雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

ブログパーツ

このページの記事目次 ( ← 2010年06月 → )

スポンサーサイト

   ↑  --/--/-- (--)  カテゴリー: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/?overture" target="_new

--/--/-- | Comment (-) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

My Fav Song This Week

   ↑  2010/06/27 (日)  カテゴリー: piano

Marc Copland 『 Some Love Songs 』( 2005 Pirouet ) より 《 My Foolish Heart 》
スポンサーサイト
関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1358.html

2010/06/27 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Pat Metheny & The Metropole Orchestra / North Sea Jazz Festival 2003 ( Youtube )

   ↑  2010/06/27 (日)  カテゴリー: large ensemble

ジョン・スコフィールドとメトロポール・オーケストラとの共演はなかなかの出来でしたが、ギタリストとメトロポールの共演と言えば何と言っても2003年 North Sea Jazz Festival でのパット・メセニーとメトロポールとの共演でしょう。メセニーの楽曲は初めから物語性に富んでいるので、オーケストラとの親和性はスコフィールドの楽曲に比べて格段に良いですね。Youtube などでその時の映像が見られますが、これってDVDで発売されているのでしょうか? 五つ星間違いなしの素晴らしい演奏なのですが、ぜひDVDで手許に置いておきたいのですが、現物を見たことないのです。

スティーブ・ヴァイとの共演盤『 Visual Sound Theories 』は簡単にそれも安く手に入ったのですけどね。これも凄くカッコよかった。

関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1364.html

2010/06/27 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Mark-Anthony Turnage & John Scofield / Scorched

   ↑  2010/06/27 (日)  カテゴリー: large ensemble
Mark-Anthony Turnage
Mark-Anthony Turnage / Scorched ( amazon )
2004 Deutsche Grammophon

hr-Sinfonieorchester, HR Big Band
Mark-Anthony Turnage (composer)
Hugh Wolff (conductor)
John Scofield (g)
John Patitucci (b)
Peter Erskine (ds)
Recorded Live at Alte Oper, Frankfurt, Germany, September 7, 2002


マーク=アントニー・タネジ (Mark-Anthony Turnage, 1960~ ) はイギリスの現代音楽家。現代音楽とはいっても前衛音楽ではありません。彼に対しての評価はまだ一定していないようですが、いずれにしても近年かなり注目されている作曲家らしいです。クラシック畑の作曲家ではありながら、マイルス・デイヴィスに強く影響を受けていて、彼の曲には打楽器が多用されていたり、和声もジャズ的であったりと、クロスオーバーな作曲家として認知されているようです。実際にジャズ・ミュージシャンへの接近も見せており、2001年にデイヴ・ホランドを招いて、彼のアップライト・ベースをフューチャーした 『 Bass Inventions 』 というオーケストラ作品を上演しています。

Mark-Anthony Turnage

タネジはドイツの現代音楽アンサンブル集団 “ アンサンブル・モデルン ( Ensemble Modern ) ” から委嘱され、1996年に『 Blood on the Floor 』 という管弦楽曲を書いています。その曲はジョン・スコフィールド、ピーター・アースキン、マーティン・ロバートソンらをソリストに想定して書かれたもので、もちろん公演にあたっては彼らも参加しています。そしてその公演がきっかけでタネジとスコフィールドの交友がはじまり、2002年にスコフィールドの楽曲をオーケストラでカヴァした『 Scorched 』が実現しました。『 Scorched 』とは SCofield ORCHestratED という意味です。

スコフィールドをサポートしたのはフランクフルトに本部を置く Hessischer Rundfunk ( ヘッセン放送協会)が運営するビッグバンド HR Big Band とシンフォニー・オーケストラの  Frankfurt Radio Symphony Orchestra ( hr-Sinfonieorchester ) のジャズ・クラシック混合集団です。

HR Big Band はドイツ国内でも WDR Big Band などと並び、最も人気のあるビッグバンドで、近年ではスティーリー・ダンやマハビシュヌ・オーケストラなどのカヴァ集をリリースするなど、従来のビッグバンドの枠に捕われない幅広い活動を行って人気を博しています。

また、この『 Scorched 』にはジョン・パティトゥッチやピーター・アースキンらも参加しており、ジャズ・ファンも要チェックの一枚になっています。

『 Scorched 』は2002年7月、フランクフルトの Alte Oper ( Old Opera ) というコンサートホールでの実況録音盤です。収録曲は全14曲。スコフィールドのカヴァがほとんどですが、『 Blood on the Floor 』 で演奏された曲も含まれています。昨日ご紹介したスコフィールドとメトロポール・オーケストラの共演盤『 54 』では、スコフィールドのBN時代の楽曲が中心でしたが、この『 Scorched 』では、グラマヴィジョン時代の楽曲が多く取り上げれらています。すべてがオーケストラとスコフィールドの共演というわけではなく、オーケストラのみによるクラシック的なカヴァ曲やスコフィールド+パティトゥッチ+アースキンのトリオによる演奏なども含まれているのが特徴です。

僕個人的には企画として必ずしも成功しているとは思いませんが、それなりに刺激的なサウンドではあります。現代音楽特有の難解さはありません。ジャズ・ファン側からすれば、あくまでスコフィールドのコアなファン用のアイテムと考えてよさそうです。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1363.html

2010/06/27 | Comment (12) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Metropole Orchestra featuring John Scofield conducted by Vince Mendoza / 54

   ↑  2010/06/26 (土)  カテゴリー: large ensemble
john scofield_54.jpg
Metropole Orkest featuring John Scofield / 54 ( amazon )
2010 Emercy

Metropole Orchestra
Solist : Ruud Breuls (tp), Paul van der Feen (as), Leo Janssen (ts), Bart van Lier (tb), Martijn Vink (ds), Hans Vroomans (p)
John Scofield (g)
Vince Mendoza (arr.M1-5,7&8)
Florian Ross (arr.M-6)
Jim Mcneely (arr.M-9&10)


ここ最近、個人的に感じるのは、ジャズのラージ・アンサンブル作品が以前に比べて増えていのではないかということ。僕自身がビッグバンドが好きだからそう感じるのかもしれなけど、しかし、バックにストリングスが入ったり、ビッグバンドのアンサンブルをバックにソロをとったりするアルバムがやたら目につきます。

もしそのことが僕の思い込みでなければ、その背景には欧州を中心に高水準のアンサンブル集団が増えているという事実が関係しているのではないでしょうか。

欧州のビッグバンド界隈は今や百花繚乱の様相を呈しています。長い歴史を誇るドイツの WDR Big Band (西ドイツ放送協会ビッグバンド)やNDR Big Band (北ドイツ放送協会ビッグバンド)、デンマークの Danish Radio Big Band (デンマーク放送ビッグバンド)から、90年代に産声を上げたベルギーの Brussels Jazz Orchestra や Paris Jazz Big Band 、更には オランダのJazz Orchestra Of The Concertgebouwなどの新興勢力まで、現在のヨーロッパ大陸は、まさに戦国時代さながらの群雄割拠の勢力争いが繰り広げられていると言っても過言ではありません。

そんな中、ポリスタイルでヴァーサタイルな集団として最も数多くのポップ系あるいはジャズ系ミュージシャンと共演を果たしている今最も注目されているアンサンブル集団が、オランダの放送局が運営にあたるMetropole Orchestra です。

1945年に創立されたメトロポール・オーケストラは、世界で唯一ストリングス・セクションをもつ総勢60人からなる巨大アンサンブル集団です。ジャズはもとより、民族音楽からポップス、果てはヘヴィ・メタルまで幅広いレパートリーをもち、今までにエラ・フィッツジェラルド、ハンク・ジョーンズ、スタン・ゲッツ、ハービー・ハンコック、ジノ・ヴァネリ、ブライアン・イーノ、エルビス・コステロ、スティーヴ・ヴァイなど、世界的に有名な多くのアーティストと共演を果たしています。近年の活動の中では、昨年リリースされたイヴァン・リンスとの共演盤 『 Ivan Lins & The Metropole Orchestra 』 がラテン・グラミー賞の《 Best Brasilian Album 》 賞を受賞して話題となりました。

そして現在、そのオーケストラを統率するのがグラミー賞をはじめ数々の賞に輝く現代最高のアレンジャー、ヴィンス・メンドゥーサ ( Vince Mendoza ) です。ジョニ・ミッチェル、ジェーン・モンハイト、ビヨークなど多くのビッグネームの作品を手掛け、音楽業界では絶大な信頼を得ているメンドゥーサですが、ただ、音楽シーンへの貢献度の割に、一般音楽ファンへの知名度が意外に浸透しないミュージシャンではないでしょうか。がしかし、2005年についにメンドゥーサがメトロポール・オーケストラの常任指揮者&音楽監督に就任しましたので、これから多くの音楽ファンに認知される存在になるのではと期待しています。

という訳で、ミスター・アレンジャーことヴィンス・メンドゥーサ率いるメトロポール・オーケストラの最新作がリリースされました。今作は押しも押されぬジャズ・ギター界の大御所の仲間入りを果たしたジョン・スコフィールド ( John Scofield, 1951~ ) との共演作品。メンドゥーサとスコフィールドの邂逅は約20ぶり。80年代後半にピーター・アースキンの秘蔵っ子として颯爽とジャズシーンに登場したメンドゥーサは89年にデビュー作『 Vince Mendoza 』( 前項あり ) をリリース。その後、90年に『 Start Here 』、91年に『 Instruction Inside 』と、立て続けにリーダー作をリリースしていきましたが、その後2作で既にスコフィールドをソリストとして起用していたのです。今回の新作でも『 Instruction Inside 』に収録されていたメンドゥーサの楽曲を2曲 ( 《 Say We Did 》 と《 Jung Parade 》) 披露しています。当時、夢中で哀愁のメンドゥーサ・フュージョンに聴き入っていた僕には、今回のセルフ・リメイクは大変嬉しい贈り物となりました。



vince mendoza_start here.jpg
vince mendoza / Start Here ( amazon )
1990 Fun House


Bob Mintzer (ts, ss, cl, b-cl), Joe Lovano (ss, ts), Lawrence Feldman (ss, as, fl), John Scofield (g), Ralph Towner (g), Jim Beard (p), Marc Cohen (p), Will Lee (b), Gary Peacock (b), Peter Erskine (ds),etc.





vince mendoza_Instruction Inside.jpg
Vince Mendoza / Instructions Inside ( amazon )
1991 Fun House


Randy Brecker (tp), Lew Soloff (tp), Marvin Stamm (tp), Bob Mintzer (ts, ss), Joe Lovano (ss, ts), John Scofield (g), Ralph Towner (g), Judd Miller ( electric valve instrument), Gloria Cheng (p), Marc Cohen (p), Will Lee (b), Gary Peacock (b), Peter Erskine (ds), Don Alias (perc), Mnolo Badrena (perc), Alex Acuna (perc), etc



70年代から第一線で活躍を続けてきたスコフィールドは、常にアメーバのごとく様々な音楽形態を消化、吸収し自身を進化させてきたので、時代時代によってスタイルがかなり変化しています。なので、スコフィールドのファンの中でも好みによって好き嫌いがあるようです。僕個人としてはやっぱり80年代のグラマヴィジョン時代、つまりデニス・チェンバースが在籍していた頃のファンキーでヘヴィーなフュージョンが好きです。最近はスコフィールドの音楽的ルーツであるR&B やカントリーなどに傾倒していており、彼の音楽の方向性が僕の趣味とちょっとずれてきてしまいました。

2004年のトリオによるライブ盤『 EnRoute 』は最高に出来がよく、続く2005年のレイ・チャールズのカヴァ集も完全にジャズではありませんでしたが、なかなか楽しい作品でした。がしかし、その後の3作品、つまり『 Out Louder 』、『 This Meets That 』、『 Piety Street 』 はどうも肌に合わず、もうジョン・スコのフォローは辞めようかなぁ~、なんて思っていました。でも、今作はイイです。なにしろメトロポール+メンドゥーサがサポートしてますから、悪かろうはずがありません。

さて、前置きが長くなりましたが、そろそろ肝心の内容にいきましょう。

まず盤題の『 54 』の意味ですが、メトロポール・オーケストラのメンバー52人とスコフィールドとメンドゥーサで合計54人、というところに由来しているようです。メトロポール・オーケストラの52名はほぼフル・ヴォリュームに近い構成でしょう。スコフィールドのセルフ・カヴァ7曲とメンドゥーサの自曲2曲から成る全9曲。メンドゥーサの自曲2曲は前述したように91年の日本制作盤『 Instruction Inside 』に収められていた楽曲で、オリジナル・ヴァージョンでもスコフィールドがフューチャーされているので、聴き比べると面白いかもしれません。9曲中7曲はメンドゥーサがアレンジを担当していますが、フローリアン・ロスも1曲、ジム・マクニーリーも2曲、アレンジを書いています。フローリアン・ロスはジム・マクニーリーの弟子ですね。最近、ピアニストとしてはもちろんのこと、アレンジャーとしてもめきめきと頭角を現してきています。ドイツの放送協会専属のビッグバンドの作品などでよく名前を見ます。

アウトスケールで攻撃的にグルーブするスコフィールドのラインと、壮重なクラシカルな和声のオーケストラ・サンドという、お互いに拮抗すべき要素が均衡を保ちながらひとつの世界を構築していく様はまさに圧巻。シンフォニックな音でビートを包み込んでしまうと、甘美なイージー・リスニングなサウンドに陥りやすいのですが、意外とブラス・セクションが頑張って吹いているので、ジャズとしての手ごたえが残っています。ただ、ジャズにスイング、大きな意味でビートを求めるファンにとっては、このオーケストラとの共作はウケが悪いかもしれません。

スコフィールドが書いた数人分のパート譜をもとにして、メンドゥーサは扇動的な重層美旋律を再構築していきます。優しく起伏しながらアンビエントな楽曲に生まれ変わっていきます。それは何処に連れていかれるかのような幻夢的で官能的な音世界。驚くことにメンドゥーサの美意識は20年前と全く変わっていません。ただ演奏者が増えた分、以前に比べ更に華麗に絢爛に響き、立体感とスケール感が格段に増しているだけです。

一方、主役のスコフィールドはイン・アウトを行き来しながら、時にワーミーを踏み鳴らしながらユーモア溢れるフレーズを紡いでいきます。独特のレイドバック感。これが心地よい。コーラスは使っているのだろうが、昔のように強くはかけない。幾部ドライでナチュラルな音質に変化しているようです。

とにかく僕にとってはこの上なく嬉しい作品です。僕の琴線を打つ要素がぎっしり詰まっています。このCDを先週買ってきたのですが、まずいつものようにiPod で聴き込み、次いで自室のオーディオで聴き、昨日は車の中で大音量で聴いてみました。もちろんこういったオーケストラ作品はボリュームを上げれば上げるほど感動も増します。ぜひ環境が許す限りラウドにスピーカーを振るわせて聴いてみてください。相当のトリップ感が得られるはずです。



  ブログ 《 Jazz & Drummer 》 のnaryさんの記事 『 Metropole Orkest, John Scofield, Vince Mendoza/54 』 はこちら
関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1362.html

2010/06/26 | Comment (4) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Gregg Kallor / There's A Rhythm

   ↑  2010/06/24 (木)  カテゴリー: Jazz
gregg kallor.jpg
Gregg kallor / There's A Rhythm ( amazon )
2002 3G Records ( 自主制作 )


Gregg Kallor (p)
Chris Van Voorst Van Beest (b)
Kendrick Scott(ds)






オハイオ州クリーブランド出身のピアニスト、グレッグ・カラー ( Gregg Kallor ) の2002年にリリースされたデビュー作。久しぶりに聴いているけど、これ、凄くイイよ。僕だけの隠れ名盤かなってず~と思っていたけど、さきほどググってみたらけっこう多くの人がブログやホームページにアップされているのでちょっとガッカリしました。なんと寺島靖国氏も自身の名盤500で紹介していたそうですね。知らなかった。年齢は不詳ですが、写真を見る限りまだまだ若そうです。そのわりに侘び寂びの世界に通じるような枯れた味わいを醸し出しています。こういう盤は聴き手が老いれば老いるほど心に沁み入るんだろうなぁ。選曲も絶妙で、《 You're My Everything 》 《 So In Love 》 《 Every Time We Say Goodbye 》 とか、曲名見ただけでじ~んと来てしまうスタンダードと、極上のメロディーラインをもった自曲からなる12曲。ホント、イイ作品だ。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1361.html

2010/06/24 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Tia Fuller / Healing Space

   ↑  2010/06/24 (木)  カテゴリー: alto
tia fuller_healing Space.jpg
Tia Fuller / Healing Space ( amazon )
2007 Mck Avenue Records

Tia Fuller (as,ss,fl)
Miki Hayama (p)
Miriam Sullvian (b)
Kim Thompson (ds)
Kahlil Kwane Bell (perc)
Sean Jones (tp)
Ron Blake (ts)
Charandee Wade (vo) Iyana Wakefield (vo)


以前からファンの間では話題になっていた北海道出身の高校生アルト奏者、寺久保エレナさん(というかチャンかな)の待望のデビューアルバム 『NORTH BIRD』 が昨日リリースされた。1992年生まれで現在18歳という若さにも関わらず完璧なテクニック。しかも表現力が豊かで聴き手の心にグイグイと熱く迫るものを既に持っている。

繰り返すけどまだ18歳。若け~。ちょっとジャケットのパーマを無理やりかけたようなポートレイトは微妙な可愛さだが、、、。普段はセーラー服きてるんでしょ、彼女。だったらやっぱり 『スウィング・ガール 』 路線でいけば絶対売上倍増するのに。そのほうがず~と可愛いのに。もったいない。

それにしても巧すぎ。一体どんな時間の過ごし方をしたら18年間でこれだけ深くジャズを理解できるようになるのか。僕ら凡人とはタイムスケールが全然違うんだろうな。選曲がスタンダード中心で今一つ面白みに欠けるが、おそらくこのデビュー作が売れるだろうから、セカンドも程なくリリースされるだろう。次作ではコンテンポラリーなオリジナルで勝負してほしい。彼女には絶対、そのほうが似合う、と思うよ。

ということで、言いたいことは現在のジャズ市場は山中千尋さんや矢野沙織さんの名前を持ち出すまでもなく完全なジェンダレスな市場になっているということ。一昔前は女がジャズなんてという風潮が特に管楽器にはあったけど、今は全然そんなことはない。むしろ女性のほうがアグレッシブで生き生きしたコンテンポラリーなジャズを演っていたりする。

そんな訳で、今日の本題に移るとしよう。このアルティストも女性ながらパワフルで存在感のある吹き手だ。

コロラド州出身で現在はニューヨーク界隈で活躍中のアルトサックス兼フルート奏者、ティア・フラー ( Tia Fuller, 1976~ ) の2007年リリースのセカンドアルバム 。先日発売になっている第三作 『 Decisive Steps 』 ( 前項あり ) が思いのほか素晴らしい作品だったので、喜び勇んでこのセカンドを手に入れたというわけ。

ちなみに2005年に母親がプロデュースした自主制作『 Pillar of Strength 』でCDデビューしているが、残念ながら流通には乗っていないようで入手困難な模様。

簡単に彼女の経歴を記しておく。ティア・フラーは1976年、コロラド州オーロラに生まれる。デンバーの公立学校の音楽教師をしていたベーシストの父親とヴォーカリストの母親のもとで、チャーリー・パーカー、サラ・ヴォーン、コルトレーンなどを聴きながら幼少期を過ごしている。3歳からピアノ、9歳でフルート、そして中学生になるとキャノンボール・アダレイに強い関心を抱きサックスを手にしている。そしてアトランタにあるアメリカ合衆国最古の黒人女性のための大学、スペルマン・カレッジに入学し、1998年に学士号(人文学位 : a Bachelor of Arts degree in Music ) を取得、マグナ・クム・ラウデで卒業。さらに2000年にはコロラド大学で修士号(専門修士)を取得し、サマ・クム・ラウデで卒業している。2001年にニューヨーク進出。デューク・エリントンBB、ナンシー・ウイルソンなどのビッグネームと共演。2006年にはビヨンセの女性バッグバンドのメンバーに抜擢され一躍注目を浴びている。


全10曲でフラーのオリジナル中心。フラーはアルト以外にもソプラノやフルートも吹いているし、楽曲も第三作『 Decisive Steps 』に通じるような凝ったコンテンポラリーな楽曲やメローな楽曲、それから2曲でヴォーカルをフューチャーしたりと、若干 Mack Avenue のレーベル・カラーが表出したような作品作りだ。バラエティに富んだ内容なのだが、ただ裏を返せば散漫な印象も拭いきれない。まあ、全体的には孵化以前の様態を捉えた一枚と云えるのではないか。そうは云っても、彼女のその後の秀演を予感させる鋭いアドリブラインが随所に見られるのが嬉しい。

レギュラーメンバーの5人は全員女性で、『 Decisive Steps 』 同様、女ジェフ・ワッツことキム・トンプソンも参加。ただ彼女に見せ場は全体を通して一曲だけ。それ以外は比較的おとなしい演奏に終始している。また京都生まれで現在はニューヨークで活躍中のピアニスト早間美紀さんも参加。モーダルで切れ味鋭いフレーズを連発している。ゲストにはレーベル・メイトのトランペッター、ショーンジョーンズとテナー奏者のロン・ブレイクが参加している。

どうしても第三作の『 Decisive Steps 』と比較してしまうが、その出来具合の差は歴然としている。あまりにも『 Decisive Steps 』が素晴らしかったから仕方ないのだが、少々残念。まあ、彼女も進化の過程にあるということだろう。そのことが分かっただけでも良しとしよう。今から次作が楽しみだ。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1360.html

2010/06/24 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

iTunes 30.000曲

   ↑  2010/06/22 (火)  カテゴリー: iTunes
itunes 30000曲.jpg

昨年の4月にONKYO のハードディスク・オーディオ・コンピューター HDC-2.0Aを購入して以来、狂った猿のように毎日暇さえみつけてはCDをiTunes でリッピングしてHDDに貯め込んできたのですが、今日、ついに30.000曲に達しました。

チリも積もれば山となるとはこのことで、地道な作業でなんとか使えるアーカイブができたと思うのですが、まだまだリッピングしていないCDが3.000枚程はあるので、あと1 ~2年はこの作業が続きそうです。今ではCDプレーヤーのトレイにCDを乗せることは皆無で、ほどんどの場合 iTunes で選曲してプレイリストを作成しiPod で聴くか、HDC-2.0Aから直接Luxman L-570に出力してKEF MODEL 105/3S で聴くかしています。ダウンロードした音源やCDをリッピングした音源は所詮圧縮音源だし、ジャケットがない音源は所有欲を満たさないから物足りない、という意見もあります。僕もその点に関しては十分理解できるのですが、なにしろ東京の狭小住宅で自室はたった8畳。地震でも起きようものなら僕は蔵書とCD、LPの下敷きになって命を落とすことになるのは必至。その前になんとかこの溢れる本とCDをデータ化しておきたいと、蔵書は《 裁断機+ドキュメントスキャナ 》 で電子化し、CDはiTunes でリッピングしているわけです。

それに圧縮音源も聴いているうちに結局は慣れちゃいまし、所詮、マンション住まいですから、WAV と mp3 の違いが聴きとれるほどの大きな音は出せませんし。そしてなによりも、iTunes はものすごく使い勝手が良いですし。


『 電子書籍の衝撃』 の著者である佐々木俊尚氏が言われているように、いまやiTunesでしか音楽を聴かない人はものすごい勢いで増えていて、高音質よりも、いかに気持ちよくアンビエントに音楽を聴けるかということの方が、プライオリティが高くなっている、ということなんですね。


itunes queen_Paduart01.jpg  

iTunes を使っていて意外に面白いもんだなぁと感じたことは、ジャズやロックやクラシックなどのジャンルを飛び越え、また古典から現代のリアルタイムで流れている音楽まで、全ての楽曲が iTunes 上ではフラットに配列されていることです。Cover Flow しながら好きなアルバムを一枚選択したとします。上のCover Flow の画面ですと、さっきまではQuasimode がかかっていましたが、今はQueen の『 オペラ座の夜』が流れています。そしてこのQueenが終わると次には Quentin Dujardin & Ivan Paduart の『 Vivre 』が始まる訳です。この流れは自分の頭の中からは絶対生まれない選曲です。この意外性が意外に楽しいのです。もちろん Genius のアルゴリズムがはじき出した不思議な選曲もすごく面白い。30.000曲もアーカイブがあると、Genius の選曲も実に多彩で楽しいものです。

itunes_bye bye Blackbird01.jpg  


あとは何だかんだ云って、検索できることがめちゃくちゃ便利。昔、所有するCDを File Maker でこつことデータベース化していって100枚足らずで挫折した、それも数回挫折した経験をもつ僕としては、感慨深い思いで検索結果を眺めています。ちなみに上の画像は《 Bye Bye Blackbird 》 で検索した結果ですが、当然ですが一瞬で20曲の《 Bye Bye Blackbird 》が表示されるわけです。

僕個人的に唯一残念に思うことは、CDDB ( CD DataBse ) には、アルバムタイトル、アーティスト名、曲目などの情報は入っているものの、パーソネル(メンバー)までは記録されていないということです。ジェフ・キーザーが参加しているアルバムだけまとめて聴きた~い、なんていうことが、ま、あまりないとは思うけど、そんなことが CDDBからの情報だけでは出来ないのです。そう思っている人いませんか?僕だけですか? そうですか。

実は今から5年ほど前に、Appleが日本での音楽配信事業をついに開始するという話題で沸いていた際、はずかしながら拙ブログでもこんなことを言っていました。今、読み返してみるとホント笑っちゃいます。2005年8月4日の記事をそのまま引用しておきます。

 

米アップルコンピュータが8月にも日本で音楽配信事業を始める。エイベックス・グループ・ホールディングスが7月14日、アップルへの楽曲提供を発表し、開始まで秒読み段階に来ている。

ついに音楽は質量を持たない「データ」として売買されるのである。
レコードをこよなく愛する僕としては,理解しがたい話である。
僕は1曲150円だろうが100円だろうが,ダウンロードして手に入れた音楽になんか愛着は持てない。
レコードはまずジャケットを目で見て,触って,頬ずりして,盤を取り出しその重さを感じ、そして針を落とし聴き入る。音楽とは聴覚だけの娯楽ではない。五感を通して楽しむ娯楽であるべきだと思う。

パッケージとしての音楽、物質としての音楽、質量を持った音楽が必要ではないか。
考えてみれば,質量はとっても重要である。重すぎてもだめ,軽すぎてもだめ,ちょうど良い質量があって初めて愛せることもあるのではないか。

あなたの愛妻がいくらかわいくても体重1トンもあったら愛せるだろうか。逆に体重250gだったら,愛せますか。便利かもしれないが愛することはできないでしょう。

jess stacy & the famous sidemen 『 tribute to benny goodman 』ATLANTIC 1225

このレコードも内容はごく平凡なスイングではあるが,この綺麗なお姉さんのジャケットがあるから時々手に取って聴いてみたくなるのである。このレコードもジャケットがjess stacyの顔写真だったら手は伸びないと思う。



いずれCDは姿を消し、音楽はメモリーの中だけに生き続けるのであろう。
僕にはそんな音楽は必要ない。



本文の内容とは直接関係ないけど、ちょっと名前が挙がった佐々木俊尚氏の『 電子書籍の衝撃 』は大変面白かったですよ。電子書籍リーダーとして、専門機であるキンドルと汎用機であるiPad 。漠然と多分 iPad が生き残れるのかなぁと思っていたけど、実はかなりシタタカな攻防戦が繰り広げられているんですね。日本の出版業界の腐敗ぶりもよくわかったし、音楽業界との対比のなかで語られ出版業界の今後の展開についても面白く読むことができました。それにしても、アマゾンもグーグルもアップルも恐~い企業ですね。


電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
佐々木 俊尚
ディスカヴァー・トゥエンティワン
売り上げランキング: 647
おすすめ度の平均: 3.5
1 なんかあかんわ
3 ここのところの電子書籍の基本的事実は分かったが、今後の読書文化をどう豊かにするかは見極める必要があると思った
2 文章をもっと練ってほしかった
5 まずはこれを一冊読んでから…
4 一推論として楽しめる




関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1359.html

2010/06/22 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

My Fav Song This Week

   ↑  2010/06/20 (日)  カテゴリー: trumpet

Tom Harrell 『 The Cube 』( 2007 Abeat ) より 《  Tom's Soul  》

関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1351.html

2010/06/20 | Comment (5) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Bernardo Sassetti / Ascent

   ↑  2010/06/20 (日)  カテゴリー: piano
BERNARDO SASSETTI_ascent.jpg
Bernardo Sassetti /Ascent ( amazon )
2005 Clean Feed


Bernardo Sassetti (p)
Alexandre Frazao (ds)
Carlos Barretto (b)
Jean-Francois Leze (vib)
Ajda Zupancic (cel)


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1357.html

2010/06/20 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Bernardo Sassetti / Nocturno

   ↑  2010/06/20 (日)  カテゴリー: piano
Bernardo Sassetti_nocturno
Bernardo Sassetti / Nocturno ( amazon )
2002 Clean Feed


Bernardo Sassetti (p)
Carlos Barretto (b)
Alexandre Frazao (ds)






2002年にリリースされたベルナルド・サセッティの通算3作品目となるトリオ作品。Clean Feed としては記念すべきデビュー作である。現在もなお活動を共にしているレギュラー・トリオによる演奏で、最新作同様、スペインはカタルニア出身の20世紀の作曲家、フェデリコ・モンポウの楽曲を数曲取り上げている。静謐で内省的な世界を描いたモンポウの音楽性は、そのままサセッティのそれに通じるものがある。その意味でも本作はモンポウへのオマージュ作品としての側面を持っている。それにしても本作がDisk Union の店頭に並んでいたのが8年も前のことになるのか。感覚的には3~4年前くらいにしか感じないが、時の経つのは本当に速いものだなぁ。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1356.html

2010/06/20 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Bernardo Sassetti Trio / Motion

   ↑  2010/06/19 (土)  カテゴリー: piano
Bernardo Sassetti_motion
Bernardo Sassetti / Motion ( amazon )
2010 Clean Feed


Bernardo Sassetti (p)
Carlos Barretto (b)
Alexandre Frazao (ds)






時折、明け方に目が覚めてしまうことがある。微睡みの中で窓の外を眺めていると、まだ昏い東の空が、茜色から橙色に徐々に移ろっていくのが見られる。その一方で、いくつかの星は儚い輝きを放ちながらも、静かにその姿を消していく。起床するにはまだ少し時間がある。なにかジャズでも聴こうか。柔らかい光が部屋に差し込み始める中、CDの棚から一枚手に取る。ベルナルド・サセッティの『 Nocturno 』。

ベルナルド・サセッティ ( Bernardo Sassetti ) は1970年、リスボン生まれのピアニスト兼作曲家。9歳からクラシック・ピアノを学び始め、のちにポルトガルでは有名な音楽学校 Academia de Amadores de Musica でクラシック音楽を学んでいる。しかし次第にジャズの即興演奏に魅せられていき、ローランド・ハナやホレス・パーランに師事し技術を磨き、1987年にプロとしてのキャリアをスタートさせている。カルロス・マーティン ( Carlos Martins ) のカルテットなどで活躍する一方で、ケニー・ホイーラ、パキード・デリベラ、フレディー・ハバード、アート・ファーマーらなどの著名なミュージシャンとの共演を通してそのキャリアをアップさせてきた。1995年には英国人トランペッター、ガイ・パーカーの Verve デビュー作『 Into The Blue 』に参加。同作は1995年マーキュリー賞の《 Ten Albums of The Year 》にノミネートされた。1994年に初リーダー作『 Salssetti 』をリリース。一方で2000年頃からは映画やテレビ音楽のフィールドでも活躍している。ジャズ・ファン必見、マット・デイモン主役の映画『 The Talented Mr. Ripley ( 邦題:リプリー ) 』( 1999 ) もサントラも担当している。現在はジャズ・ピアニストとしてよりもむしろサウンドトラック制作の仕事のほうがメインのようだ。

そして今回、待望の新作が届いた。打楽器アンサンブルを取り入れたオーケストラ作品であった前作『 Unreal- Sidewalk Cartoon 』からは4年ぶり、トリオ作品としては『 Motion 』以来8年ぶりとなる新作。

1分少々のインタールード的小品を含む全17曲。去る2010年3月6日に自らの命を絶ったアメリカのシンガーソングライターで、スパークルホース ( Sparlke Horse ) のリーダー、マーク・リンカス ( Mark Linkous ) の楽曲《 Homecoming Queen 》 が冒頭を飾る。最後はカタルーニャ出身の作曲家、フェデリコ・モンポウ ( Fredeeic Mompou ) の曲で締めくくられている。それ以外はサセッティのオリジナル曲。

繊細にして静謐な響きをもつサセッティのピアノの音色。その音色はあまりに美しく聴き手を静かに桃源郷へ誘ってくれるであろう。行間を十分にとったシンプルで幾分内省的なメロディー・ラインは、ちょうどECMに作品を残しているポーランドのピアニスト、マルチン・ボシレフスキー ( Marcin Wasilewski ) あたりを彷彿そさせる。






関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1355.html

2010/06/19 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Kerem Gorsev / Diversion

   ↑  2010/06/17 (木)  カテゴリー: piano
kerem gorsev_diverson
Kerem Gorsev / Diversion ( amazon )
2009 Rec Records


Kerem Gorsev (p)
Kagan Yildiz (b)
Ferit Odman (ds)






トルコ出身のピアニスト、ケレム・ゴルセフ ( Kerem Gorsev, Istanbul, 1961~ ) の通算12作品目となる最新作。

トルコのジャズ事情はなかなか日本には入ってこないので、このピアニストがどの程度母国で認知されているのか分からないが、1995年のCDデビュー以来、毎年のようにリーダー作をリリースしているところをみると、それなりに母国では人気があるのだろう。詳しい経歴はわからないが、イスタンブール音楽院およびイスタンブール国立音楽院でクラッシク・ピアノを習得し、その後ジャズに傾倒していった、いかにもありがちなエリート・コースを歩んできたピアニストのようだ。活動の中心はほとんどがイスタンブールで、時々欧州のジャズ・フェスに参加しているらしい。

マッコイ・タイナーを敬愛しているらしく、本作にもマッコイに捧げた曲を2曲演奏している。



関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1354.html

2010/06/17 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Michael Janisch / Purpose Built

   ↑  2010/06/15 (火)  カテゴリー: bass
Michael Janisch.jpg
Michael Janisch / Purpose Built ( amazon )
2009 Whirlwind Records


Michael Janisch (ac-b, M-1, 3-7, 9-11, el-b, M-2, 8, 12) Aaron Goldberg (p, M-2, 3, 9, 10) Jim Hart (vib, M-1, 4, 6, 11) Jason Palmer (tp, M-2, 7, 8, 11) Paul Booth (ts, M-1, 2, 6) Mike Moreno (g, M-2, 8) Patrick Cornelius (as, M-5, 11) Phil Robson (g, M-5, 9) Walter Smith III (ts, M-1, 8, 11) Johnathan Blake (ds)



イギリス新世代ジャズベースの旗手として注目を集めているウッド&エレクトリック・ベーシスト、マイケル・ジャニッシュ ( Michael Janisch ) のデビュー・アルバム。ジャニッシュは現在30歳。生まれはアメリカのウィスコンシン州だが、2005年にイギリスに移住し、現在はロンドンを中心にクラシックからR&B,ソウル、ジャズまでブロードバンドに活躍。その汎用性の高いスタイルから各方面からのオファーが後を絶たず、BBCをはじめとするテレビ番組、ラジオ、映画の音楽まで手掛ける多彩ぶりを発揮している。

ジャニッシュはちょっと変わった経歴の持ち主だ。もともとはミネソタ大学にスポーツ奨学金で入学し、 NCAA のフットボールチームでランニング・バックを任されるほどのスポーツ選手だった。しかし、シーズンオフ中の練習で、大腿部にタックルを食らい負傷。試合に出場する機会を失うとともに奨学金を打ち切られ、プロのスポーツ選手としての道を閉ざされてしまったのだった。そこで彼は、高校時代にバンドを組んで弾いていたベースを再び初め、ウィスコンシン大学に再入学。そこでめきめきと頭角を現し、たった一年でバークリー音楽院の全額免除の奨学金を手にして同院に留学するチャンスを得たのだった。

ジャニッシュはデイヴ・サントロ、レイ・ブラウン、クリスチャン・マクブライド、エイブラハム・ラボリエルらに師事する一方で、同世代の精鋭たちと交流を重ねていった。その中には今作にも参加しているパトリック・コーネリウスやウォルター・スミスIII などもいた。パトリックとは特に親密な関係を築いており、現在も “ TransAtlantic Collective ” という三管編成のバンドを結成し活動を続けている。バークリー音楽大学卒業後はニューヨークに進出し、ロイ・ハーグローヴ、ジョー・ロヴァーノらのサポート・メンバーとして活躍していたが、2005年に突然、イギリスに移住することになる。理由は至って単純だ。当時付き合っていた彼女がイギリス人でロンドンに住んでいたからだ。

そんな訳で現在はロンドン界隈で幅広く活躍し、大成功を収めているわけだが、満を持してリリースされたデビュー作は、そのロンドンで築いた人脈とボストン-ニューヨーク時代の旧友からなる英米混成バンドによる作品だ。

ジャニッシュに同行したイギリス陣営はヴァイブのジム・ハート、テナーのポール・ブース、ギターのフィル・ロブソンの3人。迎えるアメリカ陣営はウォルター・スミスIII世、ジョナサン・ブレイク、ジェイソン・パーマー、そしてマイク・モレノら、いずれも現代NYコンテンポラリー系ジャズシーンを代表するツワモノばかり。そして決戦はブルックリンの有名スタジオ Systems Two recording studio で行われた。一曲目から米英交えての All-hands による熱い演奏が繰り広げれる。ジャニッシュが書く自曲はどれも都会的な洗練さと危険な鋭さを併せ持っており、独特のコンテンポラリーな輝きを放っている。かなり刺激な曲ばかりで驚いた。伊達に “ composer ” を標榜しているわけではないことが自曲を聴くとよくわかる。

一曲目が All-hands な曲だったからそのまま突っ走るのかと思いきや、曲によってはアーロン・ゴールドバーグによるピアノ・トリオだったり、ジム・ハートが加わったカルテットであったり、最後の曲などはジャニッシュとジョナサンのデュオだったりして、強烈なメリハリが利いていて最後まで飽きずに一気に聴かせるのはやはり流石。

ジャニッシュのベースラインは譜面に起こすと比較的オーソドックスな音使いからなるラインだと思う。しかしやっぱり元アメリカンフットボールの選手だけあって、音の鳴りが半端じゃなく図太くエグイ。ゴリ太でぐいぐい曲を引っ張っていく。クリスチャン・マクブライト師匠も真っ青になるくらい強靭なベーシストだ。こういうベースマンを聴くと、やっぱり大音量で聴いてみたくなる。来月あたり実家に帰省するが、そのときは今盤を真っ先に我が家のJBL4318で聴いてみよう。




関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1353.html

2010/06/15 | Comment (7) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Nicola Angelucci / The first One

   ↑  2010/06/14 (月)  カテゴリー: drums
nicola angelucci.jpg
Nicola Angelucci / The first one ( HMV )
2010 Via Veneto Jazz

Nicola Angelucci (ds)
Sam Yahel ( org,p on M-2,7)
Jeremy Pelt (tp)
Kengo Nakamura (b on M-7,8)
Paolo Recchia (as,ss)
Roberto Tarenzi (p on M-1,4,6)
Francesco Puglisi (b on M-1,4,6)
Johannes Weidenmueller (b on M-2)


イタリア出身の売れっ子ドラマー、ニコラ・アンジェルッチ ( Nicola Angelucci, Abruzzo, 1979~ ) のデビュー作。アンジェルッチはフランチェスコ・カフィーソやステファノ・ディ・バティスタなどのサポート・メンバーとして腕を鳴らした精鋭で、最近では拙ブログでも取り上げたマックス・イオナータの 『 Inspiration 』 やルカ・マンヌッツァの 『 Longin' 』 などにも名を連ねていた。そう云えば、今作でもフロントラインを飾っているアルト奏者、パオロ・レッチア ( Paolo Recchia, Fondi, 1980~ ) のデビュー作 『 Introducing Paolo Recchia 』 でも叩いていたっけ。

アンジェルッチがロベルト・タレンツィ、パオロ・レッチアらを引き連れ訪米し、現地のサム・ヤエルやジェレミー・ペルトらと共演した一枚。中村健吾も2曲だけだがサポートしている。

《 If I Should Lose You 》 や《 I Mean You 》 以外はオリジナルで計8曲の構成。如何にもドラマーが作曲したようなリズム・チェンジで変化を持たせた楽曲が目を引く。勢いだけで突っ走るようなハードバップではなく、繊細で知的なネオ・ハードバップの作風。アンジェルッチは強い個性を見せるわけでもなく、最後列で淡々とリズムを刻んでいる。せっかくの記念すべきデビュー作なのだからもう少し暴れても良いと感じるが、そのあたりも含めて彼の個性なのだろう。フロントのレッチアとジェレミー・ペルトはなかなか聴かせるソロをとるが、録音の特性なのか、全体に軽くスカスカした印象を受ける。Schema あたりのクラブ・ユースをターゲットにしたような音作りなのかもしれない。

楽曲の弱さも考慮し、ちょっと辛めの三ツ星としたが、このへんのアルバムをどう取り扱ったらよいのかいつも悩む。悪くはないが、かといって繰り返し聴き込む気にもなれない。処分するのも惜しいが、多分、これから引っ張り出して聴くことはまずないだろう微妙な作品だ。




関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1352.html

2010/06/14 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Tom O'Halloran / Green Hills and White Clouds

   ↑  2010/06/13 (日)  カテゴリー: piano
Tom O'Halloran
Tom O'Halloran / Green Hills and White Clouds ( amazon )
2007 Jazzgroove Records


Tom O'Halloran (p)
Pete Jeavons (b)
Daniel Susnjar (ds)






オーストラリアのフュージョンバンド VOID のメンバーとしても活動するピアニスト、トム・オハロラン ( Tom O'Halloran ) の2007年にリリースされたデビュー作。スイングジャーナル2009年7月号の『 輸入盤ワールド 』 で取り上げられて話題になった人気盤。昨年にはセカンドアルバム『 We Happy Few 』 がリリースされている。デビュー作が軽快でノリのよい演奏で、フュージョン風のキメを盛り込んだ楽曲が多かったのに対してセカンドでは、抑制された抒情派路線の楽曲が多かった。個人的にはここで取り上げたデビュー作に軍配を上げたい。非常にクリアなタッチで、切れ味が鋭く、いかにもフュージョン・キーボードを得意とするようなスタイル。やや深みに欠けるがテクニックはなかなかのもの。

関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1350.html

2010/06/13 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Tia Fuller / Decisive Steps

   ↑  2010/06/13 (日)  カテゴリー: alto
steps
Tia Fuller / Decisive Steps ( amazon )
2010 Mack Avenue Records

Tia Fuller (as)
Shamie Royston (p, rhodes)
Miriam Sullivan (b)
Kim Thompson (ds)
Sean Jones (tp)
Christian McBride (b)
Warren Wolf (vib)



コロラド州オーロラ出身で現在はニューヨークを中心に活躍している女性アルトサックス兼フルート奏者、ティア・フラー ( Tia Fuller, 1976~ ) の最新作。

2007年リリースのセカンド 『 Healing Space 』同様に、ゲスト陣以外はすべて女性ミュージシャンで固めているが、何と云ってもドラマーのキム・トンプソンの参加に惹きつけられる。マイク・スターンやケニー・バロンのバンドで活躍しているを聴いた限り、かなりの凄腕ドラマーで、その狂暴性と破壊力のある叩きっぷりはまるで女ジェフ・ワッツ。結論から云うと、今作で彼女の真価が発揮されたと云っても過言ではないくらい素晴らしいドラムを披露している。

女性のサックス奏者であるということ、また、ジョナサン・バトラーやリック・ブラウンやカーク・ウェイラムらなどが所属する Mack Avenue Records からの作品ということもあり、スムース・ジャズ作品かと誤解されがちだが、とんでもない。ニグロ臭プンプンの最高のハード・コア・ジャズ作品だ。LCJO のメンバーとして活躍する若手トランペッター、ショーン・ジョーンズ ( Sean Jones, Warren OH, 1978~ ) (前項あり ) は僕の中では最近、赤丸急上昇中なのだが、彼の一連の作品に以前からフラーが参加していたので注目していた。常にハイな状態が維持できる吹き手で、かなり僕的には好みのタイプだと思っていたが、彼女のサイトを見て初めて女性だと知り驚いたものだ。

つつく。数日に分けて加筆していく予定です。

関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1349.html

2010/06/13 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Pierre Anckaert Quintet & Brussels Chamber Orchestra / Strings Attached

   ↑  2010/06/13 (日)  カテゴリー: piano
Pierre Anckaert_strings
Pierre Anckaert / Strings Attached ( HMV )
2010 Prova Records


Pierre Anckaert (p)
Stefan Bracaval (flute)
Hendrik Vanattenhoven (b)
Guy Nikkels (g)
Mimi Verderame (ds)
Brussels Chamber Orchestra



ベルギー出身の精鋭ピアニスト、ピエール・アンカールト ( Pierre Anckaert, 1980~ ) の通算3作品目となる最新作。今作では自身のクインテットと Brussels Chamber Orchestra との共演盤。全曲ピエールの作曲だが、どちらかというとストリングスに比重を置いた楽曲で、アドリブ・パートは少ない。彼はブリュッセル王立音楽院でディーデリク・ワイセルズやナタリー・ロリエに師事したというが、師匠からの影響なのか、あるいは国民性からくるものなのか分からないが、なんとも独特の陰鬱感のある曲を書く。

関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1346.html

2010/06/13 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

The Jay D'amico Trio / Tuscan Prelude : Jazz Under Glass

   ↑  2010/06/12 (土)  カテゴリー: Jazz
Jay D'amico_tuscan
Jay D'amico Trio / Tuscan Prelude ( amazon )
2008 Cap Records


Jay D'Amico (p)
Marc Johnson (b, M1-10)
Ronnie Zito (ds, M1-10)
Greg D'Amico (b, M11)
Vinnie Favata (ds, M11)




ブルックリン生まれのイタリア系アメリカ人ピアニスト、ジェイ・ダミコ ( Jay D'amico, 年齢不詳 ) の2008年にリリースされた作品。リーダー作としては通算4作品目となるが、今年になり5作品目にあたる最新作『 Naturne 』が発売されている。レーベルはピアニスト、マイク・ロンゴ ( Mike Longo ) がオーナーを務める Cap Records 。なんでもマイクがダミコのピアノに惚れ込んで自身のレーベルに招きいれたようだ。

ダミコは今までクラシック音楽とジャズをコンバインしたようなチェンバー・ジャズ風のスタイルを貫いてきた。出自であるイタリアの15世紀から16世紀のクラッシック音楽、特にオペラにその基盤を置いていて、ジャズのイディオムを巧みに織り混ぜ、優雅で折り目正しいジャズに仕上げている。MJQ の好きな方はおそらく気に入るであろうサウンドだ。



関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1344.html

2010/06/12 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

ねえママ、馬鹿デカくて糞オモい裁断機を買っちゃうけどいいよね? 答えは聞いてない!

   ↑  2010/06/12 (土)  カテゴリー: iPad

一昨日、iPad のファースト・インプレッションとScan Snap を使っての自炊について書いた。


最後は裁断機の必要性について触れながらも睡魔に負けて寝てしまい、尻切れトンボになってしまったが、結局、いろいろ悩んだ末、ついに裁断機を買ってしまった。買ったのはPLUS のPK-513L という、いわば自炊家の定番アイテム。どうしても定番という言葉に滅法弱い僕。


プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106
プラス (2009-09-01)
売り上げランキング: 2


僕は何か欲しいものを買うときは必ず妻に相談して許可を得てから買っているのだが、今回ばかりは相談できない。絶対、反対されるに決まっているから。なので、許可なしにamazon でオーダーしてしまった。amazon の注文確定ボタンを押すのにこんなに勇気が要ったのは初めて。1~3週間で届くらしいが、この裁断機が入った馬鹿デカく糞オモいダンボールが届いた時の妻の怒り狂った顔を想像するだけで震え上がってしまうが、まあ、もうあとには引けない。せいぜい、妻所有の『 LEE 』とか『 VERY 』とかを裁断して電子化して機嫌をとらねば。


関連記事

FC2スレッドテーマ : iPad (ジャンル : コンピュータ

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1343.html

2010/06/12 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

iPad がやってきた! __ とりあえず、Scan Snap でPDF化して、Dropbox に突っ込んで、i文庫HDでペラペラめくって遊ぶかなぁ~

   ↑  2010/06/10 (木)  カテゴリー: iPad
iPad 003_1   iPad 004_1


iPad ( Wi-Fi 64GB ) が我が家にやっきてちょうど一週間になるので、とりあえず第一印象みたいなものを書き記しておこうと思う。


1) 意外に重い

実際に手にしてみたら意外に重かった。片手で持つとズシリと重量を感じ、ウェブ閲覧に夢中になっているとあとで前腕筋の筋肉痛に悩まされることになる。700gぐらいで筋肉痛を起こしてしまう非力な自分が悪いとはいえ、たぶん、日本人女性には相当きついと思う。所詮、米国人仕様なんだね。


2) やっぱり仕事では使えない

タッチパネル上のキーボードは思ったよりも使いやすいので、テキスト入力にはそれほどストレスを感じない。がしかし、如何せんマルチタスキングができないから、ウェブを参照しながらEvernote で文章を書くなんてことはできない。これでは仕事用ツールとしては役に立たない。今月24日に発売される iPhone 4 に搭載 されている最新OS 『 iOS 4 』はマルチタスク対応で、iPad用新OS のアップデートも今秋には実現しそうなので、それまで我慢するしかないようだ。


3) フラッシュに対応していないとねぇ

iPod Touch のときは、小さな端末だから Flashに対応していなくてもある程度仕方ないというか、対応していなくても別段困ることがなかったが、 iPod Touch の4倍もの大きさでウェブが表示できるとなると、やっぱりマルチメディア的ものへの希求も当然高まるわけで、やはりFlash に対応していないというのは少し悲しい。拙ブログでも DivShare のプレーヤーをフラッシュで表示しているが、iPad で見ると完全に空白表示になってしまい作動しない。アップルはアドビに対抗してオープンな HTML5 + SCC3 をiPad に実装しているし、先ほど公開されたSafari 5 でも HTML5 を強化しているので、Flash は不要と主張しているが、HTML5 が Flash に代わってデファクト・スタンダードになるのはまだまだ先のことだろうから、それまでは辛抱しないといけない。


4) 読む機能は流石に凄い!

「 日常生活の中でiPad の使い道が思い浮かばない 」という意見が多いという。たぶんそういう人は電子書籍を体験していないからだと思う。僕も今までは iPod Touch + Acer ASPIRE1410 + Pocket Wi-Fi でほぼ満足のいくモバイル環境は整っていたので、 iPad はあくまで娯楽用端末として考えていた。がしかし、いったん電子書籍を iPad で読み出すともうリアル書物には戻りたくなくなった。特に iPad 用電子書籍アプリ i文庫HD を使って読む読書は快適この上ない。

とは云っても、アップルが提供する iBookstore はまだまだ日本では利用できないし、日本国内に目を向けても電子書籍の配信・販売はDRMの問題などで躓き、まだまだ実用段階には至っていないのが現状だ。個人的には、今月はじめにソフトバンクがローンチした配信型の電子書籍事業 ビューン ( Viewn ) に期待していたが、アクセス殺到でローンチ早々に配信一時中止に追い込まれてしまったので、現在は利用できない。

それなら自分で電子書籍を作っちゃえ! という訳で、自分の好きな本を裁断し、スキャナーで読み込み、PDF やZIP ファイルにして iPad 用ビューアで閲覧する、俗に言う“ 自炊 ” を試してみた。

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500


富士通
売り上げランキング : 44
おすすめ平均 : 5つ星のうち4.5

Amazonで詳しく見る


iPad を買えば自炊が必須になることをあらかじめ知っていたので、この日のために5月はじめに富士通のドキュメント・スキャナ ScanSnap S1500M を買い込んで、せっせと本をばらしてはスキャンしていた。手始めに部屋に溢れかえる薄手の雑誌類を電子化しようと思い、定期購読している週刊ダイヤモンドやプレジデント、それから週刊アスキーなど、ジャズ関連では古いスイング・ジャーナルやジャズライフ、Jazz Today 、Disk Union の新譜情報誌、ギターマガジン、ベースマガジンなどなどを片っ端からスキャンしまくった。毎分20枚のスピードでスキャンしてくれる Scan Snap はまさに神器。ここ数年で買ったデジモノの中では最高に買ってよかったと思える逸品だ。

Scan Snap で取り込んだPDFは付属のScan Snap Organizer でOCRをかけることができるが、OCRは時間がかかるので夜間などにバッチ処理しておくことができる。

さて、このPDFファイルを iPad ビューアで閲覧する方法としては、1) iTunes を使ってUSBでiPad に送る。2) i文庫HD に実装されている FTPサーバを利用し、Wi-Fi 経由で転送する。などがあり、どちらも簡単にPDFファイルを 文庫HD などに転送できる。しかしもしDropboxにPDFファイルを保存しているのなら、もっと簡単に転送できる方法がある。iPad用の Dropbox アプリを立ち上げ、閲覧したいPDFファイルを表示。画面右上の[ Open in... ] をタップし[ i文庫HD ] を選択するだけでダイレクトに i文庫HDで閲覧することが可能となる。

というわけで、Scan Snap → Dropbox → i 文庫HD で意外に簡単に書籍を電子化し閲覧できるようになったが、実際にやってみてちょっと気になることがあった。それは作成したPDFファイルのサイズの問題。PDFファイルはファイルサイズの割りには高品位だが、それでもページ数が多くなるとけっこう重たい。今までのようにPDFファイルをPCで閲覧するぶんにはそれほど気にならなかったが、 iPad は所詮中身は iPhone。PDFの閲覧には少々ストレスを感じることもあった。印刷はせず単に画面閲覧するだけならもう少しファイルサイズを小さくしてもよいはず。 Acrobat ならそれができる。iPad に最適化されたPDFの作成法をこれから勉強する必要がありそうだ。

ついでにもうひとつ。多くの自炊家が口をそろえて言っているように、やはり大量の書籍を電子化するためには裁断機が必需品ということ。


プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106


プラス
売り上げランキング : 2
おすすめ平均 : 5つ星のうち4.5

Amazonで詳しく見る
関連記事

FC2スレッドテーマ : iPad (ジャンル : コンピュータ

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1342.html

2010/06/10 | Comment (8) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Il Trio ( Enrico Intra, Giovanni Tommaso, Roberto Gatto ) / Canzoni Preludi Notturni

   ↑  2010/06/09 (水)  カテゴリー: piano
enrico intra_Canzoni Preludi Notturni.jpg
Il Trio ( Enrico Intra, Giovanni Tommaso, Roberto Gatto ) / Canzoni Preludi Notturni ( HMV )
2010 Alfa Music


Enrico Intra (p)
Giovanni Tommaso (b)
Roberto Gatto (ds)





イタリア・ジャズ界の至宝エンリコ・イントラ ( Enrico Intra, 1935~ ) とジョヴァンニ・トマソ ( Giovanni Tommaso, 1941~ ) に、名手ロベルト・ガトー ( Roberto Gatto, 1958~ ) が加わって結成されたピアノトリオによる新作。

いずれもイタリアのビッグネームだが、意外にもこの三人がトリオを組んで作品を制作したのは今回が初めてのこと。記憶違いでなければ、トマソとガトーは幾度となく共演しいるはずだ。ピアノトリオではフランコ・ダンドレア&トマソ&ガトーで数枚録音していると思う。まあ、イントラが極端に録音物が少ないから、当然といえば当然のことだが。

エンリコ・イントラは50年代において、欧州クラシック音楽を土台に独自のジャズ理論を展開して、ジョルジュ・ガスリーニとともに《 ミラノの2大巨匠 》 と称され栄華を極めたが、その後はジャズ界から映画・テレビ音楽界へ転身し、その分野で成功を収めたピアニストだ。そのためあまり録音物が残っておらず、62年に制作された伊コロンビア盤 『 Jazz in Studio』 などは内容の良さと希少性が相まって市場ではなんと数十万という呆れるほどの高値で売買されていた。そんな超レア盤も一昨年、SCHEMA の再発専門の傍系レーベル、REARWARD より再発され、多くのファンが歓歓に沸いた。

余談になるが、僕個人的には、この『 Jazz in Studio』はとても数十万の価値のある作品とは思えない。スインギーでよく歌い充実した演奏なのだが、イントラの演奏は今の彼の奏法からは想像できないほど無記名的な演奏であり、決してオリジナリティの面で秀でているとは思えないのだ。さらに、一曲終わるごとに挿入されるイタリア語によるナレーションが、絶望的にこの盤の内容の良さをスポイルしているように思えてならない。

閑話休題。イントラは60年代以降、殆どジャズに関わりを持たず商業音楽のフィールドで活動してきたが、今世紀に入り突如ジャズ界に復帰。近年ではデイヴ・リーブマンやフランコ・チェリらとも作品を残すなど、精力的に活動している。昨年には Albore Jazzからフランコ・アンブロゼッティらとの共演盤 『 Live in Milan Duo, Trio, Quartet 』 をリリースするなど、日本でも俄かに注目を集めている。

全9曲ですべてイントラのオリジナル。ゆっくり聴き手を眠りに導くような繊細かつ静的な音世界を盤題『 Canzoni Preludi Notturni ( Night Songs Prelude ) 』から連想するが、流石は巨匠イントラ殿、そう簡単には眠らせてくれない。 M-1 ,2,4 のような微かな哀愁美を漂わせる甘美なバラードも収録されてはいるものの、その一方で、アウトフレーズ満載の抽象的な楽曲が半数以上を占めている。完全にフリーという訳ではないが、調性が曖昧なフレーズとパーカッシブな打鍵で聴き手の集中力を否応なしに高める。それこそ、クラスター奏法や内部演奏なども当たり前のように用いるので、覚悟して聴かねばならない。80歳を目前にしても衰えぬ演奏力と、類い稀なるほどの強い個性を発揮している点に関しては、無条件で脱帽するが、なにせ癖が強くて第一印象は決して良くはなかった。

がしかし、数回聴き込むうちにイントラの凄みがじわじわと伝わり始めた。気がつくと身を震わしながら聴き惚れる自分がいた。初めはこんなアブストラクトな音楽は僕にとっては越境音楽だと思っていたが....。しかもトマソとガトーのサポート陣の素晴らしいレスポンスも凄い。

特に、イントラの予測不能で破天荒な音列に対して、瞬時瞬時に反応し立体的な音世界を構築していくカウンター・フォースとしてのガトーの演奏は圧巻だ。これはなかなか良いじゃないか。正直、今まではイントラを敬遠していたが、ここらでちょっと旧作を収集してみようか。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1341.html

2010/06/09 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Gwilym Simcock / Perception

   ↑  2010/06/08 (火)  カテゴリー: piano
Gwilym Simcock _perspection.jpg
Gwilym Simcock / Perception ( amazon )
2007 Basho Records


Gwilym Simcock (p)
Phil Donkin (b)
Martin France (ds)
Stan Sulzmann (ts,ss)
John Parricelli (g)
Ben Bryant (perc)



昨日に引き続き、英国の精鋭ピアニストであるグウィリム・シムコック ( Gwilym Simcock ) の作品の中から、2007年にリリースされたデビュー作『 Perception 』を聴いている。ピアノトリオを軸に、サックス、ギター、パーカッションが加わった6人編成による硬質なコンテンポラリー系の作品。メンバー的にまず惹かれるのは、サックスのスタン・サルツマン ( Stan Sulzman, 1948~ ) の参加だろうか。日本ではあまり馴染みがないミュージシャンだが、英国では有名なサックス奏者だ。テナー、アルト、そしてフルートも操るのでマルチリード奏者と呼んだほうが妥当か。

2004年に『 Jigsaw 』というアルバムを本盤と同じ Basho Records からリリースしたが、これが素晴らしい作品だったのを記憶している。マーク・コープランド、ラリー・グレナディア、そしてビル・スチュアートという予想外の布陣で制作された秀作だった( 近日登場予定 ) 。サルツマンは純ジャズの分野での活躍も然ることながら、英国きっての優秀なスタジオミュージシャンとしてよくトランペットのヘンリー・ロウサー ( Henry Lowther )らとジャズ・ロック~ロックのアルバムにクレジットされていることが多い。

あと、どうでもいいことだが、77年にリリースされた山口百恵のロンドン・レコーディング作品『 Golden Flight 』でも吹いているので、あ~あの人ね~、と思いだすファンもいるのでは・・・、ま、いないか。

サルツマンは喩えるなら活舌は悪いが、でもよく聞くとちゃんとイイことを言っている実はキレ者的な吹き手で、実に味わい深い玄人受けするミュージシャンと云えるだろう。

シムコックはもちろん抜群に巧いのだが、彼をサポートするドラムもベースも相当に巧い。三者が鋭く反応しあって演奏全体を遥かな高みに引っ張っていく感じが、たまらない。この劇的な科学反応が本盤の醍醐味なのだが、最新作ではメンバーチェンジしていて、僕個人的には非常に残念に思う。

本盤は2008年の BBC Jazz Awards の《 Best Album 》賞にノミネートされている。また、2007年のParliamentary Jazz Awards における《 Best Musician of the Year 》に選ばれている。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1340.html

2010/06/08 | Comment (10) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Gwilym Simcock / Blues Vignette

   ↑  2010/06/07 (月)  カテゴリー: piano
Gwilym Simcock
Gwilym Simcock / Blues Viginette
2009 Basho Music


Gwilym Simcock (p)
Cara Berridge (cello)
Yuri Goloubev (b)
James Maddren (ds)





本国イギリスでは次世代を担う天才と称され大きな期待を寄せられているピアニスト、グウィリム・シムコック ( Gwilym Simcock ) の昨年暮れにリリースされたセカンド・アルバム。なんでもこれ程まで話題になるジャズ・ピアニストは、イギリスではジャンゴ・ベイツ以来のことだそうだ。


グウィリム・シムコックは81年ウェールズの生まれ。醸造工場の経営者で教会のオルガニストでもある父親と、学校の教師である母親のもとでピアノの英才教育を受けた。父親はロシアのクラシック音楽が好きだったが、よく即興演奏しながら作曲もしていたという。そんな父親の即興演奏がのちのシムコックのジャズ指向に影響を与えたと彼は振りかえる (『 JAZZWISE 』 Aug. 2007 ) 。


9歳の時にマンチェスターに所在する名門、チータム音楽学校に入学。そこで彼はクラシック・ピアノや作曲法のほかにフレンチ・ホルンを学んでいる。しかし、クラシック・ピアノを猛勉強し数々のコンペティションで受賞していくなかで、彼のはあることに気づく。それは「僕が本当にやりたいことは他のミュージシャンと共演することだ。ピアノの独奏ではその喜びは得られない。」ということ。そんな彼に転機が訪れたのは14歳の時だった。それは、80年代にジャンゴ・ベイツらと結成したビッグバンド Loose Tubes で一世風靡したベーシスト、スティーヴ・ベリー ( Steve Berry ) との出会いであった。


即興演奏の講座を担当していたスティーヴ・ベリーは、シムコックに一本のカセットテープを渡した。その中にはキース・ジャレット・カルテットの《 Questar 》 とパット・メセニーのライブ・アルバム『 Travels 』の中に収められていた曲が入っていた。シムコックはそれまで一度もジャズを聴いたことがなかったが、彼らの奏でる美しいハーモニーとメロディーに感動し、以後、ジャズに傾倒していくことになる。


チータム音楽学校で9年間を過ごした彼は、ロンドン三大音楽院の一つであるトリニティ音楽院でのDipoloma 取得を経て、名門中の名門、王立音楽院に進学すると同時に、ジャズ・ピアニストとして身を立てることを決意する。そこでは巨匠ジョン・テイラーに師事する一方、多くのギグに参加しミュージシャン達とも交流を深めながらジャズ・ピアニストとしてのキャリアを積んでいくことになる。その時期に知り合ったティム・ガーランド (sax) やマルコム・クリーズ (b) らと“ Acoustic Triangle ” を結成しアルバムも制作している。また、ビル・ブラッフォード (ds) とも交友を深め、“ Earthworks ” に参加。2005年には来日も果たしている。


本作は、ピアノソロとチェロとのデュオを収めたDisc1 と、新生トリオによる演奏を収めた Disc2 からなる2枚組。2007年のデビュー作『 Perception 』に比べて幾分、静的な演奏が多く、また、Disc 1 ではクラシック的な演奏も見られる。いわゆる内部演奏も取り入れた現代音楽的なアプローチも見られるので、セクト主義に縛られたジャズ・ファンには受け入れられない面を持つのは確か。がしかし、一曲だけでも彼の演奏を聴けば、その尋常ならざる技術力、演奏力に誰しもが腰を抜かすに違いない。もう完全に別次元のテクニックだ。僕個人的には、クリスチャン・ジェイコブやミケル・ボルストラップを初めて聴いたときと同質の驚きを感じた。


本国では“ Jazzier John Taylor ” と形容されているようだが、確かにジョン・テイラー譲りの甘さを完全に排した硬質なリリシズムに貫かれたサウンドではあるが、テイラーほど抽象的ではないし、才を衒う高踏的な様相も皆無で聴きやすい。しかも、演奏が巧いだけではなく、作曲面でも早くも強烈な個性を発揮しており、現代を生き抜くジャズミュージシャンとしての気質を十分備えているのが頼もしい。


さらにはイギリス人ミュージシャンとしては珍しくアメリカン・スタンダードへの愛情も見せており、本盤でも《 Cry Me A River》を、前作でも《 My One And Only Love 》 や《 The Way You Look Tonight 》 をアッと驚く斬新なアレンジでカヴァしているのが面白い。そういえば、イギリス人ドラマー、スパイク・ウェルズ ( Spike Wells , 1946~ ) のリーダー作『 Reverence 』でもシムコックは素晴らしいスタンダード解釈を披露しており、なかなかイイ作品だった( 後日登場予定 )。


とにかく、クラシック音楽に依拠した高度なテクニックと、硬質で端正な抒情性のバランスが素晴らしい希有なピアニストだと思う。まだまだ日本では認知されていないが、これから必ずや話題になるだろう。要チェック。




  J works さんの記事 『 Blues Vignette / Gwilym Simcock 』  はこちら
関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1339.html

2010/06/07 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Derrick Gardner & The Jazz Prophets + 2 / Echoes of Ethnicity

   ↑  2010/06/02 (水)  カテゴリー: trumpet
DERRICK GARDNER_echoes.jpg
Derrick Gardner & The Jazz Prophets / Echoes of Ethnicity ( amazon )
2009 Owl Records


Derrick Gardner (p), Vincent Gardner (tb), Rob Dixon (ts)
Rick Roe (p), Gerald Cannon (b), Donald Edwards (ds)
Brad Leali (as), Jason Marshall (bs), Kevin Kaiser (perc)
Brandon Meeks (b)





米国人トランペッター、デリック・ガードナー ( Derrick Gardner, Chicago, 1965~ ) の “ The Jazz Prophets ” 名義による3作目となる最新作。現カウント・ベイシー・オーケストラのメンバーとして活躍する割には認知度が低く、特に日本では馴染みのないトランペッターですが、その認知度不相応にかなり腕の立つ吹き手なのです。

2003年に新興レーベル Impactjazz からリリースされたデビュー作『 Slim Goodie 』と、次いで2008年に Owl Records からリリースされたセカンドの『 A Ride to the Other Side.』が共に激しく心揺さぶられる素晴らしいハードバップ作品だったので、今回も購入したのですが、やはり期待を裏切らない素晴らしい出来でした。

デリック・ガードナーの兄で、現在は LCJO のメンバーでもあり、SteepleChase からも4作ほどリーダー作をリリースしているヴィンセント・ガードナーもバンドメンバーとして名を連ねています。基本編成はトランペット、テナー、トロンボーンの三管フロントラインですが、今作では更にバリサクとアルトが曲によっては加わっています。そして前作まではディック・カツツ ( DIck Katz ) がピアノを弾いていましたが、今作ではUnknown Records に数々のリーダー作を吹き込み、ピアノ・ファンには人気のあるリック・ロウ ( Rick Roe ) に交代しています。デリック・ガードナーはミシガン州立大学出身で、現在も母校で教鞭をとっているくらいなので、もしかするとその関係でデトロイトのローカル・ミュージシャンであるリック・ロウと繋がりを持っているのかもしれません。

全10曲。デリックのオリジナル中心で、それ以外はメンバーのオリジナルやフレディー・ハバードの《 The Melting Pot 》、スタンダードの《 Autumn in New York 》などが収録されています。兎に角、滅茶苦茶カッコいいハードバップです。完全にツボにハマり恍惚状態です。デリックの熱く激しい吹きっぷりは古くはリー・モーガン、最近ではラッセル・ガンあたりを彷彿とさせます。近年、このような暴れん坊で不良っぽいトランペッターって少ないので、とっても貴重。やっぱりトランペットはこうでなくちゃ。しかしながら単に勢いだけで吹いているかのように思わせておいて、実はかなり凝った構成のオリジナル曲を余裕綽々で吹いて、相当なワザ師であることがわかります。

こういう60年代のソウルフルで熱く燃えたぎるハードバップは、僕が考える理想のハードバップにかなり近いです。もう何度聴いても飽きません。現在 ( 6月2日22:35 )、amaozn には2枚在庫とマーケットプレイスには新品5枚があるようです。ハードバップの好きな方はぜひ聴いてみてはいかがでしょうか。お薦めです。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1338.html

2010/06/02 | Comment (9) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Silje Nergaard / Tell Me Where You're Going

   ↑  2010/06/01 (火)  カテゴリー: vocal
Silje Nergaard_ tell me where.jpg
Silje Nergaard / Tell Me Where You're Going ( やさしい光につつまれて ) ( amazon )
1990 EMI/Lifetime Records

Silje Nergaard (vo)
Nils E. Vinjor (g)
Reidar Skar (p,synth)
Neal Wilkinson (ds)
Knut Reiersrud (g,mandorin, harmonica)
Audun Erlien (b)
Pat Metheny (electric and acoustic guitar on 11)


セリア・ネルゴードの新譜のことを書いたので、ついでに彼女の作品の中から個人的な愛聴盤を一枚ご紹介しておきます。先日もこちらで書きましたが、一番好きなアルバムは2000年にリリースされたかなりジャズ寄りの作品『 Port of Call 』なのですが、その次に好きなのがこの1990年のデビューアルバム『 Tell Me Where You're Going 』です。

本盤の話題は何と言ってもパット・メセニーの後押しで制作されたアルバムであり、メセニーもタイトル曲に参加していることで話題になりました。メセニー・ファンならたぶん持っている方も多いでしょう。僕も当時はセリアのことなど知らずにメセニー参加に惹かれて購入しました。たとえセリアの名前を知らなくても、このタイトル曲を聴けば誰しもが思い出すのではないでしょうか。90年当時、FM ラジオ(特にJーWave などが多かったかな ) から頻繁に流れていました。セリアは当時はおそらくイギリスで音楽活動をしていたのだと思います。僕の中では、ワークシャイ ( Workshy ) やシャーデー (Sade ) などと同列として、おしゃれな英国 AOR と捉えて愛聴していました。よく女の子とドライブするときに利用させてもらったので、今聴いてもその頃の甘酸っぱい思い出が蘇ってきます、、、(#^.^#)。

メセニーとセリアの出会いは80年代末のことでした。セリアがメセニーに『 Tell Me Where ~ 』のデモテープを送り、それを聴いたメセニーが気に入り、メセニーのバークレー音楽院時代の友人である音楽プロデューサーであるリチャード・ナイルズ ( Richard Niles ) を紹介したのが始まりだったようです。この曲のどの部分がメセニーの琴線に触れたのか、ちょっと理解に苦しみますが、確かにポップでフックに富んだ展開もあり、ヒット性のある楽曲ではあります。一度聴いたら耳に残りますよね。

彼女は17歳の時にジャコ・パストリアスの《 World of Mouth Band 》 のフェスティバル・ライブのセッションに飛び入りしているらしいのですが、このエピソードも何故そんな突拍子もないことが起きたのか、理解に苦しみます。なぜなら、その頃の彼女の歌声は決してジャズ的ではなかったからです。ハスキー・ボイスで躍動感があり、フォルセット域になると突然澄み渡る美しい声に変調するあたりは確かに魅力的ではありますが、だからと云ってジャズ・ファンを魅了するような特性を身につけているわけではありませんからね。彼女はデビュー当時から作曲は自らが行っていましたが、いま聴くと同時から既にジョニ・ミッチェルの影響が作曲に現れていたようです。フォーキーで何処か牧歌的な雰囲気が漂う曲を書いています。

このデビュー作、現在はなんでも入手が困難な模様。amazon でも4,000円ぐらいの高値で売られていますね。国内盤も確か出たと思うのですが、知らないうちにそんなにレアになっちゃったのか~。意外にこういうCDって、ブックオフでロックに仕分けられて500円ぐらいで売っていたりしてね。

関連記事

この記事に含まれるタグ : スウェーデン 4.0point 90' 旧譜 

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1337.html

2010/06/01 | Comment (0) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。