雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG

   ↑  2010/04/28 (水)  カテゴリー: photo
fl1 


今日の夜から家族旅行でグアムに行ってきます。妻と子供が海やプールで泳いでいるのを、僕はもっぱらデジイチで写真を取り捲るのが恒例なのですが、デジイチを手にしてからまだ一年も経っていない初心者なので、思ったような綺麗な写真が撮れずに苦労しています。

今年の正月にサイパンに行ったときは、TAMRON の15倍ズームレンズ AF18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC を一本だけ持っていって、それで屋内家族写真から風景まですべて済ませました。で、今回は思い切って単焦点だけで撮ってみたくなり、新しく2本のレンズを買ってみました。

まずは、家の中で動き回る子供を撮ることがほとんどで、しかも夜が多い僕としては、明るくて広角よりのレンズが欲しいという理由から、SIGMA 30mm F1.4 EX DC/HSM を買ってみました。さすがにF1.4 だと、照明の暗いリビングでもフラッシュなしで綺麗なぶれにのない写真が取れます。30mm は35mmフィルム換算で45mm ですから画角も室内でとるにはちょうどいいです。

もう一本は、以前から欲しかったマクロレンズでSIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG。以前に拙ブログの読者でいらっしゃるLaieさんのご主人から薦められていたレンズです。望遠マクロなので、旅行にも重宝しそうです。

レンズは買っても、とにかく撮りに行く時間がないので、家の玄関においてある花瓶の花をマクロで撮ってみました。、マクロレンズで撮るのは初めてだったのですが、こうしてみると、ピントが合っていないパートが多いですね。被写界震度があまりにも浅いので全体にピントが行き届いていないんですね。なんでもかんでも開放で撮っちゃいけませんね。

ということで、今回の旅行はズームレンズは持たずに単焦点2本だけで撮ってこようと思ってます。

しばらく、ジャズネタの更新はできないかもしれませんので、ご了承ください。






    





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2010/04/28 | Comment (8) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Aaron Goldberg / Home

   ↑  2010/04/26 (月)  カテゴリー: piano

Aaron Goldberg_ Home Aaron Goldberg / Home ( amazon )
 2010  Sunny SIde Records
  

 Aaron Goldberg (p)
 Reuben Rogers (b)
 Eric Harland (ds)
 Mark Turner (ts M-1,5,9)
 


90年代にジョシュア・レッドマンのレギュラー・メンバーに抜擢され一躍脚光を浴び、その後もNYコンテンポラリー・ジャズの第一線で活躍しつづけるピアニスト、アーロン・ゴールドバーグ (Aaron Goldberg . Boston , 1974~ ) の通算4作目となる最新録音盤。前作『 World 』( 前項あり ) から実に4年ぶりとなりますが、今作の録音はなんと2007年ということで、思ったより新録という訳ではありません。



ゴールドバーグは90年の終盤から2系統のバンドで自身の音楽を具現化してきました。まずひとつめはベースのオマー・アヴィタル ( Omer Avital ) とドラムスのマーク・ミラルタ ( Mark Miralta ) らと結成した共同名義による OAM Trio としての活動。もうひとつはベースのリューベン・ロジャーズ ( Reuben Rogers ) とエリック・ハーランド ( Eric Harland ) を従えた自身のバンドとしての活動です。

OAM Trio が三者対等の緊張感漲る神速反応型のインタープレイを特徴とするユニットであったのに対して、ゴールドバーグ自身のトリオは彼の内面を深くエグるような繊細で静謐な音空間を表現したユニットでした。両者は、≪ 動≫ 対 ≪静≫、あるいは≪ 緊張≫ 対 ≪弛緩≫ のような関係にあって、ゴールドバーグはそれぞれのユニットで表現方法を巧みに変えてきました。

さて、今回の新作ですが、メンバーは不動のリューベン・ロジャーズとエリック・ハーランドという鉄壁の布陣に、盟友マーク・ターナーが3曲で客演するといった編成。マーク・ターナーは2008年11月に電気ノコギリで指2本を切断という、ショッキングな事故 ( 前項参照 ) に見舞われましたが、今作の録音時期は2007年ですから、その事故よりも以前のことです。

ゴールドバーグの4曲の自曲を含む全10曲。彼は2001年のセカンド・アルバム『 Unfolding 』でスティービー・ワンダーの≪ You Are The Sunshine of My Life ≫ をカヴァしていましたが、今作でも ≪ Isn't She Lovely ≫ をカヴァしています。よほどスティービーが好きなようです。

また、前作『 World 』では冒頭曲にジャヴァンの≪ Lambada De Serpente ≫ を配するといった意表を突いた選曲でしたが、今作でもキューバのシンガーソングライター、パブロ・ミラネス ( Pablo Milanes , 1943~ ) のカヴァ曲 ≪ Cansion Por la Uinidad Latino ≫ を冒頭で披露したり、さらにはジョビンの≪Luiza ≫ を取り上げたりと、ラテンキューバン音楽への愛好心がみてとれる選曲となっています。



疲れたので、もう寝ます。最近疲れやすくて。続きはまたあした。
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2010/04/26 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

物欲生活: Bose Computer MusicMonitor M2

   ↑  2010/04/24 (土)  カテゴリー: audio
bose M2_2 

ずっと欲しいと思いながらも、値段が微妙に高くて買えずにいるデジモノ。

まずひとつは、富士通のドキュメントスキャナ SnapScan S1500  ( 実売価格 40,000円前後 ) 。一度に50枚の原稿をシートフィーダーにセットでき、それらを一分間に20枚のスピードで両面スキャンが可能で、そのままPDF化してくれるスグレ物です。ネット上で大変評判がよく、スタパ斎藤さんの「スタパビジョン」 でも絶賛されていたのを見て以来、欲しくてたまらなかったデジモノなのですが、なにせ値段が高い。フラットベッド・スキャナが1万以下で買える時代に4万ですからねぇ。

でも4万でこの部屋の日々増殖し続ける雑誌類 - 週刊ダイヤモンド、デジモノステーション、AERA、スイングジャーナル、ストレンジデイズ、週刊アスキー、などなど - がこれ一台で簡単に電子化できると思うと、やっぱり欲しいなぁ。

で、もうひとつが Bose のPC用アクティブ・スピーカー Computer MusicMonitor M2 ( 実売価格 35,000円前後 ) 。「こんな小さいのになんでこんなバカ高いんだ !? 」 と誰しも不思議に思うあのスピーカーです。でも高いんだからそれなりにイイ音なんだろうなぁ~。でも Bose だから荒利率も相当高いんだろうなぁ~、と疑心暗鬼のまま買わずにいたのですが、先日ついに買ってしまいました。

Kakaku.com で買えば33,000円ぐらいで買えたものを、ヨドバシ店頭で発作的に定価買いしてしまったのがちょっと後悔ですが、でも、その音を聴いて、まあいいか、と納得できるモノでした。

本当はこのM2 ではなくて、前モデルのM3 が欲しかったですが、2008年に惜しまれつつも生産中止になってしまい手に入らない状態なのです。ネットなどでも評判はM3の方が圧倒的に良くて、ヤフオクなんかではプレミアついちゃって、一時期は10万くらいの値で取引されていました。昨年、そんな状況を察してか、人気のM3 を600台限定で販売しましたが、即日完売するという超人気ぶりでした。 ただ、49,800円での定価販売で、しかも色はシルバーのみ、ということもあり、再販時も僕は買いそびれてしまいました。 再販されたこともあり、現在はヤフオクなどで6万前後で取引されているみたいです。

僕は月に一回、土曜日夕方から日曜日の夕方まで知人病院の当直のバイトをやらせてもらっているのですが、こう言っちゃ悪いが、けっこう暇な病院なので音楽を聴いたり読書したりする時間がたくさんあるのです。で、どうせ聴くならイイ音で聴きたいと、このBose M2 を買ったという訳です。bose side

詳しくは書けませんが、その病院の当直室はかなり大きな音を出しても周囲に迷惑がかからない構造になっているので、さっそく M2 を持参して聴いてみましたが、これがぶっ飛びの迫力ある低音を聴かせてくれて、ホント、ビックリしました。

僕は自宅のPCにBose 101 イタリアーノ というコンパクトスピーカーをつないでいます。このイタリアーノは同シリーズの101 MM に比べて驚くほど低音が出るスピーカーですが、 M2はそのイタリアーノに迫る迫力があります。これぞ Bose magic 。

何処からこんな迫力ある低音がでているのだろう ?  と、一見バスレフポートのような側面のスリットを覗いてみると、そこにはブルブルと激しく振動する一対の振動板が見えます。ウーハーかと間違えるこの金属の振動盤はボーズ独自開発のハイパーレゾネーターと呼ばれるパッシヴ型振動装置。磁気回路はもっていません。これがM2 の豊かな低音を作っているようです。

設置する場所や音源のタイプによっては低音が出過ぎることがあります。PCに接続している場合はイコライザー処理できますが、 iPod などにつないで聴く場合は調整できず困りものです。

高音も思ったよりも出るし、デスクトップで使用するには十分すぎるほどの音質だと思います。

唯一残念なことは、M3では電池駆動ができたのに、M2では省略されていることです。デスクトップPCで使用するのなら全く問題ありませんが、僕のように持ち運びしたい場合は不便です。こうなると、音の優劣は別にしても、やっぱりバッテリー駆動できるM3 が欲しくなってきます。

前述したように、昨年 M3が600台限定で再販されました。しかし、色はシルバーだけです。人気のブラックの再販はありませんでした。おそらく、今度はブラックのM3再販があるのではないか、と僕は睨んでいるのですが・・・。

同封のアンケート用紙を送ると今なら専用のキャリングケース(バッグ)がもれなくもらえるキャンペーン中ですが、そのアンケート用紙にもM3ブラック・バージョンの再販希望の旨を書いておきました。

<参考記事>

1)   箱庭的ピュアオーディオシステムの勧め AUDIO STYLE 「 BOSE MUSIC MONITOR M2 vs M3 」
2)   スタパ斎藤の週刊スタパトロニクスmobile 「 買って良かった~! Bose Music Monitor M3 」
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2010/04/24 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Ehud Asherie / Swing Set

   ↑  2010/04/24 (土)  カテゴリー: piano
Ehud AsherieEhud Asherie / Swing Set (amazon )
2008  Posi-Tone Records


Ehud Asherie (p)
Neal Miner (b)
Phil Stewart (ds)






イスラエル出身で現在はニューヨークを拠点に活躍中のピアニスト、エイフィッド・アシュリー ( Ehud Asherie , 1979~ ) のセカンド・アルバム。

アシュリーは9歳の時に家族でニューヨークに移住。14歳の時にグリニッジ・ヴィレッジのジャズ・クラブ “ Smalls ” で聴いたジャズに感激し、真剣に音楽と向かい合うことになる。毎週週末になると Smalls を訪れ、夜の10時から朝6時までクラブで過ごすようになり、深夜のジャムセッションにも参加。そんな中で同クラブの常連ピアニスト、フランク・ヒューイット ( Frank Hewitt , ~2002 ) と知り合い、彼に師事している。その後もグラント・スチュアートのカルテットのレギュラーを務めるなどして着実にキャリアを積み上げていった。 その頃のスインギーで瑞々しい演奏は、グラント・スチュアートの Video Art からリリースされた作品 『 Tenor and Soul 』 ( 2005 ) や 『 Estate  』 ( 2006 ) などで聴くことができる。

2007年に NY新興レーベル Posi-Tone Records からリリースしたデビュー盤 『 Lock Out 』 では、そのグラント・スチュアートとライアン・カイザーを迎えて、ノスタルジックな雰囲気を漂うわせながらも爽快なハードバップを披露していた。

今作はその『 Lock Out 』に続く第二弾で、ピアノ編成による一遍。フランク・ヒューイット に師事しただけあって、滋味溢れるバピッシュな奏法で突っ走る。コンテンポラリー系ではないため創見性には欠けるが、しかし偉大なる先人達が築きあげたジャズへの並々ならぬ愛情をそのフレーズから感じることができる。

今年になりリリースされた最新作『 Modern Life 』はフロントにハリー・アレンを迎えて録音されたカルテット作品だが、ハードバップというよりもビバップ色が強く、ハリーアレンもウェブスターやホーキンス風のスタイルで通しているので、個人的にはちょっとつらい。

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2010/04/24 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Eugene Maslov / The Fuse Is Lit

   ↑  2010/04/23 (金)  カテゴリー: piano
 Eugene maslov_the fuze is lit
Eugene Maslov / The Fuse Is Lit  ( amazon )
2002  Mac Avenue


Eugene Maslov (p)
Boris Kozlov (b)
Vinnie Colaiuta (ds)
Joe LaBarbera (ds)
Hubert Laws (flute M-2,4,8)
Pete Christlieb (ts M-4,8)


昨日に引き続きロシア人ピアニスト、ユージン・マスロフの作品を聴いています。今日聴いているのは、2002年リリースの第三弾『 The Fuse Is Lit 』。

幻の名盤『 Autumn in New England 』が1992年の作品ですから、今作に至るまで10年の月日が流れている訳です。彼が奏でるジャズは完全なる変貌を遂げています。本作はハードコア・フュージョンとボスト・バップ的な4ビートとの二本立て仕組まれていて、実に楽しい色彩感豊かな作品です。そしてハードコアなフュージョンを担当するドラマーがヴィニー・カリウタで、ジャズの楽曲を担当しているのがジョー・ラバーベラという鉄壁の布陣です。ベースのボリス・コズロフは曲によってエレキとウッドを使い分けするという器用さを発揮しています。

メンバー全員が、針の穴を通すようなとんでもなく複雑かつ高速なスコアを難なくこなしていく楽曲にはただただ驚くばかりです。特に、カリウタが叩いているM-1≪ To Mu Teacher / To My Friend ≫ やM-5≪ The Witch ≫ などは瞠目すべき素晴らしい楽曲です。

マスロフは結局、こういう音楽がやりたくて故郷を捨てて渡米したわけですね。彼が渡米した80年代と言えば、ロシアではガネーリン・トリオとかセイゲイ・クリョーヒンらなどのアングラ前衛ジャズが盛んだった時代です。そりゃやっぱり、マスロフのような音楽性をもったミュージシャンは逃げ出すはずだ。

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2010/04/23 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

今日は息子の5歳の誕生日

   ↑  2010/04/23 (金)  カテゴリー: daily
    5歳誕生日0 5歳誕生日04 
    5歳誕生日05 5歳誕生日01  



息子よ。今日は君の5歳の誕生日だね。
ついこの間まで床の上を這って歩いていたのに
あっという間に大きくなって、顔つきまで大人っぽくなってしまって。
日々成長していく君を見ているのは僕にとっては何よりの喜びだけれども、
お願いだから、もう少しゆっくり、大きくなっていってね。
そして、楽しい思い出をたくさん作ろうね。
  
                             パパより
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2010/04/23 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Eugene Maslov / Where The Light Comes From

   ↑  2010/04/22 (木)  カテゴリー: piano
Eugene maslov_Where The Light Comes From...Eugene Maslov / Where the Light Comes from  ( amazon )
2007  Blue Canoe Records

Eugene Maslov (p), Vinnie Colaiuta (ds), Dave Carpenter (b), Trey Henry (b), Boris Kozlov (b), Alex Berenson (tp), Hubert Laws (fl), Bob Sheppard (ts), Louis Conte (per), Matt Doran (g)



ロシア出身の超絶技巧のピアニスト、ユージン・マスロフ ( Eugene Maslov , St Petersburg , 1959~ ) の2007年にリリースされた通算4作品目となる最新作。

マスロフは1989年にアメリカに移住し、現在はマサチューセッツ州ボストンを拠点に活動しています。移住後の1992年に録音された 『 Autumn in New England 』 が幻の名盤化され、高額取引物件として流通していたことで有名になったピアニストです。そのレア盤も近年、めでたく別ジャケで再発され、随分と手に入りやすくなりました。

同盤はロシア人の弾くピアノのイメージからはかなりかけ離れた欧州的抒情派路線の作品でした。 非常に丁寧に音を選びながら制作された名盤の名に恥じない素晴らしい出来具合だったのですが、僕個人的には、その後にリリースされた4作品、すなわち、『 When I Need To Love 』( 1999 )、『 Face of Love 』[2000 )、『 The Fuse Is Lit 』( 2002 )、そして本作『 Where The Light Comes From 』( 2007 ) のほうが、好みです。どの作品も4ビートとフュージョン・タッチの楽曲がバランスよく配されていて、色彩感豊かで、躍動的で、聴いていて純粋に楽しい作品なのです。僕はこの4作品からお気に入りの曲をプレイリスト化してよくiPod で聴いています。

本作はピアノ・トリオ編成を軸に、曲によってヒューバード・ローズやボブ・シェパードなどの管が入っています。ドラムスのヴィニー・カリウタとヒューバード・ローズは前作でも参加していました。

アルバムはエヴァンスの ≪ Nardis ≫ で幕を開けるのですが、なんと意表をついて≪ Nardis ≫ をシャッフルビートで演奏しているのです。なかなかないですよ跳ねるナルディスは。マスロフは 『 Face of Love 』 でもハンコックの ≪ Chan's Song ≫ をラテンで演奏したりしていますから、そういう奇想天外のアレンジって好きなんでしょうね。この ≪ Nardis ≫ は MOONKS の大河内善宏氏が選曲したコンピレーション・アルバム 『 MOONKSTYLE2 』 にも収められていたのでお聴きになった方もいるのではないかな。

ボリス・コズロフといい、カリウタといい、馬鹿テク達がサポートしているので全体にきりっと締まった印象を受けます。メカニカルなキメや変拍子、高速リフなど、テクニック嗜好のファンは大喜びする要素がいっぱい詰まっています。しかし逆にそのあたりが飽きやすく、底がすぐに見えちゃたりするかもしれません。



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2010/04/22 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Stephane Huchard / African Tribute to Art Blakey

   ↑  2010/04/21 (水)  カテゴリー: drums
STEPHANE HUCHARD_AFRICAN TRIBUTE TO ART BLAKEYStephane Huchard / African Tribute to Art Blakey  
[ itunes store で試聴 ]
2008  such production 

Stéphane Huchard (ds) , Sylvain Beuf (ts ) , Alex Tassel (tp) ,   Pierre de Bethmann (p) , Diego Imbert (b) , Thomas Gueï (perc) ,  Baba Sissoko (perc)





前回取り上げたロザリオ・ジュリアーニの最新作 『 Lennie's Pennies 』 にも参加して、ハイセンスな極上のソロを披露していたピエール・ドゥ・ベスマン。そう云えばこんなアルバムにも名を連ねていたなぁ、と思いだして久しぶりに聴いているのが、フランスの人気ドラマー、ステファン・ウシャール ( Stephane Huchard ) が2008年にリリースした通算4作品目となる最新作 『 African Tribute to Art Blakey 』 です。

今までリリースされたウシャールの作品はすべてフュージョン系でした。しかも近未来的なデジタル・サウンドをふんだんに取り入れた独特のフュージョン ( 僕は勝手に、サイバーパンク・フュージョンと呼んでいます)でした。それが今作は一転してアート・ブレイキーへのトリビュート作品ということで、がらっと作風が変わってます。しかもブレイキーのアフロ・キューバン・ドラマーとしての側面に光を当てた企画ということで、文字通り泥臭い作品に仕上がっています。

ウシャールという太鼓屋は、一応はジャズ・ドラマーに分類されていますが、彼の参加作品を俯瞰してみると意外にジャズ意外のロックやポップスのアルバムに参加しているこことが多いのです。ジャズ作品に参加していても大体は4 ビート物ではありません。というわけで、今作のように4ビートで真正面からジャズに取り組んだ作品って、非常に珍しいのです。さらにはサポート・メンバーのピエール・ドゥ・ベスマンも素直に4ビートを弾くタイプじゃないピアニストですが、ここでは歌心満載の美フレーズを連発し、意外に4ビートもイケているんです。


曲構成は、ジャズ・メッセンジャーズのメンバー・オリジナルが中心で、ウシャールのオリジナルを2曲含む全12曲。今作を聴く前は、そのタイトルから、アート・ブレイキーの『 Orgy in Rhythm 』、『 The African Beat 』、『 Holiday for Skins 』あたり、いわゆるBlue Note のアフリカ三部作を連想していたのですが、そのあたりの楽曲は全くなし。ジャズ・メッセンジャーズのオリジナル・ヴァージョンを比較的忠実に再現したような2管フロントの演奏に、アフリカ出身の二人のパーカッション奏者がポリリズミックにリズムを装飾したような作風です。このパーカッション奏者は実に巧いのですが、曲によっては装飾過剰というか、ハッキリ言って、うるさくて、あまり好みではありません。

しかしながら、この種の音はクラブ・ジャズ世代の方々には意外にウケそうです。『 Jazz Next Standard 』( リットー・ミュージック ) という、クラブ世代のためのジャズ・ディスク・ガイド本がありますが、その中でもアート・ブレイキーの代表作として『 Orgy in Rhythm 』と『 Drum Suit 』が紹介されるくらい、アート・ブレイキーはアフロ・キューバン・ドラマーとして高い評価を得ているようです。
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Rosario Giuliani / Lennie's Pennies

   ↑  2010/04/18 (日)  カテゴリー: alto
Rosario Giuliani_lennies-penniesRosario Giuliani / Lennie's Pennies ( amazon )
2010  Dreyfus Jazz


Rosario Giuliani (as)
Pierre De Bethmann (p, Rhodes),
Darryl Hall (b),
Joe La Barbera (ds)






イタリアの巨匠ピアニスト、フランコ・ダンドレアから高く評価され、90年代からめきめきと頭角を現し、今やステファノ・ディ・バティスタ並んでイタリアンジャズ界の中核を担うアルティストに成長したロザリオ・ジュリアーニ ( Rosario Giuliani , Terracina , 1967~ ) の通算11作品目となる最新作。

昨年、ロザリオ・ジュリアーニ、ピッポ・マティーノ、ベンジャミン・エノクからなるトリオ、Trio Ostiko 名義でコンテンポラリーなハード・フュージョン作品をリリースしたのも記憶に新しいところですが、今作は一転してレニー・トリスターノへのオマージュを捧げた内容となっています。

レニー・トリスターノは云わずと知れたクール・ジャズの第一人者で、独自の理論を展開し、リー・コニッツやウォーン・マーシュらなどの優秀な弟子を輩出したことで有名ですね。90年代以降のブルックリン派と揶揄されたアーティストの殆どがトリスターノから影響を受けたといわれるように、現代でもなお彼の影響力は保たれています。

チャーリー・パーカーの伝統をしっかり継承しながらも、コルトレーンのモード奏法をアルトサックスにトランスレートしたようなフレーズで激情的に吹きまくる二反背律的なスタイルを身上とするジュリアーニが、なんで今頃トリスターノなの? という疑問はありますが、ジュリアーニに限らずイタリア人って米国ジャズ・ジャイアントへのトリビュートがもともと好きですよね。ジュリアーニだって今までにも、コルトレーンへ捧げた『 Duets for Train 』、マイルス・トリビュートの実況盤 『 Jazz Italiano Live 2007 』 、Schema Sextet 名義でバッソ=ヴァルダンブリーニへのオマージュを贈った『 Look Out 』 などいろいろ制作していますし。

そう云えば、トリスターノってイタリア系移民だったんですよね。そんな因縁も今作制作のきっかけにあったのかも。

 
さて内容ですが、11曲中、トリスターノの自曲は冒頭に配された彼の代表曲≪ Lennie's Pennies ≫ のみ。それ以外は≪ Love Letters ≫ や ≪ How Deep Is The Ocean ≫ などのスタンダードや、ジミー・ロウルズのお馴染み≪ The Peacocks ≫やザビヌルの≪ 74 MIles Away ≫などのミュージシャン・オリジナル、そしてジュリアーニが4曲とピエール・ドゥ・ベスマンが2曲を提供。
 
と云う訳で、トリスターノ恐怖症で夜も眠れないあたなでも安心して聴ける作品に仕上がっています。

でも流石にトリスターノの≪ Lennie's Pennies ≫では、インテンシヴに蜿蜒とウネる音列でトリスターノっぽさを演出しています。ジャズを聴き始めた頃は、こういうフレーズの連鎖に虫唾が走ったものですが、マーク・ターナーらの音楽を経過してきた我が耳には、それほど違和感はありません。2曲目以降はホリゾンタールにクネるトリスターノらしさは影をひそめます。

ですが、音色は今までと随分と違う印象です。ジュリアーニは高揚してくるとファズトーンに近い音色で < 音を割って > くるのですが、今回は全くそれがありません。澄み渡るクリアな音色で一枚通しているのは初めてのことで、そのあたりはやはりトリスターノへのオマージュを意識しているのでしょう。マウスピースも変えているのかもしれませんね。

 脇を固めるサポート陣も素晴らしい仕事をしています。ピエール・ドゥ・ベスマン ( Pierre de Bethmann ) は今回は生ピアノとローズを半々ぐらいで弾き分けていますが、僕個人的には生ピアノを弾くベスマンに強いシンパシーを感じます。一昨年のステファン・ウシャール ( Stephane Huchard )の 『 African Tribute to Art Blakey 』 、今年になってからの Moutin Reunion の『 Soul Dancer 』 などでも歌心溢れつつも切れ味鋭いソロでその非凡な才能を発揮していましたが、今作でもその存在感は絶大です。

ベースのダリル・ホール ( 1963~ ) とドラムスのジョー・ラバーベラ ( 1948~ ) をわざわざ米国から招聘した理由はわかりませんが、グローバル化した現代社会においては米国とヨーロッパ間の行き来など極々日常的なことなのでしょう。それにしてもラバーベラのダイナミックでしなやかなドラミングを聴いていると、還暦過ぎた初老が叩いているとは俄かには信じられません。老成円熟とは無縁の溌剌とした見事な演奏です。
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Evgeny Lebedev / From East To West

   ↑  2010/04/16 (金)  カテゴリー: piano
Evgeny Lebedev_from east to westEvgeny Lebedev / From East To West ( HMV )
2010 自主制作

Evgeny Lebedev (p, accord)
Terri Lyne Carrington (ds)
Haggai Cohen Milo (b)
Andrey Krasilnikov ( sax , M-6)
Taisiya Krasnopevtseva (vo, M-4)
Natalya Makarina (vo, M-4)



モスクワ生まれの若手ピアニスト、エフゲニー・レベジェフ ( Evgeny Lebedev , 1984~ ) の通算3作品目となる最新作。

本国では2005年にリリースされ、日本では2007年に輸入盤取扱店に並んだデビュー作 『 Fall 』 ( 前項あり ) は、ロシアの民族音楽の仄かな香りを漂わせつつも激烈にドライブする凄盤として話題になりました。2008年リリースの第二作目『 102 Days 』 は、ソロ・ピアノ集ということもあり、僕自身はスルーしたのですが、今作は再びピアノ・トリオ編成による作品ということで、否応なしに期待が高まります。

80年代のペレストロイカに続く91年のソ連崩壊以降、多くの優秀なアーティストがより良い活動の場を求めて米国に移住していきました。

その中にはジャズ・ピアニストだけに限っても、旧ソ連キルギス共和国出身のエルダー・ジャンギロフ( Eldar Djangirov , 1987~ )やモスクワ出身のミシャ・ピアティゴルスキ ( Misha Piatigorsky , 1972~ ) 、それからアルメニア共和国出身のティグラン・ハマシャン ( Tigran Hamasyan , 1987~ ) など、現在、ニューヨークの第一線で活躍する優秀なミュージシャン達もいます。いずれもスパルタニズムなクラシック音楽教育で培われた超絶テクニックの持ち主で、ロシアのレベルの高さをあらためて思い知らされるばかりです。

今回の主役のエフゲニー・レベジェフもそんな中の一人かと思いがちですが、実は彼は音楽教育の殆どを母国ロシアで受けているピアニストなのです。15歳でジャズに目覚めたレベジェフは、モスクワ1623学校、モスクワ芸術大学、そしてグネーシン音楽大学などの母国の音楽学校で専門的教育を受けています。バークリー音楽院の奨学金を獲得し米国へ移住したのはずいぶんあとの2004年のことでした。

現在はニューヨークを中心に活躍中で、ジャック・ディジョネット、マーカス・ミラー、デヴィッド・サンチェス、デヴィッド・フュージンスキーらとの共演も果たしています。今作でもドラマーにテリー・リン・キャリントンを迎え録音しており、着実にミュージシャンの間での認知度を高めていると思われます。既に10枚以上のアルバムに参加しているとのことですが、最近ではエヴァン・マリエン ( Evan Marien ) というエレキ・ベース奏者のアルバム『Between Worlds 』 ( 2009 , Art of Life Records ) に参加していたのが記憶に新しいところですが、期待して聴いたわりには彼の出番が少なく、存在感の薄い作品でした。作品としてはなかなか面白い内容ではありましたが、そのうちアップしましょう。

さて、肝心の内容の話に行きましょう。全9曲で殆どが彼のオリジナル。ポリスの ≪ Message in a Bottle ≫  などのカヴァもやってます。基本的にはピアノトリオ編成ですが、一曲だけロシア人アルト・ソプラノ奏者であるアンドレイ・クラシルニコフが参加しています。また、やはりロシアの民謡歌手の女性二人も一曲だけコーラス、ボーカルで参加しています。このゲスト陣はデビュー作でも客演していました。そんなこともあって、全体から醸し出される雰囲気はデビュー作に近似しています。

80年代キング・クリムゾンを彷彿とさせる永劫回帰型の変拍子で、グイグイと聴き手を眩暈の渦に巻き込むイントロが印象的な M-3 ≪Golden Sands ≫。哀愁感漂う変則5拍子タンゴのリズムに乗ってアコーディオンを操るレベジェフが聴ける M-5 ≪ Broken Tango≫ 。ロシア民謡に即興/ジャズ手法を融合させていき,オリジナリティーに溢れる独自の音世界を築き上げた M-4 ≪Venok ≫ などなど。どの楽曲もよく練られていて、リズムも変拍子基調で、メロディーもフックが効いていて大変面白い。エキゾ風味が漂う作風なので、そのあたりは好みがあるかもしれません。

彼は今回、頻繁にアコーディオンを弾いていますが、どうも、ピアノを手にするずっと以前の8歳の時からアコーディオンを学んでいて、数々のコンテストに出演していたらしいです。


超絶技巧、激烈怒濤のレベジェフを印象つけたデビュー作に対して今作は、かなり嫋やかで繊細な印象を受ける作品。音の響かせ方も広がりがあり、奥行きと深みも感じ取れる。ロシア民謡色もより強くなった。インパクトの点ではデビュー作に軍配があがるでしょうが、意外に賞味期間は今作の方が長く、飽きがこないかもしれません。でも、デビュー作をまだ聴いていない、という方は迷わずデビュー作を聴かれることをお薦めします。一時期、入手が困難になっていたデビュー作ですが、いまなら 入手可能のようです。

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2010/04/16 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Olivia Trummer Trio / Nobody Knows

   ↑  2010/04/14 (水)  カテゴリー: piano
Olivia-Trummer_nobody knowOlivia Trummer Trio / Nobody Knows
2010 Neu Klang


Olivia Trummer (p)
Bodek Janke (ds,perc)
Antonio Miguel (b)
Matthias Schriefl (tp, M-3,4,7,9)



ドイツ出身の若き女性ピアニスト、オリヴィア・トルンマー (Olivia Trummer , 1985~ ) の 『 Nach Norden 』( 2006 )、『 Westwind 』 ( 2008 ) に続く第三弾。前二作品はそのアートワークの魅力も相まってけっこう話題になったのも記憶に新しいところ。僕個人的にも大変気に入り、二枚とも今でも愛聴しているアルバムだ。

硬質でクリアーな音感。左手のコードワークは重心が低く奥深く響き、右手は無駄な打鍵が一切みられない明瞭なメロディーを奏でる。如何にもドイツ人らしい重厚にして繊細なサウンドを作り上げていた。

さてそんな彼女の待望の最新作だが、今回は今までは封印されていた彼女のボーカリストとしての側面を強調した内容となっていてる点が聴きどころだ。

メンバー的には前作まで参加していたベーシスト、ジョエル・ロヒャーがアントニオ・ミゲルに交代している以外は不変。前作で3曲でゲスト出演していた WDRビッグバンドでも活躍するトランペッター、マシアス・シュリフル (Matthias Schriefl , 1981~ ) は今作では4曲で参加。その個性的で官能的なソロを披露している。

全10曲で全てオリヴィアのオリジナルだが、作風としては今までとはだいぶ趣を異にしている。なんというか、北欧的な陰翳なムードが漂っているような、あるいは、ニューヨーク・コンテンポラリー系のクールさみたいなものが随所に見られるような・・・。とにかく温度感はだいぶ低い。そのあたりが好き嫌いの分かれるところかもしれない。躍動感あるスイング感は今回は期待しないほうがよい。

しかしながら、変拍子のコンテンポラリー系あり、R&B調あり、スイングありの多彩なスタイルの中にもビッシっと一本背骨が通っているところがやはり流石だ。タブラを導入したエスニック風味の楽曲なども違和感なくアルバムの中に溶け込んでいたりして、無国籍サウンドを発散するなんとも不思議な作品に仕上がっている。

オリヴィアは4曲でその歌声を披露。3曲は英語で1曲はドイツ語で歌っているが、意外にというか、当然というか、ドイツ語の歌 ( M-10 ) が妙に心に響き、心地よい余韻を残す。彼女の歌声は色気や媚を売るような甘ったるさは皆無で、まるで小鳥のさえずりのような可憐で瑞々しい輝きに満ちている。非常に清潔感があり、そこが彼女の魅力であり、かつ弱点かもしれない。

それにしてもまだ20代半ばだというのに、ピアノの腕前も抜群で、作曲力も独創的で、さらには本格的なボーカルまでこなすとは、驚くべき才媛がいたもんだ。相当インテリジェンスも高そうだ。


と云う訳で、やや陰鬱なサウンドではあるが、彼女が放つ不思議な磁場を体感できる魅力ある作品として推挙したい。
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2010/04/14 | Comment (5) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Orrin Evans / Faith in Action

   ↑  2010/04/12 (月)  カテゴリー: 未分類
orrin evans_faith in action Orrin Evans / Faith in Action  (HMV)
2010 Posi-tone Records

Orrin Evans (p)
Luques Curtis (b)
Nasheet Waits (ds)
Rocky Bryant (ds)
Gene Jackson (ds)



1999年のセロニアス・モンク・コンペティション優勝という輝かしい経歴をもち、15年に渡りニューヨーク・ジャズ・シーンの中心で活躍するピアニスト、オリン・エヴァンス ( Orrin Evans , philadelphia , 1976~ ) の Posi-tone からの第一弾作品。

今作は久しぶりのトリオ編成。なにしろオリンのトリオ作品には駄作は今まで一切なかっただけに非常に楽しみな作品だ。御存じのようにCriss Cross を中心に Imani や Palmetto などから10作品以上ものリーダー作をリリースしているオリンだが、そのほとんどが管入りの編成によるもので、中には Ortet などもあったりと、彼の大編成嗜好が窺えるのだが、意外にトリオ作品の出来栄えが充実しているのを忘れてはいけない。

古くは『 Blessed Ones 』 ( Criss Cross ,2001 ) や『 Deja Vu 』 ( Imani , 2001 ) 。最近では『 Live in Jackson , Mississippi 』 ( Imani , 2006 ) など、どれも彼の繊細さと大胆さが共存する独創的なピアニズムを堪能できる秀作だった。

そんな期待を込めて今作を聴いてみたが、これが何と旧トリオ作品を遥かに凌ぐ優秀盤で、腰を抜かした。これは実にイイ出来栄えだ。先日ご紹介したラルフ・ボウエンもそうであったように、Criss Corss から Posi tone に鞍替えしたことが良かったのかもしれない。

今作は恩師であるボビー・ワトソンへのオマージュ作品で、ワトソンの楽曲が中心になっている。ただし見事なアレンジ力により全くオリジナルとは別物に仕上がっていると云ってよい。オリン・エヴァンスは非常に独創的なスタイルを持ったピアニストだ。メロディー感覚はセロニアス・モンクを連想させ、その諧謔的フレーズは好き嫌いが分かれるところかもしれない。オリンのピアノを聴いていると、モンクがもしもハービー・ハンコック並みのテクニックを持って今も現役で活躍していたとしたら、彼のようなピアノを弾いていたかもしれない、とあり得ない空想を掻き立てられる。静謐で繊細な美メロディーを奏でていたかと思うと、突如、メロディーをパーカッシブに破壊、解体し、狂乱のフリー・モードに迷入し、そしてまた何もなかったかのように戻ってくる。

兎に角、表現力の幅が異様に広く、カメレオンのごとく瞬時に奏法を変化させられるのが凄い。インサイドとアウトサイドを縦横無尽に往来しながら、非常に密度の高い即興を繰り広げる。このニューヨーク・ジャズの刺激臭がたまらいのだ。

盟友ナシート・ウェイツとの息もぴったりで、いつになく強烈なフィルインを連発し、オリンを煽りまくっている。また、ロッキー・ブライアントとジーン・ジャクソンがサブドラマーとして一曲づつ参加しているしている。
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2010/04/12 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Nicolas Folmer meets Bob Mintzer / Off The Beaten Tracks Vol.1_ Live au Duc des Lombards

   ↑  2010/04/08 (木)  カテゴリー: trumpet

nicolasa folmer bob mintzerNicolas Folmer meets Bob Mintzer / Off The Beaten Tracks Vol.1 (HMV)
2010 Cristal Records


NicolasFolmer (tp), Bob Mintzer (ts), Antonio Farao (p), Jerome Regard (b), Benjamin Henocq (ds), Phil Markowitz (p M4,7), Jay Anderson (b M4,7), John Riley(ds M4,7)




Paris Jazz Big Band のリーダーも務めるフランス人トランペッター、ニコラ・フォルメル ( Nicolas Folmer ) の通算4作品目となる最新作。

今作はボブ・ミュンツァー ( Bob Mintzer , 1953~ ) を招いての実況録音盤。ニコラ・フォルメルとボブ・ミンツァーの顔合わせは意外に感じるが、ニコラにとっては同じビッグバンドを運営する身としてボブは憧れの存在なのではないだろうか。

会場となったのはパリの中心街にある Duc des Lombards ( デュック・デ・ロンバール ) というクラブ。このDuc des Lombards があるロンバール通りにはこのクラブの他にもBaiser sale (ベゼ・サレ)や、アンドレ・チェカレリの『 Live Sunside Session 』( 2008 , Cristal Records ) が録音された Sunside などもある、喩えるなら “ パリのニューヨーク52番通り ” みたいなところだ。

今回のGig はニコラ・フォルメルをリーダーとするフランス人からなるカルテットに単にボブ・ミンツァーがゲスト出演したのではなく、ボブ・ミンツァー自身も自己のレギュラー・バンドを引き連れて訪仏している点が面白い。Gig が行われたのは2009年6月の4日間で、前半2日がニコラのレギュラー・カルテットにボブが参加した編成で、後半2日がボブのカルテットにニコラが客演した編成で行われた。収録曲は全8曲で、うち6曲がフランス人のリズム隊によるもので、残り2曲がアメリカ人のリズム隊によるものだ。8曲中6曲がニコラの筆によるもので、あくまでニコラ主導の作品といえる。この企画自体がニコラがこのDuc des Lombards 側に持ちかけたものだったようだ。


まずは誰しもその豪華なメンバーに鼻息も荒くなることだろう。特にフランスチームのリズム隊は最強だ。ベースのジェローム・ルギャーは PJBB の同僚でニコラ・カルテットのレギュラーメンバーとして近年一緒に活動している。90年代にあの Prysm で大活躍したドラマー、ベンジャミン・エノクも最近、各方面で耳にするが、現ニコラ・カルテットのレギュラーとしても活動している。そしてピアノは意表をついてアントニオ・ファラオだ。本来ならティエリー・エリス ( Thierry Eliez ) が座るところだが、どのような事情があったのだろうか。兎に角、フロントの二人の顔合わせだけでも興奮モノなのに、バックがこれだから鼻息に交じって鼻血も吹き出してきそうだ。

ノリのよいハードバップから哀愁感いっぱいのスロー・チューンまでバラエティーに富んだ楽曲が並ぶが、中でも聴きモノなのが冒頭に配された爽快なタイトル曲 ≪ Off The Beaten Tracks ≫ と末尾に配されたアントニオ・ファラオのオリジナル曲 ≪ Black Inside ≫だろう。

前者は16ビートの痛快ハードバップ。何処となくブレッカー・ブラザーズを彷彿とさせる楽曲だ。この曲に限らずニコラの曲作りは相変わらずうまい。フロントの二人ともアグレッシブ&ダイナミックなソロを展開する。特にボブ・ミンツァーのソロは圧巻。やっぱり巧い。最近は自己のビッグバンドの運営に軸足を置いた活動が目立つだけに、こんな気持ちの良い吹きっぷりを見るのは久しぶりのような気がする。

後者はファラオの98年の作品 『 Black Inside 』 に収められていたタイトル曲。Cm の高速ブルースだが、ファラオはモーダルなラインでソロを構築していくので、ブルース臭さはない。ファラオだって最近は Cam Jazz から甘口な作品ばかり出しているので、こんな激しいソロは久しぶりだ。やっぱりファラオはこうじゃなくちゃ。

一方で、M-7 ≪ Le chateau de Guillaumes ≫ のような哀愁ラテン・バラードでのソロでは情感豊かな美メロを惜しげもなく披露。まったくニコラは緩急自由自在でテクニックは完璧だし、日の打ちどころがない。それこそイタリアのファブリツィオ・ボッソと比較してもまったく遜色ない技術力だ。

そう云えば、フランス人トランペッターって、巧い人少ないような気がする。思い浮かぶのは中堅のエリック・ルラン ( Eric Le Lann )と若手の フェビアン・マリー( Febien Mary ) ぐらいだろうか。エリック・トラファズ ( Erik Truffaz ) だってフランス系スイス人だし、フランスで活躍しているから一瞬勘違いしてしまうがパオロ・フレズ ( Paolo Fresu ) やフラビオ・ボルトロ ( Flavio Boltro ) はイタリア人だ。そう云った意味でもニコラ・フォルメルにはいっそう頑張ってもらいたいものだ。

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2010/04/08 | Comment (9) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Bobby Broom / Clean Sweep ・Livin' For The Beat

   ↑  2010/04/06 (火)  カテゴリー: guitar

bobby broom livin' for the beat Bobby Broom /Clean Sweep ・ Livin' for the Beat  ( amazon )
2010 Expansion Records ( GRP原盤 1981&1984 )


Bobby Broom (g,b,drum programing), Terry Burrus (rhodes, e-p), Marcus Miller (b), Victor Bailey (b), Omar Hakim (ds), Dave Grusin (synth), etc.



1982年、この世にコンパクドディスクが登場して以来、LP時代のありとあらゆる音源がCD化されてきました。近年はかなりディープな領域までCD化が進んできた感がありますが、でもいまだにCD化されていないアルバムも意外に多かったりします。CD化されないがためにLPを処分できないでいるアルバムを誰しも何枚かあるんじゃないでしょうか。僕個人としてはメインストリームのジャズの分野よりもむしろ70年代から80年代のFusion / AOR の分野で再発してほしい作品が多くあります。

それでも最近、かねてから一日千秋の思いでCD化を待ち望んでいたジョン・クレマーの 『 Finesse 』 ( 前項あり ) やジェフ・ローバーの 『 The Jeff Lorber Fusion 』 ( 前項あり ) などが再発され、あらためて≪ 現存する全ての音源はいつかは必ずCD化される ≫ という思いを強めました。で、まだまだCD化してほしいアルバムはあるのですが、その中の一枚がこのたび突然、再発されました。とあるサイトで偶然見つけたのですが、その時はほんと、胸がじわ~と熱くなりました。こんなCDのことをアップしても誰も読んでくれそうにありませんが、ほんと嬉しいので、アップしちゃいました。

本作はギタリスト、ボビー・ブルーム ( Bobby Broom , NYC , 1961~ ) の81年のデビューアルバム 『 Clean Sweep 』 と84年のセカンドアルバム 『 Livin' For The Beat 』 をカップリングした 2 in 1CDです。CD化してくれるとすれば、おそらく米国の再発レーベル Wouned Bird あたりだろうと踏んでいたのですが、意外にも再発してくれたのは英国のDISCO / SOUL 系の再発専門レーベル Expansion Records でした。確かに、内容的には半分はBCM 系のサウンドですからね。なるほど納得。



ボビー・ブルームは、80年代初頭にフュージョン・ブームの勢いに乗りシーンに登場し、GRPからこの2枚のリーダー作をリリースするも期待通りのセールスが得られず契約を打ち切られ、シカゴに居を移したのが1985年のこと。70年代から80年代にかけてロリンズのバンドに長期に在籍し、また、レコーディングすらないものの87年頃にはマイルスのバンドに参加していたという輝かしい実績があるにも関わらず、当時はほとんど話題にのぼることはありませんでした。90年代には Criss Cross と契約しレコーディングを行うもやはり2作品を制作しましたがその後が続かず、同時期に Criss Cross から次々と作品を発表していたピーター・バーンスタインに大きく水をあけられたかたちで退散。結局シカゴを拠点に現在までライブハウスなどで地味に活動しているようです。

そんなわけで、本作は当時のフュージョン&ディスコ・ブームの波に乗って制作された下心見え見えのイロモノですので、真摯はジャズファンには決してお薦め致しません。

プロデュースはBCM界の売れっ子チーム、テッド・カリアー&デヴィッド・スプラッドリーとデイヴ・グルージン&ラリー・ローゼンの二組が半々づつ担当しています。

僕が特に愛してやまないのはセカンドの 『 Livin' For The Beat 』のほうで、その中でも≪ Let's Stay Together ≫ と ≪ Rubye ≫ の2曲はソフト&メローのブラコン寄りのギター・フュージョンで、お気に入りです。流石に Linn Drum やシンセの音には時代を感じずにはいられませんが、ギターソロのラインは惚れ惚れするほど美しいです。マイナー・ペンタトニック+♭5th を主軸に、コード分散的フレーズと大胆なクロマチックラインを織り交ぜながらソロを構築していく手法はジョージ・ベンソンそのものなのですが、彼の場合はそのベンソン・フレーズに加えて、グラント・グリーンっぽいニグロ臭も漂わせているところが彼独自の個性になっているんじゃないでしょうか。

当時はベンソンズ・チルドレンなんて揶揄はなかったけれど、いま聴くと、まさにベンソン直系のフォロアーらしいスタイルです。近年、日本人のジャズギタリストもかなりレベルが高くなってきましたが、どんなに日本人が巧く弾こうが、ボビー・ブルームのようなギターを弾けるミュージシャンは現れないんだろうなぁ、と思います。

ところで、このアルバムとの出会いは今は亡き城達也さんがナレーションと務めていたFM東京 ( 現:Tokyo FM ) の深夜の音楽番組『 ジェットストリーム 』でした。“ 遠い地平線が消えて、 ふかぶかとした夜の闇に心を休める時、はるか雲海の上を音もなく流れ去る気流は、 たゆみない宇宙の営みを告げています。~” 懐かしいですねぇ。提供はJALだったんですよね。このボビー・ブルームの曲≪ Rubye ≫ がラジオから流れだしたときの何とも言えない心地よさって今でも鮮明に覚えています。その時の番組でいっしょに流れたのが、マイケル・ブレッカーの参加しているマーク・グレイの『 Boogie Holet 』でした。そうえいばこれもまだCD化されていないんじゃないでしょうか。
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2010/04/06 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Diane Hubka / You Inspire Me

   ↑  2010/04/04 (日)  カテゴリー: vocal
diane hubka_ you inspire meDiane Hubka / You Inspire Me  ( amazon )
2002 Vsojaz Records


Diane Hubka (vo,g), Bucky Pizzarelli (g), Gene Bertoncini (g), Paul Bollenback (g), John Hart (g), Romero Lubambo (g), Franck Vignola (g), Jack Wilkins (g), John Hebert (b), Nilson Matta (b), Jeff Hirschfield (ds), Duduka Da Fonseca (ds)




直近のエントリーで紹介したハリー・アレンのボサノヴァ作品『 I Can See Forever 』を聴いていたら、ムショウに聴きたくなってきたダイアン・ハブカ ( Diane Hubka , Maryland MD ) の初期の作品。

このアルバムもハリー・アレンの作品同様、冒頭曲がジョビンの《 Wave 》です。冒頭に《 Wave 》を持ってくると、すごく印象に残り効果的。掴みはOK! と云ったところでしょうか。

本作は7人のギタリストを取っ換え引っ換えしながら共演した洒落た企画。バックもピアノレスのギタートリオか、あるいはギターのみというシンプルな構成で、ハブカの優しい歌声をよりいっそうひきたてています。
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2010/04/04 | Comment (13) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

似ているCDジャケット

   ↑  2010/04/04 (日)  カテゴリー: etc

stefano di battista_ la musica di noi  harry allen _i can see forever

左 )  Stefano Di Battista , Danilo Rea , Roberto Gatto / La Musica Di Noi 
        2010 Alice Records
右 ) Harry Allen / I Can See Forever  
        2002 BMG Japan

先日、あまり内容に覇気がなくて趣味に合わないとちょっと辛めのことを書いてしまったステファノ・ディ・バティスタらの新譜 『 La Musica Di Noi 』 ですが、なんだかハリー・アレンのジャケットににているなぁ、と思っていたら、にているどころかそのまんまでした。似ているジャケットはよく目にしますが、フォトをそのまま流用しているジャズのジャケットで、あまり記憶になんですが・・・。これってどのような経緯でこうなっちゃったのでしょうかね。不思議です。

 

で、そう云えば、こんなのがありました。

Milt Jackson_Sunflower   Orange Deluxe_ Necking

左 ) Milt Jackson / Sunflower 1972 CTI
右 ) Orange Deluxe / Necking 1995 Dead Dead Good

左は誰もが知っているミルト・ジャクソンの名作 『 サンフラワー』。沈みゆく夕陽の逆光をバックにダチョウ? が綺麗に整列する一瞬をとらえた美しいフォト。ダチョウの頭がそれこそ黄金律に従ったようにバランスよく配列していて、素晴らしいのですが、その写真とほとんど同じアートワークを持つのが右のオレンジ・デラックスのアルバム『 Necking 』。90年代にUKで活動していたマイナー・ロックバンドのようです。スイングジャーナルやジャズライフは買わなくてもこれだけは毎月買っているプログレ専門雑誌『 ストレンジデイズ 』をパラパラめくっていたら偶然見つけたアートワークです。もちろん撮影した写真家は同一で、ピーター・ターナーという方です。

そうそう、こんなのがありました。

mike longo_sting like bee    Falkner Evans _climbing the gates



左 ) Mike Longo / Sting Like A Bee 2009 Cap Records

右 ) Falkner Evans / Climbing The Gates 2006 Cap Records



左はマイナー・ピアノトリオの愛好家に人気のマイク・ロンゴの最新作『 Sting Like A Bee 』。2007年リリースの前作『 Floating Like A Butterfly 』は同じ構図で蝶が鍵盤にとまっているものでした。両方とシンプルながら洒落たアートワークで思わず手にとってクレジットをみたくなるような美ジャケですが、これが右のフォークナー・エヴァンスの『 Climbing The Gates 』のピアノの写真に昆虫を合成したものであることを僕は発見しました。鍵盤の陰のでき方や黒鍵の照かり具合などそっくりでしょ。まあ、この2枚はともに Cap Records ( マイク・ロンゴがオーナー )のCDですので、これはジャケット制作費を節約するための手段としては納得の流用だと思いますが。
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2010/04/04 | Comment (10) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Luca Mannutza Sound Six / Tributo Ai Sestetti Anni 60

   ↑  2010/04/03 (土)  カテゴリー: piano

luca mannutza_sound 60Luca Mannutza Sound Six / Tributo Ai Sestetti Anni 60 ( amzon )
2010 Albore Jazz



Andy Gravish(tp)
Paolo Recchia (as)
Max Ionata (ts)
Luca Mannutza (p)
Renato Gattone (b)
Andrea Nunzi (ds)


High Five Quintet で活躍中のイタリア人ピアニスト、ルカ・マヌッツァ ( Luca Mannutza , Cagliari , 1968~ ) のリーダー作としては2作品目となる最新作。

今年初めにリリースされたデビュー作『 Longin' 』( Wide Sound ) は 、ピアノトリオによる作品であったが、今回は3管フロントのセクステット編成で、米国60年代のハード・バップを題材にした作品。

日本でも人気上昇中のマックス・イオナータ ( Max Ionata , 1972~ )、イデア6 でお馴染みのアンディ・グラヴィッシュ ( Andy Gravish , Pennsylvania , 1961~ )、そして日本ではまだまだ無名だが母国イタリアではステファノ・ディ・バティスタの後継者として注目されている新人アルティスト、パオロ・レッチア ( Paolo Recchia , 1980~ )( 前項あり ) の三人がフロントラインを固める。

2007年にアンディとルカは共同名義で『 Sound Advice 』(下掲 ) という作品を制作している仲で、この時にはマックスも参加しており、さらに今作ではスーパーバイザーとして名を連ねているルカ・ブルガレリも本職のベースで参加していた。というわけで今回も気心知れた仲間同士による録音だったようだ。

全8曲で49分57秒と潔くLPサイズの録音時間。 マルグリュー・ミラーの M-7 《 Grew's Tune 》 以外は50~60年代に演奏されたハードバップの楽曲で、そのうちショーターのオリジナルが3曲を占める。

冒頭曲はジョージ・ラッセルの 《 Ezz-thetic 》。オリジナルは1961年のRiverside作品 『 Ezz-thetic 』 に収められているが、現在でも通用するような斬新でヒネリの効いたテーマをもった難曲にして名曲だ。このような洒落たハードバップを冒頭に配するセンスに脱帽する。この 《 Ezz-thetic 》に関して言えば、ジョージ・ラッセルのオリジナル・ヴァージョンではエリック・ドルフィーのほとばしる熱気に満ちた素晴らしいソロが聴けるし、またマックス・ローチの『 Max Roach Plus 4 』 ( Emercy 1956 ) では希有のインプロヴァイザー、ソニー・ロリンズによる名演が聴けるわけで、そのようなジャズ・ジャイアントの熱気漲るアドリブを聴いて青春を過ごした僕 ( もちろんリアルタイムではないが)のようなジャズファンには、ここでのマックスやアンディのソロはいまいとつ訴求力に欠けると思うのだが、そう感じるのは僕がちょっとうるさい40代親父ジャズファンであるからなのだろう。

イタリア人が奏でるハードバップは、たとえ今作のような60年代のジャズを題材にした場合であっても、洗練さと知的さを兼ね備えた洒落た感性に満ちている。そこにはハードバップ特有の泥臭さや活気、熱気などを感じることはあまりない。クラブジャズ・ファンに支えられたイタリアのジャズ市場においては、若い世代に受けるような甘美でスタイリッシュでノリの良いジャズを制作するのは商業音楽としては至極当然のことであろう。さらには、カントォーネとオペラ好きな歌の国イタリアの国民性も多分にジャズの独自性に影響しているのであろう。

そもそも50年前も昔の米国ジャズと比べても意味ない。大体、彼らは黒人ではないし、人種差別、困窮、麻薬などとは無縁な白人ミュージシャンなのだから、彼らに貪欲な反骨精神を求めても無理というものだ。

だからといって彼らのジャズがハードバップではないかというと、そんなことはない。修練の積み重ねに裏付けられた優れたミュージシャンたちによる正真正銘のハードバップだ。ただ、欲を言えば、カヴァするにしてももう少しアレンジを加えてオリジナリティを出して欲しいと思う。一世風靡したハードバップが60年代に入ってから次第に飽きられていったのは、コード進行、リズム、ソロの構成などが単調な決まり切ったものになってしまったからだ、ということを忘れてはいけない。

イタリアのハードバップが旧態依然とした印象を強く受ける最大の理由は、ドラマーが叩きだすリズムがあまりにも定型ビートに終始していることだと思う。演奏のスリル感や高揚感は、その伸縮自在に揺れるポリリズミックなビートにより増幅される。米国ではトニー・ウイリアムス亡きあと、彼のフォロアーが数多く登場し活躍しているが、イタリアでは、たとえば、エリック・ハーランドやケンドリック・スコットなどのようなコンテンポラリー度の高いドラマーの噂を聞いたことがない。

閑話休題。いずれの楽曲も昔、聴き親しんだものばかりで、聴き進めていくとどうしてもノスタルジックな気分になっていくが、すべてが予定調和の色彩が強く、アドリブも想定内の出来映え。アドリブ・コーラス数も少なめで、いつの間にかあっさり終わってしまったので、その点でも若干物足りなさを感じる作品であった。

andy gravishAndy Gravish - Luca Mannutza / Sound Advice  ( amazon )
2007  Wide Sound

Andy Gravish(tp)
Luca Mannutza (p)
Max Ionata (ts,ss)
Luca Bulgarelli (b)
Marcello Di Leonardo (ds)

 

 

  中年音楽狂さんの記事 『  Luca Mannutza の新譜を聞いて思うこと 』 はこちら



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2010/04/03 | Comment (7) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

CDはもう買わない?

   ↑  2010/04/01 (木)  カテゴリー: 未分類
週刊アスキー 2010年4月13日・20日合併号
山崎浩一 「 今週のデジゴト 」より引用

ふと気がつくと私は最近タワレコやHMVどころか渋谷や下北沢の中古CDショップにも足を運ばなくなった。じゃiTunes からダウンロードしているかといえば、今やそれすらめっきり減った。ダウンロードしてiPod やiPhoneに同期して音楽を持ち歩く、というプロセスすら省略し始めているのだ。なぜか?そう、もはや音楽は手持ちのコレクションだけでお腹いっぱいだからだ。クラシックもジャズもロックもJポップもワールドミュージックも、とりあえず一生聴き続けられる分は購入し終えてしまっている。(中略)高齢リスナーはもはや貪欲に新しい音楽を漁ったりしない。自分の記憶やコレクションの中の音楽こそが最高だと信じている。



昨年のちょうど今日、4月1日に ONKYO のハードディスク・オーディオ・コンピューター HDC-2.0A を購入し、それ以来、暇を見つけては所有するCDをiTunes にリッピングしてきた。現在、iTunes 内の楽曲数は11,200曲。相当な数だがまだまだリッピングしいないCDが4000枚ほどあるので、このペースで作業していっても5年ぐらいはかかりそうだ。

そんなわけで昨日、iTunes の Cover Flow でジャケットをスクロールしながら、「たぶん僕は、このiTunes の中の楽曲だけで残りの人生、生きていけそうだなぁ」なんて思っていたが、その矢先に上掲の山崎浩一氏のコラムを読み、思わず膝を打ち鳴らしてしまった。「 そうだよなぁ、手持ちの音源だけでお腹いっぱいでゲップが出そうなのに、これ以上、新譜なんか買う必要なんかないよなぁ。もう新譜買うのや~めよう。」 と一瞬思ったけど、その次の瞬間には iTunes Store でOlivia Trummer の最新作『 Nobody Knows 』をポッチとしてしまっているわけで、これからも新譜買いしばらく続きそうだ。

ただし最近は、新譜買いとは言っても、その内容が以前と比べだいぶ違ってきた。何が違うかというと、新譜を買う店がリアル店舗からネット配信の店舗にかなりの部分で移行してきているのだ。


今年も早いもので3ヶ月が過ぎ、今日から4月だが、この3ヶ月間で購入したアルバム数は計55枚。そのうち47枚が iTunes ストアからの購入だ。さらには最近は楽曲単位での購入も増え、購入した単体楽曲数は全部で49曲にのぼる。まるでJ-Pop好きの女子高生みたいな買い方で自分で笑ってしまうが、意外に曲買いは楽しいのだ。

以前にも書いたことがあるが、都内の狭小マンションに住む我が身としては、これ以上CDに居住空間を侵食されるのはごめんだし、大体において、購入したCDはすぐにiTunes にリップしてしまえば、その後はトレイに乗せることはまずないので、僕にとってはダウンロードで十分なのだ。しかも意外に iTunes のAAC128kbps エンコードは音がいいし、我が家の陳腐な装置で聴く限り、CDと比べても遜色ない。

しかもアルバム1枚1,500円はとっても安い。なかには1,000円以下で買えるアルバムもあり、クリックするだけという手軽さも手伝い、一度利用しだしたら病み付きになってしまった。DRM で制限が付加されているとはいえ、アップルが採用している FairPlay は非常に緩い DRMなので、実質上、ほとんど問題となることはない。これじゃ売れるわけだ。いまやiTunesストアは音楽配信市場のデファクト・スタンダードとなったが、使ってみて改めてその必然性を納得した。

韓国の音楽市場では、すでに2003年にはインターネットでの音楽配信の売り上げがパッケージの売り上げを上回ったらしいが、近い将来、日本も韓国同様の道を歩むことになるのは必至だろう。

しかし、そんな iTunes ストアにも不満がないわけでもない。先ほどアルバム1枚1,500円は安いと言ったが、よく考えると、この購入したアルバムは中古商品として買取業者に転売することはできないのだ。CDなら2,500円で購入しても気に入らなければ500円とか800円で売り飛ばせるが、ダウンロードしたデジタル・コンテンツはそうはいかない。そう考えると1,500円は割高のような気がしてくる。

パッケージ商品と違ってデジタル・コンテンツは、製造(プレス)コストや流通コストなどを限りなくゼロに近づけることができるのだから、もう少し販売価格を下げられるのではないだろうか。これからの柔軟な価格設定に期待したい。

アップルの音楽ビジネスの主目的はハード( iPod/iPhone ) を売ることだと言われている。itunes ストアはそのハードを売るためのプロモーションという位置づけをしているので、アップルとしては音楽配信事業そのものでの収益をあまり当てにしていない。音楽コンテンツを iTunes ストアで販売することで顧客を呼び込み、そこでハードを売り上げる、というビジネスモデルであるなら、コンテンツの販売価格はせめて1曲 0.49 ドル、アルバム 4.99 ドルまで下げていただけないだろうか。そうすれば僕は「新譜買いはもうや~めた。」なんて、決して言わない。



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(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1298.html

2010/04/01 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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