雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Helen Sung / Going Express

   ↑  2010/11/30 (火)  カテゴリー: piano
helen-sung-going expressHelen Sung / Going Express
( amazon.co.jp )
2010 Sunnyside



Seamus Blake ( ts,ss )
Helen Sung ( p )
Lonnie Plaxico ( b )
Eric Harland ( ds )
Recordsed: Feb. 17, 2009,
Live at the Jazz Standard, NYC

NYCで活躍する中国系アメリカ人ピアニスト、ヘレン・スン ( Helen Sung, Houston ) の通算4作目となる最新作。今年の東京ジャズでテリー・リン・キャリントンのモザイク・プロジェクトのメンバーとして来日したのも記憶に新しいところですが、しかしながら日本での認知度は必ずしも高いとは言えません。僕も名前は以前から知っていましたが、CDを買ったのは今回が初めて。それもエリック・ハーランドやシーマス・ブレイクら目当ての完全なメンバー買い。

ヘレン・スン女史はテキサス州ヒューストン生まれ。5歳の時からバイオリンとピアノを始め、クラシック音楽を極めるためテキサス大学に進学するも、そこでチャーリー・パーカーの 《 Confirmation 》 でソロをとるトミー・フラナガンのピアノに衝撃を受け、ジャズ・ピアニストになることを決心します。すぐにニューイングランド音楽院の “ Thelonious Monk Institute of Jazz Performance ” のコースに参加し、本格的にジャズを習得していきます。そして1999年にはモンク・ピアノ・コンペティションでセミファイナリストに選出されています。現在はニューヨークに居を構えて活動しているようです。スライド・ハンプトン、ウェイン・ショーター、ベニー・ゴルソンらのサポートを務める一方、クラーク・テリー・ビッグバンドの常任ピアニストをこなし、またミンガス・ビッグバンドにも時々参加する多忙ぶりです。

今作はNYC のジャズクラブ “ Jazz Standard ”での実況盤 。このところジャズクラブでの実況録音盤というと、不運にも録音状態の悪い音源ばかりに当たってしまっていたので少々不安があったのですが、これはエンジニアもちゃんとした人で、ミックスダウンにはかの有名なアバタースタジオのジム・アンダーソン氏が携っていますので安心して聴けます。メンバーはフロントが今までのマーカス・ストリックランドに代わってシーマス・ブレイク。ベースにロニー・プラキシコ、ドラムスはエリック・ハーランドという最強の布陣。

なおこの新作の発売を記念してサポート・ツアーが興行されていますが、その時のメンバーはベースがハミルトン・プライス、サックスがボブ・レイノルズ ( Bob Reynolds )( 前項参照 ) ,そしてドラムがマーヴィン・スミッティ・スミスだったようです。

さて、このような腕達者の職人を従えて、スン女史がどんなパフォーマンスを発揮してくれるか、そこが聴きどころですが、これがどうして、なかなか素晴らしいニューヨーク最先端のジャズを聴かせてくれました。

収録曲は、彼女のオリジナルが3曲、コール・ポーターの《 Love for Sale 》、ビリー・ストレイホーンの《 Lotus Blossom 》、ミシェル・ンデゲオチェロの《 Bitter 》、そして彼女が敬愛するセロニアス・モンクの《 In Walked Bud 》《 Eronel 》 で全8曲の構成。さらにはボーナス・トラックとして、スン女史のオリジナル曲とチャップリンの《Smile》 の2曲分のmp3ファイルと、ビリー・チャイルドによる音声ノーツがおまけで付いています。これらはディスクをPCに挿入すると聴ける仕組みです。

世界中から百戦錬磨の豪腕プレーヤーが蝟集するニューヨーク。そこではただ単に巧いだけでは生き残ってはいけません。自己主張してナンボの世界。そんな世界に身を置く彼女のピアニズムには、何処となく無理して自己をアピールしているようないやらしさを僕は感じてしまうのですが、、、。でもそれくらいでないとサバイブできないのでしょうね。

流石に幼少の頃からみっちりクラシックのスパルタ教育を受けてきただけあって、演奏レヴェルは常に驚くべき水準を維持しています。多少リズムに乗れないパートも散見されますが、ライブですからそのあたりはむしろスリル感が増幅され、好ましい傾向だと思いますが。モーダル主体ですが、モンクの楽曲などではちゃんと現代的なバップ・イディオムを駆使した硬質なフレーズも飛び出してきます。一音一音に力強さが漲っていて、ゴツゴツした男勝りの打鍵は個人的には大好きな部類です。

エリック・ハーランドもいつになく熱く、最後列より気炎を振り撒き、フロントのシーマスを煽ります。ハーランドのM-7 《 Bittersweet 》 での煽情的でパワフルなソロは圧巻。何度聴いても気持ちいいです。こういうソロを聴いちゃうと、やっぱり今の若手でハーランドに比肩しうるドラマーってなかなかいないだろうなぁと実感してしまう。

シーマス・ブレイクはソプラノ主体で吹いていて、なかなか新鮮な趣きがあります。曲調に合わせてテナーとソプラノを吹きわけているわけですが、彼のソプラノもなかなか美しい螺旋フレーズを披露しています。

ということで、中国人によるニューヨーク仕込みの先鋭的サウンド。かなりツボにはまりました。正直なところジャケットからはあまりパッとしない印象を持っていましたが、嬉しい誤算でした。これから過去の彼女の作品も漁ってみようかと思っています。




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2010/11/30 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Eric Harland / Voyager Live by Night

   ↑  2010/11/27 (土)  カテゴリー: drums
Eric Harland _voyagerEric Harland / Voyager
( amazon.co.jp )
2010 Space Time
 

Eric Harland (ds)
Walter Smith Ⅲ (ts)
Julian Lage (g)
Taylor Eigsti (p)
Harish Raghavan (b)
Recorded Live at Sunside Club, Paris
on Oct. 19-22, 2009

最近はiTunes Store限定での楽曲配信をするアーティストもかなり増えてきました。限定配信される楽曲のほとんどがCD化される予定のないライブ音源だったりするので、見つけると思わずポチっとしてしまいたくなりますよね。

先日もロバート・クラスパーの iTunes Store限定のライブ音源や、デイヴ・ホランドの自身のレーベル、Dare2所有の 『 Prime Direction 』 ツアー時のライブ音源(もちろんクリス・ポッター参加 ) など、偶然見つけて思わず購入してしまいまいました。

一方で、iTS 限定ではないけれど、まずは iTS で先行配信しておいてから、あとでCDを発売することもあります。iTSでのダウンロードされる数からCD販売したときの売り上げ数、利益率の計算ができ、CDプレス枚数なども調整もできるというメリットがあるのでしょう。

今回、エリック・ハーランドの初リーダー作 『 Voyager 』 が仏 Space Time Records から満を持してリリースされましたが、これも当初は2010年8月12日に iTS での配信のみで販売を開始されていた音源です。日本で初めてCD発売の情報が掲載されたのがおそらく10月19日の Disk Union のブログだと思うのですが、仏アマゾン ( Amazon.fr ) ではすでに9月24日に発売予定のアナウンスが掲載されていました。

本作が、 iTS限定発売だった音源がファンの強い要望によりCD化されたものなのか、あるいは、はじめからCD販売も予定されていた iTS先行販売なのか、どちらなのかはわかりません。しかし、iTS配信からCD販売まで6週間足らずだったことを考えると、たぶんはじめからCD発売する予定の作品だったのではと、僕は推測します。iTS配信が先行したのはただ単にレーベル側との交渉に手間取っただけではないでしょうか。

eric harland_001のコピー

閑話休題。現代NYジャズ・シーンの本流ど真ん中を疾走するドラマー、エリック・ハーランド ( Eric Harland, Texas, 1976~ ) 。限りなく自由なイマジネーションと無尽蔵のクリエイティビティから産み落とされる彼のドラミングは、生き馬の目を射抜くニューヨークにおいてもひときわ存在感があり、テレンス・ブランチャード、マッコイ・タイナーをはじめ数多くの一流ミュージシャンから重宝がられています。

そんなわけでサポート・メンバーとして超多忙な活動を続けていたこともあり、自身のリーダー作を創作する余裕がなかったのでしょう。90年代半ばから活動してきたハーランドにとっては遅すぎるデビュー作となりました。

今回の録音が行われたのは、パリのロンバール通りにあるSunside Club というライブハウス。アンドレ・チェカレリの名盤『 Live Sunside Session 』( 2008 , Cristal Records ) や、最近ではウォルター・スミス・三世の 『 Live in Paris 』( 2010, Space Time ) などもこのクラブでの実況盤でした。この通りには他にも Baiser sale (ベゼ・サレ)や Duc des Lombards(デュック・デ・ロンバール)など、ジャズを聴かせるクラブが点在しており、いわば “ パリのニューヨーク52番通り ” みたいなジャズ・ストリートです。

Taylor Eigsti_001

メンバーはテナーのウォルター・スミス・三世 ( Walter Smith III, Houston, 1980~ )、ギターのジュリアン・レイジ( Julian Lage, California, 1987~ )、ベースのハリシュ・ラジャン( Harish Raghavan, Illinois, 1982~ )、そしてエリックとは旧知の盟友であるテイラー・アイグスティ(Taylor Eigsti、California、1984~)の5人。ウォルター・スミス・三世以外の4人は、テイラー・アイグスティの旧作『 let It Come To You 』、『 Daylight at Midnight 』などで共演済み。エリック・ハーランドとウォルター・スミス・3世はスミス3世のデビュー作『 Casually Introducing 』と最新作『 III 』( 前項参照 ) で共演している仲。

収録曲はエリック・ハーランドの自曲が8曲、テイラー・アイグスティの自曲 《 Get Your Hopes Up 》とサム・リバースの 《 Cyclic Episode 》 で計10曲。最後に収録されているテイラー・アイグスティの自曲は18分30秒に及ぶ4部構成の組曲ですし、エリック・ハーランドの自曲も自身のドラムソロを挟みながら連続的に演奏されているので、一種の組曲風な仕上がりです。よって、総録音時間78分の作品ですが、大きな二つの組曲を聴いているような印象を受ける作品といえます。

Walter Smith III_001

冒頭曲 《 Treachery 》 は昨年話題を呼んだ The Monterey Quartet ( ホランド、ルバルカバ、ハーランド、ポッター ) の作品 『 Live at The 2007 Monterey Jazz Festival 』 ( 前項参照 ) でも演奏された疾走ネオ・バップ。ここでは The Monterey Quartet の演奏よりも早めのテンポで再演されてます。ポッターのソロと本作でのスミス三世のソロを聴き比べると大変面白いです。ふたりとも現代的で進歩的なロジックを身にまとったテナリストだと思っていましたが、こうして聴き比べると随分とフレーズの組み立て方が違うものです。どちらがイイ演奏かという問題ではありませんけどね。また欲情的でパワフルなハーランドのドラムも炸裂しますが、どちらかと言うと静かに暴れているような印象を受けます。それでも冒頭からライブならではの高揚感が味わえる素晴らしい演奏です。

テイラー・アイグスティの最新作『Daylight at Midnight 』やジュリアン・レイジのデビュー作『 Sounding Point 』などは個人的にはちょっと共感できないなぁ、と感じていたのですが、本作での二人は自身のリーダー作とは全く趣向を異にしたスタイルでガンガン弾きまくっていて爽快です。

僕はドラムの暴力的な爆音に打たれ、しばかれるのが大好きなので、曲間に入るドラムソロはむしろ楽しみなのですが、ドラムにあまり興味のないファンにはちょっと退屈するかもしれません。

Julian Lage_001

78分というCD規格いっぱいいっぱいの演奏でも、まったく飽きずに一気に聴き通せるのはやはり最後まで緊張感の糸が途切れない密度の高い演奏であるからに他なりません。ただ、残念なことに録音の品質がけっこう悪い。まるでオーディエンス録音されたブートレグを聴いているようです。昨年からシリーズが始まった Smalls でのライブ・シリーズと同じような音質で、まあ逆にライブならではの空気感がイイ感じにパッケージされているとも言えますが、でもここまで素晴らしい演奏だとやっぱり高音質で聴きたかったというのが正直な感想です。



 中年音楽狂さんのブログ『 中年音楽狂日記 』の関連記事『これは相当いい:Eric Harlandの初リーダー作







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2010/11/27 | Comment (6) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Vince Mendoza & Metropole Orchestra / Fast City - A Tribute To Joe Zawinul

   ↑  2010/11/26 (金)  カテゴリー: large ensemble
vince mendoza_fast cityMetropole Orchestra / Fast City
( amazon.cco.jp )
2010 BHM



Fast City will consists of six tracks recorded on January 26, 2008 at the Concertgebouw in Amsterdam. The remaining three tracks were recorded live at the North Sea Jazz Festival on July 11, 2008. Guest artists on both occasions included Peter Erskine, Amit Chatterjee, Victor Bailey, and Jim Beard. Alex Acuña plays percussion on the Concertgebouw tracks while Efrain Toro handles percussion on the North Sea recordings.


世界で唯一ストリングス・セクションをもつオランダの超絶技巧アンサンブル集団、メトロポール・オーケストラの最新作は、ジョー・ザヴィヌルへのトリビュート作品です。オーケストラを率いるのはもちろんミスター・アレンジャーことヴィンス・メンドゥーサ。ジャズという枠を超えて世界の一流アーティストから絶大なる信頼を得ている名アレンジャーです。

実はメンドゥーサにとっては今回のお題目は初めてではありません。話は今から10年ほど遡る2001年のことです。カリフォルニア州ロングビーチで開催された国際ジャズ教育協会( International Association of Jazz Educators )主催のカンファレンスで、ザヴィヌルが欧州ジャズ・フェスティバル協会( European Jazz Festivals Organizaiton : EJFO )から国際ジャズ賞を授与された際、授賞特別コンサートとしてWDR ビッグバンドとWeather Report 卒業生 (ピーター・アースキン、ビクター・ベイリー、アレックス・アクーニャ)が、往年のWR名曲を披露しました。この時、アレンジを担当したのがメンドゥーサだったのです。このことが発端となり、翌年の2002年には、Leverkusener Jazz Festival の一環として開かれたザヴィヌルの古希(70歳)の祝賀公演でも、WDR ビッグバンドとWeather Report 卒業生による同様のライブのアレンジをメンドゥーサが再び担当することになります。

vince mendoza_portrait02  

そんなわけでザヴィヌルは晩年、WDR ビッグバンドとの共演をきっかけに、ニューヨークの Kristjan Jarvi’s Absolute Ensemble や、フランスのNational Orchestra of France と共演したりと、 Large ensemble に強く傾倒していったことが窺えるわけですが、ここにちょっと興味深い記事がありますので、ご紹介いたします。

ジョー・ザヴィヌルの非公式ファンサイト 『 Zawinul Online 』2007年2月26日のエントリー。ザヴィヌルが亡くなるちょうど半年前の記事です。


By the way, Vince tells me he will be working with Joe and the Metropole Orchestra of the Netherlands in January 2008. It’s possible we may see a CD out of this project as well.

ザヴィヌルは生前すでに、2008年1月にはメトロポール・オーケストラと共演する予定があることを明かしていたのです。

今回発売された 『 Fast City : a Tribute to Joe Zawinul 』 は、2008年1月26日のアムステルダム( コンセルトヘボウ: Concertgebouw ) の公演からの6曲と、2008年7月11日の North Sea Jazz Festival での公演からの3曲、計9曲で構成されていますが、上記のザヴィヌルがメトロポール・オーケストラと予定していた公演は、ちょうどこのコンセルトヘボウの公演に符合しているのです。ですからもしザヴィヌルが生きていれば今作はザヴィヌル参加のもと録音されていたのであろうと想像するのですが、どうでしょうか。あくまで僕の勝手な想像ですけどね。

joe zawinul001_2

今回の参加ミュージシャンは総勢48名。メトロポール・オーケストラが最大で60名程の人員を擁しているので、少々少なめの編成で臨んだ作品です。ちなみにジョン・スコフィールドをソリストに迎えて制作された同オーケストラの前作『 54 』 ( 前項参照 ) は文字通り54名が参加した作品でした。

今回のゲストは、ピーター・アースキン、ヴィクター・ベイリー、アレックス・アクーニャ、そしてアミット・チャタジーなど、ウェザーリポートならびにザヴィヌル・シンジケートに所縁のある、ザヴィヌルを語る上で欠かせないミュージシャンばかりを招聘しました。さらには卒業生ではありませんが、ザヴィヌルのトラとしてジム・ベアードも参加しています。

収録曲は全9曲で、冒頭曲がいきなり静かな《 Jungle Book 》で始まり、最初聴いたときは拍子抜けしちゃって、また《 Peace 》とか《Dram Clock 》とか、けっこう地味目な曲も取り上げられていて、全体に微妙な選曲かと思ったのですが、何度も聴いているうちにやはりアルバム総体として見た場合、この選曲、曲順は緩急起伏が絶妙に心地よく、意外にいいんじゃないかと思えるようになりました。

ストリングス・セクションとブラス・セクションが絡み合って壮大なドラマツルギーを演出している《 Oriental Express 》 のような曲もありますが、殆どが静かな曲ではストリングス・セクション主体、乗りのいい曲はブラス・セクション主体、と役割分担がはっきりした構成のようです。

まるでザヴィヌルが操るシンセサイザーの一音一音を連立微分方程式で記述し、オーケストラ構成員のひとりひとりにに分配配置していくような、緻密でマニアックな作業の果てに現出する壮大な音の絵巻物語。この繊細にしてドライブ感に溢れ、はたまたラテン血脈の燃えたぎる心情描画。これを持ってしてメンドゥーサの醍醐味となるのです。

つづく、ホントに。




【 収録曲 】
1. Jungle Book ( from album『 Mysterious Traveller 』 )
2. Orient Express ( from album『 My People 』 )
3. The Juggler ( from album『 Heavy Weather 』 )
4. Nubian Sundance ( from album『 Mysterious Traveller 』 )
5. Dream Clock ( from album『 Night Passage 』 )
6. Fast City ( from album『 Night Passage 』 )
7. Peace ( from album『 Dialects 』 )
8. Tower Of Silence ( from album『 Faces & Places 』 )
9. In A Silent Way ( from album 『 Zawinul 』 )



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2010/11/26 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Fay Claassen with WDR Big Band / Sing!

   ↑  2010/11/24 (水)  カテゴリー: vocal
fay_claassen_singFay Claassen / Sing!
( amazon.co.jp )
2010 Challenge Records



Fay Claassen ( vo )
WDR Rundfunkorchester Köln
WDR Big Band Köln
Michael Abene ( Conduct and Arrangement )
Recorded : Dec. 7 - 11, 2009

今や欧州ジャズ界を代表する正統派ボーカリストに成長したオランダの歌姫、フェイ・クラーセン ( Fay Claassen, Nimwegen in Netherlands, 1969~ ) の通算6作目となる最新作。

2008年リリースの前作 『 Red, Hot and Blue 』 はピアノトリオをバックにしっとり歌ったコール・ポーター作品集でしたが、今作は一転してビッグバンドとの共演盤です。彼女をサポートするのは世界中の一流アーティストから絶大なる信頼を得ているドイツのWDR Big Band 。言うまでもなくケルンに本部を置く西ドイツ放送局専属のビッグバンドです。ジャズ・ファンならブレッカー・ブラザーズの 『 Some Skunk Funk 』 やジョー・ザビヌルの『 Brown Street 』 ( 前項参照 ) などがすぐに思い浮かぶことでしょう。

アーティストにとってはビッグバンドをバックに演奏あるいは歌うことは夢ですし、それが WDR Big Band となればそれはそれは気合いが入るというものです。なにしろ WDR Big Band と共演できるということは一流であることの証明みたいなものですから。

アムステルダムの溜息と形容されるハスキーな美声をもつフェイ。歌唱力も抜群に優れていて、巷に溢れるコマーシャル・ベースの疑似ジャズ歌手とは一線を画す正真正銘のジャズ・ボーカリストです。 《 Fay Claassen is to singing what Audrey Hepburn was to the movies 》 との喩えもあるように、優雅で気品に満ち溢れた佇まいが多くのファンの心を癒してくれます。以前は高音域で透明感があり、やや線が細い感じがしましたが、最近の彼女の歌声は以前よりも深みが増し、ハスキー度も一段と高くなり、流石に貫禄が出てきた感じです。


収録曲は全部で12曲。ビリー・ストレイホーンやベティー・カーターらのスタンダード・ナンバーからアビー・リンカーンのニュー・スタンダード、さらにはジョニ・ミッチェルの《 Be Cool 》やビヨークの《 Cover Me 》 など、新旧織り交ぜた楽しい選曲になっています。しかしながら、どんなジャンルの楽曲を歌ってもしっかりジャズに仕上げてしまうのは流石はフェイ。そしてそのフェイにも増して素晴らしい仕事をしているのが WDR Big Band の指揮者兼編曲を担うマイケル・アベネ ( Michael Abene, Blooklyn, 1942~ ) 。

その昔、GRP All-Star Big Band という GRP Records の10周年を記念して結成された所属アーティスト達によるビッグ・バンドがありました。トム・スコット、リー・リトナー、デイヴ・バレンティン、デヴィッド・ベノワ、デイヴ・ウェックル、ジョン・パティトゥッチなどなど、錚々たるアーティストを惜しげもなく投入して制作されたアルバムを世に送り出しましたが、当時はその一糸乱れぬ精密機械のようなアンサンブルと、それまで聴いたことのない都会的で洒落たアレンジに腰を抜かした覚えがあります。そのビッグバンドで比類なき編曲の才能を発揮していたのがこのアベネでした。彼はこのGRP All-Star Big Bandの 『 All Blues 』 でグラミー賞もとったわけですが、あれから20年が経ち、活動の場がアメリカからドイツに変わっても彼の天才的な編曲能力は健在です。

今作では18ピースのWDR Big Band がおもにバックを務めているのですが、12曲中3曲では WDR 交響楽団も参加しています。その数、なんと総勢120人以上!! ( source : All About Jazz ) えぇ~、そんなにオケって大所帯なの?ってちょっと疑いたくなる人数です。 Brussels Jazz Orchestra がRoyal Flemish Philharmonic と共演した大スペクタクル巨編『 Dangerous Liaison 』( 2006 ) ( 前項参照 ) が総勢100人ということで度肝を抜かれましたがそれ以上というわけですから、どんな音が飛び出してくるかドキドキしていのですが、実際は大した迫力はありませんでした。それでもビッグバンドと交響楽団をまとめてコントロールするアベネって、ホント凄い。彼みたいアレンジャーを天才と呼ぶのでしょうね。メトローポール・オーケストラのヴィンス・メンドゥーサと比べてもまったく遜色ない豪華で都会的で機微に富んだアレンジ力。素晴らしいです。



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2010/11/24 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Ronnie Lynn Patterson / Freedom Fighters

   ↑  2010/11/23 (火)  カテゴリー: piano
ronnie_lynn_patterson_trio_freedom_Ronnie Lynn Patterson Trio / Freedom Fighters
( amazon.co.jp )
2008 Zig Zag Territoires



Ronnie Lynn Patterson (p)
Louis Moutin (ds)
Stephan Kerecki(b)



ロニー・リン・パターソンの2008年リリースの前作。寺島靖国氏監修のコンピレーションCD 『 Jazz Bar 2009 』では冒頭の《 Freedom Flighters Adagio 》 が採用されましたが、僕個人的にはキース・ジャレットの『 The Melody At Night, With You 』 ( 前項参照 ) に収録されていたヴァージョンが印象に残る美麗曲《My wild Irish Rose》に愛着が湧きます。楽曲によっては形而上的なややとっつきにくいものもあり、前述した最新作 『 Music 』 よりは聴き手を選ぶ傾向にあるかもしれません。でもとても良い作品ですよ。




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Ronnie Lynn Patterson / Music

   ↑  2010/11/23 (火)  カテゴリー: piano
Ronnie Lynn Patterson _musicRonnie Lynn Patterson _music / Music
( amazon.co.jp )
2010 Outnote Records



Ronnie Lynn Patterson (p)
Francois Moutin (b)
Louis Moutin (ds)
Recorded : Studio La Buissonne, Oct. 16&17, 2009



フランスを拠点に活動を続けるアメリカ人ピアニスト、ロニー・リン・パターソン ( Ronnie Lynn Patterson, Kansas, 1958~ ) の最新作。

本作は2003年のデビュー作 『 Mississippi 』 ( Night Bird Music )、2008年の 『 Freedom Flighters 』 ( Zig Zag Territoires )  に続くジャズの単独リーダー作としては3作目となる作品です。

前作 『 Freedom Fighters 』 は、冒頭に収録されていた《 Freedom Flighters Adagio 》 が寺島靖国氏監修のコンピレーションCD 『 JAZZ BAR 2009 』 に取り上げられたこともあり、話題となったのも記憶に新しいところですが、今作も前作に負けず劣らず素晴らしい出来栄えです。

ロニー・リン・パターソンは1958年、カンサス州のウィチタ (Wichita ) に生まれています。軍医をしていた父親の仕事の関係で8歳から12歳までをスペインのマドリッド郊外で過ごしています。その後、母国アメリカに戻り思春期をミシシッピーで過ごすことになります。そこで彼は初めはドラムを習い始め、父親から勧められたエルビン・ジョーンズ、フィリー・ジョー・ジョーンズ、マックス・ローチ、アート・ブレイキーらを聴き始めるのですが、しかし彼が最も強く心惹かれたのはジョン・コルトレーンとオーネット・コールマンだと語っています。

当時のドラムの教師は同時にクラシックのピアニストでもありました。そして何度か師のクラシック・コンサートを観ているうちに次第にピアノに惹かれていきます。一方で、ハービー・ハンコック、マッコイ・タイナー、チック・コリア、そしてキース・ジャレットという現代を代表する偉大なるピアニストの演奏を聴き強烈な衝撃を受け、人生の転機を迎えます。パターソン少年は20歳を期についにピアニストの道を目指すことを決心したのです。しかも独学でピアノを習得していきます。しかしそう簡単にはピアニストとしての仕事など舞い込んではきませんでした。ホームレスで路上生活を余儀なくされた時期もあったようです。

そんなアメリカの音楽業界に失望したパターソンは1991年にフランスに移住します。しかしやはりフランスでも最初はなかなか仕事に恵まれず、貧困生活が続きました。多民族国家フランスは移民に対して寛容だとよく言われますが、表向きはそうであっても本当はアフリカ旧植民地からの移民やその他の有色人種に対する偏見、差別ってけっこうあったりするのでしょうか。言い忘れていましたがパターソンって黒人ですからね。やはりそのあたりの人種の壁は潜在的にどこの国でもありそうです。

そんな不遇のパターソンにもついにチャンスが訪れます。Night Bird Music のジャン・ジャック・プジョー氏のもと、2003年に発売されたデビュー作『 Mssissippi 』 がジャズ・ジャーナリズムから高い評価を受け、話題となったのです。それ以降は比較的コンスタントに仕事があるようですが、それでも今なおアンダーレイテッドな地位に甘んじているパターソン。今後の大きな飛躍に期待したいものです。

収録曲はジョン・コルトレーンの《 Lazy Bird 》 にはじまり、セロニアス・モンクの《 Evidence 》 、マイルス・デイヴィスの《 All Blues 》 や 《 Blue in Green 》、オーネット・コールマンの《 Blues Connotation 》その他アメリカンスタンダードで全8曲。

キース・ジャレットがレパートリーにしている 《Moon and Sand 》、《 Summer Night 》、《 It's Easy to Remember 》 などを取り上げるあたりがまさにキースの系譜に属するピアニストであることを物語っています。それ以外にも彼のアイドルであるマッコイ・タイナーはコルトレーンのバンド在籍時に 《 Lazy Bird 》 を演奏しているし、やはり影響を受けたアイドルであるチック・コリアはオーネットの《 Blues Connotation 》 を演奏したこともある、など、いずれの曲も彼の師匠達にちなんだ楽曲ばかりです。

欧州で活躍するピアニストは乱暴に言い切ってしまうと,みんな 《 キース系 》 ピアニストだと思うのですが、ただ、キースの遺伝子を色濃く引き継ぎながらも,彼らの国々の風土,習慣などの環境から育んだ遺伝子をも配合し、独自の “ Keithy Style ” を生みだしているところが面白いわけです。パターソンの場合もルーツであるアフリカン・アメリカンのブルース・フィーリングが随所に垣間見られ、欧州に生息する耽美的キース一派とは一線を画す存在感を示していると言えます。

冒頭曲 《 Lazy Bird 》 のアドリブ・ラインを少し聴いただけで、“ こいつは本物だ ! ” と感じさせるものを持っています。キースのスタイルをうわべだけなぞったような軽薄さは微塵も感じません。そしてインプロバイザーとしての非常に上質なセンスを感じます。さらにこのパターソンを今回サポートするのは、今やフランスを代表するリズム隊に成長したムタン兄弟。ムタン・リユニオンでの強靭かつ自由奔放な暴れかたは見られないものの、主役のアドリブ・ラインに神速的に反応し、時にはリズムを伸縮させながら有機的なウネリを発生させ、聴者を魅了します。

キース直系ピアニストはゲップが出るほど聴き過ぎて、最近は食傷気味だという欧州ジャズファンも多いのではないでしょうか。しかし本作でのパターソンは、キースを凌駕する瞬間も見せるなど、単なるキース・フォロワーとして侮れないところもありますので、キースファンには特に推挙したい作品です。なお、先日ローンチされた Amazon MP3 Store ではなんと800円で全曲ダウンロードできますよ。






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2010/11/23 | Comment (11) | Trackback (2) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Chuck Loeb / My Shining Hour

   ↑  2010/11/18 (木)  カテゴリー: guitar
chuck loeb_my shining Hour
Chuck Loeb / My Shining Hour ( amazon.co.jp )
1989 Jazz City 


Chuck Loeb (g)
Makoto Ozone (p, synth)
John Patitucci (b)
Dave Weckl (ds)
Pat Rebillot (p)
Carmen Cuesta (vo)


1989年に Jazz Cityからリリースされたチャック・ローブのデビュー作。2/3ぐらいは4ビート系の純然たるジャズを演奏しています。チャックのこういうジャズが聴ける機会はその後、ほとんどなくなりましたので、極めて貴重な作品です。




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2010/11/18 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Fourplay / Let's Touch The Sky

   ↑  2010/11/18 (木)  カテゴリー: fusion
fourplay_Let's Touch The SkyFourplay / Let's Touch The Sky
( amazon.co.jp )
2010 Heads Up


Bob James (key)
Nathan East (b, vo)
Chuck Loeb (g)
Harvey Mason (ds, perc)
Ruben Studdard (vo)
Anita Baker (vo)


2010年2月15日、Fourplay のギターリスト、ラリー・カールトンが脱退し、後任としてチャック・ローブが加入する というアナウンスがあり、ファンを驚かせましたが、そのチャック・ローブ ( Chuck Loeb, NY, 1955~ )加入後初となるアルバムが Heads Up より発売になりました。ラリー・カールトンの脱退の理由は彼のオフィシャル・サイトに簡単にアップされていますが、なんでも 《 LC Leaves Fourplay to Pursue Solo Career and 335 Records Projects》 ということらしいです。名目上はそういうことになるでしょう。しかし結局のところ、ラリーと他のオリジナル・メンバートのと間の齟齬が最後まで埋まらなかったというのが真相なのではないかと。下衆の勘繰り過ぎでしょうかね。

Fourplay が結成されたのが1990年。翌年にセルフタイトルを冠したデビュー作『Fourplay』をリリース。当時のオリジナル・ギタリストはリー・リトナーだったのですが、3作品を制作したあと、多忙を理由に脱退。その後釜がラリー・カールトンだったわけですが、僕個人的にはどうしてもリー・リトナー在籍期のFourplay に愛着があります。ブルースにその音楽的バックボーンを持つラリー・カールトンよりも、ジャズのロジックをフュージョンにアダプトさせたようなリー・リロナーの方が単純に好きだということもありますが、やっぱりボブ・ジェームズ以下のメンバーのシルキーなエレガントさとは異質なものをラリー・カールトンには感じてしまう、ということも大きな理由です。要はラリー・カールトンはFourplayにマッチしないと思うわけです。そのあたりは彼自身も感じていたんじゃないかと思うのですが。

そんなわけで、この20年を振り返ってみると、やっぱり頻繁に聴いたのはデビュー作『Fourplay』から、三作目の『 Elixir 』ぐらいまでで、ラリーが加入後は徐々に聴かなくなってしまいました。

個人的にはもうFourplay のCDなんか買わないだろうなぁ、と思っていたところに冒頭のニュースが飛び込んできたので、驚きと同時に大変期待して購入してみました。チャック・ローブね~。確かにFourplay には適任ですよね。ざっとフュージョン/スムース・ジャズ界隈を見渡してもチャック・ローブ以外にFourplay のあのメンバーと互角に競演できる人材は思い浮かびません。思えばチャック・ローブとリー・リトナーって非常によく似たスタイルですし。そう言えば、チャック・ローブって2007年にHeads Up に移籍していたんですね。2007年の移籍当時から今回のシナリオってできあがっていたのでしょうか。

今回のチャック・ローブ新加入のニュースはネットではどのような反応があるんだろうと、先ほどから検索していたのですが、意外に彼の名前はジャズ・ファンには浸透していないようで、《誰、それ?》みたいな反応も多かったです。また先代のリー・リトナーやラリー・カールトンに比べて地味だとか言う意見もあり、少々驚きました。彼、かなり巧いギタリストだし、80年代から様々なジャンルで活躍してきた凄腕ギタリストなんですけどね。個人的には(なんか今日は個人的な意見がおおいなぁ)、彼の1989年のデビュー作『 My Shining Hour 』が思い出深い作品として今でも時たま聴くことがあります。増尾好秋氏の Jazz City レーベルからリリースされた一連のアルバムの中の一枚で、ここでチャック・ローブはジョン・パティトゥッチ、デイヴ・ウェックル、小曽根真らの好サポートを得て、美しいフォー・ビート・ジャズを演奏しています。はっきり言って隠れ名盤だと思います。残念ながらDMP 移籍後の二作目以降はすっかりライト・フュージョンに宗旨替えしてしまっていますが、当時はそれでも気に入ってよく聴いていました。今、あらためて当時の DMP盤を聴いてみると、最近のシャナキー ( Shanachie Records ) 盤と全然変わっていないんですよね。既に90年ごろには現在の彼のスタイル、音色は決まっていたんです。

チャック・ローブと言うとすぐにスムース・ジャズ系のギタリストと思われがちですが、実はもう一つの顔があります。知る人ぞ知るプログレ / フュージョン・バンド、メトロ ( Metro ) のギタリストとしての顔です。メトロは1994年にキーボーディストであるミッシェル・フォアマンと二人で創設したユニットで、ドラマーにウルフガング・ハフナーを起用、ベースは初代がアンソニー・ジャクソン、その後はビクター・ベイリー、ジェリー・ブルックス、メル・ブラウン、そしてウイル・リーとチェンジしながら現在も活動しているバンドです。現在までに6枚のCDをリリースしています。僕は3枚しか持ていないのであまり詳しいことはわかりませんが、後日、簡単にご紹介したいと思っています。まあ、チャック・ローブもミッシェル・フォアマンも普段はスタジオ・ワークばかりでストレスが溜まっているのを、このメトロで発散しているような感じがします。チャックの本当にやりたいことはスムース・ジャズではなくこっちなんではないかと想像します。

閑話休題。結論から言うと、今回のメンバーチェンジは正解だったと思います、多くのフォープレイのファンがチャック・ローブの演奏を聴いて満足しているはずです。特にリー・リトナーが在籍していた頃のフォープレイを聴きながら深夜の首都高湾岸線を女の子を助手席にドライブしていた世代にはタマラナイ仕様となっています。音作りは昔と殆ど代わり映えしません。

都会的洗練さを極限まで突き詰めた音。高度に成熟した感性だけが成し得る世界観。非の打ちどころがありません。そして、聴いていて当然ながらとっても心地よい。耳触りな音は一音たりとも発しない徹底したリスナーへの配慮が見られます。彼らのようにジャズファンの枠を超えて多くの一般的な音楽ファン、いわゆるライト層にまで訴求する音楽であるためには、決して耳触りな音を発して嫌われてはいけません。コア層を唸らせる前に、ライト層に嫌われないことが大切なのです。そして後者のほうが遥かに難しい。

しかしその難題を彼らは常にクリアしてきたのです。そうでなければ20年という永きにわたり存続できるはずがない。ただ単なるリスナーに媚を売るだけの迎合的スムースジャズであれば、市場原理によりとっくの昔に淘汰されていたはずです。

それからもうひとつ。彼らが20年もの間、ジャズファンから選好され、支持されてきた理由として、フォープレイの定型性を頑なに守り通してきたということがあるのではないでしょうか。デビュー以来、殆どスタイルを変えてこなかった彼らですが、それでもファンは飽きずにCDを買い続けました。しかしこれは逆説的な言い回しになりますが、スタイルが変わらないから飽きない、ともいえます。《 おいおい、この新作、また同じ感じじゃね~かよ~》 とぶつぶつ言いながらも頬が緩み、自然と幸せな気分になるような、、そんな魅力がフォープレイにはあるのでしょう。そこには《 前作と殆ど変らないけど、でもちょっとここが違うね 》 みたいな微妙な差異を感いとれる感性が必要ではあるのですが。


910さんのブログ『 ジャズCDの個人ページbog 』の関連記事『 Let's Touch The Sky / Fourplay 』

中年音楽狂さんのブログ『 中年音楽狂日記 』の関連記事『 Fourplay : メンバーチェンジの結果やいかに 』



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2010/11/18 | Comment (8) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

アップルが 『 iTunes からの特別な発表 』 を事前告知 ! 日本時間11月17日午前0時に発表

   ↑  2010/11/16 (火)  カテゴリー: Apple
itunes 特別発表告知2

本日、アップルの公式サイトならびにiTunesの トップページを開くと、『 明日、いつもと同じ日が、忘れられない一日となります。iTunes からの特別な発表を、明日ここで行います。お見逃しなく。』という事前告知が表示されるようになりました。大変興味をひかれる思わせぶりなコピーで、すでにネット上では色々な憶測が飛び交っているようです。

以前から噂にあったクラウド型の配信事業が開始されるのではないかとか、ソニー ( SME ) の楽曲配信が始まるのではとか、さらには話が大きくなってソニーを買収したのでは、とか、いろいろ。定額性配信の話もありますね。

僕個人的には “ サブスクリプション型のストリーミング音楽配信 ” という予想に一票投じたいところですが、まああり得ないだろうなぁ。先日お話にでた日本初のサブスクリプション型音楽配信サービスとして登場した ナップスターが4年半という短命に終わってしまったわけですが、あれ、すごく便利だったのですけどね。最近はかなりの部分で音楽はノン・パッケージでいいや、みたいな感じに僕はなってきたので、定額性で湯水のごとく洋楽を聴けるナップスターのようなサービスを アップルがやってくれれば、言うことないのです。

というわけで、今日は朝からいろいろ妄想しながら仕事していたのですが、そうしているうちにかなり信憑性の高い情報が入ってきました。

やはり “ ビートルズの楽曲がiTunesで販売開始される ” というのが本当のようです。


Apple Finally Snares Beatles ( The Wall Street Journal, Nov.16, 2010 )

The Beatles reportedly coming to iTunes: Do you care? ( Los Angeles Times, Nov.15, 2010 )


でもね、盛り上がってるところに水を差すようで申し訳ないのですが、ビートルズの楽曲が itunes Store で買えるようになることがそんなに嬉しいことなのでしょうかね。僕なんか既にヴァイナル盤からリマスターされていない初期のCDから最近のリマスター盤などなど、あれやこれやの手口で散々散財させられてきた世代なので、いまさら何言ってんの、みたいな気持ちがしますけど。


Are the Beatles on iTunes a big deal02

EMI もこれ以上は流石にパッケージでビートルズを売るのは無理、と判断したのでしょうね。 破竹の勢いをみせるアップルに便乗して最後のしぼり汁を売り切ってしまおう、とするシタタカなEMI 側の思惑が見え見えです。

というわけで、個人的にはあまり興味のない話なのですが、よい意味で予想を裏切るビックサプライズがあることを期待しつつ、今晩午前零時を待つことにしよう。


11月17日 0時21分追記 : やっぱり予想範囲内の発表でした。サプライズはありませんね。しかもダウンロード価格はアルバム一枚2000円と通常よりも高めに設定。先日最新リマスターで再発された『 赤盤 』『 青盤 』なんてそれぞれ3000円。CDならその半値で買えるのに。誰が買うんだろう、こんなの。



itunes beatles2


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2010/11/16 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

OAM Trio & Mark Turner / Now And Here

   ↑  2010/11/15 (月)  カテゴリー: group
OAM Trio+Mark Tuner_Now&HereOAM Trio + Mark Turner / Now & Here
( Amazon MP3 Store )
2009 Karonte


Aaron Goldberg (p)
Omer Avital (b)
Marc Miralta (ds)
Mark Turner (ts)
Recorded : Barcelona, on May 10 & 11, 2003


数年前からその存在が噂されていた OAM Trio にマーク・ターナーが客演したスタジオ録音盤がついに日の目をみることになりました。

アーロン・ゴールドバーグ ( Aaron Goldberg, Boston, 1974 ) の2006年作品『 Worlds 』 ( 前項参照 ) 発売時の MySpace の記事に既に “ Upcoming Studio Project ” とアナウンスされていて、マーク・ターナー関連の掲示板でも噂になっていた作品です。ですので、新作とはいっても録音は2003年であり新録ではありません。しかも日本ではつい最近やっと手に入るようになりましたが、実は既に2009年には海外で発売されており、2010年3月をもって惜しくもサービスを終了した Napstar にも以前からアップされていたので、僕はすでに去年手に入れていました。昨年発売されていながら今頃日本に入ってきたのか、そのあたりの事情は全くわかりません。それにしてもCD化に6年もかかるなんて、どういうことなのでしょうね。そう言えば、アーロン・ゴールドバーグの今年の春に発売された最新作 『 Home 』 ( 前項参照 ) も録音は2007年と古かったですね。

ゴールドバーグは90年の終盤から2系統のバンドで自身の音楽を具現化してきました。まずひとつめはベースのオマー・アヴィタル ( Omer Avital ) とドラムスのマーク・ミラルタ ( Mark Miralta ) らと結成した共同名義によるこの OAM Trio としての活動。もうひとつはベースのリューベン・ロジャーズ ( Reuben Rogers ) とエリック・ハーランド ( Eric Harland ) を従えた自身のバンドとしての活動です。

OAM Trio が三者対等の緊張感漲る神速反応型のインタープレイを特徴とするユニットであったのに対して、ゴールドバーグ自身のトリオは彼の内面を深くエグるような繊細で静謐な音空間を表現したユニットでした。両者は、≪ 動≫ 対 ≪静≫、あるいは≪ 緊張≫ 対 ≪弛緩≫ のような関係にあって、ゴールドバーグはそれぞれのユニットで表現方法を巧みに変えてきました。

アメリカン・トリオは今も活動を続いていますが、OAM Trio の方が、ドラムスのマーク・ミラルタが母国スペインに活動の拠点を移してしまったため、現在は活動を休止(解散?)しているようです。

さて、OAM Trio とマーク・ターナーの共演というとコンテンポラリー系の隠れた名盤 『 Live in Sevillia 』 ( LOLA )( 前項参照 )  が思い出されます。巷間ではマーク・ターナーのベスト・プレイが聴ける傑作と評されている作品ですね。マーク・ターナーという人はマニアックなファンの間ではかなり評価されている吹き手ですが、それじゃ彼の代表作は何?と言われると意外に彼のリーダー作にはこれといったキラー作品がないんですよね。むしろサイドメンとして他アーティストの作品に参加して吹いている時のほうがスケール感のある創見に富むアドリブを披露しているように思います。そんな中でもこの OAM Trio とのセビリア・ライブ盤は際立って優れているのではないかと。

この続きは必ず明日書きます。今日はここまで。


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2010/11/15 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

《 My Fav Song This Week 》 victor wooten? marcus miller? no SCOTT AMBUSH!!!!

   ↑  2010/11/14 (日)  カテゴリー: fusion

Spyro Gyra 《 Down the Wire 》from Album 『 Down the Wire 』( 2009 Heads Up )



マーカス・ミラーのスラップはいつ聴いてもクールだなぁ〜。
なんだか更に腕上げてないか!?
おっ! スパイロ・ジャイラの新譜にゲスト出演か?

なーんて、予備知識なしにこれを聴くと思っちゃいますよね。でもこれ、マーカスではなく、スパイロ・ジャイラのリズムを20年に渡り支えてきた超絶技巧のベーシスト、スコット・アンブッシュ。ホントよくマーカスに似ています。しかもマーカスよりも巧い。1960年生まれだからマーカスよりも1歳年下。意外に歳食ってます。日本で全く話題に登らないのが不思議です。




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2010/11/14 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Christoph Erbstösser / Vive Les Etrangers

   ↑  2010/11/13 (土)  カテゴリー: Jazz
christoph erbstosserChristoph Erbstösser / Vive Les Etrangers
( amazon.co.jp )
2001 W.E.R.F. 


Christoph Erbstosser (p)
Jos Machtel(b)
Dre Pallemaerts(ds)
recorded: Köln on Aug.8 and 9, 2001


ドイツ人ピアニスト、クリストフ・エルブストッサー ( Christoph Erbstösser, Cologne, 1965~ ) の2001年に録音されたデビュー作。とは言ってもその後アルバム制作した気配がないので、今のところこのデビュー作が唯一の作品なのでしょう。本作が日本の輸入盤店の店頭に並んだ今世紀初めの頃は、ちょうど杉田 宏樹氏の『 ヨーロッパのJAZZレーベル 』が発売された時期でもあり、日本でも俄に欧州ジャズが流行はじめたころでもあります。記憶は確かではありませんが、ディスクユニオンの店頭にも並んでいて、そこそこヒットしていたように思います。その当時はこんな超マイナーピアニストまで買う余裕がなかったのでスルーしてしまいましたが、このブログを初めて間もない2006年11月に、SUIZOKUKANさんという拙ブログの読者の方からこの作品をあらためて教えていただいたのをきかっけに購入した作品です。

すごく巧いとか、美メロ満載とかいうわけではないのですが、なんだかたまにムショウに聴きたくなるアルバムで、この5年近く、夜な夜な棚から引っぱり出しては聴いていた僕の “ こっそり愛聴盤 ” です。ず~と廃盤になっていて中古で偶然出会わない限り、手に入れるのは困難な作品だったのですが、今年の夏頃、突然再プレスされ手に入るようになりました。さすがに現在はどこの輸入盤取り扱い店でも在庫切れのようですが、amazon.co.jp のマーケットプレイスで今も手に入るようですので、思わずここでご紹介させていただきました。

クリストフ・エルブストッサーはドイツのケルンに生まれていますが、まもなくベルギーに移住し、その後の音楽生活もベルギーを拠点に行っていたため、一般的にはベルギーのピアニストとして紹介される機会が多いようです。日本の輸入盤店のポップもすべてベルギーのピアニストといて扱われていますし、ベルギー・ジャズに関するサイト『 Jazz in Belgium 』 の人名カタログにも掲載されています。幼少期からピアノを習い始め、1986年にオランダのヒルフェルスム( Hilversum)音楽院に入学し1992年に “ cum laude ” で卒業。卒業と同時にニューヨークに渡り、リッチーバイラークやジムベアードに師事。帰国後はベルギーのアントワープを拠点に音楽活動を行う傍ら、王立音楽院などで教鞭もとっていました。

また、欧州を代表するビッグバンド、Brussels Jazz Orchestra に参加していた時期もあり、彼の演奏は Moonks Jazz Must 150 でも取り上げられた名盤『 The September Sessions 』(1999 De Werf) ( 前項参照 ) や『 Music of Bert Joris 』( 2002 De Werf ) で聴くことができます。なお現在は生まれ故郷のドイツに戻っているようです。

彼はアフリカ音楽に影響を受けたジャズミュージシャンと紹介されていますし、本作のアートワークがそのことを物語っているわけですが、この作品を聴く限り、アフリカ土着系の匂いは皆無です。わずかにアフロ・リズムを採用した楽曲もありますが、あくまで装飾程度の引用です。ただしブルース・フィーリングは見事に彼の音楽に織り込まれており、甘口一辺倒の匿名的欧州ピアニズムとは一線を画す存在感があります。11曲中6曲が彼のオリジナルですが、どれも見事なまでに上質で、アドリブも無駄をそぎ落とした明瞭、明快なフレーズで構成され、聴いていて非常に心地よい。だから永きに渡り聴き続けられるわけですね。スタンダードもやっていますが、これもまたすばらしく、《 I'm Old Fashioned 》なんか、原曲のメロディーラインと齟齬のないよう配慮された美しいフェイク・ラインが実に見事で、エレガンス&クールなまさに欧州叙情派スタイルの見本のような演奏です。

余談になりますが、本作でドラムを叩いているのは先日、バティスト・トロティニョンのトリオでも来日していたドレ・パレメンツ ( Dre Pallemaerts, Antwerp, 1964~ ) だったんですねぇ。さっき、初めて気がつきました。トロティニョンのライブを観ていた西山瞳さんも、あのドラマーは巧い!とおっしゃってました( by Twitter )。 聴いているぶんにはあまりピンときませんが、手さばき足さばきを直接観ているとかなり小技を効かせて高度なことをやってましたよ。






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この記事に含まれるタグ : ベルギー ドイツ 4.0point 廃盤 こっそり愛聴盤 

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2010/11/13 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Walter Smith Ⅲ / Ⅲ

   ↑  2010/11/12 (金)  カテゴリー: tenor
walter smith III_IIIWalter SmithⅢ/ Ⅲ ( amazon.co.jp )
2010 Criss Cross 

Walter SmithⅢ (ts)
Jason Moran (p)
Eric Harland (ds)
Joe Sanders (b)
Ambrose Akinmusire (tp)
Logan Richardson (as)
Recorded: Brooklyn, N.Y on June 7, 2010

ニューヨーク界隈のコンテンポラリー・ジャズ・シーンにおいて着実にその存在感を浸透させてきたテナー奏者、ウォルター・スミス・三世 ( Walter Smith III, Houston, 1980~ ) の単独リーダー作としては通算3作目となる最新作。

2006年のデビュー作 『 Casually Introducing 』 はFSNT から、今年の夏に発売になりネット上で局地的に話題となった第二作『 Live in Paris 』 ( 前項参照 ) が Apace Time からの発売でしたが、今作は初のCriss Cross 盤です。

キャリアの割にリーダー作が少なく、国内盤も発売になっていないことも関係しているからでしょうか、まだまだ日本では認知されていませんが、それでも最近はサイドメンとしてちょくちょく名前を見かけるようになりました。特に僕が勝手に “ トランペッター新御三家 ” と呼ばせてもらっているジョーン・ジョーンズ ( 前項参照 ) アンブーローズ・アーキンムシーレイ ( 前項参照 ) 、そしてクリスチャン・スコット ( 前項参照 ) のアルバムでは強烈な存在感をアピールしていました。しかも現在、テレンス・ブランチャード・バンドのレギュラー・メンバーとしても活躍中ですから日本でも人気が出るのはそう遠い日のことではないでしょう。

僕個人的にはニューヨークのコンテンポラリー・ジャズ界において、イーライ・デジブリ ( 前項参照 ) 、マーカス・ストリックランドとともに、一番気になるテナー奏者です。

メンバーで目を惹くのは、先日、初リーダー作をリリースしたばかりの現代最高のドラマー、エリック・ハーランドの参加でしょう。ハーランドが頑張っている作品は総じて出来がイイので、ハーランド参加作品はとりあえず押さえておこうと、僕は思っているのですが、このスミスの作品でもかなり気合が入っていて、ハーランド・ファンには小躍りしたくなるような瞬間が随所に散りばめられています。フロントラインには盟友アンブーローズ・アーキンムシーレイが参加、また一曲だけですがローガン・リチャードソン ( 前項参照 ) も参加しています。

収録曲は、スミスのオリジナルが7曲、アーキンムシーレイが1曲、そしてアンドリュー・ヒル作《 Aubade 》で計9曲の構成。兎に角、スミスのオリジナルがメチャクチャかっこいい。複雑なテーマを一糸乱れぬアンサンブルで聴かせてくれます。非常に心地よい緊張感です。螺旋階段を跳躍しながら激しく昇降していくようなソロを聴かせるのはスミスIII。そしてそのスミスIIIに強烈な揺さぶりをかけるハーランド。この両者の絡み合いは尋常ではない高みに到達していて、聴く者全てを摩訶不思議な桃源郷へと心地よく拉致してくれます。

この数年、どんなジャズを聴いても大同小異、類円形のサウンドにしか聞えませんでした。今後もドラスティックにジャズが進化することはおそらくないのだろうなぁ、と一種諦念みたいな感情を持って惰性でジャズを聴いているようなところが僕にはあったのです。ジャズに関しては、もう行きつくところまで行きついてしまった感が否めなかったのです。がしかし、今回のスミスやハーランドのようなニューヨークの最先端を突き進むミュージシャンの演奏を聴くにつけ、僅かながらジャズの明るい未来が垣間見えたような気がします。まあちょっと大げさですが...。

明日に続く、かも



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2010/11/12 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Amazon.co.jp がついにDRMフリーのMP3楽曲ダウンロード配信を開始!! でもやっぱり一曲150円。

   ↑  2010/11/10 (水)  カテゴリー: amazon
amaozn MP3logo


みなさんはどこでジャズのCDを買われているのでしょうか。輸入盤専門のジャズCD通販業者や大手レコード店のネットショップが多いのかな。HMVのマルチバイを利用すればけっこう安く買えますしね。CDは買わずに全てダウンロードで済ませているなんて人も最近は増えているようですね。いやいや俺はやっぱりディスクユニオンで手のとってみて買わなきゃ嫌だ、なんて人もいるでしょうね。

まあ、たまに買うなら何処で買っても大して変わりはないでしょうが、ひと月に20枚、30枚と買うコアなファンにとっては一円でも安く買いたいと思うのは自然なことです。僕も以前ほどではないにしてもひと月に15枚前後買いますので、出来るだけ安いお店を探して買うようにしてます。

で、色々検討した結果やっぱり英アマゾン ( amazon.co.uk ) を利用するのがいいんじゃないかという結論に達し、最近は急いで聴きたいものを除いて殆どすべて英アマゾンから購入するようにしています。

世の中、ドル安円高ばかり騒がれていますが、実はイギリスポンド安もかなり凄いことになっていて、つい三年前ぐらいには1ポンド=250円もしたのに、今は1ポンド≒130円 ( 現在のレート ) ですからねぇ。約半値。リーマンショックを今も引きずっている欧州金融市場ですが、特にイギリスの金融機関は悪いですから、しばらくはこの水準が続きますね。イギリスの方々には申し訳ないけど、今がイギリス製品買い時かもね。

それでなくても英アマゾンのCDの値段は安いところにきてこのポンド安ですから、日本から買うとけっこうなお得感があります。 amazon.co.uk のサイトをぜひ覗いてみてください。ジャズの新譜などは大体 £8~£12 ( 1000円~1600円 ) ぐらいです。大手レコード会社から発売されている売れ線ミュージシャン、たとえばマイケル・ブーブレやノラ・ジョーンズなんかに至っては£5 ( 650円 ) 前後で投げ売り状態です。しかしこの値段はあくまで英国国内の方が買う場合の値段。日本から買う場合は付加価値税 ( VAT : Value-added Tax ) が免除されるので、さらに十数パーセント安で買えます。( ※ 現在 VAT は17.5%。来年1月から20.0%に引き上げられる予定。 )

amazon uk order summery

結局、新譜が900円から1300円ぐらいで買えるわけです。問題は国際発送料ですが、これも思ったより高くありません。Airmail Delivery なら 1発送に付き£2.09で、1枚あたり£1.49が加算されていきます。たとえば5枚まとめて発注すると送料は £2.09+£1.49×5 = £9.54 ( 1,240円 ) となり、一枚あたりの送料は248円。もちろん一度にたくさん注文すればするほど一枚あたりの送料は安くなります。右の明細表は先日注文した際のオーダー表です。5枚買って8,620円ですから実質一枚1700円で購入したことになります。

ということで、なんだかタイトルとは全然関係ない方向に話が進んでしまいましたが、ここからが本題です。

上記のように英アマゾンでのCD購入はお得感いっぱいなのですが、実はMP3ダウンロードのほうが更にお得感があるのです。新譜一枚ダウンロードが£6.99 ~ £7.48 ぐらい。もちろん新譜でももっと安いのもあります。旧譜に至っては£3.00 ぐらいのCDが殆どで、マイルスの 『 In A Silent Way 』 なんか£1.38 でダウンロードできちゃう。あまりの安さに眩暈を覚えます。

しか~し、残念なことに、これが日本からはダウンロードできないのです。


We're sorry. We could not process your order because of geographical restrictions on the product which you were attempting to purchase. Please refer to the terms of use for this product to determine the geographical restrictions. We apologize for the inconvenience.

購入ボタンを押すと無常にもこのような詫び文が示されダウンロードできないのです。利用規約 ( Term of Use ) によると、ダウンロードはイギリス国内に住む人に限定されているようです。

そんなわけで、Amazon.co.jp がMP3配信をローンチしてくれるのを待ち望んでいたのですが、ついに昨日10月9日にサービスが開始されました。

まだオープン直後ですので品揃えは少ないようです。たとえば日本でも人気のベルギーのピアニスト“ Ivan Paduart ” で検索してみると、itunes Store だと彼のほぼ全作品ともいえる21作品のラインナップを揃えていてますが、Amazon MP3 Store では現在のところ9作品のみとなっています。でも思ったりよりは充実したカタログを揃えているように思います。

そして最も気になるダウンロード価格ですが、一曲150円、アルバム一枚1500円が基本で、iTunes Store と横並びの値段設定です。英アマゾンが一曲90円ですから、円高も考慮してせめて一曲120円ぐらいで iTunes Store と差別化を図ってもらいたかったですね。

でも、カタログをよく見ていると、同じ商品でもiTunes Store が1500円で売っているものをAmazon MP3 Store では800円とか900円で売っていたりして、そのようなアルバムでは一曲100円で単品買いもできるので、少しはAmazon MP3 Store  にアドバンテージがあるのかもしれません。

いずれにしても今後はダウンロード購入しようと思ったら、 iTunes Store と Amazon MP3 Store  を比較して安いほうで買うことができるので消費者にはありがたいことです。

ところでAmazon MP3 Store  はDRMフリーを謳っており、iPodやウォークマンなどMP3に対応したオーディオプレーヤーへ回数制限なく転送できるほか、CD-Rなどへも回数制限なく楽曲を書き込めることを強調しています。しかし、注意しなければならないのは、ダウンロード回数は一回だけ に制限されており、iTunes Store のように後になってからダウンロードはできない、ということです。Amazon MP3 Store  からダウンロードしたらすぐに複数の記憶媒体にコピーしておかないといけないわけですね。




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2010/11/10 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

欧州ジャズファン必読 !! ジャズ専門誌 『 JAZZ PERSPECTIVE 』 創刊

   ↑  2010/11/08 (月)  カテゴリー: book
jazz perspective3

インターネットや電子書籍などの台頭により、紙媒体の未来は厳しいなどと言われる昨今。書籍が売れず、また次々と休刊や廃刊に追いやられる雑誌も多い中、なんと新たなるジャズ雑誌が創刊されることになりそうです。

今年6月にはジャズ専門誌の老舗 スイングジャーナルのまさかの休刊騒ぎがあった時などは、ジャズ界を取り巻く状況は僕らが想像以上に厳しくて、もしかするとジャズ批評やJazz Life も・・・と心配していただけに、新たなジャズ雑誌の創刊はまさに青天の霹靂。

雑誌名は “ Jazz Perspective ” 。ドナルド・バードとジジ・グライスの “ Jazz Lab ” を思い出すなぁ。なかなかカッコいいネーミングです。少なくとも“ JAZZ JAPAN ” よりは洒落ているかな。こうなったら JAZZ JAPAN も雑誌名を “ Jazz Retrospective ”でもしちゃえば面白いのにね。ちょっと自虐的過ぎるか(笑)。

発売はディスクユニオンさんで、執筆陣営を見てみると、ディスクユニオンの名物バイヤー、山本隆氏を筆頭に、欧州ジャズに通暁し、 『ヨーロッパのJazz レーベル』の著者でもあるジャズ評論家の杉田宏樹氏や、ヨーロッパジャズ研究の第一人者であり 『 ヨーロッパ・ジャズ黄金時代 』 ( 前項参照 )  の著者として有名な星野秋男氏など、著名な欧州系執筆者の名前が並んでいます。さらにはタワレコのバイヤー、馬場雅之氏、Vento Azul Records の早川公規氏、ジャズ専門店ミムラの三村晃夫氏、Catfish Records の深堀清次氏などなど、リアルタイムで日々の新鮮なジャズに接している信頼が置ける方々の名前も見られます。

創刊号の表紙を飾るのはデンマークの超美形歌姫、シゼル・ストーム ( 前項参照 ) 。特集はズバリ 『 北欧ジャズ 』。まあ、この執筆陣にしてこの企画、といった感じでしょうか。ワタクシ的にはストライクど真ん中の特集です。こういうのを長年待っていたんですよ、ってな感じです。本当は新生 JAZZ JAPAN にこのあたりをターゲットに頑張ってもらいたかったのですが、相変わらず旧態依然とした JAZZ JAPAN に代わって Jazz Perspective がやってくれたというわけです。

でも、 JAZZ JAPAN が悪くて、Jazz Perspective が良い、と言っているわけではなくて、どの雑誌も個性的で魅力的だと思うけど、自分のジャズ観、音楽的嗜好に今は Jazz Perspective  が一番フィットするように思うだけです。

Jazz Life はジャズ・プレーヤーに向けての唯一の情報媒体として機能しているし、ジャズ批評は同人誌的な紙面作りでコアなファンから根強い支持を得ているし、JAZZ JAPAN はジャズの歴史的視点に立脚した考察をこれからも行っていくでしょう。そういった既存のジャズ雑誌の中に割って入ってきたこの新刊ですが、ちゃんと他の雑誌と競合しないようにニッチなニーズをターゲットに制作されているわけです。

つまり、ジャズ雑誌界のエコロジカル・ニッチが重複、競合しないよう、ちゃんと配慮された商品といえるのではないでしょうか。 Jazz Perspective は決してJAZZ JAPAN やJazz Life を喰いつぶしたりしません。

版型はB5 でページ数は132ページ。ちょうど スイングジャーナルを半分の厚さに裁断した感じ。一カ月で読む分量としてはちょうどいいかな。これなら我が家の本棚に配架しても邪魔にならない。でもできれば電子書籍化してほしいなぁ。

思うに、Jazz Perspective の購買ターゲット層は、ディスクユニオンに足繁く通ったり、廃盤セールに並んだり、通販業者から頻繁に買ったり、あるいはAmazon.co.uk から大量に個人輸入したり ( ←これ私 σ(^_^;) ) するような、いわばロングテール層なんでしょうね。それだけに、どれだけのファンが買ってくれるのは、人ごとながら心配です。大好きな執筆者たちが揃っているだけに、ずっと続いて欲しいですね。


P.S. 「画期的、スタイリッシュなジャズ漫画など」も掲載されるようですが、どうせ漫画を掲載するなら、ラズウェル細木氏の漫画がまた読みたいなぁ。でも Jazz Perspective のコンセプトから完全にズレルから駄目か。



発売は11月24日予定です。amazonでも予約開始しているので、私はamazonで予約を入れました。


JAZZ PERSPECTIVE VOL.1
¥ 1,000¥ 1,000 / マーケットプレイス
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2010/11/08 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Amina Figarova / Sketches

   ↑  2010/11/07 (日)  カテゴリー: piano
amina-figarova-sketches2Amina Figarova / Sketches ( amazon )
2010 Munich Records 


Amina Figarova ( p )
Ernie Hammes ( tp )
Marc Mommaas ( ts )
Bart Platteau ( fl )
Jeroen Vierdag ( b )
Chris "Buckshot" Strik ( ds )


アゼルバイジャン共和国出身の女性ピアニスト、アミーナ・フィガロワ( Amina Figarova ) の通算11作目となる最新作。前作『 Above The Clouds 』  ( 前項参照 ) の冒頭曲《 A Dance 》がMOONKSTYLE で取り上げられていため、一部のファンには知られるようになりましたが、それでも日本ではまだまだ認知されているとは言い難い存在です。僕個人的には、女性ピアニストという括りで言うなら、ナタリー・ロリエ、リン・アリエールらと並んでもっとも好んでい聴いているピアニストです。

フィガロワは母国の首都バクーにあるバクー音楽院でクラシック音楽を学び、その後、オランダのロッテルダム音楽院を経て、バークリー音楽院に進学しジャズを習得しています。 CDデビューは1994年の『 Attraction 』で、その時には既に現在の夫君であるフルート奏者バート・プラトーも参加しています。このバート・プラトーはフルート奏者としてだけではなく、プロデューサーとしても彼女の全作品に参加し、公私にわたって彼女をサポートしてきました。

デビュー後間もない時期の作品などを聴くと、ライトタッチなフュージョンをやったり、比較的オーソドックスで匿名的なピアノ・スタイルの作品を作ったりしていましたが、途中から3管ないし4管のアンサンブルを重視した作品作りへ移行していきました。その頃から彼女の非凡なアレンジ能力が発揮されはじめ、極めて個性的で現代的な楽曲を書くようになってきたように思います。



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2010/11/07 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Jean-Pierre Como / Repertoire

   ↑  2010/11/06 (土)  カテゴリー: piano
jean pierre como_Repertoire

Jean-Pierre Como / Repertoire ( Disk Union )
Futur Acoustic 2010


Jean-Pierre Como (p)
Aldo Romano (ds)
Diego Imbert (b)





仏ジャズ・フュージョン界のVIPバンド、シクサン ( SIXUN ) のファウンダーとして現在も精力的に活動するキーボーディスト、ジャン・ピエール・コモ ( Jean-Pierre Como, 1963~, Paris ) の通算8作目となる最新作がリリースされました。管弦楽団を加えたクラシカルなスタイルで、EGEA風形式美を打ち出した前作 『 L'ame Soeur 』 から実に4年ぶりの新作となります。

そんな待ちに待った新作は、彼にとっては初となるアメリカン・スタンダード集。これはちょっと意外でした。そもそも欧州のジャズ・ミュージシャンはアメリカン・スタンダードをあまり演奏しません。特にフランスのミュージシャンはその傾向が強いように感じます。自身のオリジナル曲で勝負したがるのですね。でもまあ、ジャズ界のグローバルな趨勢として、作曲能力の優劣がミュージシャンを評価する上で、極めて重要なファクターになってきていることは確かですね。

そんなわけで僕にとっては、コモのスタンダード集は意表を突いた興味深い新作ということになるのですが、実は “ コモのスタンダード ” と聞いてふと思い出した彼の作品があります。それは、1989年制作の彼のデビュー作『 Padre 』 ( 邦題: 父に捧ぐ ) です。ベースのドミニク・ディ・ピアッツァとドラムスのステファン・ウシャールという、今では仏ジャズ界の重鎮として君臨する超絶技巧派ミュージシャンを従えて録音された名盤でしたが、そのなかに収録されていた《 いつか王子様が 》 と 《 枯葉 》 がメチャクチャかっこよかったのです。手垢がべっとりついて今や誰も触れたがらない名曲を繊細なタッチで蘇られたその手腕にただただ平伏すばかりでした。

そんな記憶をめぐらせながら鼻息荒くディスクをトレーに乗せてみたのですが、あのテンションぶちぎれのアグレッシヴな演奏は影をひそめて、なんだか優雅で大人しい演奏に終始していたのには、正直、多少の失望感はあります。

しかしまあコモの妙味である、やゆたうように気持ち良く流れる中音域でのメロディー、降りそそぐ流星群のごとき煌めきを放つ高音域でのアドリブラインは今作でも健在ですから、コモファンには十分楽しめる作品ではあります。

ミュゼット ( Musette ) という古きフランスで流行したポピュラー音楽があります。おもにアコーディオンで奏でられる三拍子の軽快な音楽ですが、コモの旧作を俯瞰的に見た場合、このミュゼットのスタイルを上手くジャズに取り入れ独得のフランスの匂いを醸し出しているのがわかります。そのあたりがコモの音楽のキモなのですが、この新作では今までのそのようなバックグラウンドを潔く断ち切り、スタンダードに真正面から取り組んだ作品に仕上がっています。非常に明快で堂々としたスタンダード集です。

収録曲はコモのオリジナル3曲を含む全11曲。冒頭曲 《 The Way You look Tonight 》 に始まり、《 Bewotched 》 、《 Alone Together 》 と、かなり大味なスタンダードが並んでいます。また、有名スタンダードに交じってフレディー・ハバードの名曲 《 Up Jumped Spring 》 を演ってます。《 Up Jumped Spring 》 はスタンダードではありませんが、多くのジャズメンに取り上げられてきたため、スタンダードといってよいでしょう。実際、他の古典的名曲に交じって配されていても全く違和感のない堂々たる趣きを放っています。

コモのオリジナルは3曲。M-4 《 The Sidney Years 》 のようなラグタイム風の小品がいかにもコモらしく、思わず頬が緩んでしまいます。なるほどねぇ、アメリカへの憧憬が通底する本作にはぴったりの楽曲なわけですね。

メンバーはドラマーのアルド・ロマーノに、ベースはディエゴ・アンベール ( Diego Imbert, 1966~, Paris ) 。ディエゴ・アンベールは、デヴィッド・エルマレック、ビレリ・ラグレーン、フランク・アヴィタル、シルヴァン・ブフなどなどの仏メージャー・アーティストらからのオファーが絶えない超売れっ子ベーシストです。先日、バティスト・トロティニョンのトリオのメンバーとして来日した際、僕も新宿ピットインで彼の演奏を観る機会がありました。決して派手さはないのですが、堅実、明快なプレイでしっかりトロティニョンをサポートしていたのが印象に残りました。ソロもよく歌うし、音色も好ましいのもでした。リーダー作もリリースしているようです。

スタンダード中心で、しかも優しい曲調のものがほとんどなので、聴く者すべてを幸せな気分に誘ってはくれますが、押し出しは弱いのでコモをあまり聴かれたことのない方には推挙しにく作品かもね。




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2010/11/06 | Comment (2) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

軽井沢 雲場池の紅葉

   ↑  2010/11/04 (木)  カテゴリー: photo

写真は旧軽井沢の高級別荘地地区にある雲場池の紅葉。今週の火曜水曜に家族で出かけてきました。秋晴れの爽やかな天気に恵まれたものの、標高1000メートルある高原だけあって、流石に寒かったぁ。そのため夏場は観光客で混雑する旧軽井沢銀座やプリンスショッピングモールも閑散としていましたよ。やっぱり軽井沢は夏よね。


軽井沢雲場池01_580_2

で、せっかくなので紅葉で有名な雲場池を散歩してきました。ここだけは高級デジカメ抱えた老若男女で混雑していました。悲しいことに愛機 Canon Eos Kiss X3 が先週、突然SDカードを読み込まなくなってしまったので、今回は仕方なく先日買ったばかりの Sony NEX-5 だけでの撮影となりました。



軽井沢雲場池03

やっぱり NEX-5じゃ、上手くとれねぇや~、と自分の腕の無さをカメラのせいにしつつ、ぱちぱちと数枚撮ってきました。何しろ写真撮影は家族には不評なので、ゆっくり落ち着いて撮っていられません。慌てて撮るからブレるし、構図はめちゃくちゃだし、ま、今回はまるっきり駄目です。紅葉も今年は気温が急激に下がったため、全般的に色付きが今一つらしく、目の覚めるような鮮やかな色彩を楽しむことはできませんでした。それにしてもこの池、紅葉も綺麗だけど、池というにはあまりにも水が綺麗でビックリしました。今度は夏の新緑の季節に来ようっと。



この紅葉の季節になると聴きたくなるのがこれ。

《 Everything Happens To Me 》 by Yasuaki Shimizu, Album 『 北京の秋 』1988



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2010/11/04 | Comment (5) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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