡くなられました。あまり話題になりませんでしたが、マリアーノに関心の薄いファンには2重の意味で驚かれたのでないでしょうか。

まず、不謹慎ではありますが、「マリアーノってまだ存命中だったのかぁ!! 」 という驚き。まあ、1923年生まれですから、普通なら ( 男性なら特に ) すでに亡くなられていてもおかしくないわけですから。実際には癌と闘いながら、亡くなる直前まで精力的にライブ活動も行っていて、昨年録音されたライブ音源が先日、ENJA から 『The Great concert 』 という盤題で発売されました。

そしてもうひとつ驚かされたのが、亡くなられた場所がドイツのケルンであったということです。50年代のウエスト・コーストで活躍していたマリアーノしか知らないファンにとっては意外かもしれませんが、シドニー・ベシェ、ケニー・クラーク、デクスター・ゴードン、それにチェット・ベイカーなど、多くの米国ミュージシャンが安住の地を求めて60年代に渡欧したように、マリアーノもまた70年代に渡欧していたのです。

渡欧したマリアーノが居を構えたのがケルンで、そこを拠点に欧州諸国のミュージシャンらと競演を重ねてきました。

欧州に活動の場を移してからの彼の活動は、ワールド・ミュージック的なものから、United Jazz + Rock Ensemble への参加にみられるようにジャズロック的なものまで、ジャズを超えて広がりを見せました。が、もちろんアコースティックな4ビート・ジャズでもその卓越した技術は多くの欧州ミュージシャンに影響を与え、多くの作品に客演していました。

このヘンリ・カンツィグの作品への参加もその流れで実現したもので、以後、マリアーノとカンツィグはたびたび共演し交友を深めていき、アルバム・ベースでは2006年録音のマリアーノのバラード集 『 Silber Blue 』 でも二人は共演しているほどです。この 『 Silber Blue 』も深い哀感を全編に漂よわせる味わい深い作品で、僕の秘かな愛聴盤であります。

ともかく、このカンツィグの作品ではマリアーノが要になっていることは疑う余地がありません。円熟の極みとも云うべき豊穣なフレーズで作品全体が満たされていますが、晩年のいかにも枯れた味わいは此の頃はまだみられません。マリアーノは50年代のウエスト・コースト時代からバラードが得意で、思わず陶酔してしまうような官能フレーズが僕は大好きだったのですが、本作でもゆったりとしたリズムの上に情感をうまく乗せて、欧州独特のリリカルな作品に仕上げています。

Heiri Kanzig  /  Grace of Gravity  星1つ星1つ星1つ星1つ
Planinisphare  1994  PL 1267/102

Heiri Kanzig  ( b )
Charlie Mariano  ( as )
Thierry Lang  ( p )
Alfredo Golino  ( ds )

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2009/09/28 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Cholet-Kanzig-Papaux Trio / Under The Whale

   ↑  2009/09/27 (日)  カテゴリー: piano

cholet kanzig papaux under the whale

 



= 今夜はこんなのを聴いてます =

Jean-Christophe Cholet (p)、Heiri Kanzig (b)、Marcel Papaux (ds) によるトリオ作品。ピアノの J.C. ショーレは、62年生まれのフランス人ですが、おそらく活動の拠点はスイスではないかと思います。このメンバーでは3作品を制作していて、最新作は拙ブログでも 『 2008年極私的愛聴盤20選 ( 新譜 ) 』 で紹介してます。

同盤はエメラルドグリーンの海に白と赤の浮き輪が立っている美しいジャケットが印象的な好盤で、中世王宮神殿の大理石廊下を素足で歩いて行くような感触をもったECM的サウンドでした。

今日聴いている 『 Under The Whale 』 は2005年制作の第二作目にあたる作品で、当時はけっこう話題になったみたいです。僕は第三作を聴いてすっかり惚れこんでしまい、後追いでこの第二作、デビュー作と聴いたのですが、今、繰り返し聴いているのはこの第二作です。第三作の方が硬質的な作りで、この第二作はそれに比べるといかにも欧州的な抒情的な音作りです。それでも今世紀初めのころの欧州ジャズブーム時に見られた耽美的で軟弱なピアノ・トリオとは全然違いますので、安心してください。

バックを務める二人は、御承知のようにティエリー・ラング ( Thierry Lang ) を長年支え続けている名手ですね。

マルセル・パポーの星屑が煌めきながら夜空に溶けていくような繊細なシンバル・ワークは誰しもが魅了されることでしょう。 静かに、しかし徐々に暴れていく感じがたまらなくスリリングでもあります。

ベースのエイリ・カンジは日本では無名ですが、クラシックの確かな技術に支えられた美しいボーイングなど、もう絶対痺れますぞ。杉田宏樹氏の著書 『 ヨーロッパのJAZZレーベル 』 の≪ Plainisphare ≫ の項で彼のリーダー作 『 Grace of Gravity 』 が紹介されていますね ( p230 )。これもとっても美しい作品です。今日はもう遅いのでやめますが、明日時間があったら音源だけでもアップします。

盤題にもなっている ≪ Under the whale ≫ は8曲目に入っていますが、この曲の冒頭部でクジラの鳴き声が挿入されています。まるで Vit Svec の 『 Keporkak 』 ( 前項アリ ) に収められていた≪ follow the whales ≫ にそっくりです。

新譜ではありませんが、この2年ほどの間、繰り返し愛聴してきた盤です。こんな優雅でしっとり落ち着いた欧州ピアノは秋のこの季節にピッタリです。ぜひ御一聴あれ。

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2009/09/27 | Comment (1) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Max Ionata In Store Live @ Disk Union 新宿ジャズ館

   ↑  2009/09/26 (土)  カテゴリー: tenor

090925_Max Ionata disk union in store live



昨夜、マックス・イオナータのインストアライブをディスクユニオン新宿ジャズ館で観てきました。

今回は Albore Jazz から7月にリリースされた初国内盤 『 Inspiration 』 ( 前項あり ) のプロモーションのために来日され、先週末から東京、大阪などで計7箇所でミニライブを行ってきました。昨夜のライブはその最終日で、今日には帰国してしまうそうです。

新宿ジャズ館1Fの会場には観客が約15名ほど入りました。決して多くはありませんが、会場自体がご存じのように極めて狭小ですから、程よく空間は埋まりました。

アットホームな雰囲気のなか、まずは Albore Jazz の豊田さんがご挨拶。そのあと、マックスによるソロ演奏が始まりました。思っていたとおり、芯の太い豪快な音です。フレーズよりもまずはその魅力的な音色に惚れぼれします。なんとなく、あくまで個人的なイメージですが、川嶋哲郎さんのテナーソロに似ているような印象を受けました。とにかく、ジャズの常とう句満載の美味しいフレーズが湯水の如くあふれ出て、テナー一本でどこまでも観客を魅了するマックス。≪ Misterioso ≫ や ≪ Donna Lee ≫ などスタンダードを数曲披露してくれました。

30分間の演奏だったのですが、豊田さんのお話では、「イタリアのミュージシャンはどんな時でも120%の力を出して吹いているので、ソロでこれだけ長く、しかも集中して吹き続けることは体力的にかなり厳しい 」 とのことで、マックスも途中休憩をはさみながら吹いていました。

ライブ終了後にはサイン会がありました。なにしろ観客が少ないので、ひとりひとり丁寧にサインをしてくれ、会話や写真撮影を楽しむ時間も作ってくれました。特に女性ファンには優しそうでしたよ。

僕が「今度は大きな箱でのライブをしに来日してくれると嬉しいな~」 と言うとマックスは、「 そうだね、近いうちにね。」 とおっしゃってくれて、力強い握手を交わしてくれました。

ブログ 『  rhodia DIARY 』 の rhodia さんはずっとビデオカメラを回してくれていました。編集して  Albore Jazz  から近日中にアップされる予定だそうです。たのしみですね。

ブログ 『 中年音楽狂日記 』 の中年音楽狂さんも来られていたので、終了後は二人で近くのトン串屋で飲みながら音楽の話や仕事の話をしながら楽しい時間を過ごさせてもらい、終電で帰路につきました。

いや~、楽しい週末だったな~。



090925_Max Ionata disk union in store live sign


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2009/09/26 | Comment (11) | Trackback (3) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Donny McCaslin / Declaration

   ↑  2009/09/25 (金)  カテゴリー: tenor

donny mcCaslin declaraton





ドニー・マッキャスリン ( Donny McCaslin , Santa Cruz CA , 1966~ ) の通算8作目となる最新作が Sunnyside からリリースされた。sunnyside からは2006年の『 Soar 』、2007年の『 In Pursuit 』に続く第3作目にあたる作品だ。

デイヴ・ダグラスが主宰するレーベル、Greenleaf Music から2008年にリリースされたサックス・トリオによる前作 『 Recommended Tools 』 ( 拙ブログ内 『 2008年極私的愛聴盤 』 で紹介済み )  が非常に素晴らしく、僕などはいまだに聴き惚れているのだが、今回の新作もそれに負けず劣らない出来映えだ。

91年にニューヨークに進出し、ブルックリン派(今や死語か)の急先鋒としてややメインストリームから外れたポジションで活躍してきた彼だが、日本では最近まで注目される機会がなかったように思う。僕個人としても彼を意識し出したのは、2005年以降彼が参加しているデイヴ・ダグラスのクンテットや同時期のマリア・シュナイダー・オーケストラでの演奏を聴いてからであるから、比較的最近のことである。

特にデイヴ・ダグラス・クインテットの『 Meaning & Mystery 』で見せた身悶えするようなコークスクリュー・フレーズ炸裂のソロを聴いて、一気にマッキャスリンのファンになった。

彼の経歴を見てみると、90年代初頭から活動していたものの、NYジャズシーンの表舞台に登場するようになったのは結構最近のことらしい。リーダー作をみても、98年のNaxos の『 Exile and discovery 』を除けば、すべてここ6年以内にリリースされた作品ばかりで、意外に下積み生活が長かったようだ。

全8曲すべてがマッキャスリンのオリジナル。本作には曲によってはトランペットやチューバなどの5人編成によるアンサンブル集団が参加しているが、このアレンジも含めすべてマッキャスリンが担当している。

メンバーには、NYコンテンポラリー関連作品には欠くことのできない存在のスコット・コリー ( b ) やアントニオ・サンチェス ( ds ) がリズムを支え、ピアノには先鋭的知性派ピアニスト、エドワード・サイモン、ギターにはニューヨーク界隈を静かに浮遊するミステリアスな空間系ギタリスト、ベン・モンダー、という、同じ血脈を受け継ぐミュージシャンたちが終結している。

どの曲も複雑な構成、リズムをもったコンテンポラリー色の強いオリジナルだが、オーセンティックな難解さは殆どなく、聴きやすい。ソロでのマッキャスリンのフレーズの多彩さは瞠目すべき点で、次々と淀みなく新鮮なフレーズが溢れ出る。美味しいストック・フレーズを沢山持っているのが彼の強みだろう。このあたりは最近のクリス・ポッターにも共通することだ。クリス・ポッターが現在のニューヨークで頭3つ分ぐらい飛びぬけているとすれば、マッキャスリンは頭2つ分ぐらい抜きんでている感じか。コンテンポラリー系テナリストの中では際立った個性を放っていると云ってよいだろう。とにかく、クリポタ・ファンならば本作にも共感できるはずだ。

どんなに複雑なパッセージを吹こうが、全く音痩せしないことには驚いてしまう。現代のテナリストは、フレーズを複雑化していく過程で、音量や音圧を犠牲にせざるを得なかったわけだが、そのあたりの弱点を、ものの見事に克服している点も、繰り返すようだが、クリス・ポッターと共通している。

M-5 ≪Rock Me ≫ でのロック・テイストのソロを除けば、ベン・モンダーは音数も少なく、比較的地味な立ち回りをしているが、一滴の音の滴でキャンパス全体を染め上げてしまうような、強烈な個性を放っている。ある意味、彼のギターが本作の要と云ってよいかもしれない。

エドワード・サイモンの出番は少ないものの、きわめて知的なセンスが光るソロは相変わらず流石だし、スコット・コリーの現代的なラインながらも、腰に絡みつくような粘り気のあるランニングも健在だ。



そんなわけで、「テナーなら、今、トニー・マラビーが最高だよ! 」 と言われても、ピンとこない方にはぜひ、マッキャスリンあたりをお勧めしたい。フリーでもアバンギャルドでもないけど、程よく難解で、クネクネして、新し物好きの触覚を心地よく刺激してくれる最高の音源だと思う。そろそろこのあたりでマッキャスロンに注目してもいい頃ではないだろうか。すでに十分巧いが、今後さらに大化けするポテンシャルを十分孕んだ素晴らしい吹き手だと感じる。

Donny McCaslin / Declaration ( amazon )  星1つ星1つ星1つ星1つ星半分
2009  Sunnyside  SSC1218

Donny McCaslin  ( ts, alto flute )
Edward Simon  ( p )
Ben Monder  ( g )
Scott Colley  ( b )
Antonio Sanchez  ( ds )
Pernell Saturnino  ( per )

< brass >
Alex Sipiagin  ( tp )
Chris Komer  ( french forn )
Marshall Gilkes  ( tb )
Tatum Greenblatt  ( tp )
Marcus Rojas  ( tuba )


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セブ島滞在日記 2日目

   ↑  2009/09/22 (火)  カテゴリー: daily
090921_Sebu island 312_blog8

090921_Sebu island 312_blog9
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セブ島滞在日記

   ↑  2009/09/22 (火)  カテゴリー: daily
結婚式に一緒に参列した友人家族といっしょに、昨日からセブ島に来ています。セブ島はマニラから560キロほど南にある島で、飛行機で約1時間。世界的に有名なリゾート地です。正確にはセブ島と橋でつながっている小さな島、マクタン島に来ています。空港もこの島にあり、アクセスが良いため、セブ島本島よりもリゾート施設が豊富です。


090921_Sebu island 312_blog1

僕らが泊まっているのはシャングリラ・ホテル。ヒルトンとならび人気のあるホテルです。広大な敷地内にあらゆるレジャー施設が設けられています。でも、子供たちもまだ小さいので、結局は施設を利用しきれず、一日中、プールサイドか、浜辺で子供と遊んでいるだけですけどね。

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ホテルのプライベートビーチの浅瀬で遊んでいると、たくさんの魚が寄ってきます。現地の人の話では、毎日早朝、スタッフの方々が餌付けをしているので魚たちも人に慣れているそうです。この写真は崖の上から望遠 ( 270mm )で撮っています。偏向フィルター ( PL filter ) を使っているので、水面の反射が少なく、魚がよく見えています。こんな便利なフィルターがあるなんて、つい先日まで知らなかった。

090921_Sebu island 293_blog5

浜辺に咲いていた花も撮ってみました。まだマクロレンズを持っていないので、ズームレンズの望遠側で被写体に近づいて撮ってます。手持ちの上、風も強く、うまく撮れませんでした。絶対、マクロレンズが欲しい! 東京に戻ったら妻に内緒で買っちゃおう。

090921_Sebu island 272_blog6

シャングリラ・ホテル内にあるバイキングのお店です。この写真はデザート・コーナーの一角ですが、ここだけ見てもすごいでしょ。非常に品揃えが豊富ですが、味はちょっと微妙な感じ。若い日本人女性が群がっていました。

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2009/09/22 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

マニラ滞在日記

   ↑  2009/09/20 (日)  カテゴリー: daily
こちらの結婚式での参列者の衣装はある程度決められているようです。妻も私も事前に現地のスタッフによって仕立てられた衣装を着て参列しました。男はズボンは黒のスーツのそれを流用できるのですが、上着はスケスケの刺繍入りの白いカラード・シャツを着なければなりません。女性は赤いドレスを着せられます。ドレスといっても数千円で作ってくれるので安っぽいです。日本では着れそうにもありません。

そんなわけで、うちの家内の登場です。あまりはっきりした写真ですと、なにかとまずいので、ちょっとうつむいたピンボケ写真をアップしてみました。

090920_philippine wedding1 
メイクアップも現地の方にお願いしたのですが、おもいっきりフィリピンパブのおねえちゃん風にさせられ、本人はちょっと不満のようです。バブル期に流行った工藤静香みたいで笑っちゃいますが、個人的には嫌いではありません。


結婚式はマニラ市内のサン・アグスチン教会 ( San Agustin Church ) 教会で行われました。

090920_philippine wedding3
1606年に完成したフィリピン最古の石造りの教会だそうです。19世紀の水晶製のシャンデリアや趣向を凝らした祭壇、18世紀のパイプオルガンなどがあります。日本の教会でやる形だけの結婚式ではなく、本当にカトリック信者が集い、真剣にお祝いする儀式なので、かなり時間がかかりました。そのうえ、35度を越える暑さと高い湿度でもうグタグタ。子供は耐え切れず騒ぎ出すし、大変でした。

ちなみに写真にみられるお客のうち、手前に座っている私服の人々は、結婚する二人にまったく関係のない、普通の町の人々らしいです。フィリピンでは知人でも身内でもない人の結婚式にも参列する習慣があるとのことです。買い物帰りのおばさんや、雨宿り目的で ( 式の途中でいきなりの雨がありました ) 立ち寄る人々などが、ごく当たり前のように席について、結婚する二人を祝福しているのです。真摯なカトリック信者達だからこそ、自然にできる行為なのでしょうね。

090920_philippine wedding2

そんなわけで、ひと仕事終わり、明日はやっとお楽しみのセブ島に発ちます。早朝5時起きです。ではまた明日。
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2009/09/20 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

マニラに来ています

   ↑  2009/09/20 (日)  カテゴリー: daily
昨日は夕方まで仕事をして、夜の便でマニラに飛んできました。けっこうハードスケジュールです。今日はこれから知人の結婚式に出席します。マニラ市内の世界遺産に指定されている有名な教会だそうです。

こちらでは、結婚式の参列者は全員、同じ衣装を着せられるんですね。妻もまるでバブル期の工藤静香みたいな衣装と化粧をさせられ、笑わせてくれました。あとでアップしますね。妻も30代後半に突入し、近年、経年劣化が激しいので、わざとピンボケ失敗写真をアップしますね。


090920_philippine pan pacific4
妻に止められましたが危険を犯してプールの中にデジイチを持ち込み撮影しました。単焦点レンズ Canon EF50mm/f1.8 でシャッタースピード1/1000で撮影してみました。


090920_philippine pan pacific3
ビールを飲みながらプールサイドのジャグジーでくつろぐのが大好きな親父です。

090920_philippine pan pacific1

090920_philippine pan pacific2
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物欲生活 Canon EOS KISS X3 購入

   ↑  2009/09/15 (火)  カテゴリー: 物欲生活
090915 UENO PARK IMG_600


091515 Sensou-ji 2_600


090915 sensou-ji1_600

6月に高画質コンデジ SIGMA DP2 を買って喜んで使っていたのですが、なにしろAFが遅いうえに不安定で、なかなかピントが合ってくれない。静物ならまだしも、子供の写真など全然ぶれちゃって撮れなくて、イライラすることがしばしばあったうえ、やはり単焦点では動く子供をキチンと捕らえるのは初心者の僕には無理である、ということが分かりました。

という訳で、当然のように気持ちは一眼レフへ。ついに買っちゃいました。Canon EOS Kiss X3 を。最後までNikon D5000 と悩んだのですが、動画撮影時のAF機能の有無で Canon に決めました。

ダブルズームキットがコストパフォーマンスも良くて無難なのでしょうが、初心者にとってレンズの交換はちょっと抵抗があったので、レンズキットだけを購入し、15倍のズームレンズ、tamron 18-270mm F/3.5-6.3 Dill VC Model B003E を別に買いました。画質のことを考えたら高倍率ズームレンズは不利なのでしょうが、来週行くセブ島で安全にレンズ交換する自信もないし、まあ、とりあえずは利便性を優先してカメラに慣れようかと思ってます。

今日は仕事を早めに切り上げて、カメラを抱えて出かけていました。デジイチ初心者の僕としてはカメラを抱えて都内を歩くのは恥ずかしいので、観光客が多くて、カメラを持っている人が多いところということで、浅草の浅草寺に行ってきました。すでに5時30分を過ぎていて、あたりは暗かったのですが、上のような写真が撮れるんですね。びっくりしました。ISO をオートにしてけば暗くてもいくらでもシャーッターが切れるのです。理屈は全然わかりませんが嬉しくていっぱい撮ってきちゃいました。全然、初心者丸出しの下手な写真ですが、まあ、これから頑張って勉強します。
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The Monterey Quartet / Live at The 2007 Monterey Jazz Festival

   ↑  2009/09/13 (日)  カテゴリー: group

Monterey quartet 2007

2007年9月に開催されたモンタレー・ジャズ・フェスティバルの50周年記念イベントのために結成されたオールスター・バンドによる実況録音盤。メンバーはデイヴ・ホランドをリーダーに、ゴンザロ・ルバルカバ、エリック・ハーランド、そしてクリス・ポッターという、とんでもなく豪華なドリーム・バンド。詳しいことは後日、書きますが、とりあえずこの演奏、滅茶苦茶スゴイです。特にクリポタのソロは近年の彼のソロの中では最高ではないかと。本盤は強烈に推挙したい。絶対買いです。

The Monterey Quartet / Live at The 2007 Monterey Jazz Festival ( amazon )
星1つ星1つ星1つ星1つ 星1つ

Dave Holland  ( b )
Gonzalo Rubalcaba  ( p )
Chris Potter  ( ts )
Eric Harland  ( ds )
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Christian McBride & Inside Straight / Kind 0f Brown

   ↑  2009/09/12 (土)  カテゴリー: bass

christian mcbride kind of brown





米国のジャズ専門誌 『 Down Beat 』 の2009年8月号において、第57回批評家投票 ( 57th Annual Critics poll ) のベース部門でWinner ( Acoustic Bassist of the Year ) に選ばれ、名実ともに米国を代表するトップ・ベーシストとなったクリスチャン・マクブライド ( Christian McBride , 1972~ , Philadelphia ) のMack Avenue Records 移籍後初となる作品。

前作の3枚組ライブ盤 『 Live at Tonic 』 以来3年ぶり、スタジオ録音盤としては『 Vertical Vison 』 以来6年ぶり、そして全編ウッドベースだけで作り上げたアコースティック作品としては95年のデビュー作 『 Gettin' to It 』 以来、実に14年ぶりとなる意欲作だ。

DOOWNBEAT 0908
僕が初めてマクブライドのベースを聴いたのはロイ・ハーグローブの91年の作品 『 Public Eye 』 だった。この作品はハーグローブのベストだと思っている名作であり、いまだに聴き惚れている。この作品はドラムのビリー・ヒギンズ以外は当時、昇り龍のごとき勢いのあった新進気鋭のミュージシャンが集まっていて、そのなかにニューヨークに出てきたばかりのマクブライドの姿もあった。しかし、フロントラインのハーグローブとアントニオ・ハートの溌剌とした素晴らしいソロに耳は奪われ、マクブライドの演奏はほとんど印象に残らなかった。

しかし、このライナーノーツに次のように書かれていたのだ。

≪ とびきり若いのがベースのクリスチャン・マクブライドで、何と今年18歳。このアルバムではまず話題をよぶのが彼のベースだろう。音色、ピッチ、正確な技術、ダグ・ワトキンス2世を思わせる豪快でソウルフルなベース・ワークと、どれをとってもベース界に現れた巨大な新星たるを疑わない。~ ≫

この賛辞をマクブライドに送ったのが評論家の悠雅彦氏である。現在のマクブライドの演奏を聴いて絶賛するなら分かるが、デビュー当時の彼の演奏を聴いて、ここまで評価できるのはやはりプロだけあって耳がずば抜けて良いわけだ

 
マクブライドは確かに当時から巧かったのだが、でも、彼はその後、数多くのセッションやギグをこなしていくうちにどんどん巧くなっていったミュージシャンだ。明らかに90年代前半よりは後半が、90年代よりは今の方が単純に技術的に巧くなっているように思う。

父親と祖父は地元フィラデルフィアで活躍するベーシストであり、そのような恵まれた環境で生まれ育ったマクブライドは10代の早い時期に既に一通りのベースのテクニックを身につけていた。レイ・ブラウンのビバップ初期の録音物を良く聴いて彼に傾倒していくその一方で、ジェームス・ブラウンをアイドルとして育った。そのため彼が最初に手にしたベースは意外なことにエレクトリック・ベースだった。

89年に故郷を離れニューヨークに進出。ジュリアード音楽院に通いながら様々なアーティストと共演していったが、プロとしてはまずアップライト・ベースで認められた。90年代前半は知る限り、すべてアップライトを弾いている。

joshua redman blues for pat当時のマクブライドの演奏はジョシュア・レッドマンの初期の作品で聴くことができる。93年にはジョシュア、パット・メセニー、ビリー・ヒギンズらと大規模なツアーに初めて参加している。そのツアーの演奏は海賊盤 『 Blues for Pat 』 ( Jazz Door ) として世に出回っているが、これが海賊盤ながらとても出来が良い。ただ、マクブライドのベース音はうまくマイクで拾えていないのが惜しい。

90年代前半にアコースティック・ベーシストとして不動の地位を築きあげたマクブライドは、90年代後半になると突如エレキ・ベースを手にしてセッションやギグに参加するようになり、よりコンテンポラリー色の強いサウンドを追及していくことになる。既に十分のエレキ・ベースの技術力は持っていたが、周囲からはエレクトリック・ベーシストとしては信頼されていなかったとマクブライドは語っている ( DOWNBEAT August 2009, P28 ) 。しかし、頻繁にエレキ・ベースを用いるうちに徐々にエレクトリック・ベーシストとしての地位も獲得していったようだ。
 
彼の第二作目以降からは常にエレキ・ベースの曲を織り交ぜ、むしろ、リーダー作ではエレクトリック・サウンドに重点が置かれている作品が目立つ。 前作 『 Live at Tonic 』 は惜しくも2007年に閉店してしまった Lower East Side のライブハウス、TONIC での3枚組実況盤だが、これが完全にエレクトリック・ファンク・バンドであり、完全に “ あっち側 ” に行ってしまった感があった。(大好きだけど)

ところが、今回は逆に全編アコースティックの原点回帰路線に宗旨替えしているのだ。『 Kind of Brown 』 というタイトルが物語るように、本作は恩師であるレイ・ブラウンへのトリビュート作品としの側面ももちろんあるのだろうが、実際にレイ・ブラウンに関連する曲はなく、むしろ恩師のフレディー・ハバードやシダー・ウォルトン、それから友人の故ジェームズ・ウイリアムスに捧げた曲などで構成されている。

メンバーは、マクブライドがニューヨークに進出した当時から世話になっているカール・アレンを軸に、ピアノのエリック・リード、サックスのスティーブ・ウイルソン、ビブラフォンのウォーレン・ウルフを擁したクインテット構成。バンド名は『 Inside Straight 』という。2008年にモントレー・ジャズ・フェスティバルに本バンドが出演した際につけられた名前だ。≪Inside Tonality ≫ で≪Straight Ahead ≫ に行こうぜぇ~、みたいなニュアンスだろうか。

≪ ニューヨークにやってきて偉大なるジャズ・ミュージシャン達とプレイしているうちに、自分は結局、ポール・チェンバースやレイ・ブラウンの精神に基づいてプレイしているのだということに気がついたんだ。そして、なにか足を踏み鳴らすようなストレート・アヘッドなジャズをやってみたいという願望がこみ上げてきたんだ。最近はスイング・ベースに戻ってきたよ。≫ と、マクブライドは云う。

本新作は全10曲。マクブライドのオリジナル7曲とエリック・リードのオリジナル1曲。それからフレディー・ハバードの≪Thema for Kareem ≫とスタンダードの≪ Where are You ? ≫ 。

冒頭曲 ≪ Brother Mister ≫ はミディアム・テンポのシンプルな12小節ブルース。マクブライドは 《 完璧なオープニング・チューン 》 と云っているが、僕個人としてはこういうオ^プニングは拍子が抜ける。さあ、聴くぞ~とCDをトレイに乗せて期待しているところにブルース、それもミディアム・テンポで始まると一気にテンションが盛り下がってしまうのだ。でも悪くないブルースではある。しかもキーが “ E ” というのが珍しい。

2曲目 ≪ Thema for Kareem ≫ は、フレディー・ハバードのオリジナル曲。コード進行がトリッキーで、しかも1小節ごとにコード・チェンジしていく難曲。マクブライドが89年にニューヨークに上京して最初に雇われたのがフレディー・ハバードのバンドだった。当時のスポンサーであったカール・アレンの紹介でハバードに会ったが、当時18歳だった彼を雇い入れるにハバードは最初は躊躇したようだ。
そのハバードはこの録音後、程なくして亡くなり ( 2008年12月29日没 ) 、はからずも追悼曲となってしまった。

6曲目 ≪ Shade of the Cedar Tree ≫ は親友のシダー・ウォルトンのために書いた曲で、マクブライドの95年のデビュー作 『 Gettin' to It 』 で初演されている。
 
8曲目 ≪ Uncle James ≫ は04年に肝臓癌で若くして亡くなられたピアニスト、ジェームズ・ウイリアムスに捧げた物悲しくも美しいメロディーを持った曲。

9曲目 ≪ Stick & Move ≫ は高速モード一発のような曲。マクブライドは基本的にブルースだと云っているが・・・。≪ go for broke ( 一か八かでやってみよう ) ≫ で打ち合わせもなく録音されたようだが、本作のなかで唯一緊張感が漲るコンテンポラリー系の演奏だ。マクブライドのベースラインも美しいが、スティーブ・ウイルソンやエリック・リードも矢継ぎ早に畳みかけるような
渾身のソロを聴かせてくれる。

最後の≪ Where Are You ? ≫(  lyric by Harold Adamson ; music by Jimmy McHugh ) は1937年の映画 『 Top of The Town 』 のために書かれたバラードで “ 僕を残してあなたはどこに行ってしまったの。” という失恋の歌。この曲をマクブライドはピアノをバックにボーイングだけでテーマを奏でる。作品の最後を飾るにふさわしいしっとりとした美曲である。ジュリアードを出ただけあって、ボーイングも流石に巧い。

 
ビブラフォン、ピアノ、アルトという楽器構成も影響してか、総じてクリーンなサウンドの質感が心地よい好盤であった。特にウォーレン・ウルフのビブラフォンが常に爽やかな余韻を振りまき、アルバム全体の雰囲気に重要な役割を演じているようであった。マクブライドのオリジナルも凝った楽曲ではないが、丁寧にアレンジされた繊細さが随所に感じられた。

マクブライドはベース・ソロが好きではないと云っていたが、本作でもソロらしいソロもなく、気負ったフレーズもなく、バンドのトータル・サウンドへの気配りと、ビートを刻むことに集中しているようだ。こんなに耳に違和感なく馴染むマクブライドの作品は聴いたことがない。メンバーもリラックスしているようで、最後まで弛緩しない程よく緩やかな緊張感が持続し、聴いているほうとしても実に心地よいのだ。

ロック、ファンク、ブルースなど、何でも飲み込んだ変幻自在のマクブライドもカッコいいが、こういう純然たる4ビートもなかなか味があっていいもんだ。ニューヨーク・デビュー後20年を総括する意味でも重要な作品であり、また、文句なしの快演といってよいだろう。

Christian McBride & Inside Straight / Kind 0f Brown   ( amazon ) 星1つ星1つ星1つ星1つ
Christian McBride  ( b)
Carl Allen  ( ds )
Eric Scott Reed  ( p )
Steve Wilson  ( as )
Warren Wolf  ( vib )

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2009/09/12 | Comment (2) | Trackback (2) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

訃報 : エディ・ヒギンズ  The masterful jazz pianist Eddie Higgins has died at 77

   ↑  2009/09/09 (水)  カテゴリー: piano

eddie higgins





From Album 『 Eddie Higgins 』 ( 1960 Vee Jay )
LP からオーディオキャプチャーを使ってリッピングした音源です。


ヴィーナス・レコードへの数多くの吹き込みで幅広い音楽愛好家に人気のエディ・ヒギンズ氏  (  1932~, b.Cambridge, MA, )  が2009年8月31日にフロリダ州フォート・ローダーデールにあるホリー・クロス病院で死去されました。享年77歳でした。

今日、仕事帰りに秋葉原の石丸電気ソフト館に立ち寄った際、氏の訃報記事と過去の作品の特設コーナーが設けられていたので初めて知りました。その記事によると死因は肺癌とリンパ腫のようです。全く二つの悪性腫瘍が偶然にも同時に死因になるものなのかと不思議に思いつつ帰宅し、ネットで検索したところ、Chicago Tribune.com に次のように記載されていました。



Mr. Higgins, 77, who moved east after the long London House run but continued to perform here periodically, died of lung and lymphatic cancer Monday, Aug. 31, at Holy Cross Hospital in Ft. Lauderdale.



なるほど、≪  lung and lymphatic cancer  ≫  を直訳すれば≪ 肺とリンパの癌 ≫ となるわけですね。一元的に考えれば、これは ≪ 肺癌による癌性リンパ管炎 ≫ という意味でしょうね。

まあ、それはそれとして、ちょっと不謹慎かと思いますが、実は10月のヒギンズの東京TUCでのライブがもしかすると最後かもしれないと思い、予約を入れようとしていた矢先のことだったので、正直びっくりしました。こういうのを虫の知らせと云うのでしょうか。

ヒギンズと云えば、今やヴィーナスの看板アーティストとして同レーベルに多大なる貢献をしてきたのはご存じだと思いますが、僕個人的にはやはりヒギンズと云えば、 Vee Jay のこの 『 Eddie Higgins 』 を思い出します。

ジャケットにはまだ20代だったヒギンスのイケメン姿が映っています。当然ですが、彼にもこんな美しかった時期があったのですね。感慨深い思いでジャケット眺めながら久し振りにLPに針を落としてみました。ついでにPCにリッピングなんぞしてしまいました。最近のヴィーナス盤と比べてもほとんどスタイルは変わっていませんね。エレガントで折り目正しいピアノを弾く人です。昔の方が抑揚のつけかたがはっきりしているかな。

  Vee Jay のリーダー作は本作しかありませんが、ご存じのようにサイドメンとしてはウエイン・ショーターの 『 Wayning Moments 』 やリー・モーガンの 『 Expoobident 』 に参加してますよね。

 彼のデビュー作は57年に Replica に吹き込んだ 『 The Ed Higgins Trio 』 で、Fresh Sound からLP で再発された際、僕も手に入れました。この作品を吹き込んだころからシカゴの名門クラブ ≪ ロンドン・ハウス ≫ のハウス・バンドとして10年以上にわたり活躍しました。しかし70年代以降、彼の情報はほとんど日本にははいってこなくなり、そのうち忘れ去られてしまったようです。80年にはこっそり来日し4か月の滞在中に、東芝EMI に『 Sweet Lorraine 』 というスタンダード作品を残しています。これは現在もCDで手に入れることが可能です。


そんなわけで、ジャズ・ミュージシャンとしては浮き沈みの激しい人生だったヒギンズですが、賛否両論はあるにせよ、ヴィーナスおよび癒し系ジャズの大好きな日本人ファンのおかげで非常に充実した晩年を過ごせたのではないでしょうか。今日は一番大好きなヒギンスのソロ・アルバムを聴きながら彼の死を悼みたいと思います。

Rest in Peace, Eddie Higgins.


eddie higgins you dont know

 

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2009/09/09 | Comment (9) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Lou Donaldson / Live : Fried Buzzard

   ↑  2009/09/07 (月)  カテゴリー: alto

lou donaldson fried buzzard







ルードナルドソン ( Lou Donaldson , 1926~ ) が東京ジャズ2009で来日し、昨日の夜の部に出演していましたね。

今年ははじめから東京ジャズのプログラムに惹かれるものがなかったので、観る予定はなかったのですが、ルードナルドソン だけは観るかどうか最後まで迷っていました。
結局、観にいかなかったですが、おそらく、る~さんを生で観られる最後のチャンスだっただろうなぁ。

やっぱり2006年に Blue Note 東京に来た時に観ておけばよかった、っと後悔しても後の祭り。

でも、やっぱり、ルードナルドソン みたいな真っ黒けのアーシーなジャズは、小さな箱で聴きたい。
5000人も収容できちゃうような巨大な空間では、ルーのあの黒い体臭が拡散しちゃって、雰囲気が台無しだよね。
おそらく、観たという記憶だけが残るだけで、感動はしないだろうな~と思ったから、行かなかったわけ。
 
本当は薄汚い怪しいオッサンがたむろするジャズ・クラブで、ルーさんの体臭を含んだ唾を浴びながら、ステージにかぶりついて観ていたい。この 『 Fried Buzzard 』 ( chessmates, 1965 ) を聴くたびにそう思のです。
 
このライブ・アルバムは凄いです。何がって観客が。観客の声援、拍手と演奏が一体となってたまらなくファンキー。
鼻を突くドギツイ体臭とカビ臭いホールの臭いがスピーカーから漂ってきそう。
 
この作品、あまり知られていないけど、僕個人的にはルーのベスト5に入るくらい好きです。

ラズウェル細木の『 ときめき JAZZ タイム 』 って、ジャズ・ファンなら知らない人はいないくらい有名なマンガですが、そのなかに ≪ W. E. Blues ≫ というマンガがあります。ウエスト・エンドにあるすすけたカフェでルードナルドソンのカルテットを聴く話ですが、やっぱりルーの音楽って大観衆は似合わないよなぁ、って思わせるような素敵な話です。

それにしても、最終日夜のマッコイ・タイナー&ジョン・スコフィールドのステージって、どんな演奏だったのだろう。僕の中でどうしても二人が意気投合してインプロバイズしている図式が浮かばないです。そういう意味ではちょっと興味がありましたが、どうせテレビ放映されるでしょう。その時を楽しみにしてます。

あと、大西順子さんだけでも観ておいた方がよかったかも。この前の Blue Note も見逃しちゃったし、いつでも観られると油断していると、また、突然の休業宣言しちゃうかもしれないし、ちょっと不安になってきた。今度は絶対観にいこう、っと。
 
Lou Donaldson / Live: Fried Buzzard  ( amazon )  星1つ星1つ星1つ星1つ
原盤 chessmates 1965   再発盤 GRP records GRP-859

Lou Donaldson  ( as )
Bill Hardman  ( tp )
Billy Gardner  ( org )
Warren Stephens  ( g )
Leo Morris ( Idris Muhammad ) ( ds )

lou donaldson ときめきジャズタイム 

 
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2009/09/07 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Burt Bacharach / HIT MAKER !

   ↑  2009/09/06 (日)  カテゴリー: Pops

Burt Bacharach  HIT MAKER!



秋風が爽やかな一日。
息子と二人で都電に乗り、気ままな散歩に出かけた。

途中下車した駅前の自然豊かな公園。
息子は池の大きな鯉に歓声を上げ、走りまわってた。

ほとんど人影もない静かな公園。
遠くでツクツクボウシが一匹だけ、
夏の終わりを告げるかのように鳴き続ける。
 
空を見上げると、木々の隙間から真っ青な空が眩しく、
なんだか不思議と幸せな気分になった。

帰り道。
手をつなぐ息子の笑顔が眩しくて、
気がつくとバカラックの 『 That's What Friends Are For 』
頭の中で鳴っていた。

Keep smiling, keep shining,
Knowing you can always count on me, for sure
That's what friends are for
For good times and bad times
I'll be on your side forever more.
That's what friends are for

家に着いたらバカラックを聴こうと思った。
結局、バカラックばかりCDを5枚も聴いてしまった。
 
この季節には彼の音楽がよく似合う。
 
ダスティー・スプリングフィールド
デュオンヌ・ワーウィック
アレサ・フランクリン
そして、
敬愛するエルビス・コステロ 。
 
彼らの歌うバカラックの大好きな曲でプレイリストを作ってみた。
いいな~、やっぱりバカラックのメロディーは。 

 

[ 注意 ]

最上のジャケットは65年に発売されたバカラックのファースト・アルバム 『 HIT MAKER ! 』 です。DivShare にアップしたプレイリストの内容はこの 『 HIT MAKER ! 』 からのものではありません。

この作品がはじめイギリスで発売されたときはバカラックの全身のポートレイトを用いた青いジャケットでしたが、69年にアメリカで再発された際、この女性のジャケットが採用されました。97年にBMGからCD化されてい、僕が所有しているのもその97年の輸入盤CDです。ボーナストラックを付けて国内盤も出ているはずです。年代ものなので、録音が悪く、バカラック入門にはあまり適しませんが、ジャケットが良いので、つい手が伸びてしまう作品です。






090906_son_toden_SDIM0314


≪ Wives and Lovers ≫  by  Jack Jones

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2009/09/06 | Comment (6) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Benjamin Herman Quartet @ 東京ジャズ2009 Circuit

   ↑  2009/09/05 (土)  カテゴリー: live report

 Tokyo Jazz 2009Benjamin Herman_DIM0229

東京国際フォーラムの広場で開かれている東京ジャズ2009 CIRCUIT に、今日夕方、家族3人で行ってきました。

ネオ屋台村で妻と息子が夕ごはんを食べている間に、僕はライブ鑑賞だ~、という魂胆だったのですが、思惑は無残にも打ち砕かれ、10分もしないうちに子供が飽きてしまい、ライブどころじゃなかった。

結局、近くのレストランで食事をして帰ってきてしまいました。子供には屋台に並ぶエスニックな得体のしれない食べ物が怖かったらしく、全然食べなかった。まあ、仕方ないね。

この写真をステージ後方からとっていたら、隣をピーター・ビーツが通り抜けた。すれ違いざまに目が合ってしビビってしまったけど、すげ~デカい人で、身長2mぐらいありそうだった。あれならピアノ巧いのも当然だよな~。

東京ジャズcircuit3_SDIM0252

 今日の東京ジャズの昼の部と夜の部をぶっ通しでNHK FM で放送しているので、雑用をこなしながら聴いているけど、やっぱり今年は観に行かなくてよかったと胸を撫で下ろしています。

たぶん、午後の部のジョン・スコの演奏で眠気が襲い、東京スカパラで腹が立ち、ジョージ・クリントンを聴きながら呆れかえり、夜の部のオープニングで登場したメロディー・ガルドの陰気くさい歌声を聴きながら、熟睡してしまい、隣の人に迷惑をかけていただろうから。

車で銀座を通り抜けているころ、FMから聞こえてきたジョージ・クリントンの音楽に対して妻が、「これもジャズなの?」 と聞いてきたから、さあ大変。どうして 『 東京ジャズ 』 に古希まじかのPファンクの御大が登場しなければならないのかを、熱く語ってしまいました。

今頃、バティスト・トロティニョン様も、この日本のジャズ・イベントの奇妙な出演者を見て、怒っておられることでしょう。なんで上原が5000人の観客の前で演奏できるのに、この私が100人足らずの通行人相手に演奏しなきゃならないんだ!ってね。

国際フォーラム_SDIM0258



今、FMではマイク・マイニエリ、スティーブ・ガッド、トニー・レビン、ウォーレン・バーンハート、デヴィッド・スピノザによるセッション・バンド( だろう, どうせ ) 、L' Image ( リマージュ ) の演奏を放送しています。
ヌルい。強烈にヌルい。ガッドはもう昔のようには叩けないのか!?  ガッドの体力に合わせた選曲だな、これは。考えて見たら、若作りなのでつい年齢を忘れてしまうけど、マイニエリだって70歳すぎたおじいちゃんだもんね。これも仕方ないことだね。 


国際フォーラム案内所2_SDIM0262
SIGMA DP2  F3.2 1/50秒 ISO400  プログラムAE 24.2mm HI Auto  SSP3.5

  
東京ジャズ2009  テレビ放映予定

BS hi :  9月28日~10月1日
BS 2  :  10月6日~10月9日

 

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2009/09/05 | Comment (12) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

愛用の音楽プレーヤーはコレ!

   ↑  2009/09/05 (土)  カテゴリー: audio

iPod touch_SDIM0213

 iPod touch 32GB 
iPod touch はこれが2台目。第一世代はお金をけちって8GBを買ってしまい後悔したので、第二世代は32MBを買いました。僕にとっては一番面白いおもちゃです。ちょっとした空き時間にポケットから取り出して Wi-Fi でネットにつないでyoutube観たり、iTS で曲を買って聴いたり、とにかく暇つぶしに最高です。
最近は東芝のネットブック,
Dynabook UX を買っちゃったので、外出時に iPod を取り出す機会は減りましたが、でも、やっぱり触って弄る楽しみはアップルでしか味わえません。

Kenwood  MGR-A7_SDIM0222

 KENWOOD  Digital Audio Recorder MGR-A7
とにかく、この MEDIA Keg は音がイイ。多少値段は張ったけど大満足なプレーヤーです。今、流行りのデジタル・レコーダー機能も付いています。頭のところに Rt Lt Center の3つのマイクが付いています。録音形式は44.1kHz/48kHz、16bitの高音質リニア PCM ( WAV ) と WMA で、マイクに特徴があり無指向性ステレオマイクと単一指向性センターマイクの3マイクでそれぞれ、または録音環境に組み合わせたセッティングが選べます。内蔵メモリは2Gですが、SDが使えるので全く問題ありません。というか、SDの交換でいくらでも音楽が聴けるのが嬉しいですね。iPod もそうして欲しいけど、むりだろうね。という訳で、いろいろと重宝している名品です。

Victor XA-C210_SDIM0223 
 

 Victor Digital Audio Player XA-C210  
このプレーヤーもステレオマイクが付いています。どうしてマイク好きかと聞かれても困るのですが、いろいろと事情がありまして・・・(゚_゚i)  会議や学会のときに重宝してます、ハイ。
ラジオも聴けるので、今はほとんどラジオとして使用しているんです。僕はけっこうラジオ好きで、特に NACK5 のファンです。J-WAVE や TOKYO FM のような洒落た番組はどうも居心地が悪いのですわ。田舎のおばちゃん、おっさんも聞いていそうな埼玉のNACK5 が安心して聴いていられます。


iPod 20GM_SDIM0221 

 iPod 20GB ( 第4世代 )
完全に市場から姿を消した第4世代。今時こんなの使っている人いないよな~と思っていたら、同僚の中に第2世代をつい先日まで使っていた人がいて驚いた。
こんな重たくてデカイのを今更使う必要なないのですが、このボディーやクリックホイールの滑らかな質感がなんとも言えず好いんですよね。それから ≪ カチ、カチ ≫ というクリック音やスクロール音も気持ちイイので、たまにイジってます。


iPod nano ニセモノ_SDIM0224

 iPod nano 8MB の 偽物 

nano のパチモン。秋葉のちゃんとしたお店で購入しました。中国製の iPod のパチモンは多種流通していますが、これは一見してニセ物とわかる粗悪品ですね。それでも5000円ぐらいしたから、考えてみれば高い買い物です。話のネタにと思ったけど、やっぱりお金をどぶに捨てたようなもんです。

一応、ちゃんと8MBは搭載されてたのが救いですしょうか。見てのとおり、モニター部が微妙に左に寄っているのがなんとも気持ち悪いです。それから、クリックホイール風に見えますが、実はただの四方向のボタンで、ちょうど iPod の第一世代、第二世代のときの円形ボタンと同じです。

そんなしょぼいパチモンの割には、動画も見られ( amv video ) 、写真やテキストまで閲覧が可能ですし、FMラジオもついて、録音も可能・・・と、本物よりも多機能なのが、なんだか嬉しいのですが、これが使ってみると音が滅茶苦茶悪くて、イヤホンで聴いていると数分で頭が痛くなってくるのが致命的。

結局、数数日使っただけで、そのまま引出の奥に埃をかぶって眠っていたのを、思いだして引っ張り出してきました。よい子のみなさんは、絶対 iPod のパチモンは絶対買っちゃいけませんよ。

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2009/09/05 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Baptiste Trotignon Trio @ Marubiru 東京JAZZ 2009 CIRCUIT

   ↑  2009/09/04 (金)  カテゴリー: live report

090905_東京ジャズSDIM0183

  
毎年、この季節になると楽しみなのが有楽町の国際フォーラムで開かれる 『東京JAZZフェスティバル』

今年も今日から始まっていますが、個人的には今年のプログラムは魅力に欠けるような気がしているので、パスしようかと思っています。

でも、 『 東京JAZZ 』 の関連イベントとして開催される 『東京JAZZ  CIRCUIT 』  は欧州のマイナーなミュージシャンが毎回登場するので、むしろこちらのほうが秘かな楽しみだったりします。

昨年はフランスのビッグバンド、Paris Jazz Big Band のニコラ・フォルメルが来日して、ごくごく一部のファンの熱い声援に応えて、馬鹿テクぶりを披露してくれました。

今年はなんとバティスト・トロティニョン  ( Baptiste Trotignon, 1974~ ) ( 前項 )が来日し、今日と明日の二日間、丸ビルのキューブ広場でミニ・ライブを開いてくれました。

本日は7時からでしたので、仕事を6時40分に終わらせてタクシーで駆けつけ、ぎりぎりセーフ。立ち見になってしまったのは仕方ありませんが、大好きなトロティニョンが聴けて大満足でした。しかも無料ですからね。感謝です。

会場はショッピング・フロアのど真ん中ですので、音楽を聴く環境としては最悪で、まあ、話し出すと怒りがこみ上げてきてしまうので全てやめておきますが、なんといってもあの悪環境の中で演奏しなければならないトロティニョンが気の毒で仕方ありません。

明日と明後日はオランダのミュ-ジシャンが国際フォーラムの広場でライブを開きます。ティネカ・ポスマ、ニュー・クール・コレクティヴ、ベンジャミン・ハーマン、ピーター・ビーツ、ロブ・ヴァン・バヴェルらが出演します。これはもう凄すぎのプログラムですね。

個人的にはベンジャミン・ハーマンとニュー・クール・コレクティヴをぜひ観てみたい。本当はいくらはらってもいいからちゃんとした小さな箱で観てみたいです。

ところで、明日の『東京JAZZフェスティバル』 をNHK-FM で午後時15分から午後11時まで生放送しますね。毎年やっているのですが、今までなかなか録音 (  今でもエアチェックって云うのかな? )  することもできなかったのですが、今年はぜひぶっ通しで録音したいと思います。

090905_USB Radio_SDIM0201



というのも、半年ほど前に このUSB Radio チューナーを買ったのです。いろいろ検討してこれが一番感度が良さそうだったので買ったのですが、ほとんどノイズも乗らず、とりあえず満足しています。F型端子からミニプラグへ変換するアンテナ整合器を買ってきて、本体と部屋に来ているテレビのアンテナ端子を繋いで使っているのですが、こうして使うとノイズが入らず非常にきれいに録音できます。

もともとNHKの英語番組を録音するために買ったのですが、FMの音楽でも十分使えます。


    

    

USB Radio

付属ソフトのインターフェイスこんな感じ。いたってシンプル。DVDレコーダーのように番組予約ができます。再生スピードも ×0.5,×0.8,×1.0,×1.2,×1.5 と変えられますので、語学勉強にも便利です。S/N比も右上に表示されます。

このノバックの 『 FM Mate 』 は、VHFアンテナをFMアンテナ代わりに使えることが重要で、それにより室内での安定した受信が可能となるわけだね。屋外で使うには大きいので向かないけど、室内限定で使うには一番よいかも。

この種の USB Radio では ブリンストン・テクノロジーの 『 デジ蔵Radio 版 』 、ロジテックの 『 PCラヂオ 』 などもありますが、そのあたりの比較レポートは ASCHII のこちら にありますので、興味のある方はどうぞ。



 



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2009/09/04 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

James Carter / Heaven on Earth

   ↑  2009/09/03 (木)  カテゴリー: tenor

james carter heaven on earth



≪ フリー経由でスイング黄金時代とファンクを直結するという、多くのジャズメンの夢と欲望をかなえうる逸材。≫

これはフランス文学者でスイングジャーナルのレビュアーとしてもおなじみの中条省平氏が、ジェームズ・カーターを称して言った言葉です。思わず膝を叩いてうなづいてしまうような、カーターの本質を鋭く突いた表現だと思います。

また同氏はカーターのことを、80年代以降のもっとも力量のあるミュージシャンであると高く評価しており、その点に関しては僕も素人で僭越ではありますが、同感します。

ただ、どうも僕個人としてはカーターのことが好きになれないのです。

ご存じのように彼はあらゆる管楽器を自由自在に操ることができるマルチリード奏者です。ソプラノやテナーは朝飯前で、それ以外にもアルト、バリサク、バスサク、バスクラ、さらにはフルートと、何でも御座れの多芸さぶりを披露します。しかもどの楽器を吹いても滅茶苦茶ウマイ。

しかしながら、管楽器すべてを自家薬籠中のものとしている点では高く評価はできるものの、今一つ焦点が定まらないのはいただけない。アルバムの中で目まぐるしく楽器を持ち変えるので、最後には今なにを吹いているのかわからなくなり、聴き手が混乱してしまうこともしばしばあります。

そればかりか、その音楽スタイルまでも次から次へと変えるのには正直、これ以上ついていけませんわー。カーターさん、てな感じ。

アルバムごとにコンセプチュアルにスタイルを変えるなら、まだ解る。しかし、一枚の作品のなかでスイングする曲があったかと思うと、フリーの曲が次にでてきたり、果てはコテコテのブルースで永遠ソロをとったり・・・と、アルバムを通してのトーナリティーが全然見出せなくて、聴くうちに結局疲れてしまうわけです。

まあ、百歩譲って、曲単位でのバラエティは飽きさせないための常套手段だということにしましょう。しかし、一曲のなかでのソロだけに目を向けても、ベン・ウェブズター風に朗々と吹いていたかと思うと当然エリック・ドルフィーのようなフリーキーなフレーズやフリークトーンを過剰に用いて、聴き手を軽くイラっとさせるあたりは、容認するわけにはいきません。

この ≪意外性 ≫は、本来ジャズにとって非常に大切な構成要素であるはずです。心地よく裏切られるストーリー展開、脳をいじめられる快感みたいなものは、即興演奏にその本質を置くジャズの醍醐味であるわけですから。でも、カーターの奏でるジャズの意外性は、あまり心地よく感じたためしがないのです。困ったものです。これは個人の感性に因るものなので仕方ないことですが。ブツブツ。

と云う訳で、ブツブツ言っているうちにジェイムズ・カーター氏の新譜が到着してしまいました。でもって、あまり好きでもないのにまた懲りもせず買ってしまいました。

本新作はメデスキー・マーティン&ウッドのオルガン奏者、ジョン・メデスキーを迎えての双頭プロジェクトです。他のメンバーはアダム・ロジャーズ ( g ) , クリスチャン・マクブライド ( b )、ジョーイ・バロン ( ds ) というクインテット編成。それぞれが自身のバンドを持つ一国一城の主であり、その意味ではこのギグのために集まったオールスター・バンドといってよいでしょう。ライブ会場となったのはニューヨークのBlue Note。

そこで思い出すのは2005年に本新作と同じ Blue Note Club で録音されたオルガン・トリオの実況盤 『 Out of Nowhere 』 という作品ですね。オルガンがジェラルド・ギブス ( Gerald Gibbs )、ドラムスがレオナルド・キング ( Leonald King ) 、それにゲストであのジェームズ・ブラッド・ウルマー ( James Blood Ulmer ) とバリトンの ハミエット・ブルイエット( Hamiet Bluiett ) が加わったブルージーかつアーシーなセッションで、なかなか良い作品でした。 

でも、そのオルガン・トリオとは会場もメンバー構成も似てはいますが、今回の作品のほうが役者は一枚も二枚もウワテのようです。


冒頭曲 《diminishing》 はジャンゴ・ラインハルトの曲。カーターは2000年にジャンゴに捧げた作品 『 Chasin' the Gypsy 』を制作するほどのジャンゴ敬愛者なので、ジャンゴの曲を頻繁にレパートリーにしているのですが、ここでは《diminishing》 の原旋律とリズムを完全に解体し、ファンク・リズムに乗せて再演しています。

まずは挨拶代わりにメンバー全員のソロ回し。ヘッドフォンで聴くと、メデスキーのハモンドB3 の音が左右にグルグル行ったり来たりしてナンカとっても気持ちイイぞ。

アダム・ロジャースはギターを歪ませてまるでジョン・スコみたいにアウトしていますね。彼はメインでギブソンES-335 を使用しているが、おそらくここではサブのテレキャスターを弾いているのだろう。

バラードの M-3 《 Street of Dreams 》 では、カーターの十八番であるベン・ウェブスターばりのオールド・スタイルで朗々と歌い上げている。メデスキーもそれに合わせて、ジャック・マグダフみたいなブルージーなバッキングで答えている。ここでのマクブライドのウッド・ベースでのソロもとんでもなく速くて驚きを隠せません。


冒頭から4曲目まで、カーターはずっとテナーを吹いています。5曲目でやっとバリサクに持ち替え、最後のタイトル曲《 Heaven on Earth 》 でさらにソプラノを吹いているのですが、このくらいの持ち替えならそれほど気になりません。バス・サックスやバス・クラの曲がない分、本作はずいぶんと聴きやすい仕上がりになっています。カーターもあまりぶち切れるソロを取っていないし、単純に楽しい作品です。作品の質としては前作の『 Present Tens 』 のほうが遥かに上だと思いますが、このライブ盤もなかなか楽しめますね。
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2009/09/03 | Comment (7) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Assaf Hakimi / Some Other Day

   ↑  2009/09/01 (火)  カテゴリー: bass
assaf hakimi



イスラエル出身で現在はニューヨークで活躍中の左利きのベーシスト、アサフ・ハキミ ( Assaf Hakimi , Jeeusalem , 1977~ ) の自主制作によるデビュー作。同郷のサックス奏者、エリ ( イーライ ) ・デジブリ ( Eli Degibri , 1978~ ) が参加しているので買ってみた。イーライはデビュー以来の大ファンで、ずっと追いかけてきたミュージシャンだ。

ドラムはニューヨーク界隈で超売れっ子のクラレンス・ペンが担当している。

それ以外のメンバーであるトロンボーンのジョナサン・ヴォルツォク ( Jonathan Voltzok , 1983~ ) とピアノのアロン・ヤヴナイ ( Alon Yavnai , 1969~ ) は全く聞いたことのないミュージシャンであり、その点が不安だったのだが、結果的にはこの無名のイスラエル人ふたりが非常に素晴らしく、思わぬ収穫となった。
 
全9曲で、うち7曲がハキミのオリジナル。非4ビートが主体で、一曲だけエレクトリック・ベースを弾いている。

同じイスラエル出身のベーシストではすでにニューヨークで確固たる地位を築きあげているアヴィシャイ・コーエンやオマー・アヴィタルらがいるが、彼らに比べるとハキミのスタイルはとてもオーソドックスであまり個性は感じられないし、とくべつ技巧的であるわけでもない。容姿のアクの強さとは対照的に、拍子抜けするくらいソロも地味なのだ。がしかし、哀愁美漂うジューイッシュ・メロディをベースにしたコンテンポラリーなオリジナル曲はどれも素晴らしく、そこに彼の強みがあるのではないか。

イーライはいつになく激情的に吹きまくる。ねじれるアウター・フレーズに時折哀愁漂う耽美的フレーズをちりばめ、アドリブを構築していく様は圧巻だ。基本的にはマーク・ターナーやジョシュア・レッドマンらと同じ言語でジャズを語っているのだろうが、音色が彼らよりずっと雄々しく豪快なのが素晴らしい。イーライを聴くとマーク・ターナーやジョシュア・レッドマンのサウンドが女々しく感じられるほどだ。

そしてイーライに負けず劣らず素晴らしいソロを聴かせてくれるのが前述トロンボーンのジョナサン・ヴォルツォクとピアノのアロン・ヤヴナイの二人。

ヴォルツォクは2004年に母国イスラエルを離れ渡米し、現在はニューヨークを中心に活躍している新進気鋭のトロンボニスト。スライド・ハンプトンとの2管編成でリーダー作も制作しているようだ。イーライとのアドリブ合戦ではやはり楽器の性格上、どうしても見劣りするが、それでも正確なタンギングにより16分音符の連なるパッセージも歯切れよく吹き切り、技術力の高さを見せつける。また、M-3 ≪Sara ≫ のようなバラードでも、メロディーラインの深くエモーショナルが表現が素晴らしく、聴き手を魅了する。

つづく。
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2009/09/01 | Comment (6) | Trackback (2) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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