雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Stephane Guillaume 『 Soul Role 』

   ↑  2008/03/29 (土)  カテゴリー: 未分類

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ビッグバンドというと、形式としてはアンサンブル中心の音楽で、ソリストとしては稼げないB級ジャズメンの集合体、というイメージが昔からあり、どうしても敬遠しがちなジャズ・ファンも多いのではないでしょうか。確かに昔はそうだったかもしれませんが、最近は違いますよね。例えは米国のMingus Big Band や Maria Schneider Orchestra 、あるいは Bob Mintzer Big Band にしたって、メンバーの多くが自己のグループを率い、一国一城の主として活動しているトップ・ミュージシャンであったりするわけです。

このところ拙ブログで取り上げているParis Jazz Beg Band にしたって、Herve Meschinet ( as fl )、Stephane Chausse ( as fl )、Alfio Origlio ( p )、Fabien Mary ( tp )、Stephane Huchard ( ds ) などなど、フランス・ジャズ界の一流どころが集結しちゃっているのですから、単にビッグバンドとして片付けられない凄さ、豪華さがあります。

そんな中でも異様な輝きを放っているのが、今日取り上げる Stephane Guillaume ( ステファン・ギョーム )です。彼はソプラノ、アルト、テナーはもちろん、クラリネット、バスクラ、各種フルートまでも扱う超絶技巧のマルチリード奏者です。Pierre De Bethmann がライナーの中で、“ Stephane can play an incalculable number of wind instruments, ~ ”と書いているところをみると、もしかすると、、、オカリナや尺八も吹けるのかもしれません(笑)。

で、この方、一度その音を聴けば誰しも腰を抜かすぐらい巧いのに、何故か全然日本では話題になりません。今回記事を書くにあたりGoogle で検索をかけてみたものの、国内でヒットするのはブログ『 晴れ時々ジャズ 』のアーティチョークさん、『 オラシオ主催万国音楽博覧会 』のオラシオさん、そして『 Jazz & Drummer 』のnary さんの記事ぐらいです。ほとんどは仏語の記事(しかしそれほど多くはない)で、英語で彼を取り上げた記事は皆無です。今日これだけ世界がグローバル化しているにもかかわらず、やはりジャズの世界はまだまだニューヨークがその中心軸であって、フランチ・ジャズが世界で認められるにはまだしばらくの時間を要するみたいです。これだけ実力があるのだからJean-Michel Pilc のようにニューヨークで行ってしまえばいいのに、と思ったりしますが、何故か海を渡ろうとしないのですね。ちょっと不思議。

さて、経歴に関してはすでにアーティチョークさんが詳しく書かれていますから(こちら)、ここでは簡単に記すだけにしておきます。Stephane Guillaume (出生地、出生日ともに不明)は17歳でジャズの世界に飛び込み、Jean Bonal、Jacques Vidal らのサイドメンとして活動する一方で、パリ国立音楽院でクラシック音楽を学び、その時期に最優秀賞も受賞しています。94年から97年には『 ギル・エバンス音楽的生涯 』の著者として有名なLaurent Cugny ( ローラン・キュニー)が音楽監督を務めた時期の Orchestre National de Jazz (国立ジャズ・オーケストラ)に参加しています。96年には初リーダー作『 Maiga 』をリリース。その後も『 Soul Role #1 』 ( 2004 0+music )、『 Intra-Muros 』( 2006 0+music )と、現在までに3作品を制作しています。近年の活動としては、Didier Rockwood の4tet、Benoit Sourisse and Andre Charlier のグループ、Christophe Wallemme の5tet、および PJBBの要として腕を揮っています。

本作『 Soul Role #1 』は彼の第二作目の作品です。僕は第三作目の『 Intra-Muros 』よりも好きです。単純にフロント1管よりも2管が好きだからですが。嬉しいことに本作には前述した トランペットのClaude Egea ( クラウド・エジャ )が入っているんです。全10曲中、8曲が Stephane のオリジナル。タイトル曲は我が敬愛する Hein Van De Geyn 様のオリジナルです。

一聴しただけではほとんどメロディーの余韻が残らない楽曲ばかりですが、数回聴き込むうちに彼らの凄さが体感できるはずです。ドラムの Antoine Banville と Claude Egea 以外は全く知らないミュージシャンですが、みんな非常に巧いです。特にギターの Frederic Favarel にはかなり魅かれます。Stephane はテーマ部で木管楽器を オーバーダブしたりと工夫を凝らしていますが、やや作り込みい過ぎている感じがありスリルに欠けますが、流石にサックスでのソロは鳥肌ものです。徐々にエキサイティングしていき、最後には臨界点を超えて全く制御不能な野獣のごとく慟哭を繰り返し、、、果てる。そんな野性的なサックスに対してフルートを手にした楽曲では、抒情的で繊細な美しい美旋律を奏でるという、清潔と猥雑が併存した複雑なスタイルにどうしようもない魅力を感じます。

ジャケットにペタペタと貼られたMEZZOの推薦シール、JAZZMANの最高評価★★★★、そして Telerama の最高評価 ffff は伊達ではありませんぞ。みんなでこの超絶技巧を遺憾なくみせつけた傑作を楽しもうではありませんか。
http://anywhere.fm/criss/stephane_guillaume

Stephane Guillaume  『 Soul Role 』  2004  0+music  OP104
Stephane Guillaume  ( sax, cl, fl )
Antonie Banville  ( ds )
Marc Buronfosse  ( b )
Paul-Christian Staicu  ( p )
Claude Egea  ( tp )
David Patrois  ( vib )
Frederic Favarel  ( g )
Daniel Yvinec  ( b )


Stephane Guillaume  『 Intra-muros 』  2006  0+music OP116
彼の最新作。ギターの Frederic Favarel が輝いています。Jean-Philippe Viret のトリオでも素晴らし演奏を披露していたドラムの Antoine Banville も参加。


Antoine Herve  『 Road Movie 』  2006  nocturne  NTCD391
手元のディスクの中で、ステファンの一番新しい演奏が聴けるのがおそらくこれ。フランス・ジャズ界のサラブレット、アントワン・エルヴェの最新作。Michel Portal が2曲、Stephane が4曲で参加しています。弦楽4重奏も加わり、シンフォニック・プログレに通じるドラマ性のある作品です。アントワンの作曲力に焦点をあてた作品ですが、時折発せられるアントワンの鋭角的なソロも実にカッコいいです。壮大な音空間が繰り広げられるM-7 ≪ Demons Tares ≫ が白眉。(私 criss の anywhere.FM で聴けます。どうぞこちらへ→http://anywhere.fm/criss/antonie_herve )


Philip Catherine  『 I Remember you 』  1991  criss cross 1048
タイトル曲≪ Soul Role ≫ のオリジナル・ヴァージョンが収められているフィリップ・カテリーンの作品。思わず口笛を吹きたくなるような美しいバラードです。結構、これ、愛聴してます。
Phiilip Catherine  ( g ) Tom Harrell  ( tp )  Hein Van De Geyn  ( b )

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Comment


GOUALCH ね~、

イイですね。
PJBBネタ切れしてしまったので、ERSIC LE LANN にでも飛ぼうかと思っていたら、Peter Asplund の新作が良かったのもで、そっちにいっちゃいました。

GOUALCH は3枚? ん? 2枚?しかもってないんで、
語るほど知識がありません。

あ、そう、終結しちゃいけませんよね、訂正しておきます。お恥ずかしい

スライドショー、見ましたよ。でも、半分ぐらい知らない人がいました。まだまだ修行が足りん、そう思いました。あいかわらずレニーニ、かわいい。

気持のよさそうなスタジオで、みんなリラックスしているのが伝わってきますね。どうもありがとうございます。

criss to アーティチョークさん |  2008/03/31 (月) 00:13 [ 編集 ] No.3119


こんばんわ。

再放送日、ありがとうございます。
ちゃんと予約させていただきます。

うちもいずれ都内に一戸建てを夢見ていますので、
たいへん参考になります。うちの場合もおそらく、
20坪ほどの土地に地下一階、地上三階、一階には駐車場、になると思うので、まさに ITSUNIREさんのような家が理想です。

ただ、よく妻が、歳とって階段が上がれなくなったらどうしよう、とか、大雨が降ったら地下室たいへんよ~、などと言うもので、その点は不安がるのですが、かといって、都内で50坪もの家は建てられないし。

>やはり現代においてもジャズの中心はニューヨークなのですね。

技術的には欧州圏ミュージシャンは米国圏に比べてなんら遜色なくなってきましたけどね~、まだまだでしょうね。

criss to ITSUNIRE |  2008/03/30 (日) 23:50 [ 編集 ] No.3120


おお、ついにSTEPHANE GUILLAUME登場

crissさん、こんにちは。STEPHANE GUILLAUMEを取り上げて下さって嬉しいです

> 終結

↑「集結」ですよね

> もしかすると、、、オカリナや尺八も吹けるのかもしれません(笑)。

おそらく、木管でなくとも与えれば何でも興味津々で、むっちゃ上手に吹けちゃいそうな感じですけどね(笑)
私、STEPHANE GUILLAUMEがレコーディングスタジオでエレベとギターを弾いている写真を見たことがありますが、楽器の構えや指の置き具合からしてガンガン弾けそうな感じに見えるんです。
もうご存知かもしれませんが、スライドショーでコチラをご覧あれ。
  http://www.studio26.fr/Diaporama/Diapo.html" target=_blank>http://www.studio26.fr/Diaporama/Diapo.html
高級リゾート地、南仏アンティーブにあるSTUDIO 26のエンジニア(兼オーナー?)FREDERIC BETIN撮影によるミュージシャンたちの素顔。チェカ爺が短パンにサンダルで演奏してたりして、録音の合間にビーチでひと泳ぎ?なんていう雰囲気だったり。なかなかオモロイでっせ。

> 特にギターの Frederic Favarel にはかなり魅かれます。

私もそのセンスの良さには注目しておりました。彼のHPを見ますとFREDERIC FAVAREL TRIOとして2005年にリーダー作を出しているので気になります。今度リーダー作が出たら買うぞ!

27日にお書きになったHerve Meschinetを含め、crissさんのおかげで、フランスのジャズミュージシャンの知名度が一気にアップしそうですね。
PJBB関連のネタが尽きたら、次は、PIERRE-ALAIN GOUALCH(p)などに焦点を当ててみてはいかがでしょうか。←と煽ってみた(笑)

アーティチョーク |  2008/03/30 (日) 16:12 [ 編集 ] No.3121


Unknown

こんばんは。先日は拙ブログにコメントをお寄せ頂きまして、恐縮です。
随分とド素人な書き込みにて、再々恐縮ですが、やはり現代においてもジャズの中心はニューヨークなのですね。
話は飛んでしまって、クラシックですが、若かりし頃のグレン・グールドのDVDをちらと見たら、ニューヨークよりも故郷のカナダで演奏する方が「キツイ」なんて言っていて、何だか考えさせられるものがありました。

itsunire |  2008/03/30 (日) 00:42 [ 編集 ] No.3122

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