雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Valery Ponomarev 『 Means of Identification 』

   ↑  2007/05/07 (月)  カテゴリー: 未分類

今日は旧作ではありますがとっておきの一枚, Valery Ponomarev (ヴァレりー・ポノマレフ)の1985年の初リーダー作『 Means of Identification 』(reservoir RSR CD101)を紹介したいと思います。Blue Note 4000番台のリー・モーガンやドナルド・バード,それにジャズ・メッセンジャーズあたりのファンキー路線が好きな方には絶対のお薦め盤です。

「なんだ~,ポノマレフか~。ジャズ・メッセンジャーズの低迷期に吹いてたパッとしないロシア人だろ。知ってるよ。別に取り立てて騒ぐほどのラッパじゃないでしょ~。」とおっしゃる方。JMでのポノマレフは確かに今ひとつだったかもしれませんが,彼の真価はJM脱退後の自己のリーダー作にあるんですよ。騙されたと思って彼のリーダー作を聴いてみてください。特にラルフ・ムーア(ts)が在籍していたときに録音された本作『 Means of Identification 』と第二作の『 Trip to Moscow 』( reservoir RSR CD107 )は素晴らしい出来ですよ。

ご存知のようにポノマレフはソビエト連邦(現ロシア)のモスクワに生まれ,始めはクラシック・トランペットのトレーニングを受けていたのですが,クリフォード・ブラウンに憧れ,1973年にアメリカに亡命。ライブ活動中にアート・ブレイキーに見初められ,1976年にジャズ・メッセンジャーズに参加。ウイントン・マルサリスが加入する1980年までの約4年間をJMの一員として過しました。

世間では「マルサリス加入までの中継ぎ的人事」として冷ややかな目で見られていますが,おそらく本人はそんな世評などは気にしちゃいなかったのでしょう。憧れのアメリカで自由にジャズを演奏できる,しかも偉大なるJMで吹ける,というだけで満足だったと思われます。この初リーダー作のジャケットのポノマレフ。いいでしょ~。野暮ったくて,垢抜けてなくて。わざわざ国連ビルの前まで行って撮影されたポートレイト。腰には何と4バルブのフリューゲルホーンをぶら下げているし。田舎のおっちゃん丸出しのその姿。でも屈託のない可愛らしい笑顔で憎めないポノマレフ。それがひとたびラッパを吹かせたらまさにブラウン=モーガン直系の凄腕ハード・バッパーなんですよ。誰もが容姿と音のギャップにびっくりするはずです。彼の頭の中には気難ししモードだの,新しい理論など全くないんです。ひたすら感情をラッパに込めて華麗に吹き鳴らす。ファンキー・チューンではひたすらカッコよく高らかに吹き鳴らす。それしか眼中にないのですね。

どうもJM在籍中はボビー・ワトソンやジェームス・ウイリアムスの影に隠れて目立たなかったというか,彼ら2人の現代風のモード系のオリジナルがJMの売りになっていたため,ポノマレフには分が悪いバンドだったように思うのですね。ちょうど60年代のショーター=モーガン在籍時のJMが,ショーターの急進的なモード楽曲にモーガンがついて行けず,首になったように。

そんな不遇の時代を脱し,満を持して制作された本作は,《 I Remember Clifford 》以外の楽曲をポノマレフのオリジナルで固めた力作です。しかもそのオリジナル曲が全てカッコよくてファンキーで,ちょっぴり哀愁感が漂い,胸キュンものです。それにしてもJM時代はほとんどオリジナル曲をブレイキーに提供していなかったのに,てっきり作曲能力のないミュージシャンかと誤解していました。

ポノマレフは現在まで一環してreservoir に吹き込みを行っており,昨年のピアノレス・クインテットの『 Beyond The Obvious 』まで,計7作品のカタログを同レーベルに有しています。今まで全作品を聴いてきましたが,悲しいことに新しい作品になればなるほど,本来のポノマレフのファンキーさが希薄になってきているように感じられます。最新作『 Beyond The Obvious 』に至っては正直なところ,情熱的なポノマレフのソロはほとんど聴かれません。やっぱり最初の2作品,『 Means of Identification 』と『 Trip to Moscow 』がベスト,と言い切ってよいかと思われます。ぜひこの2作品を,御一聴あれ。

Valery Ponomarev 『 Means of Identification 』1985 reservoir RSR CD101
Valery Ponomarev (tp)
Palph Moore (ts)
Hideki Takao (p)
Dennis Irwin (b)
Kenny Washington (ds)

P.S. ここでピアノを弾いていた日本人,Takao Hideki さんという方は,Reservoir のプロデューサーであるマーク・フェルドマン氏によると,この録音のすぐ後に音楽活動を止めてしまったとのことです。一体何があったのでしょうか。今回,検索をかけても全くヒットしなかった Takao Hideki さん。今,あなたは何処に。
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2007/05/07 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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Comment


はじめまして。

こんなところまでお越しいただき,感謝いたします。

さて,ポノマレフの骨折の件ですが,全く知りませんでした。大変なことが彼に降りかかっていたのですね。

少しばかり検索してみましたが,どうも腕を後ろ手にされて,折られたようで,その事件後6時間ほど,ほったらかしになり,その後病院へ収容され,手術を施されたようです。3日間入院し,無事退院。ニューヨークに飛行機で戻れたようです。そして数週間後にはロシアでもコンサートで演奏していたとのことですので,大事には至らなかった模様ですね。一安心。

楽器はミュージシャンにとって,体の一部ですが,そのことが税関職員には理解してもらえなかったのですね。

criss to KOJI |  2007/05/22 (火) 23:55 [ 編集 ] No.2707


Valerie Ponomarev

はじめまして。
今回、初めてコメントしました。いつも楽しく拝見しています。
本当に懐かしい作品ですね。持っています。その他、Reservoir関係のCDは何枚か持っています(Profile, etc).Art Blakey &JM時代のアルバムで言えば、In my Prime vol.1 のJody が印象的ですね。
つい半年前のことですが、ある人から聞いた話ですが、Valeryは空港での税関でちょっとしたトラブルにまき込まれ、腕を折られたとのことです。SJ誌に載ったとのことですが、その後、どうなったんでしょうか?もし、最新情報があったら、教えてください。

KOJI |  2007/05/19 (土) 09:45 [ 編集 ] No.2708


もちろん

持ってます。
Vartan jazzの作品はポノマレフの作品に限らず,
見つけ次第拾っています。なかなか市場にでないようで,苦労してますが。Vartan jazzの作品は1995年から1996年に集中して録音されているようですが,それ以後は全く新作ないですね。

ugetsuに関しては以前に拙ブログで少し紹介しています。
http://blog.goo.ne.jp/crissmorgan/e/fc3ede9566b8bc709e5e2accbe37aa1c" target=_blank>http://blog.goo.ne.jp/crissmorgan/e/fc3ede9566b8bc709e5e2accbe37aa1c

カナダに同名バンドがありますよね。

それにしてもポノマレフはまず一生,メジャーからのリリースはないでしょうね。当然,国内盤も。
そのあたりがファンとしては寂しいですね。

criss to bob |  2007/05/08 (火) 21:54 [ 編集 ] No.2709


Unknown

ポノマレフ良く聴きます。レザボア以外にも録音しています。1995年のVartan Jazzでイタリアのテナーフランシスコ・ベアゼッティらのクインテットが出ていて1999年にドイツMonsからUGETUのタイトルでセクステットのCDが出ています。結構色々なレーベルに録音しています。最近は確かに往年の影が薄い印象を受けます。

bob |  2007/05/08 (火) 08:41 [ 編集 ] No.2710

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