雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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リアル・ジャズ・ファンからみたクラブ・ジャズ(3)

   ↑  2008/05/31 (土)  カテゴリー: 未分類

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 クラブ・ジャズとは、従来のジャズ・フォーマットに起源を発するジャンルを指し示す言葉ではなく、クラブのDJ達が提示した “ 解釈 ”なのです。しかし、この 「 楽曲の中に、ジャズを感じ、踊ることが可能であれば、すなわちそれがクラブ・ジャズである 」 とする解釈は、あまりにも抽象的で誤解を招きやすいと言えます。

  ≪ジャズを感じる≫とか、≪踊れる≫の主語はいったい誰なのでしょうか。やはりそれは小川充氏や沖野修也氏のようなクラブ・ジャズ界のオーソリティーであるはずです。彼らがジャズを感じ、踊れると判断した音楽だけがクラブ・ジャズの称号を与えられるのです。クラブというアングラ閉鎖空間を舞台に繰り広げられるクラブ・ジャズ界が、ごく少人数のこのようなオーソリティーの言動により動いていることは仕方ないことではあります。しかし、いつまでも曖昧なフレームしか持たずに、容易に他ジャンル(たとえは、ハウス、テクノ、ヒップホップ、ドラムンベースなどなど)の参入を許していると、ますます実体が不明瞭となり崩壊しかねません。早急にクラブ・ジャズのしっかりとした枠組みを、僕らのような従来のジャズ愛好家にもわかるように示す必要があるのではないでしょうか。

  ところで、クラブ・ジャズ界はこれからオーディエンスを増やしていくことができるでしょうか。

  踊れるジャズというのは、踊る人々がいて初めて成立します。では、踊る人とは誰でしょうか。当然僕ら中年のおやじではありません。やはり10代から20代のエネルギーを持て余した若者達でしょう。彼らは踊ることを楽しみ、時に男女の社交場としてクラブを利用します。けっして一曲一曲に集中して聴き入ったり、演奏者に興味を持ったり、というジャズ・リスナーとしての視点は持ち合わせていないでしょう。そもそもクラブには、ジャズ喫茶のような「ただいま演奏中のレコード」などという親切な紹介もありません(むしろDJは、プレイする音源を秘密にしたがります)。そして、クラブで汗を流し青春を謳歌した彼らもやがて歳をとり、家庭を持ち、子供が生まれると、自然とクラブ通いから遠ざかっていきます。

  では彼らはその後、クラブ・ジャズのリスナーとして定着してくれるでしょうか。日々の仕事に疲弊し帰宅したとき、激しく体を揺さぶりながらクラブ・ジャズを聴くことができるのでしょうか。そのようなクラブ・ジャズ愛好家は皆無だと僕は推測します。

  踊るためのジャズは、踊らなくなったら聴かれることはないのです。クラブという箱の中で消費され続けるクラブ・ジャズ。リアル・ジャズとはこの点において決定的に別モノなのです。次々とより若い世代が成長しクラブに足を運ぶため、クラブ・ジャズが消滅することはないでしょう。アシッド・ジャズがフューチャー・ジャズにとって代わり、そして現在、クラブ・ジャズと呼ばれているように、今後も呼び名は変化していくかもしれませんが、踊るための音楽素材としてのジャズは生き続けるのでしょう。

Robert Glasper  『 In My element 』  2007  Blue Note
Robert Glasper  ( p )
Vincente Archer  ( b )
Damion Reid  ( ds )

2 songs upload by criss
1) f.t.b.
2) g&b

クラブ・ジャズについては、個人的に納得がいかない点がいくつかありますが、その一つに、「生粋のジャズ・ミュージシャンを、無理やりクラブ・ジャズの人のように扱う」ことです。たとえば、このロバート・グラスパーは、僕らからすると腕利きのコンテンポラリーなジャズ・ピアニストと理解していますが、沖野氏は彼について次のように言っています。
「彼のエレガントなプレーは、モダン・ジャズ・ファンをも魅了するであろう。」
何気ない言葉ですが、この言葉の意味は、「ロバート・グラスパーは、クラブ・ジャズ側のミュージシャンであるが、その抒情的でアコースティックなサウンドは、ジャズ・ファンにもウケるだろう。」ということです。クラブ・ジャズが主であり、ジャズが従。彼の文章の中には、そういうニュアンスの言葉が随所に散りばめられているのです。
1曲目の≪ f.t.b. ≫ に対しては、「ヒップ・ホップなジャズ」、2曲目の≪ g&b ≫ に対しては「ドラムン・ベースを完全に消化した高速ジャズ」と評価しています。そう聴こえますか? 僕には全然わかりません。
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2008/05/31 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


はじめまして。

ご訪問ありがとうございます。
まずは、suitebossaさんのような方からコメント頂けるとは、とっても光栄です。ありがとうございます。

僕はもうだいぶ前から貴ブログをチェックさせて頂いていました。月に2~3回ですが、時々まとめて拝読させてもらっていました。

完全にクラブ・ジャズばかりの紹介ではないけど、明らかに僕らとはちがった嗜好をお持ちなのはすぐわかりました。おっしゃるとおり、クラブ・ジャズとジャズとの共通項的なジャズに造詣が深いようですので、僕らリアル世代のファンが、クラブ・ジャズ側を覗くための、(言葉は悪いですが)いわば“覗き穴”のようなブログで、大変重宝していました。おそらく、僕のような親父世代の貴ブログ・ファンは、たくさんいるのではないでしょうか。

>ただ、クラブ・ジャズのリスナーと言えど、そこから派生して、いわゆるリアル・ジャズのリスナーとして定着する人は少なからずいると思います。

それを期待しています。僕もジャズにはまったきっかけは、ジョー・サンプルでしたからね。はじめからコルトレーンを聴いてたわけではありませんし。クラブ・ジャズからジャズ・マニアになっていくのは、アリですよね。

suitebossa さんの「リー・モーガンのindeedは好きじゃないけど、ハンク・モブレーのディっピンはいい作品だ」と感じる感性、非常によく分かります。僕はどちらも好きですけどね。

ということで、ほんとうはいろいろ聞きたいこともあるのですが、いま、仕事中なので、ひとまず、失礼します。

今後ともよろしくお願いいたします。

criss to suitebossa |  2008/06/02 (月) 10:40 [ 編集 ] No.3201


僕も

普段はほとんどクラブ・ジャズについて、考えたりすることもないのです、たまたまサマンサさんからご質問をうけたので、つらつら書き綴ってしまいました。

ジャズ・ファンって、基本的には、クラブ系を黙殺しているのでしょうが、実は彼らの恩恵も少なからず受けているので、強く批判はできません。ジャズとクラブ・ジャズとの中間的なアーティストは意外に面白かったりしますし、最近は、クラブ系の人が生音に傾倒してきているので、ほとんど純ジャズと区別がつかなくなってきてますからね。

このロバート・クラスパーは、naryさんにはあまり評判がよくなかったようですが、僕はとっても好きです。黒くないところがかえってカッコいいな~なんて思ったりして。

criss to monaka |  2008/06/01 (日) 23:27 [ 編集 ] No.3202


はじめまして

こんばんわ。

同じgooでAt The Living Roomと言うブログをやっているものです。

「リアル・ジャズ・ファンからみたクラブ・ジャズ」

なかなか面白い焦点の記事で、興味深く拝見させて頂きました。

僕はいわゆるクラブ・ジャズの世代で、実際ジャズで踊るためクラブに足を運ぶこともありますが、やはり従来からのジャズ・ファンの方にはクラブ・ジャズと言う言葉に戸惑いがあるようですね。

僕のように普段からこの言葉を日常的に使っている人間でも、何だかとても曖昧なまま使ってしまっているので、当たり前と言えば当たり前の話ではあると思いますが…。

>クラブ・ジャズとは、従来のジャズ・フォーマットに起源を発するジャンルを指し示す言葉ではなく、クラブのDJ達が提示した “ 解釈 ”

敢えて言うならば、やはりこの表現が一番妥当なのでしょうか?(僕はDJではありませんが…)

ただ、クラブ・ジャズのリスナーと言えど、そこから派生して、いわゆるリアル・ジャズのリスナーとして定着する人は少なからずいると思います。

もちろん取っ掛かりがクラブからなので、音に対する向き合い方は旧来のジャズ・ファンとはやや異なると思いますが、それはそれでまた良いのではないかと。

ちなみに僕なんかの場合、それぞれ違う価値観を持ったリアル世代とクラブ世代の共通項を探すのが一番楽しかったりするので、個人的には巧く両方の橋渡しが出来る人間になれれば良いななどと勝手に思っております。。。

以上、長々とナマイキ言ってすいませんでした。

それでは今後もご更新楽しみにしております。

suitebossa |  2008/06/01 (日) 20:40 [ 編集 ] No.3203


わからないこと多いけど

crissさん、こんにちは、難しいテーマを説明してくれてありがとうございます。
クリスさんの上を行く私はクラブというものを全く理解していません。
今回例に出されたアルバムも純粋にJAZZとしてききました。(TBしました。)
ただそれがクラブで人気をたったかわかりませんが、素敵なアルバムにいくつか会うことが出来ていますし、jazzの潜在ファンと思うので私は批判的ではありません。
クラブとは関係ないかもしれませんが、「Gotan Project」等は素晴らしい出会いでした。

monaka |  2008/06/01 (日) 01:02 [ 編集 ] No.3204

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