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Antonio Farao 『 Woman's Perfume 』

   ↑  2008/01/26 (土)  カテゴリー: piano

antonio farao woman perfume 

2005年の『 Takes on Pasolini 』(前項あり)に続くアントニオ・ファラオのCAM JAZZからの第4弾。今回は、イタリア映画音楽の巨匠、アルマンド・トロヴァヨーリへのオマージュ作品です。前作もイタリア映画の監督兼脚本家であるパオロ・パソリーニを題材にいた企画物でしたが、これら近年のアントニオの作品をリリースしているCAM JAZZは、もともと映画のサウンドトラックを45年以上にわたり4800作品も制作してきた会社、C.A.M. Group のジャズ部門であるため、やはりイタリア映画に関するジャズ作品に力を入れているのでしょうね。

CAM JAZZ作品では、例えばサルバドーレ・ボナフェデの『 Journey to Donnafugata 』はニーノ・ロータの「8 1/2 」にインスパイヤーされて作られた作品でしたし、エンリコ・ピエラヌンツィの『 Play Morricone 』もエンニオ・モリコーネの映画音楽を題材にした作品でした。

さて、この新作の話題は何と言ってもドミニク・ディ・ピアッツァ(b)とアンドレ・チェカレリ(ds)という豪華ミュージシャンの参加ということでしょう。特にピアッツァという超バカテク・エレクトリック・ベーシストの起用がファラオの音楽にいかなる化学変化をもたらすか。発売前からその点に非常に興味が魅かれました。しかし結果的には、期待していた程のピアッツァ効果は見られませんでしたが。

しかし、まあ、これがなかなかいい感じの出来栄えで、近年のCAM JAZZ作品、特に『 Encore 』以降のイタリア回帰路線に少なからず否定的であった僕でも、かなりハマって連日、聴きまくっています。いや~、美しい世界です、ホント。

もともと、『 Black Inside 』(1998)や『 Next Stories 』(2001)などのEnja作品でファラオのファンになった僕としては、やはり彼には≪アメリカ・ジャズへの挑戦≫を旗印にガンガン鍵盤を叩きつけて、モード路線を突っ走ってもらいたいと期待していましたが、この新作を聴くにつけ、こんなのも悪くないな~と、思ったりしています。いづれにしても、ファラオの巧さは昔も今も変わりませんしね。

イタリア映画に疎い僕は、本作で取り上げられているアルマンド・トロヴァヨーリの原曲を全く聴いたことがないのですが、どの曲も瑞々しい輝きを持った美曲ばかりで、あらためて全ての音楽の魅力とは≪メロディーのもつ求心力≫だよな~と、感心させられてしまいました。たぶん、トロヴァヨーリの曲はジャズのリズムと非常に相性が良いのでしょうね。もちろんファラオのトランスレイト能力があってのことですが。

無限の美しさを放つ甘酸っぱい旋律。確かな余韻を残すから、また、聴きたくなる。ファラオは大好きだったけど、この作品で更に好きになったみたいです。『 Black Inside 』から始まったファラオを巡る旅は、『 Next Stories 』、『 Encore 』、『 Takes on Pasolini 』を経て、今まさに更なる高みへと到達した、と言いきってよいでしょう。

Antonio Farao 『 Woman's Perfume 』 2007 CAM JAZZ OMCZ-1026(国内盤)
Antonio Farao (p)
Dominique Di Piazza (el-b)
Andre Ceccarelli (ds)

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