雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Ferenc Nemeth  『 Night Songs 』

   ↑  2008/01/25 (金)  カテゴリー: 未分類

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保守派と革新派が入り乱れる混沌とした現代NYジャズ・シーンにおいて、革新本流を貫く今最も有望視されているピアニストがアーロン・パークスです。

昨年、クリスチャン・スコットの『 Anthem 』(Concord)やマイク・モレノ『 Between The Line 』(World Culture Music)などに参加し、目の覚めるような鋭いソロを披露したのも記憶に新しいところですが、そんな彼が最も才能を開花させた作品がこのFerenc Nemeth (フェレンク・ネメス)の『 Night Songs 』ではないかと、確信しているのですが、、、どうでしょうか。

本作のリーダー、フェレンク・ネメスはハンガリー出身のドラマーで、同じセロニアス・モンク・インスティチュート出身のリオーネル・ルエケ(g)、マッシモ・ビオルカティ(b)と結成したバンド≪ Gilfema ≫で脚光を浴びたアーティストです。本作にも参加しているリオーネル・ルエケは、2005年の東京JAZZ2005にハービー・ハンコックのバンド・メンバーとして登場したので記憶している方も多いと思いますが、個人的にはあまりにもエスニック調かつ抽象的すぎて好きではありませんでしたが、本作では作品になかなか面白い効果を付与していて好感が持てました。

フロント陣は、クリス・チークと最近影が薄くて心配していたマーク・ターナーの仲良し2人組。Be-Bopの戒律である II-V-I を放棄し、アウトサイド・トーナリティーで何所までも空中浮遊し、解決せすに空中分解するパッセージ。まさに現代ブルックリン派の十字架を背負った2人が久し振りに邂逅しました。

魑魅魍魎が跋扈する霧深き森の中にまぎれこんだようなダークで陰鬱な音世界が目白押しの本作。一曲(ショーターのE.S.P.)を除きすべてフェレンク・ネメスのオリジナルと云うから凄い。単なる太鼓屋でないのですね、彼は。流石はセロニアス・モンク・インスティチュート出身! 手数の多さで聴き手を圧倒するタイプではなく、知性あふれる優れた技量と柔軟な発想のバランスの上で自己の音楽を創造できるアーティストなのです。

そして何と言っても本作で素晴らしい演奏を披露しているのがピアノのアーロン・パークスです。まさにジャズの未来を予感させるコンテンポラリーなスタイルで、一際輝きを放っています。現在のジャズ・シーンにおいて未来を見通すのは非常に難しいことですが、もしかすると本作が提示するこの音楽こそが、その回答の一つになるのかもしれません。

Ferenc Nemeth  『 Night Songs 』 2007  Dreamers Collective Records DCR1001
Mark Turner  (ts)
Chris Cheek  (ts)
Aaron Parks  (p)
Lionel Loueke  (g)
John Patitucci  (b)
Ferenc Nemeth  (ds)


Christian Scott  『 Anthem 』  2007  Concord
『 Rewind That 』(2006 Concord)に続くクリスチャン・スコットの第二弾。ヒップホップ調のリズムや、ジャズとは異質のドラム・チューニングなどは、好みの別れる作品。全編にわたり深くかけられたリバーブ処理も、音響的には違和感大。彼の生地は、ハリケーン≪カトリーヌ≫により壊滅的打撃を受けたニューオーリンズであり、本作はその≪カトリーヌ≫というキーワードをコンセプチュアライズした作品であるため、終始一貫して、陰鬱ムードいっぱいです。アーロン・パークスは要所要所で印象的なフレーズを弾いていますが、基本スタンスは裏方です。


Mike Moreno  『 Between The Line 』 2007  World Culture Music
(前項あり)


Aaron Parks  『 Shadows 』  2002 Keynote
昨年、アーロン・パークスのKeynote に吹き込まれた旧作である『 The Promise 』(1999)、『 First Romance 』(2000)、『 The Wizard 』(2001)、『 Shadows 』(2002)が一気に再発されました。非常に興味深いのは、作品を追うごとに確実に巧くなっていくのが作品にはっきり表れていることなんですね。ケニー・バロンに師事しただけあって、初期の作品は王道路線まっしぐらで、思わず微笑んでしまいます。2002年の 『 Shadows 』 あたりになるとだいぶコンテンポラリー度が増してきますが、それでもフェレンク・ネメスの作品での演奏と比べると全然スタイルが異なります。今まさに現在進行形で猛スピードで進化している彼の2002年時点での姿が本作には克明に記録されているのです。

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2008/01/25 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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Comment


こちらこそ

よろしくお願いいたします。

フェレンク・ネメスはアーロン・パークス買いでしたが,
これは当たりでしたね。

DUの新譜には,注目作品には店員の書いたポップが
貼ってありますが,これには無かったのですよ。

普通,ポップ無しの新作は,自分の経験ではかなりの確率で
三ツ星以下であるのですが,これは珍しく四つ星作品でした。

アーロン・パークスは始めから巧かったですが,
年々,さらに新しく,巧くなって行くのがはっきり聴き取れ,
非常にこれからが楽しみなピアニストですね。

criss to morite2jp |  2008/02/18 (月) 12:44 [ 編集 ] No.2994


クリスさんお久しぶりです

テツ改めmorite2jpです!ネメスのこの作品を取り上げているのを拝見しまして嬉しくなり誠に勝手ながらTBさせて頂きました。アーロンパークスは素晴らしいピアニストですね。ユニオンで3作品は再入荷されていたのですがクリスさんが紹介されてるシャドウズは店頭にありませんでした。泣。今年もお仕事お忙しいと思いますがクリスさんのブログ記事を参考にさせて頂き楽しく拝見させて頂きます。今年もよろしくおねがいします!

morite2jp |  2008/02/16 (土) 21:41 [ 編集 ] No.2995

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