雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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2009年極私的愛聴盤_その参_サックス編

   ↑  2009/12/30 (水)  カテゴリー: diary

george garzone_among friends. George Garzone / Among Friends ( amazon )
2009  stunt 
 
全体にスローからミディアムの静かで優しい曲で構成されたボストン派の重鎮、ジョージ・ガゾーンの最新作。 ガゾーンの深みのあるテナーとスティーブ・キューンの繊細なピアノの対比が美しく、ポール・モチアンが奏でるデジタル化不能な有機的シンバル・ワークも見事。兎にも角にも、この3人の古色蒼然とした滋味溢れる音色にうっとりさせられる。 ベースがデンマーク出身の今話題の精鋭、アンダース・クリステンセンというのも魅力的です。デビュー作にして最高傑作である 『 Alone 』 に匹敵する出来の良さだと感じました。



Donny_McCaslin--Declaration Donny McCaslin / Declaration ( amazon )  
2009  Sunnyside 
ドニー・マッキャスリン の通算8作目、 Sunnyside からの第3作目となる最新作。 ブルックリン派(今や死語か)の急先鋒としてややメインストリームから外れたポジションで活躍してきた彼を意識しだしたのは、デイヴ・ダグラスの 2007年盤 『 Meaning & Mystery 』 を聴いたころから。身悶えするようなコークスクリュー・フレーズ炸裂のソロを聴いて、一気にマッキャスリンのファンになりました。現代NYテナー界において、マーク・ターナーやクリス・ポッターがファースト・ラインだとすれば、シェイマス・ブレイクやこのマッカスリンがセカンド・ラインといったところでしょうか。要注意。



chris potter underground Chris Potter Underground / Ultrahang  ( HMV )
2009  artistShare
ベースレス変則編成のファンク・ユニット  “ Underground ” 名義の第三作目。多言無用。兎に角メチャクチャかっこいい。ある程度ジャズを聴いてきて、でも最近はマンネリでジャズを聴くモチベーションがちょっと萎んじゃっている倦怠するジャズ・ファンがもしも 「 僕はこの先、何を聴いたら幸せになれますか? 」 と尋ねてきたら、何も言わずにクリポタの作品を2,3枚渡すことにしている。まあ、そんな奴は今だ現れないけどね。クリポタが凄いな~と感じたのは2004年のヴァンガードでのライブ盤 『 Life 』 あたりからだけど、レトロスペクティブに視ると、あれは単なるエピローグに過ぎなかったのね。現代最高のテナリストだわね~。やっぱ。クネクネ、ウネウネ、ク~、タマラン!!


SeamusBlake-LiveInItalySeamus Blake / Live in Italy  
2008  jazz eyes
シェイマス・ブレイクの通算7作目となるイタリア・ツアーの実況盤2枚組。 混沌と秩序の間を行き来しながら進化し続けるNYコンテンポラリー・ジャズの今の音が聴ける極めて刺激的なライブ音源であり、本作は間違いなくシーマス・ブレイクの最高傑作だ。一度聴いたら病みつきになること必至 !! 今年はCriss Cross からも新作 『 Bellwether 』 を出していて、そちらも出来はイイのですが、やっぱりこのライブの高揚した演奏にはかないません。個人的には今年は茶水のNARUでシェイマスを観られたのが嬉しかったです。EWI が巧く鳴らず、苦戦する姿がけっこう可愛かったな~。シェイマスもひとの子だぁ~。
 


max ionata inspirationMax Ionata Quartet featuring Fabrizio Bosso / Inspiration ( amazon ) 2009  Albore Jazz
今までは一部の熱心なイタリアン・ジャズ・ファンの間ででしか語られえtこなかったマックス・イオナータの本邦デビュー盤。紹介してくれたのはイタリア・ジャズ専門レーベル Albore Jazz 。カルテットを謳っているけど、5曲でファブリツィオ・ボッソが客演しているのが嬉しい ( 一部、嬉しくないファンもいますが ) 。マックスのスタイルは、50年代から60年代にロリンズ、コルトレーン、あるいはズートらが創作したイディオムを自由自在に使いこなしながらもそこに現代の革新性を織り込んだある意味シンプルでオーソドックスなものです。しかし伝統のなかに息づく革新性と云うか、革新の中に息づく伝統の重要性と云うか、そういうミクスチャー感覚が絶妙なのです。やや懐古的なスタイルであることは否めませんが、そのあたりの方向性が現代のイタリアン・ジャズの本流であるのかもしれません。







“ サックス編 ” と云いながら全部テナーでした。今年はアルトで目立って良かった作品はなかったです。なにかあったら教えてください。 上記以外では、先日ちょっと取り上げた ヤン・ハルベック ( Jan Herbeck ) の 『 In The Still of The Night 』 や フレデリク・リンドバーグ ( Fredrik Lindborg ) の 『 The One 』 などが良かったです。両方とも極めてオーソドックスなスタイルで刺激は皆無ですが、たまに聴くと心の芯から温まってくる感じがして、なかなか良いです。

個人的には今年出たジョシュア・レッドマンやブランフォード・マルサリスの新譜は、凄いとは思いますが、実際にトレーに乗る機会は少なかったのでここでは取り上げませんでした。

ということで、明日はトランペット編とその他編に行きます。

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2009/12/30 | Comment (11) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

物欲生活 iPod Classic 160G + Headphone Amplifier AT-PHA30i

   ↑  2009/12/30 (水)  カテゴリー: 物欲生活

iPod classic5

 先日、iPod用トランスポート ONKYO ND-S1 を購入した時にも書ましたが、僕の場合、最近はiPod で音楽を聴くことが圧倒的な比重を占めるようになってきています。なので、出来るだけ手持ちの音楽資源 ( LPは無視するとして、CD4000枚 ) をiPod に集約しようと思い始めました。すると、いままでの iPod Touch 32G では容量不足なのは明らか。ということで、自然に気持ちは現在のDMP界最大の容量を誇る iPod Classic 160G に移っていき、とうとう、買ってしまいました。物欲は次々と感染していくもんですね。でもまあ、2万ちょっとの出費ですから、安いもんです。

昔は HDD 採用の iPod はフラッシュメモリ採用の iPod よりも音質的に不利だとか、HDDの回転のノイズが耳触りだとか言われていましたが、今回、iPod Touch と比べても音質的にも同等だし、本体からの音も聞えません。まあ、ちょっと重たいのは仕方ないですが。今後、フラッシュメモリの大容量化と低コスト化が進めば、Classic のようなHDD型の DMP が絶滅するのでしょね。そういう意味では貴重な逸品です。

さて、これでいくらでもリップしたCD音源をiPod にため込めるぞ~と思ったのですが、はて、エンコードは何にしようか?と迷いました。iPod Classic のコマーシャルなどでは、160Gで40,000曲!! なんて宣伝しているけど、あれはmp3 の 128kbps でエンコードした場合ですから、参考になりません。

当然、理想的には非圧縮のWAV で保存すればよいのですが、WAV で記録するとCD一枚が700MB として、160GあってもCDが200枚ちょっとしか入らない。これじゃ全然実用的じゃないし、PCでも取り扱いも不便。 Appleロスレスも良いのだけれど、それだと、僕が所有するKENWOOD MGR-7 ( これがすごく音が良い!! ) などの他のDMPが使えないし、また、オンラインストレージにもアップロードできない、などと不便極まりないので駄目。

結局 mp3 でいいか~、になっちゃったのですが、それじゃ、ビットレートはどのくらいが適当なのか、と迷いだししてまい、それじゃ自分の耳で確かめるのが一番と、昨夜、96kbps からマックスの320kpbs までいろいろ試してみました。

使用したプレーヤーは iTune9 。 96kbps は明らかに高音域がカットされて抜けが悪く、もこもこした感じがするのは明らかなのですが、128kbps と160kbps 、あるいは192kbps だとその差がはっきりしません。一般的にも192kbps あれば十分ということになってますが、192kbps と320kbps とのファイルサイズ比は1:1.6~7 程度であるし、320kbps でアルバム一枚エンコードしても140~150MB 程度なので、どうせならということで、ビットレートは320kbps を使用することにしました。まあ、僕はあまり音質にはこだわりがないのでこれで十分との判断です。mp3 ( 320kbps ) の音源を使えば、 iPod Classic 160G に約1000枚流録できる計算です。手持ちの4000枚全てを入れるわけではありませんので、これで十分でしょう。

Audio Technica headphone amp3

 

 

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2009/12/30 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

2009年極私的愛聴盤_その弐_ピアノ編

   ↑  2009/12/29 (火)  カテゴリー: diary

 
                                                                         vincenzo danise     Vincenzo Danise  /  Immaginando un trio, vol.1 ( HMV )
2009  Egea RADER
DU山本隆氏が熱く紹介していたので買ってみたら、これが今年一番の大当たり!!。ナポリ生まれの若手らしいのですが、詳細は不明。ジャズのキャリアは10年ちょっとあるようです。何処かに「ピエラヌンツィ文脈の抒情溢れる~」と書かれていましたが、絶対違うと思う。むしろジョバンニ・ミラバッシに近いテイストを持っていると思うのだが。澤野でもアルボーレでもいいから、ぜひぜひ、国内盤を出してくれ~。 ちなみに、保存用、友人配布用にもう2,3枚買おうと思って、今日、茶水のDU行ったけど、すでに品切れでした。



enrico pieranunzi dream dance3 Enrico Pieranunzi / Dream Dance ( amazon )
2009  CAM JAZZ
Cam Jazz におけるピエラヌンツィの作品は、音楽的にも音質的にも甘い作品が多く物足りなかったのですが、今作はだいぶ骨っぽくなって聴きごたえが出てきました。サウンドの質感もより硬質です。 フリーっぽい展開をみせるM-1。凛と張り詰めた余韻がたたまらなく美しいバラード M-3。マーク・ジョンソンの素晴らしソロが印象的な哀愁ラテン・ナンバーM-4。ノーブルでエレガントな香りを放つワルツ M-5 。まさにエンリコ芸術の真骨頂ともいうべき陰影深き静謐な音世界が繰り広げられる M-6 ・・・と、曲調が多彩で、しかも捨て曲なし。これはエンリコ・ファンならずとも必携・必聴の大名盤です。家宝になること間違いなし!!! 


eric reed stand2Eric Reed / Stand!  ( amazon )
2009 WJ3
年末恒例の 『 Jazz Bar 2009 』 を買ったら、このアルバムから ≪ Adoration ≫ が選曲されていました。軽快なラテン・ナンバーですが、このアルバムから一曲を選ぶとき、この軽快なラテン・ナンバーを選ぶとは、いかにも寺島氏らしいな~と思いながら楽しませてもらいました。  寺島氏が云うように、いつもはまじめ一辺倒のエリック・リードが、今回はとっても色気があります。マッコイ風なイケイケ・モードもあれば、哀愁美溢れるラテンや、しんみりバラードありと、とっても色彩感豊かな作品で、きっと万人が楽しめる作品だと思います。 個人的にはエリック・リードの最高傑作と考えます。

 

jeremie ternoy2Jeremie Ternoy / Bloc  ( amazon )  
2008  Zig Zag Territoires
フランス人ピアニスト、ジェレミー・テルノイも、上記のヴィンチェツォ・デニース同様、今年の最大の収穫です。彼にとっては第二作目となる本作は2008年の作品です。でも僕は今年知ったのでここで取り上げます。重厚でアグレッシブな演奏をするピアニストで、変拍子を多用した複雑怪奇な曲展開はプログレッシブ・ロックの要素も窺えます。テクニック偏重主義のファンに大ウケするはずです。ヘルゲ・リエン、ティグラン・ハマシアン、エヴジェニー・レベデフなどの演奏を彷彿させるハードコアなスタイルで、その手が好きなファンには大推薦です。

 

jan lundgren european3 Jan Lundgren Trio  /  European Standards 
2009  ACT 
スウェーデンの貴公子、ヤン・ラングレン の ACT第三弾にして初のピアノトリオ作品となる最新作。 彼に対しては“自己のスタイルを変えられない優等生”という先入観があったが、今回はそんな既成の殻を見事に、しかもスマートにカッコよく脱ぎ捨てることに成功しています。「 ラングレンは好きだけど、最近の彼はマンネリでちょっとねェ 」 と思われているファンも必ずや満足されるであろう出来の良さです。今までの代表作と賞されていた『 Swedish Standards 』や『 Landscapes 』よりも断然イイです。






上記の5枚以外でも頻繁に聴いたアルバムはたくさんあります。いくつか挙げると、

ケビン・ヘイズ ( Kevin Hays ) の 『 You've Got A Friend 』 ( Jazz Eye ) 、
ジェームズ・ピアソン ( James Pearson ) の 『 Swing The Club 』 ( diving Duck ) 、
ミシェル・ビスチェリア ( Michel Bisceglia )  の 『 Invisible Light 』 ( Prova ) 、
外山安樹子 の 『 All Is In The Sky 』 ( YPM ) 、
マイク・ロンゴ ( Mike Longo ) の 『 Sting Like A Bee  』 、

など、どれも素晴らしい作品でした。

今、現在聴いているのは昨日、HMVからやっと届いたばかりのエルンスト・グレルム ( Ernst Glerum ) の “ レトロなバス” の第三弾 『 57 Variations 』 です。今回はピアノを弾かずに、本業のベースに専念しています。ピアノはリューベン・ハイン  ( Ruben Hein ) という若手ですね。今回も出来はイイです。ちょっと硬質かつ重厚で、しなやかさに欠ける作風ですが。
録音もよくて、しばらくは飽きないで聴けそうです。

ernst glerum 57variations 

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2009/12/29 | Comment (21) | Trackback (3) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

2009年極私的愛聴盤_その壱_ヴォーカル編

   ↑  2009/12/28 (月)  カテゴリー: vocal

今年も残すところあと3日。今年を振り返ってみると、ジャズへの思いは変わらないものの、ジャズの聴き方が変わってきた一年だったように思います。先日、『 iPod 用 デジタルメディアトランスポート ONKYO ND-S1 』 のところでも書いたように、 今年はネット配信される音源を聴く機会が増えました。家でもほとんどCDプレーヤーの電源を入れることがなくなり、ONKYO ハードディスク・コンピューター HDC-2.0 から直接アンプ ( Laxman L-570 ) →スピーカー ( KEF 105/3S ) とつないで聴くことが多くなりました。これから先、ますますその傾向に拍車がかかることは間違いないでしょう。いずれ、地球上のすべての音源が配信されるようになり、CDは姿を消す日が来るのでしょうか?

さて、今年も一年を振り返りながら、印象に残った愛聴盤を棚から引っ張り出して、聴いてみましょう。
まずはヴォーカル編です。はじめがヴォーカルと云うのも変ですが、ヴォーカルは苦労せずにすぐに選盤できるので、とっかかりとしては楽です。ヴォーカルほど人の好みが分かれるジャンルはありません。巧い下手以前に、好きな歌声かどうかが判断の基準にどうしてもなっちゃいます。出だしの数秒で、これは駄目かイイかがおおよそ分かっちゃうのは、ヴォーカルぐらいでしょう。

そんなわけで、かなり偏った好みが反映されちゃいましたが、参考にしていただければ幸いです。

nicoleherzog2Nicole Herzog / Time Will Tell  ( amazon )
2008  TCB

スイスで活躍する歌手、ニコル・ハーゾッグ ( 1983~ ) 。この容姿にしてこの声、といった感じのキュートでチャーミングな歌声です。でも今やはりのフォークやカントリー寄りのボーカルではなく、しっかりジャズしてます。

ジャズしていると云えばバックのホーン・アンサンブルはめちゃくちゃかっこいいです。このアルバムの魅力の半分はホーン・アレンジにある、と云っても過言ではありません。







Melissa Pace TannerMelissa Pace Tanner / Calm & Carefree ( amazon )
2009 自主制作

レコード店で手に取ったとたん、男性特有の脊髄反射によって買物かごに入れてしまった衝動買いアルバム。でも、これがなかなかの作品で、好みに合致しました。ハスキーなベルベット・ボイスで耳元で囁かれているような近接マイクで撮られているのでしょう。非常に生々しい息遣いが聴こえてきます。全くの初見の歌手ですが、彼女のWeb Site によると、イスタンブールのアンカラ生まれで、米国育ち。もともとはユタ大学でミュージカルを学び、テレビの女優やコマーシャルの仕事をしいましたが、最近はユタのソルトレイクシティーに家族三人で住み、ジャズに専念しているらしいです。今作は自主制作盤の第二作目です。デビュー盤も欲しいな~。





sophie milmanSophie Milman / Take Love Easy  ( amazon )
2009 Koch

ベタな選盤で申し訳ないが、やっぱり彼女は巧いので取り上げます。ロシア生まれの歌手、ソフィー・ミルマンのサード。圧倒的な歌唱力に平伏すのみ。ハスキーな歌声も好み。ピアノ・トリオ+α のシンプルな編成に、これまたアレンジも至って普通。ソフィーの歌声の魅力を最大限に引き出す戦略でしょうか。売れるべくして売れた歌手と云えるでしょう。私など、冒頭曲 ≪ Beautiful Love ≫ の出だし3秒で秒殺されました。







rachael price the good hoursRachael Price / The Good Hours  ( amazon )
2008  Claire Vision Productions

レイチェル・プライスは、オーストラリア生まれのテネシー州ナッシュビル育ちの23歳。この女性もミルマンさんと同様、現代のジャズ・ヴォーカルの王道を行くような正統派です。決してシャウトするような歌い上げ方はしませんが、しっかりリスナーの心に染みいる説得力を持っています。声的にもミルマンに近いかも。そして、今作は彼女のサードで、地元ナッシュビルとボストンで録音されています。サポートするのは、ウォーレン・ウルフのピアノ・トリオ+α 。そう、いつもはヴィブラフォンを弾いているウルフがここではおもにピアノを弾いています。エディ・コスタをはじめ、ピアノを弾くヴィブラフォン奏者って珍しくないですが、それにしても歌伴が巧すぎです。ちょっと驚きの一枚です。Official Web Site はこちら



sofia finnila Sofia Finnila / Everything I Love ( amazon )
2009 ZOUNDS

今年、一番聴いたのがこのフィンランド出身の歌手ソフィア・フィンイラ ( 1970~ ) 。猫なで声のぶりっこ歌手でもなく、かといって、力強く歌い上げるわけでものなく、僕にとってはこのくらいが聴き易い。ちょっとハスキーがかるところも好み。高音域では、透明度を高めていくあたりもイイ感じ。
バックを務めるのは Five Corners Quintet のピアニスト、ミカエル・ヤコブセン ( Michael Jacobson ) やフィンランドを代表する名ドラマー、ユキス・ウオッチラ ( Jukkis Uotia ) と、サポート陣営も豪華。ストリングが入る曲もあり、とってもムーディーです。発売したのは須永辰緒氏が主宰するレベール、ZOUNDS 。





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2009/12/28 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Dana Hall / In The Light

   ↑  2009/12/27 (日)  カテゴリー: drums

dana hallDana Hall / Into the Light ( amazon )
2009  Origin Records 82547
星1つ星1つ星1つ星1つ星半分

Dana Hall ( ds )
Bruce Barth ( p )
Rodney Whitaker ( b )
Terell Stafford ( tp )
Tim Warfield, Jr ( ts )



とりあえず、簡単にメモを取っておく。


先日もヴァンガード・ジャズ・オーケストラで Blue Note Tokyo に来ていたトランペッター、テレル・スタッフォード ( Terell Stafford, Miami  ) 買いしたアルバム。主役はドラマーのダナ・ホール ( Dana Hall ) 。以前からテレルの作品にも参加していて、その激しい叩きっぷりに惚れ込んでいたが、今作は彼のデビュー作。

これがとんでもなく素晴らしい。うるさいドラマーはキライ、というジャズ・ファンには向かないが、トニー・ウイリアムス、ラルフ・ピーターソン、ジェフ・ワッツあたりが好物だというファンには絶対、共感が得られると思う。

テレルは今年になってからも、 VJO の同僚であるベテラン・アルティスト、ディック・オーツ ( Dick Oatts ) との共作『 Bridging The Gap 』 や、つい先日発売されたクリス・ポッターやスティーヴ・ウイルソンらとの共同名義での新作 『 Coming Together  』 でも素晴らしいソロを披露してた。





《 1月24日 追記 》

Lee さんから貴重な情報をいただきました。

Dana Hall は現在、シカゴのビッグバンド Chicago Yestet のメンバーとしても活動しているようです。

chicagoyestet_web
http://www.bright-moments.org/chicagoyestet/ ( 全曲試聴できます )



chicago yestet  
 Chicago Yestet / Jazz Is Politics?

2008年リリースの自主製作盤


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2009/12/27 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Billy Mitchell / A Little Juicy

   ↑  2009/12/26 (土)  カテゴリー: tenor

Billy Mitchell a little juicyBilly Mitchell / A Little Juicy
1963  SMASH Records  SRS67042
星1つ星1つ星1つ星1つ

Billy Mitchell  ( ts )
Thad Jones  ( tp )
Richard Wyands  ( p )
Hermaan Wright  ( b )
Oliver Jackson Jr  ( ds )
Kenny Burrell  ( g )





昨今のレア盤再発ブームの勢いもあって、昔収集したLPの殆どが今やCDで聴けるようになりました。でも、いまだにCD化されていない名盤も探せばまだまだあります。そんなLPを時間を見つけてはデジタル化して保存しているのですが、今日は少しばかりまとまった時間がとれたので、レコード棚からこんなアルバムを引っ張り出してきて、Wav 化していました。

ビリー・ミッチェル ( Billy Mitchell , Kansas City , 1926~2001 ) と云えば、50年代から60年代にかけて、主にビッグバンド畑で活躍していたテナー奏者で、地味な名脇役として日本では紹介されることが多い気がします。

56年にはディジー・ガレスピー・ビッグ・バンドに参加。そのツアー中にメンバー達によって録音された名セッションの記録 『 Dizzy Atposphere 』  ( 1957 , Specialty ) では素晴らしい燻銀のソロもとっており、記憶されているファンも多いでしょう。57年から61年まで参加していたカウント・ベイシー楽団でもスター的 存在でした。その後にアル・グレイとの双頭コンビで人気を博したこともありましたね。 60年代に入ってからは渡仏してクラーク・ボラン・ビッグ・バンドに参加していた時期もあったことは意外に知られていないかもしれません。

本作 『 A Little Juicy 』 は63年に渡仏する直前にニューヨークで録音された彼にとっては第3作目となるリーダー作です。 Mercury Record の傍系レーベルである Smash Record に吹きこまれ、71年には国内( 日本 ) 盤も発売されましたが、その後長らく廃盤状態が続き、90年代始めに≪ 新星堂ジャズ・コレクター・スぺシャル ≫ という復刻シリーズで再度日の目を見たアルバムです。個人的には痛快娯楽系のハードバップの好盤だと思うのですが、これが今だCD化されておりません(たぶん)。

Smash Record にはもう一枚、62年吹き込みの 『 This Is Billy Mitchell 』 というアルバムがありますが、こちらはすでに Verve からリマスター盤CDが出ていて簡単に、しかも安価で入手可能です。

billy mitchell this is



トランペットのデイヴ・バーンズと二十歳そこそこのボビー・ハッチャーソンが参加したこれもなかなかの好盤なのですが、オルガンなんかも入っちゃったりして、とってもブルージーかつアーシーな落ち着いた作品であるため、やっぱり人気の点から云えば 『 A Little Juicy 』のほうに軍配が上がるでしょう。

しかしながら、彼のリーダー作で一般的に知られているのはこの60年代の2枚だけで、70年代以降の彼の活動についてはほとんど知られていません。ネットで調べてみたら、70年代以降にもCatalyst やXanadu に作品を発表しているようです。彼についての数少ない情報によると、70年代にはプレーヤーというよりはむしろ音楽教育者としての活動に軸足を置くようになったようです。

地域密着型のジャズ・スクールとして有名なハーレム127丁目に本部を置く団体 ジャズモービル ( Jazz Mobile ) や、ホフストラ大学およびイェール大学におけるセミナーなど、よりフォーマルな活動にも精力的に力を注いでいました。90年代には欧州や日本へのツアーも挙行する一方、ニューヨークに居を構え、シーフォードにあるレストラン、Sonny's Place で34年にも渡りハウス・ミュージシャンとして活躍。しかし、97年にそのレストランが閉店するのを機に現役を引退したようです。そして2001年4月18日、肺がんのため逝去されています。
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2009/12/26 | Comment (1) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

HR Big Band / Swinging Christmas

   ↑  2009/12/25 (金)  カテゴリー: large ensemble

bohuslan big band good time christmas

HR Big Band / Swinging Christmas ( amazon )
2002  hr-musik.de   hrmj012-02
星1つ星1つ星1つ

HR Big Band
( producer: jorg Achim Keller )
Marjorie Barnes  ( vo )
Frits Landesbergen  ( vib )

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2009/12/25 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Bohuslan Big Band / Good Time Christmas

   ↑  2009/12/24 (木)  カテゴリー: large ensemble
bohuslan big band good time christmasBohuslan Big Band / Good Time Christmas ( HMV )
2009  Vara Concert Hall / Bohuslan Big Band 2009-2
星1つ星1つ星1つ星1つ 
BOHUSLAN BIG BAND:
Nils Landgren ( artistic director, tb )
Rigmor Gustafsson ( vo )
Erik Gullbransson ( vo )
Veronica Mortensen ( vo )




Natale con i tuoi, Pasque con chi vuoi.
イタリアの格言で、“ クリスマスは家族と、イースター(復活祭)は恋人と ” といって、
イースターは恋人と一緒にいてもいいけど、クリスマスだけは家族と一緒に過ごしてね、という
母親の言葉があります。
 
本来クリスマスは宗教行為なので、粛々とした気持ちで静かに祝福しないといけません。
まあ、キリスト教信者でもないので、つられて祝う必要がないと云えばそれまでですが。
 
という訳で、僕は早々に仕事を切り上げて足早に帰宅、家族三人で楽しくクリスマスイブの夜を過ごしました。
先ほどまではしゃいでいた息子は、すっかり疲れてもう寝てます。
妻はこっそり仕込んでおいたプレゼントを枕元に置きに行ったことろです。
今年は 『 ラQ ( ラキュー ) 』 という細かいブロックのセットが欲しかったらしい。
 
みんなでケーキや鳥のモモ肉を食べ、シャンパンを開け、ワイワイ騒ぎながら聴いていたのが
この Bohuslan Big Band の最新作 『 Good Time Christmas 』 。
文字通りクリスマスアルバムです。本当は12月29日に発売予定のアルバムですが、
ある方からこっそりいただいちゃいました。
まあ、“ ある方 ”と云っても、長く拙ブログをご覧いただいている方にはすぐにわかっちゃうと思いますが。

BBBのオフィシャル・サイトを先日見ていたら、この新作のことが書いてあったので欲しいな~と思っていただけに
かなり嬉しい。BBBはもちろん大好きなのですが、今作には我が愛しきリグモア・グスタフソン
( Rigmor Gustafsson  )が 参加しているのです。
そのほかにも現アーティスティック・ディレクターのニルス・ラングレンが ヴォーカル兼トロンボーンで参加しています。

ニルスによるライナーノーツを読むと、リグモア・グスタフソンはスウェーデンにおいてはモニカ・ゼタールンド以来、
最も成功を収めたヴォーカリストらしい。そんなに偉くなっちゃったのかとデビュー当時からのファンとしては
感慨深いです。
でも、BBBの重厚なサウンドに幾分負け気味で、少々残念。もともと声量がある歌い手ではないですからね。
 
作品としてはニルスを含め4人のヴォーカリストが入れ替わり立ち替わり登場するし、ありきたりな
クリスマスソングに対して、けっこう斬新なアレンジを施しているので、たいへん面白い仕上がりになっています。
 
ということで、日付は既に25日。今日は仕事収め。そのまま当直に突入と、まだまだ僕の年末は忙しいです。

I wish you a Good Time Christmas !



christmas2009_4_s christmas2009_1_s christmas2009_3 christmas2009_2_s christmas2009_5_s christmas2009_6_s

 

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2009/12/24 | Comment (5) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

物欲生活 iPod用デジタルメディアトランスポート ONKYO ND-S1

   ↑  2009/12/23 (水)  カテゴリー: 物欲生活
  最近はCDを買ってきても、まずはiTune 経由でONKYO 製 ハードディスク・オーディオ・コンピューター HDC-2.0A にリッピングして、それを  iPod へ移して、主に通勤時に持ち歩いて聴く。という流れが生活の中で定着してしまい、買ってきたCDはその後ず~っと、あるいは永遠に棚の中で眠ることになる。

すでに僕の音楽生活のなかでは、LPはおろか、CDさえもあまり意味を持たなくなってきている。それらに代わっって今や中心的な役割を果たしているのが iTune Store や Napstar 、あるいはe-onkyo music などからのダウンロード音源であり、それらの音源をiPod などの DMP に移して聴くというスタイルがごく自然に生活の中に入り込んできている。特にこの1年はその傾向が強く、自分でも大変驚いている。

そのような変化の背景にはもちろんPCとの親和性の高いネットワーク・オーディオの開発やリーゾナブルで高品位な DMP の普及など、ハードウェア面での進化が大きいことは云うまでもない。個人的には2年ほど前からそれまでの車通勤から電車通勤となり、さらには仕事量も増え、ゆっくりと自宅のオーディオで音楽を楽しむ時間が作れなくなったことが少なからず影響している。さらには、おそらく歳のせいだろうと思うが、音楽を物質的に所有することに昔ほど拘泥しなくなった、というのも理由の一つだ。

どうアガいても音楽を楽しめるのはこの先30年はないだろう。墓場までCDは持って行けないし、僕が死んだあと、この膨大なCD ( 家族にとってはゴミ。世界にとっては地球温暖化の元凶 !! ) はどうせ二束三文でDisk Union に売り飛ばされてしまうだろうから、これ以上増やしてももったいない、と考えるようになってきたのだ。

そんなことを思いながら、今年一年、はたして何枚のCDを買ったのかと音楽買い物帳を調べてみたら、今年はCDが計138枚。内訳は新譜が80枚、再発盤および旧譜が21枚、中古盤が37枚、である。この数字はブログを始めてからの4年の間では最も少ない。それに対して、ダウンロードしたタイトルは45枚もあり、楽曲単体で購入したものは41曲もあった。

財団法人 日本レコード協会 ( RIA ) のウェブサイトを覗いてみると、音楽事業に関する各種統計がアップされている。その中の「有料音楽配信売上実績」を見てみると、統計を開始した2005年には、インターネット・ダウンロード回数が9,463回だったのが、年々その数を増していき、2008年には41,869回と、3年間で約4倍強まで増加している。本年は1月から9月までの統計値しかアップされていないが、すでに34,800回に達しており、このままいけば2008年を5,000回ほど上回る計算だ。


オーディオレコード総生産額



上に示したグラフは、過去10年間のオーディオレコード総生産実勢を表しているものだ。今やCDというパッケージ・メディアは絶滅の一途にあることが一目瞭然であろう。

だいぶ前置きが長くなったので、本題の「 デジタルメディアトランスポート DN-S1 」の話に移っていこう。

兎に角、iPod で音楽を聴く時間が圧倒的に多いのだから、その周辺機器に投資をしていくほうが、コストパフォーマンスがイイに決まっているわけで、いまさら、高価なフロアスピーカーやアナログ機材に散財しても、それほどのメリットはないのだ、少なくとも僕には。

という訳で、最近、気になっていた製品がこれ、Onkyo の自信作、 ND-S1 というiPod 用のメディア・トランスポート


ONKYO ND-S1 living.jpg up2



この装置、パッと見はただのiPod 用のDock に見えるが、実はこれ、大変な優れ物であり、iPod内の楽曲をデジタルデータのまま取り出し、同軸や光デジタル端子に出力することができるのだ。iPod のヘッドフォン・ジャックにミニプラグを繋いで手持ちのミニコンで聴くのより、高音質で聴けるわけ。しかもこの装置、実売価格14,000円前後と、大変リーゾナブル。お金をかけるばかりがオーディオではない。これからはテクノロジーの恩恵を最大限に利用して、安く高品位な音を手に入れることも大切だ。

Wadia170 iTransport
この ND-S1 の先発品としては昨年夏に発売されて話題になった「Wadia170 iTransport 」 がある。当時は画期的な製品として高い評価を得たようだが、なにしろ63,000円と、ちょいと値が張るため導入を躊躇していた。あのハイエンド・オーディオを手掛ける Wadia にしては安いのだろうが、日本のメーカーが作ったらずっと安く作れるだろうに、と思っていた。そんなところに Onkyo が驚くほど安く同レベルの製品を出したので、思わず飛びついたわけだ。

我が家は4LDK のマンションで、子供部屋以外の4部屋にオーディオが置いてある。デジタル入力を持ったAVアンプは寝室、和室、リビングの3部屋に設置してあるが、まずはこのND-S1 をリビングの AV システムに導入してみた。

テレビを見るためのシステムなので、安い装置で構成されている。 Audio Pro のスピーカーとDENON のAVR-770SD というデジタルアンプを使っているが、普段はほとんどこのシステムで音楽を聴くことはない。

ONKYO ND-S1 living2

 本機は Wadia170 iTransport に比べて薄く軽い。530gという重量からもわかるように、殆ど躯体はプラスチックでできている。見た目では分からないがかなりチープな印象は否めない。特にDock部の開閉式の蓋は安っぽさこの上ない。その点、Wadia 機のほうが重量もあり、質感も高い。まあ、値段が値段なのでそのあたりは目をつぶるしかない。CDプレーヤーと違って回転系を持たないので、あまり重量は関係はないが。電源ケーブルも笑ってしまいそうなくらい安っぽく、他社製のケーブルに交換したくなるくらいだ。それから、Dockアダプタは付属していないので、自分で用意する必要があるので注意が必要だ。

接続は簡単で、DN-S1 の光デジタル音声出力端子とAVアンプの光デジタル音声入力端子を光ケーブルでつなぐだけ。AVアンプ側でデジタル入力機器の設定をするだけで、すぐに美しい音がスピーカーから流れてきた。このチープなシステムがこんなポテンシャルを持っていたのか、と驚いた。

Apple ロスレスで取り込んだクレア・マーチンの新譜 『 A Modern Art 』 を聴いたが、彼女の隅々まで澄みきった輪郭のくっきりした肉声が、ものの見事に再生されており、耳の良くないい僕にとってはこれで十分だと感じた。同時にCDでも再生してみたが、両者の違いは全く分からなかった。

こうなるとiTune には mp3ではなく、全てwav でリッピングしたくなってくなる。となると、当然、手持ちの iPod Touch ( 32G ) では容量が足りない。やっぱりここは iPod Classic ( 160G ) でも買うしかないな。ということで、今日、早速、 classic を買ってきてしまった。う~ん、だんだか楽しくなってきたぞ。


iPod classic1

 

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2009/12/23 | Comment (2) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Vincenzo Danise / Immaginando un trio, vol.1

   ↑  2009/12/22 (火)  カテゴリー: piano
vincenzo daniseVincenzo Danise  /  Immaginando un trio, vol.1 ( HMV )
2009  Egea RADER 40009
星1つ星1つ星1つ星1つ 星1つ

Vincenzo Danise ( p )
Aldo Vigorito ( b )
Ivo Parlati ( ds )
Stefano Costanzo (ds on 2,3,7 )






昔はスイングジャーナルが発売されるのを毎月楽しみにしていたのだが、ここ数年は読みたい記事がほとんどないので買わなくなってしまい、仕事帰りの立ち読みで済ませている。だいたい、読みたいコーナーは杉田宏樹氏の 『 Import Discs 輸入盤情報 』 と山本隆氏の 『 輸入盤ワールド 』だけなので、5分もあれば十分なのだ。


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2009/12/22 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Graham Dechter / Right on Time

   ↑  2009/12/21 (月)  カテゴリー: guitar
graham dechterGraham Dechter / Right on Time  ( amazon )
Cpri Records  CAPRI
星1つ星1つ星1つ星1つ

Graham Dechter ( g )
John Clayton ( b )
Jeff Hamilton ( ds )
Tamir Hendelman ( p )
Recorded November 2008




カリフォルニア州サンタモニカ出身の若干23歳の新人ギタリスト、グラハム・デクター ( Graham Dechter ) のデビュー作。彼は19歳のときにレイ・ブラウンやダイアナ・クラールとの共演で知られる西海岸を代表する巨匠ドラマー、ジェフ・ハミルトン ( Jeff Hamilton ,1953~ ) にスカウトされ、Clayton-Hamilton Jazz Orchestra に最年少で加入した逸材。

フルアコのクリーンでナチュラルな音色を生かしたウェス直系の正統派ギタリストだが、現代のギタリストで喩えるならピーター・バーンスタイン系だろうか。まだまだ若いにも関わらず堂々とした弾きっぷりで、かなり丁寧に音楽を仕上げていく余裕すら感じる。

と思いつつバイオグラフィーを覗いてみたら、やっぱりピーター・バーンスタインに習っていたようだ。それから西海岸の名手、ラリー・クーンスの薫陶も受けているらしく、はは~ん、なるほどね~と、うなずいてしまうくらい、クーンスの遺伝子を感じさせる奏法だ。
 
バックを務めるのは恩師のジェフ・ハミルトンとジョン・クレイトン、そしてイスラエル出身の馬鹿テク・ピアニスト、タミル・ヘンデルマンという、アメリカ西海岸の最強のリズム隊。

爽やかで温かみのある肌触り。スイングする駆動力も強く、これぞジャズの王道だと唸らせる。ジャズを聴く喜びを心地よく再認識させてくれる名盤である。
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2009/12/21 | Comment (2) | Trackback (2) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Pierre de Bethmann / Cubique

   ↑  2009/12/20 (日)  カテゴリー: piano

Pierre de Bethmann_cubique. Pierre de Bethmann  /  Cubique  ( HMV )
PLUS LOIN MUSIC
星1つ星1つ星1つ

Pierre de Bethmann(rhodes), Jeanne Added(voice), Stephane Guillaume(as), David el-Malek(ts), Michael Felberbaum(g), Vincent Artaud(b), Franck Agulhon(ds)






ピエール君、君には Prysm が一番似合ってたよ。

今から遡ること10年ほど前、ドラマーのバンジャマン・エノク ( Benjamin Henocq ) とベーシストのクリストフ・ウォーレム ( Christophe Wallemme ) と一緒に Prysm というユニットを結成し、当時はかなり話題にのぼったが、僕個人的にはその当時の 彼への愛着感をいまだに引きずっていて、現在の彼の活動に共感できないでいる。

Prysm 解散後の個人名義での作品は今作を含め4作品あると思うが、どれもフェンダー・ローズばかり弾いていて、ピアノには一切触れていない。そこがどうもよろしくないなのだ。しかも前作あたりからは Jeanne Added という女性ヴォイスがフィーチャーされていて、これがまた何とも肌触りが悪いのだ。

曲も変拍子を多用した複雑怪奇な難曲ばかりで、歌心が感じられない。フランスのジャズにはありがちが、オーバー・プロデュース志向で、作り込み過ぎている。

彼の個人名義の4作品の中から、あえて一枚を選ぶとするならば、2007年制作の前作 『 OUI 』 が良いと思う。

 中年音楽狂さんの記事 『Pierre de Bethmann: Brian Blade Fellowship へのフランスからの回答 ? 』 はこちら

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2009/12/20 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Jan Harbeck / In The Still of The Night

   ↑  2009/12/20 (日)  カテゴリー: tenor
jan harbeck Jan Harbeck / In The Still of The Night  ( amazon )
stunt STUCD08202    星1つ星1つ星1つ 

an Harbeck  ( ts, bcl )
Henrik Gunde  ( p )
Eske Norrelykke ( b )
Kresten Osgood ( ds )
Recording : 2007年10月~11月 Copenhagen




デンマークではビッグバンドを中心に活動しているテナー奏者、ヤン・ハルベック ( Jan Harbeck , 1975~ ) のデビュー作。彼もまたジョージ・ガゾーンに影響を受けたテナリストだ。

今作は母国デンマークのミュージシャンたちとリラックスしたムードの中、制作されたカルテット作品。盤題にもなっている ≪IN The Still of Tne Night ≫ をはじめ、バラードからミディアム・テンポのスタンダードが主体となっている。

スタイル的にはコールマン・ホーキンスあたりを彷彿とさせる完全なオールド・ファションだが、サブトーンやビブラートは殆ど用いず、やはり白人らしい繊細さを感じさせる吹き手だ。

とかくコンテンポラリーでカッティング・エッジなミュージシャンに注目が集まりやすい近年のジャズ・シーンではあるが、彼のような何の変哲もない旧式ミュージシャンも確実に生息しているし、またその需要も多いのであろう。

 

 

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2009/12/20 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

George Garzone / Among Friends

   ↑  2009/12/19 (土)  カテゴリー: tenor
george garzone_among friends. George Garzone / Among Friends ( amazon )
stunt 09022
星1つ星1つ星1つ星1つ

George Garzone  ( ts ss )
Steve Kuhn  ( p )
Anders Christensen  ( b )
Paul Motian  ( ds )



ジェリー・バーガンジー ( Jerry Bergonzi , 1947~ ) と並びボストン派の重鎮としてとして活躍中のテナー奏者、ジョージ・ガゾーン ( George Garzone , 1950~ ) の最新作。

非常に卓越した技術力を持ちながらも教育者としてのキャリアが長かったため、日本では知る人ぞ知る存在であったが、2007年にボサノバを扱った 『 Night of My Beloved 』 が Venus Records から発売されたことで、認知度は上昇してきた。もともと彼はボストンを拠点に、バークリー音楽大学やニューイングランド音楽院などで教鞭をとる教育者として70年代から活躍していた。そのためレコード・デビューは95年の 『 Alone 』 ( NYC Records )  と、かなり遅かったのだ。

しかしながら、ジョシュア・レッドマンやブランフォード・マルサリスをはじめ、多くのミュージシャンが彼の薫陶を受けていることからもわかるように、ガゾーンは高度な理論に裏付けられた素晴らしい演奏力と表現力を持っている。今作はそんな彼の魅力が非常にわかりやすい形で表現された傑作だと、思う。

今回はメンバーも凄い。スティーブ・キューンとポール・モチアンがガゾーンをがっちりサポートしている。さらに、この円熟の極みを見せる三人と互角に張り合っているのが先日、拙ブログでも取り上げたデンマーク出身の今話題の精鋭ベーシスト、アンダース・クリステンセンだ。演奏も実に素晴らしいのだが、これらのサポート・ミュージシャンも話題性抜群であろう。

スタンダード3曲とガゾーンのオリジナル5曲という構成。デビュー作 『 Alone 』 のタイトル曲にもなっていたガゾーンの筆による美曲 ≪ alone ≫ も演奏しているがの嬉しい。全体にスローからミディアムの静かで優しい曲で構成されている。ガゾーンの深みのあるテナーとキューンの繊細なピアノの対比が美しい。モチアンが奏でるデジタル化不能な有機的シンバル・ワークも見事。兎にも角にも、3人の古色蒼然とした滋味溢れる音色にうっとりさせられる。

ガゾーンは、コルトレーンとスタン・ゲッツという対極に位置するスタイリストを最大振幅として、その中で巧みに音色や奏法を変化させ作品を作り上げる、という手法を今までとってきた。たとえば、前作 『 Night of My Beloved 』 はスタン・ゲッツ的な作品であったのに対し、“ Fringe ”(ジョン・ロックウッドとブブ・ガロッティとのサックス・トリオ)名義での作品群ではコルトレーン系の激モード奏法を披露していたりと、その振り幅はかなり広い。そういう点からすると今作はちょうど振幅ゼロの絶妙な立ち位置で制作された作品と云える。
 
僕個人的にはガゾーンの最高傑作はデビュー作の 『 Alone 』 だと思っていたが、今作もそれに匹敵する出来の良さだと感じた。
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2009/12/19 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

物欲生活 ノイズキャンセリング・ヘッドフォン BOSE QuietComfort 15

   ↑  2009/12/18 (金)  カテゴリー: 物欲生活

quietcomfort15



朝早くから夜遅くまで、来る日も来る日も仕事に明け暮れていると、自宅のオーディオで音楽をゆっくり聴いている暇など殆どありません。休みの日には家族サービスで音楽どころじゃないし、まったく大好きなジャズを聴く時間を作るのにこんなに苦労するなんて昔は想像もしていなかった。

そんな訳で、ぼくのほとんど唯一のリスニング・タイムは片道40分の通勤時間だけ。往復で1時間20分の地下鉄内が貴重な音楽鑑賞の時間でありリスニング・ルームなのです。しかし、当然、地下鉄の騒音と息苦しくなるほどの人ごみの中で集中して音楽を聴くことなどできません。なんとかもっとイイ音で聴きたい。そう思っていたら自然と高音質のデジタル・メディア・プレーヤーやイヤフォン /  ヘッドフォンに興味が湧いてきました。

手ごろな値段で高音質なヘッドフォンはないかな~って雑誌やネットで調べていたら、地下鉄通勤に最適なノイズキャンセリング機能のついたヘッドフォンが最近は人気があるらしいということを知りました。しかもこのところ多くのメーカーから発売されていて選択肢も豊富となっているみたい。

でも実はこのノイズキャンセリング・ヘッドフォンは以前から知っていたのですが、あまり印象が良くなかったのです。数年前に家電量販店で型番は忘れましたが Sonny 製のノイズキャンセリング・ヘッドフォンがディスプレイされていて、試聴してみたのですが、あまりの音質の悪さとホワイトノイズの大きさに幻滅し、全く興味が湧かなかったという思い出があります。しかし、最近の機種はそのころより数段進歩して実用的となっているらしい。

特にこの分野ではパイオニア的存在である BOSE 社の製品は抜群に性能が良く、高い評価を得ているとのこと。という訳でさっそく一昨日、仕事帰りに秋葉原の BOSE SHOP に立ち寄って見てきました。というものこのヘッドフォンは BOSE 直営店でしか買うことができないのです。わざわざ数少ない直営店まで足を運ばないと買えない、というBOSE のブランド戦略は大したものです。

さて、ショップに置いてあったのは現行のモデルである QC3 ( QuietComfort 3 ) と QC15 ( QuietComfort 15 )  の2機種。QC15はQC2の後継機として2009年9月30日に発売になったばかりの新機種です。デザイン的にはQC15には商品名のロゴがハウジングにプリントされているのに対して、旧モデルのQC2 にはロゴマークがないのが唯一の違いでしょう。ただし、音質やノイズキャンセリング力は格段に進歩したようです。なにしろ SC2 は店頭になかったので比較はできませんでしたが。

qc2qc3  QC3 と QC15 の違いは、前者がオンイヤー型なのに対し後者は密閉型であるという点。飛行機の疑似ノイズを用意してくれたので、両者を比較しながら試聴。ノイズキャンセリングの能力はQC15 の方が高いと店員さんは説明してくれましたが、あまりその差は知覚できませんでした。それにしても両者とも驚きのノイズキャンセリング力です。一瞬にして静寂の別世界にトランスポートされてしまったかのような錯覚に陥ります。

ホワイトノイズも全く聴かれません。音質的にも満足のいくレベルです。まあ、STAX などの高級ヘッドフォンと比べたら全然劣りますが、そのあたりはノイズキャンセリングのアドヴァンテージで帳消しにできるでしょう。ややコモった感じが若干気にはなります。価格は39,900円ですが、音質的には1万円ぐらいのヘッドフォンと同格ぐらいでしょうかね。試聴して数秒後には完全に買いモードでした。これは神機だ!! と、心の中で叫びました。問題は QC3 と QC15 のどちらを選択するか、でしたが、QC3 の携帯性も捨てがたかったのですが、オンイヤー型だと歩行中にズレたりしそうだったし、耳への圧迫感や蒸す感じがどうしても耐えられなかったので、迷った末、QC15 を買いました。

さっそく昨日と今日、通勤時に使ってみました。いつものように地下鉄の階段を下り、ホームを歩いて行くのですが、全然周囲の音が聞えません。女性のハイヒールの「カタ、カタ」という音が小さく聞えるぐらいです。駅員のアナウンスだけははっきり聴きとれます。日曜日の夜明け前のホームに一人いるような静けさです。この静寂感は生まれて初めての未知の体験です。不気味さすら感じるこの大都会の中での静まり返った時空間。僕たちは知らず知らずのうちに様々なノイズに日常的に晒され続けて生きていたのだと、改めて知らされます。
 
電車の「ゴトン、ゴトン」という車輪の音が「コトン、コトン」と小さく聞えます。電車が走り抜ける「ゴー」という騒音が「スー」という涼しげな音に変化しています。すべての音から濁音が消えていく感じです。
 
買う前は、たかがヘッドフォンに4万円かけるなんてちょっと贅沢かなって思っていたけど、こんな面白い体験ができるなら、むしろ4万円は安いのでは、とすら思っています。できれば、もう少し音質を向上させて6万~8万円ぐらいの最高機種を作ってもらえたら即買いするんだけどね。
 
それから、音とは関係ないんだけど、このQC15 って、コード部分が脱着式なんですよね。これ、意外にイイです。今までいくつもイヤフォンを買ってきましたが、本体は全然使えるのに、コード部分で断線しお釈迦になるケースが何度もありました。特にDMPに繋げる根元の部分が慢性的に折れやすく断線しやすいのです。脱着式なら断線したらコードだけ買い替えられるので非常に便利ですね。バッテリーは単四電池一本で35時間使用可能ということで、Sonny の現行モデルである MDR-NC600D の15時間に比べてもかなりのアドバンテージがあります。
 
あと、ちょっと思いついたのですが、コード部分を取り外して電源をオンにして装着すれば、耳栓代わりにもなりますね。さらに、その状態で、カナル型のノイキャン ( たとえばSonny の MDR-NC300D など ) を耳に装着すれば、鬼に金棒の最強のノイキャン機になるのでは・・・・と、どんどん妄想は膨らんでいきます。
 
という訳で、しばらくはこれで遊べそうです。お正月は家族でサイパンに行く予定なので、機内で使うのが今から楽しみです。 

   DIME ノイズキャンセリング2aDIME ノイズキャンセリング1a
12月15日発売の 『 DIME 』 でノイキャン・ヘッドフォンの特集が組まれています。
ここでも BOSE QC15がイチオシされていますね。
( 上写真をクリックすると拡大できます )
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2009/12/18 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Kenso / 夢の丘 YUME NO OKA

   ↑  2009/12/17 (木)  カテゴリー: Progressive Rock

KENSO _yume no oka 




ジャパニーズ・プログレという極めてニッチな市場において、30年以上にもわたり活躍し続けている伝説のバンド、Kenso の1991年にリリースされた第5作目。1989年制作の名盤 『 SPARTA 』 が今年の夏にリマスター盤 『 SPARTA-NAKED 』 として再発されたのも記憶に新しいところだが、彼らの全活動を俯瞰してみた場合、やっぱりこの 『夢の丘 』 あたりが絶頂期だったように思えてならない。

ジャパニーズ・プログレと一言でいってもその音楽性は様々で、インストルメンタル・ヘヴィメタルのようなハードなものから、ジャズ・フュージョンとほとんど区別できないようなポップなものまであり、そのスタイルの多様性はひとつのジャンルに括って論じるには時に困難な場合も多い。

その “ ジャパグレ ” の中にあってジャズとプログレの汽水領域とも云えるフィールドで活躍してきたのが、ギタリストの清水義央が中心になって結成された Kenso だ。清水氏は現役の歯科医であり、アルバム制作やライブは仕事の合間に行っている。そのためライブも滅多に行わないし、アルバム制作も30年間で8作品と、決して多くはない。逆の見方をすれば、歯科医師としての経済的支柱があったからこそ、ここまで音楽活動を続けてこれたとも云えるのだが。

この 『 夢の丘 』 は誰もが認める彼らの最高傑作である。曲単体として見た場合、他のアルバムにもっと出来のいい曲がたくさんあると思うが、アルバム総体としてみると、この作品のコンセプチュアルなドラマ性、神秘性は群を抜いて素晴らしい。

霧煙る薄暗い高原を、草を求めてゆっくり移動していく羊たちの群れ。遠くに目を移すと霧越しに遊牧民のシルエットが浮かび上がる。モンゴルだろうか。それともトルコだろうか。アートワークに描かれた幽玄で幻想的なこの風景こそ、彼らが表現したい世界なのだろうか。本作を聴いていると次々と行ったこともない土地の風景が頭の中でフラッシュバックのように浮かんでは消える。

いかに多くのヴィジュアル・イメージを聴き手の脳内に投影できるか、それこそがプログレの本命題であると思うのだが、本作はその命題に対して真っ向から追求した傑作だと信じる。

おそらく清水は多忙な診療の合間を縫って、少しづつ楽曲を作り上げていったのであろう。その緻密な創作活動は膨大な時間を要したに違いない。そして出来上がった楽曲たちはジャズ、クラシック、民族音楽などの多様な要素を縦横に混ざり合わせて作られた実に精巧な感触を聴き手に与える。
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Anders Christensen Trio / Dear Someone

   ↑  2009/12/15 (火)  カテゴリー: bass

ANDERS CHRISTENSEN Dear Someone




ポール・モチアンのエレクトリック・ビバップ・バンドのベーシストとし俄かに注目を集めてきたデンマークの若き精鋭アンデルス・クリステンセン のデビュー作。個人的にはモチアン・バンドでのエレクトリック・ベースを弾いていたクリステンセンよりも、ヤコブ・ダイネセン ( Jakob Dinesen ) との一連の作品で聴かれる温かみのあるウッドベースの弾き手としてのクリステンセンが印象深い。特にヤコブ・ダイネセンとカート・ローゼンウィンケルとの共同名義で2002年に制作された『 Everything Will Be All Right 』 での彼のプレイは素晴らしく、作品としても充実しているのでよく愛聴している。最近ではジョージ・ガゾーンの『 Among Friends 』 にもモチアンといっしょに参加していた。

今作は確か日本に入ってきたのは11月だったと思うが、発売前からけっこう話題になっていた(らしい)。なにしろピアノがアーロン・パークスで、ドラマーがポール・モチアンだからだ。話題性だけではなく、実際に聴いたらすごく出来がよいため、よく売れ、あっという間に店頭から姿を消した(らしい)。僕はもともとアーロン・パークスの大ファンなのですぐ購入したが、知らないベーシストの作品ということで躊躇していた方は買い逃して今頃、臍を噛んでいるかもしれない。

このアルバムが人気を博している理由の一つは、一曲目に配されたタイトル曲 ≪ Dear Someone ≫ が日本人の琴線に触れる名演だからだと思っている。


Sara Gazarek が歌う ≪ Dear Someone ≫

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2009/12/15 | Comment (12) | Trackback (2) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Jeremie Ternoy Trio / BLOC

   ↑  2009/12/14 (月)  カテゴリー: piano

jeremie ternoy



最近は未知のマイナー・ピアニストのアルバムを冒険買いすることはかなり少なくなりました。新しい音が聴けるかと期待して買ってみてもほとんどが凡作でありガッカリすることが多いからです。でも、このフランス出身のピアニスト、ジェレミー・テリノイ ( Jeremie Ternoy , Lille ) の 『 Bloc 』 は、今年買った無名ピアノ作品の中では最も出来の良かった逸品で、いつか拙ブログで取り上げようと思っていました。とは云うものの、この人の情報って全然ないんですよね。ネットで検索しても日本語の情報は皆無だし、それ以外はフランス語のサイトばかりで、全然情報が収集できないのです。で、ずっと書けずにいたのですが、先日、ジェレミーがローズで参加しているトーマス・グリムモンプレズ ( Thomas Grimmonprez ) のリーダー作 『 Blue 』 ( 前項あり )   を紹介したので思い出し、とりあえずアップだけはしておこうと思い、こうして駄文をつらつら書いている次第です。

極々簡単に経歴を紹介しておきます。ジェレミーはフランスのリール ( Lille ) に生まれ、1995年に地元のリール音楽院のジャズ科に入学してジャズを学んでいます。卒業後、1999年に自己のトリオを結成し、地元を中心に活動を始めます。2003年にはラ・デファンス・ジャズ・フェスティバルに参加し、トリオとしては審査員特別賞 ( la Mention Speciale du Jury ) を受賞。それに加え、彼個人としてもソリスト賞部門の第二位に入賞しています。そして2004年にはファースト・アルバムを自主制作しています。その後、他のミュージシャンの作品に参加しながら、トゥルコアン音楽院で教鞭をとっているようです。

今作は彼にとっては第二作目となる最新作で、2007年に録音され、2008年にリリースされています。すでに日本でも店頭に並ぶようになってからだいぶ経ちますが、僕が買ったのは今年になってからで、それも中古で1000円ほどで買いました。フランス人のピアニストだという理由だけでほとんど期待しないで買ったので、その出来の良さに大変驚きました。

重厚でアグレッシブな演奏をするピアニストで、変拍子を多用した複雑怪奇な曲展開はプログレッシブ・ロックの要素も窺えます。テクニック偏重主義のファンに大ウケするはずです。僕もまんまとハマりました。リスニング環境が許す限り大音量で聴けば、かなりトランス感が得られます。あくまで僕個人的なイメージですが、ヘルゲ・リエン、ティグラン・ハマシアン、エヴジェニー・レベデフなどの演奏を彷彿させるハードコアなスタイルで、その手が好きなファンには大推薦です。時折顔を覗かせる現代的で抒情的なフレーズは同じフランス人ピアニストのピエール・アラン・ゴルシュあたりに近い雰囲気もあります。

今作を制作したのはフランスの新興レーベル、ジグ・ザグ・・テリトワール ( Zig Zag Territoires ) です。
輸入盤ファンの間で人気となり、寺島靖国氏の年末恒例となった 『 Jazz Bar 2009 』 でも取り上げられピアニスト、ロニー・リン・パターソン ( Ronnie Lynn Patterson  ) の 『 Freedom Flighters 』 をリリースしたのも Zig Zag でした。Zig Zag はもともとクラシック音楽を手掛けるレーベルなので、まだまだジャズのタイトルは少ないのですが、今後、同じフランスの新興レーベル Cristal Records とともに、ウォッチしていきたいレーベルの一つです。


Jeremie Ternoy / Bloc  ( amazon )  星1つ星1つ星1つ星1つ星半分
2008  Zig Zag Territoires ZZT 080501

Jeremie Ternoy  ( p )
Nicolas Mahieux  ( b )
Charles Duytschaever  ( ds )
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2009/12/14 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Mike Gibbs / Nonsequence

   ↑  2009/12/13 (日)  カテゴリー: large ensemble

mike gibbs non sequence


HR Big Band の話が出たところで、ドイツの地方放送局専属のビッグバンドの作品をもう一枚。

新譜ではないが、マイク・ギブス ( Mike Gibbs , Zimbabwe , 1937~ ) の2001年にリリースされた最新作。
最新作とは云っても、10年近くも昔のことだ。近年はそのアレンジジャーとしての才能が高く評価され、ジャンルを超えてアレンジの以来が殺到! 自身名義のアルバムの制作に費やす時間的余裕がないらしい。

マイク・ギブスというと、マイク・ウエストブルック ( Mike Westbrook , 1936~ ) やニール・アードレイ ( Neil Ardley , 1937~2004 ) らと並び、ブリティッシュ・ジャズ・ロックの文脈で語られることが多いアレンジャー兼ビッグバンド・リーダーだ。

1937年にジンバブエに生まれマイクは、7歳からピアノを習いはじめた。大学はジンバブエに隣接する南アフリカ共和国の大学で科学を学ぶものの、音楽に目覚めてしまったマイクは18歳のときにバークリー音楽院に入学。トロンボーンやジャズの編曲を学んだ後、タングルウッドやアーロン・コープランドに作曲を学んだ。その滞米中にゲイリー・バートンと親交を深めた。

1965年に学業を終えると同時に帰国。バークリーの同窓のジャズ・ベーシスト、グレアム・コリア( Graham Collier , 1937~ ) やジョニー・ダンクワース、 New Jazz Orchestra 、マイク・ウエストブルック・コンサート・バンドなどに演奏家兼作編曲家として参加した。その後、ゲイリー・バートンやマハビシュヌ・オーケストラの作品でそのアレンジャーとして手腕を発揮し、1974年からは再び渡米し、バークリーを拠点に活動を続けている。

『 Nonsequence 』 と題したこの作品は、ジャケットを見ただけではわからないが、ドイツ放送協会( NDR ) 専属のビッグバンドである NDR Big Band に、ニューヨークで活躍する数多くの著名なミュージシャンが客演して作り上げられている。下に参加ミュージシャンを記しておいたのでよ~く見てほしい。特にニューヨーク陣営には、クリス・ポッター、ランディ・ブレッカー、ルー・ソロフ、アレックス・シピアジン、アレックス・フォスター、ギル・ゴールドスタイン、ハイラム・ブロック、ビリー・キルソン、スティーブ・スワローと、思わずひれ伏してしまうほどの布陣が揃っている。まさにニューヨーク・オールスターバンドとドイツ公共楽団との豪華絢爛な音の祭典だ。

ちなみにアップロードした ≪Romour Has It ≫ で螺旋階段を跳躍しながら昇降していうような激しいソロをとってるテナリストはクリス・ポッター。知的で繊細、かつ豪快なドラムソロはビリー・キルソンだ。また ≪Moonlight Serenade ≫ でテナー・ソロをとっているのはNDR Big Band の看板ソリストであるクリストフ・ラウアー ( Christof Lauer , 1953~ ) だ。

70年代のジャズ・ロックが盛んだった頃のマイク・ギブスは、よくわからないが複雑な和声を駆使した一風変わった曲を書く人だと思っていたが、今作などを聴くと随分と洗練されらスタイルに変貌していることに驚く。ただし、極めて精緻な手腕はひしひしと伝わってくる作風なのは昔と変わらない。また、各曲にフィーチャーされているソリストの仕事ぶりが素晴らしく、全編を通して聴き手を全く飽きさせない。今作は意外に知られていない作品だが、僕個人的には密かな愛聴盤としていつも手の届くところに置いて楽しんでいる作品だ。
 
余談になるが、“ ジャズ・ロック ” という言葉が最初に使われたのはいつだかご存じだろうか。これには諸説があるようだが、ラムゼイ・ルイスの1965年の大ヒット曲 ≪The in Clowd ≫ がその出所という説が有力らしい。今、≪The in Clowd ≫ を聴いてジャズ・ロックと感じるジャズ・ファンはいないと思うが、当時はあのR&B のノリにロックのテイストを感じ取ったのだろうね。

Mike Gibbs / Nonsequence ( amazon )  星1つ星1つ星1つ星1つ
2001  Provovateur Records  PVC1027

Michael Gibbs (comp, arr)

New York Musicians: Lew Soloff, Randy Brecker, Earl Gardner, Alex Sipiagin (tp); Chris Potter (ts, ss); Chris Hunter (as); Alex Foster (as, ts, ss, fl); Howard Johnson (cb cl, tuba); John Clark (frh); Jim Pugh, Dave Bargeron, Dave Taylor (tb); Gil Goldstein (p, acc); Hiram Bullock (g); Steve Swallow (b); Billy Kilson (d)

NDR Musicians: Ingolf Burkhardt, Lennart Axelsson, Michael Leuschner, Claus Stötter, Dirk Lentschat, Reiner Winterschladen (tp); Fiete Felsch, Peter Bolte, Christof Lauer, Lutz Büchner, Frank Delle (sax); Joe Gallardo, Michael Danner, Dan Gottshall, Stefan Lotterman, Ingo Lahme (tb); Richard Rieves, Karyn Dobbs (frh); Vladyslav Sendecki (p); Stephen Diez (g); Lucas Lindholm (b); Mark Mondesir, Ian Thomas (d); Wolf Kerschek (marimbaphon); Marcio Doctor (perc)
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2009/12/13 | Comment (6) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Dave Douglas with Jim McNeely + Frankfurt Radio Bigband ( hr big band ) / A Single Sky

   ↑  2009/12/11 (金)  カテゴリー: large ensemble

dave douglas a single sky2



米国人トランペッター、デイヴ・ダグラス ( Dave Douglas , Montclair , 1963~ ) は、いまだに日本での知名度は低いのだが、1994年のデビュー以降、フリーから正統派ハード・バップまで幅広いレンジで活躍し、すでに30枚近いアルバムをリリースしており、コアなファンの間ではけっこう人気が高い。もともと多作家であったが、2005年に自身のレーベル Greenleaf を立ち上げてからは更に制作スピードに拍車がかかり、ものすごい勢いで作品をリリースしまくっている。

 今年に入ってからもレスター・ボウイに捧げたプロジェクト“ Brass Fantasy ” 名義で 『 Spirit Moves 』 ( 前項あり ) という作品を6月にリリースしたばかりだが、早くも新作が発表された。

次々と新プロジェクトを立ち上げ、常に新しい音に挑戦し続けるデイヴ・ダグラスだが、今回はなんとドイツのフランクフルト・ラジオ・ビッグバンド ( Frankfurt Radio Bigband ) との共演盤だ。意外なことに彼にとっては初のビッグバンド作品となる。

あれ、はじめて耳にするビッグバンドだな、って思って調べてみたら、何てことはない、フランクフルトに本部を置くヘッセン放送協会( Hessischer Rundfunk ) 専属のビッグバンド、HR Big Band のことであった。いつもならHR Big Band の名前でアルバムをリリースしているのに今回だけフランクフルト・ラジオ・ビッグバンドと名乗ったか本当のところは不明だが、おそらくデイヴ・ダグラス 主宰のGreenleafとしては、米国内で売りさばくためにはヘッセンよりもフランクフルというネーミングのほうがファンにわかりやすいと判断したからであろう。

話のついでに、ドイツの公共放送ビッグバンドについて簡単に触れておく。(興味のない方は飛ばして読んでください)

ドイツにはドイツ公共放送連盟 ( ARD ) と呼ばれる公共放送局の組織があり、地方の放送局とネットワークを形成している。つまり、南西ドイツ放送協会 ( SWR )、北ドイツ放送協会( NDR )、西ドイツ放送協会( WDR )、ナイエルン放送協会( BR )、ヘッセン放送協会( HR )、中部ドイツ放送協会( MDR )、ベルリン・ブランデンブルグ放送協会( RBB )、ザールランド放送協会( SR )、ブレーメン放送( RB )  の計9つの地方放送局と連合を組んでいるのだ。そしてその中の多くが放送局独自の交響楽団やビッグバンドを所有している。ただし、クラシックの交響楽団はブレーメン放送( RB )以外の8つの地方放送局が所有しているが、ジャズのビッグバンドを抱えている放送協会はそれほど多くはなく、南西ドイツ放送協会 ( SWR )、北ドイツ放送協会( NDR )、西ドイツ放送協会( WDR )、それにヘッセン放送協会( HR ) の4団体に限られている。

この4団体の中で最も知名度が高いのは西ドイツ放送協会専属の WDR Big Band だろう。ジョー・ザヴィヌルがWDR Big Band と共演した作品 『 Brown Street 』 は、同ビッグバンドの名を世界中に知らしめるきっかけとなった名盤である。歴史的にみてもWDR Big Band が最も古い。一方のSWR や NDR も米国の一流アーティストを招聘して多くの作品をリリースしているので、最近はその認知度を高めている。そんな中では HR Big Band が最も知られていない存在であろう。しかし演奏技術は前3者に比べて決して遜色はないのでこの機会に彼らのサウンドを体感してほしい。

HR Big Band と他の公共放送局専属楽団とでは、音楽的守備範囲の広さがだいぶ違う。HR Big Band は、スウィング・ジャズ,モダン・ジャズ,ライト・ミュージック,アヴァンギャルド・ジャズからヒップ・ホップまで,様々な音楽をそのレパートリーに持ち,数多くのフェスティバル,定期コンサートなどにももちろん参加する。おそらく地元フランクフルトでは子供からお年寄りまで,あらゆる年齢層の方々に愛されるビッグバンドなのだろう。他の公共放送局専属のビッグバンドよりもかなり “ Polystyle ” で “ Versatile ” な職人集団と言えよう。

閑話休題。
本作にはアレンジャー兼コンダクターとしてジム・マクニーリー ( Jim McNeely , Chicago , 1949~ ) が参加している。彼は古くからヨーロッパとアメリカを行き来しながら、多くのビッグバンドを指揮してきたビッグバンド界の重鎮だ。本国アメリカでは Vanguard Jazz Orchestra に属し、ピアニスト兼作曲家として活躍する一方で、頻繁に訪欧しては Danish Radio Jazz Orchestra、 Metropole Orchestra、WDR Big Band、Stockholm Jazz Orchestra など、多くの名門ビッグバンドで采配を振ってきた。

今回も HR Big Band に招聘されたのか、と思ったが、実は2008年8月から同 Big Band の Artist-in-Residencce に招かれていたようだ。彼は今作において指揮をとるとともに4曲でアレンジも担当している。 デイヴ・ダグラス とジム・マクニーリーの組み合わせは初めてだと思うが、実はこの二人、80年代に師弟関係にあったようだ。デイヴがNew York University の Gallatin School に通っていた時、ジムから作曲について学んだそうだ。

さて、今作の内容だが、全7曲構成で、すべてデイヴの自曲である。デイヴは2008年のアメリカ大統領選挙にインスパイアされ   ≪ Delighted States ≫ というビッグバンドのための9楽章構成の組曲を作曲した。今作にはその9楽章の中から≪ Presidents ≫ ≪ Campaign Trail ≫ ≪ Blockbuster ≫ の3楽章を聴くことができる。残りの4曲はデイヴの古い自曲の中から選曲されており、ジムがビッグバンド用にリイメージされている。

正直なところ聴くまではあまり期待していなかった。デイヴのエッジの効いた自由奔放なスタイルがビッグバンド・サウンドに馴染むことはないだろうと蔑んでいた。おそらくデイヴとHR Big band は構図的には対置し、彼のフレーズは浮きまくるのではないかと思っていた。ところがこれが完全にいい意味で裏切られる結果となった。両者は高い次元で融合し、ドラマチックで壮大な音世界を演出し、素晴らしいビッグバンド・サウンドを作り上げているのだ。 デイヴの何処までも自由奔放なソロは控えめで、いつもの実験精神をぐっと抑えたスタイルで通している。

全体としては、スピード感よりも重厚感を全面に押し出したサウンドで、その圧倒的な迫力、音圧はヘビー級ボクサーにこれでもかと云うくらい殴られて気が遠くなっていくときの快感に似ている。どにかくスケール感が半端じゃなくて、大音量を浴びるように聴けば、かなりのトリップ感が得られること必至だ。特に壮大に展開するタイトル曲が強烈な印象を残す。加えて HR Big Band のテナー奏者、トニーラカトスとの相性もばっちりで、燃えたぎる炉心で二人が核分裂し、発生させるエネルギーの破壊力は半端じゃない。
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2009/12/11 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Carla Bley / Carla's Christmas Carols

   ↑  2009/12/07 (月)  カテゴリー: piano

carla bley christmas



作曲家兼ピアニストのカーラ・ブレイ ( Carla Bley , 1938~ ) がクリスマス・アルバムをリリースした。 『 Carla's Christmas Carols 』 と題されたこのアルバムは、カーラの現在の夫君であるスティーブ・スワロー ( Steve Swallow , 1940~ ) とブラス隊の Partyka Brass Quintet との共演盤であり、≪O Holy Night ≫、≪ The Christmas Song ≫、≪Jingle Bells ≫などのトラディショナルと、カーラのオリジナルを織り交ぜた壮厳な響きに満ちた作品だ。僕はキリスト教信者ではないのだが、聴いていると自然と粛々たる気持ちになり、キリストに対する崇敬の念がただただゆっくりと湧きあがってくるから不思議だ。

大学生の頃、クリスマス合コンで女の子を○○して、ホテルに連れ込み、○○○○したことを、なんだか急に思い出して、懺悔したい気分になってきた。

まあ、そんなことはどうでもいいが、『Christmas Songs 』 ではなく、敢えて 『Christmas Carols 』 としているところが今作の宗教的な粛然さをうまく表現していると思うし、宗教画を配したジャケットのアートワークもイイ感じだ。

ブラス・クインテットはトランペット二人、ホルン、トロンボーン、チューバという編成で、知らないミュージシャンばかりだが、もしかするとクラシック畑で活躍している人たちかもしれない。音の響かせ方はあまりジャズ的ではない。そもそも今作はジャズの作品とは言い難い作品である。クリスマス集だからカーラ・ブレイはてっきりオルガンを弾いているのかと思っていたが、しっかりピアノを弾いていた。ただ、いつものように作曲やアレンジに腕を揮い、ピアニストとして目立った演奏はしていない。スワローも2,3曲でメロディーを弾いているだけで、作品に対する貢献度は決して高くない。特別なことや気負った音作りはないところが、かえって静謐で無垢な世界感を際立出せていて、共感を覚える。

 
Christmas Spirit ( クリスマスの精神 ) とは、 Loving 、Caring 、Sharing  ( 愛、思いやり、分かち合い ) である。つまり友愛の精神を持てば、貧困もなくなり、みんなが幸せになれますよ、ということを含意する。
 
宗教的背景が希薄な日本ではなかなか本来のクリスマスの意味を理解することは難しいが、今年あたりはこのカーラのクリスマス集を聴きながら、聖なる夜を家族みんなで過ごすのもいいかもしれない。

Carla Bley / Carla's Christmas Carols ( amazon ) 星1つ星1つ星1つ星半分
2009  WATT WORKS  WATT/35

Carla Bley  ( p, celeste )
Steve Swallow  ( b, chimes )
The Partyka Brass Quintet
     Tobias Weidinger  ( tp, flu )
     Axel Schlosser  ( tp, flu )
     Christine Chapman  ( horn )
     Adrian Mears  ( tb )
     Ed Partyka  ( b-tb, tuba )

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2009/12/07 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Kurt Rosenwinkel Standards Trio / Reflections

   ↑  2009/12/06 (日)  カテゴリー: guitar

kurt rosenwinkel_standard



現代のニューヨークは世界中から蝟集した有能な若きギタリストがひしめき合い、まさに百花繚乱の様相を呈している。ノルウェーからラージュ・ルンド、イスラエルからギラッド・ヘクセルマン、国内からもマイク・モレノ、ジョナサン・クライスバーグ、、マット・スティーブンス、ジュリアン・レイジなど、独自のロジックと感性を武器に才能溢れる若きミュージシャンがニューヨークを舞台に活躍している。そして彼らの多くが影響を受けたギタリストとして名前をあげるのがカート・ローゼンウィンケル ( Kart Rosenwinkel , 1970~ ) だ。

そんなコンテンポラリー・ジャズ・ギターのトレンド・リーダーとしての役割を担うカートの最新作がリリースされた。単独リーダー作品としては通算9作目となる今作は、デビュー作 『East Coast Love Affair』 以来14年ぶりとなるギター・トリオ編成によるバラード集。

脇を固めるのは、彼のバンドのレギュラー・ドラマーであるエリック・ハーランドと、ブランフォード・マルサリスのバンド等で活躍中のベーシスト、エリック・レヴィスのふたり。
 
“ Standards Trio ” と銘打ったこのトリオが演奏するスタンダードは、≪ You Go To My Head ≫、≪ You've Changed ≫、≪ More Than You Know ≫などの古いアメリカン・ソングだが、それ以外にもセロニアス・モンクの≪ Reflection ≫、≪ Ask Me Now ≫ やウェイン・ショーターの≪ Ana Maria ≫、≪ Fall ≫ なども演奏している。70年生まれのカートにとってはモンクやショーターの曲もスタンダードとして捉えているのだろう。
 
ギター・トリオによるバラード集ということで、たいへん静かで落ち着いた雰囲気の中、演奏は進行する。そのあたりは前作のヴィレッジ・バンガードの実況盤 『 Remedy 』 の熱い高揚感とは対極にある演奏だと言える。そのためどうしても地味な印象を拭いきれない。がしかし、熟聴しているうちに確かな余韻と奥行きは体感できるはずだ。楽器をやらないジャズ・ファンにはBGM的な聴き方もできる曲想が多いが、実際に楽器を扱う、あるいは扱ったことのあるファンなら、決して聴き流せない馬鹿テク技が随所に散りばめられていて思わず唸ってしまう。リラックスして何気に弾いているように見せかけて、実のところ、静かに暴れまくっているのだ!

ここで演奏されるスタンダードは、彼のオリジナル曲とは違い、調性がしっかりしていて、コードプログレッションのロジックもわかりやすい曲ばかりなのだが、それでも至る所にスーパー・インポーズを適応することでコードをミクロ化し、インサイドとアウトサイドをシームレスに行き来しながら独特の浮遊感を演出している。流石はカート。ありきたりのスタンダード解釈ではない訳だ。ヴォイシングの斬新さ、ドミナント7 でのスケーリングの多様性など学ぶべき技が詰まっている。

バラードとはいえ、随所でとんでもない速さのフレーズを披露している。しかもその殆どが指盤をホリゾンタールに超速で昇降するフレーズである。左手をストレッチしたまま、一秒間に5連付を3つぐらい軽々と引き倒してしまう。あ、これはシンメトリック・オーギュメントだな、とかコンディミだなとか聴いているとわかるが、あの速さで弾けるのは神技としか言いようがない。

そういう訳で、今作は一般的なジャズ・ファンからの反応は鈍いだろうが、カート・ファンからすると、サックスやピアノなどがない分、彼のテクニックを学ぶには絶好の教材になるはずだ。ギター・トリオ編成でのデビュー作  『East Coast Love Affair 』 の時は譜面が発売されたので、今回も譜面の発売を期待したい。
 
ところで、カート以降のコンテンポラリー系のギタリストたちを体系的に論考した理論書はほとんどみない。おそらく各人が独自のロジックを構築、発展させていく過程にあるからなのだろう。

カートに関しても前述した 『East Coast Love Affair』の譜面や、『 Deep Song 』のリード・シートおよびソロ譜面を掲載した『 カート・ローゼンウィンケル オリジナル曲集 』などが発売されているが、譜面を覗いただけでは彼のあの独特の浮遊するフレーズの秘密を解き明かすことは難しい。シンコー・ミュージックから発売された 『 Jazz Guitar Book 』 の23号で≪未来を担うメインストリーマー達 ≫ と題した特集が組まれていて、ニューヨーク周辺で活躍中のギタリストの特徴を解説しているし、また馬場考喜氏による≪ コンテンポラリー・ジャズ・ギター・メソッド≫ の解説が掲載されているが、十分なコンテンツ量とは言い難い。






  ブログ 『 中年音楽狂日記 Toshiya's Music Bar 』 の 中年音楽狂さんの記事はこちら
  ブログ 『ジャズCDの個人ページBlog 』 の 910サンの記事はこちら

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2009/12/06 | Comment (8) | Trackback (2) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Lee Morgan / Playlist

   ↑  2009/12/05 (土)  カテゴリー: trumpet

   lee morgan_sonic boom     lee morgan_charisma     lee morgan_caramba
 
   lee morgan_tom cat     lee morgan_cornbread     lee morgan_expoobident

   lee morgan_infinity     lee morgan_lee way     lee morgan_taru






01. Cornbread  /  from Album 『 Cornbread 』  Blue Note 1965年録音
個人的にはリー・モーガンのリーダー作品中一番好きなアルバム。ハンコックにしかできない独特のバッキングがこのタイトル曲 《 Cornbread 》 を名曲たらしめた。リー・モーガン、ジャッキー・マクリーン、そしてハンク・モブレーの三人がフロントラインにそろい踏みの最高にファンキーな名盤。

02. Ceora  /  from Album 『 Cornbread 』  Blue Note 1965年録音 
『 Cornbread 』 に納められた人気曲というだけではなく、リー・モーガンの代表曲としても有名。ボサノバ調の美旋律も然ることながら、そのあとのリー・モーガン、ハンク・モブレー、ハンコックのソロが素晴らしい。

03. Most Like Lee  /  from Album 『 Cornbread 』  Blue Note 1965年録音 
『 Cornbread 』 のB面最後に入っていた軽快なファンキー・チューン。モーガンもモブレーもどうしてこんなにフレーズが歌っているのか。そしてどうして現代の吹き手は彼らのように歌うフレーズが吹けないのか。

04. Expoobident /  from Album 『 Expoobident 』  Vee Jay 1960録音
超細身のパンツに三つボタンのアイビールックに身を包んだリー・モーガン。異様に足も長い。単なる売れっ子トランペッターとしてではなく、60年代ファンキージャズのアイコンとして機能していたリー・モーガンの姿が刻まれた彼の代表作。タイトル曲《 Expoobident 》 は、不良っぽくかっこつけたメロディーがいかにもモーガン風だ、と思いがちだが、実は作曲者は先日亡くなられたエディ・ヒギンズとは、けっこう意外。


05. Mogie /  from Album 『 Here's Lee Morgan 』  Vee Jay 1960録音 
哀愁美漂うファンキーなモーガンの自曲。クリフ・ジョーダンやウイントン・ケーリーのソロもイイ。ソロにおいて現代のミュージシャンと決定的に違うのは、フレーズを8分音符主体で構築していること。意味のない手癖的な16分音符連発は決して吹かない、弾かない、叩かない。

06. Running Brook /  from Album 『 Here's Lee Morgan 』  Vee Jay 1960録音 
ウェイン・ショーターにしか書けないようなメロディー&ハーモニー。クリフ・ジョーダンまでがショーターに見えてくるから不思議だ。

07. Zip Code  /  from Album 『 Infinity 』  Blue Note 1965録音
リー・モーガンは生前、Blue Note に数多くの吹きこみを行っていたが、それらが全てすぐにレコード化されたわけではなく、いったんお蔵入りになった音源も多く存在した。70年代後半からそれらのお蔵入り音源がLTシリーズとしてリリースされた。どうしてこんな音源がお蔵入りになるの~、みたいな素晴らしいものもある一方、やっぱりお蔵入りになるわけだよな~という、屁垂れ音源もあった。本作はその後者に分類される音源。気が抜けた炭酸水を飲んでいるような屁垂れ感もリー・モーガン・ファンには愛着が湧くのだが、一般的には駄作なのだろう、きっと。かろうじてこの 《 Zip Cord 》 は聴くに堪えうる演奏だ。でも、思うが、この音源、録音もバランス悪いんだよね。そこがちょっと損している。

08. The Marcenary /  from Album 『 Sonic Boom  』  Blue Note 1967録音
LTシリーズの中では比較的出来の良い作品。デヴィッド・ニューマンの参加が目を引く。

09. Get Yourself Together/  from Album 『 Taru 』  Blue Note 1968録音
これも未発表発掘音源を収めた LT シリーズで日の目を見た作品。まあまあの出来か。ジョージ・ベンソンがバッキングしているのが面白いが、ほとんどいるかいないか分からない程度の出番なので期待しないように。この曲はけっこう複雑な構成を持っていて晩年のモーガンの作曲法の変化を象徴するようなオリジナル曲だ。晩年をともに過ごしたベニー・モーピンが参加している。

10. There Are Soulful Days  /  from Album 『 Lee-Way 』  Blue Note 1960録音
僕個人的には本作が録音された60年以降のリー・モーガンが好きだ。この年には Vee Jay の2作品やジャズ・メッセンジャーズで 『 The Big Beat 』
  を吹きこんでいる。さらに61年には『 Roots & Herbs 』 や『 The Freedom Rider 』 が来るわけだから、とんでもなく濃密なレコーディングに明け暮れていた絶頂期といえるだろう。

11. Twilight Mist  /  from Album 『 Tom Cat 』  Blue Note 1964録音
リー・モーガンは《 I Remember Clifford 》や 《 I'm Fool To Want You 》 などの名バラード演奏を残しているが、個人的にはこのマッコイ・タイナー作の 《 Twilight Mist 》 が一番好きだ。

 

 



 おまけ 

 

     swing journal 1961.1         lee morgan_テイコ 

Lee Morgan は1972年にライブの休憩中に、婚約者と愛人との三角関係のもつれの末、愛人に射殺された33年の短い人生を終えた話は有名だが、それ以前に日本人女性のテイコ山本と結婚していたという事実は、意外に知られていない。というわけで、1961年1月号のスイングジャーナルからの抜粋が上の写真。

 

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2009/12/05 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

物欲生活 EPSON プリンター EP802A

   ↑  2009/12/03 (木)  カテゴリー: 物欲生活

EPSON EP802A living1



Canon のプリンター PIXUS IP8600 を5年間使ってきたのですが、
1年ほど前から写真印刷時に横縞が入るようになってしまいました。
クリーニングをしても縞模様が消えずこれは寿命と諦め、先日、新しいプリンターを買ってきました。

今まで使っていいたプリンターもCanon だし、スキャナーもCanon 使っているし、
カメラもEOS Kiss だし、仕事上、Canon の方にもお世話になっているので、
普通ならCanon を買うところですが、どうしても現行のモデルのデザインが好きになれず、
今回はEPSON のEP802A にしました。

新しいプリンターを買わなきゃと検討し始めたちょうど1 年前というと当時のモデルは EP801A でした。
このモデルは今回買った EP802A とデザインは同じなのですが、無線LAN が搭載されていません。
無線LAN アダプターがオプションで用意されていたのですが、これが意外に高価。
プリンターは無線LANでつないでリビングに置きたい、という妻からの強い要望があり、
無線LAN 搭載という条件は外せません。仕方なく、無線LAN 搭載機が発売されるまで待っていた訳です。
(無線LAN搭載機としては今までも901Aという上位機種がありましたが、あれはリビングに置くにはカッコ悪いです。)
 
802A はフラットでスクエアなデザインが好みです。色もブラックなのは我が家のリビングにもピッタリです。
さっそくリビングのボードの上に置いてみました。全面からの給紙なので、シートフィーダーもなく、
奥行きをとりません。ボードにもいい感じで収まりました。
 
無線LANの設定に手こずるかなって不安があったのですが、付属のディスクで簡単にセットアップできました。
 
給紙も全面からトレイにセットするだけで、しかも2種類の用紙が一度にセットできるのが便利。
SDカードを直接挿入し、液晶パネルに表示されたビューアーで写真を選択、すぐにプリントできるのもうれしいですね。
このプリントの仕方はうちの4才も子供もすぐ覚えてしまったくらい簡単です。
 
CD & DVD のレーベル印刷も簡単で、元ディスクをスキャナー部中央におき、印刷ディスクを
自動的に飛び出してくる専用トレイに置き、メニューからレーベルコピーを押すだけ。
今まで使用していた PIXUS IP8600 は、CDレーベル印刷用のトレイが本体とは別に用意されていて、
そのトレイごと挿入しなければならなかったので、幾分面倒でストレスフルした。時々、そのCD用トレイがどこかに
いっちゃって、探すのに苦労したりしてましたからね。

そして、肝心の画質も滅茶苦茶きれい。8色インク使用の PIXUS IP8600 よりも、6色インク使用の EP802A のほうが
綺麗って、どういうこと? インク数増やせばいいというもんじゃないんですね。そういえば、インク数増えると
常にどれかが空になり、しょっちゅうインク交換しなければならなくて、とっても不便だった。
今は、6色でいかに綺麗な画質を作れるかを各社が競い合っているらしいです。
 
さらに、とっても高速。L版なんかあっという間に出てくる。
 
至れり尽くせりの EP802A であり、欠点をあげるほうが難しいくらいです。
まあ、欠点と言えば、動作音のうるささぐらいでしょうか。
でも、インクジェットはこれは仕方ないのでしょうね。
仕事場ではEPSON の PM T990 という業務用に近い機種を使っているのですが、
流石にそれは音は静かです。
 
インクも6色交換すると6500円ほどの出費になるのですが、ちょっと痛いかな。
でも、メーカーもインクで利益をあげるのだろうがから仕方ないか。
なにしろ、本体が20.000円というのは、どうみても利益でないでしょうね。

そうそう、インクのことですが、箱からボディーから取説に至るまで、
いたるところに「インクは純正カートリッジを使用しましょう」と記載されています。
プリントする際、表示される進行状況を示すウインドウにも純正カートリッジの
購入を誘導するリンクが張られていて、メーカーの必死さが伝わってきます。
妻の話なので信憑性は低いですが、なんでも、純正品を使用したか使用していないかが
本体に記憶されているらしいです。故障の際はそのデーターが照合され、
純正品でないインクでの故障は保障対象外になるそうです。ほんとうかな?
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2009/12/03 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Thomas Grimmonprez / Bleu

   ↑  2009/12/01 (火)  カテゴリー: drums

thomas grimmonprez



ジグ・ザグ・テリトワール ( Zig Zag Territoires ) は1997年に設立されたフランスの新興レーベル。もとはクラシック音楽専門の独立系レーベルとして発足したが、近年はジャズの新録もリリースするなど、精力的な活動を行っている。ただし、クラシック関連の作品はすでに150作品以上リリースされているが、ジャズのカタログ数は20作品足らずとまだまだ少ない。

そんな中でも昨年リリースされたロニー・リン・パターソン ( Ronnie Lynn Patterson , piano ) の 『 Freedom Flighters 』  は日本でも輸入盤ファンの間で人気となり、Zig Zag の認知度を一気に高めた名盤でだった。個人的にはこのロニー・リン・パターソンと、ジェレミー・テルノイ ( p ) の 『 BLOC 』 が魅力的な作品だったので、以来ずっと Zig Zag には好印象を抱いていた。

そして今回、そのZig Zag からそそられる新作がリリースされた。

フランス・ドラマー界の精鋭、トーマス・グリムモンプレズ ( Thomas Grimmonprez ) のリーダー作 『 Blue 』 がそれだ。本作は全編フェンダー・ローズを用いたトリオ編成という非常に珍しいフォーマットなのだが、そのローズを担当しているのが前述したジェレミー・テルノイなのだ。
 
トーマス・グリムモンプレズは、国が運営する国内最高の音楽教育機構、パリ国立高等音楽院 (  CNSM de Paris  : Conservatoire National Supe´rieur Musique et Dance de Paris ) でジャズ即興を学んでおり、Higher Diploma ( 中級ディプロマ ) も取得している。90年代からプロとしての活動を開始しているようだが、彼の経歴を見ると様々なトップ・ミュージシャンとの共演を通してキャリア・アップしてきたことが窺える。ヘンリ・テキシエ、ボボ・ステイン、ボヤン・Z、クロード・バルテレミー、マニュエル・ロシュマン、アルバート・マンゲルスドルフ、フランク・アヴィタブレ、デイッド・リンクス、ドミニク・ディ・ピアッツァ、ケニーワーナー、さらには Laurent Cugby Big Band や Paris Jazz Big Band にも参加歴があるようだ。要はどんなジャンルでも叩ける汎通性の高いオール・ラウンダーなのだろう。

僕個人的には、トーマスの名前を聞いて真っ先に思い出すのがトランペッターのニコラ・フォルメル ( Nicolas Folmer ) の 『 Fluide 』 ( 2006 Cristal Records ) での彼の演奏だ。この作品ではトーマスが8曲、ステファン・ウシャール ( Stephane Huchard ) が4曲叩いているのだが、トーマスは重鎮ウシャールに一歩も引けを取らない繊細で知的な素晴らしいドラミングを披露していた。この作品にはキラー・チューン ≪ Kaleidoscope ≫ がマスターテイクと別テイクが両方収録されているのだが、面白いことにマスターテイクはステファン・ウシャールが、別テイクはトーマスが叩いていて両者を聴き比べられるようになっている。


閑話休題。
さて、トーマスの今作だが、全編がローズ・トリオによる演奏ということで、どうしても地味な印象は拭いきれない。ジェレミー・テルノイは本来、壮大で深遠な世界感を音で表現するピアニストだが、今作ではどうしても小さくまとまり過ぎている印象だ。8曲すべてがトーマスのオリジナルだが、ややメロディーの押し出しが弱く、聴き終えたあとに、あれ、何を聴いていたんだっけ? と忘れてしまうくらい印象が薄かった、初めは。

ワン・コードの一発ものが意外に多く、そのことがさらに作品を単調なものとして印象付けてしまっているかもしれない。まあ、ワン・コードでのジェレミーのアドリブは流石に現代的であり、スケーリングは新鮮で、スーパーインポーズをふんだんに適応して絶妙なアウト感を演出している。本人もチック・コリアから影響を受けていると述べているように、マイルスバンド在籍時のチック・コリアを彷彿とさせるフレーズが随所に顔御出す。

一方、トーマスは一見派手ではないが、繊細で緻密なスネアワークが聴けば聴くほど素晴らしい。激しく煽る様なところは全くなく、常に冷静で余裕すら感じさせるプレイだ。こういうスタイルはセッション・ミュージシャンとしても重宝されるであろう。そのかわり演奏の温度感は徹底的に低く、質感はとってもインテリジェントでドライだ。
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(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-525.html

2009/12/01 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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