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Ralph Bowen / Due Reverence

   ↑  2010/03/30 (火)  カテゴリー: tenor
ralph bowen _reverenceRalph Bowen / Due Reverence  ( HMV )
2010 Posi-tone Records
 
Ralph Bowen (ts)
Adam Rogers (g)
John Patitucci (b)
Antonio Sanchez (ds)
Sean Jones (tp on 4)




ラルフ・ボウエン ( Ralph Bowen , canada ) と言えば、新生 Blue Note が1985年に起死回生を狙って旗揚げした新伝承派バンド Out of The Blue ( O.T.B. ) の名前が反射的に浮かぶ。

OTB は、ラルフ・ボウエン ( ts )、フィリップ・モスマン ( tp )、ケニー・ギャレット ( as )、ハリー・ピケンズ ( p )、ロブ・ハースト ( b )、そしてラルフ・ピーターソン ( ds ) からなるまだ20代半ばの新人達のバンドだったが、ジャズの伝統を継承しながらも、ハードバップのそれまでの定型を完全に破壊したパワー溢れるプレイで、ジャズファンの度肝を抜いた。文字通り、晴天の霹靂 ( Out of The Blue ) のごとき新時代の幕開けを告げる事件だった。

特に1985年のデビュー作 『 OTB 』から、翌年の Mt. Fuji への出演を経て、その模様を収めたライブ盤『 Live at Mt.Fuji 』のリリースへ至る一連の流れには、個人的にはかなり興奮したものだ。しかしその後、世の中のバブル景気の崩壊とともに、残念ながらいつの間にか姿を消していった。当時のメンバーの中でも、ケニー・ギャレットやボブ・ハースト、それからメンバー・チェンジで後に加入したビリー・ドラモンドとリニー・ロスネスらなどは現在でも第一線で活躍しているが、フィリップ・モスマンやハリー・ピケンズやラルフ・ピーターソンは最近はあまり噂を聴かない (実はそれそれ、それなりに活躍はしているようだが ) 。

本盤の主役であるラルフ・ボウエンも、どちらかというと後者の範疇に入ってしまうだろうか。日本では一部の輸入盤 ウォッチャーの間でしか知られていない Criss Corss にリーダー作を吹き込んだり、あるいは、これまたニッチなファンにしか認知されていないピアニスト、オリン・エバンスのアルバムに顔を出したりと、比較的地味な活動を行ってきた。僕個人的にも、Criss Cross のファンであってもそれほど熱心なラルフ・ボウエンのファンでなかったので、アルバムは数枚所有してはいるものの、正直、あまり愛聴することは今までなかった。

それがどうしたことか、昨年リリースされた Posi-tone 移籍第一弾作品 『 Dedicated 』 を聴いて、すっかり彼の虜になってしまった。これが予想を快く裏切る実にイイ出来栄えなのだ。ジョン・パティトゥッチ & アントニオ・サンチェスによるリズム隊と、ピアノの代わりにアダム・ロジャースのギターを配したワン・ホーン・カルテット。一曲だけショーン・ジョーンズのトランペットが入る。メンバーも申し分ないのだが、レコーディングの音像設計も素晴らしく、メンバー各人の音のプレザンスが厚く、安定している。そして、ワンホーンというフォーマットがラルフのポテンシャルを最大限に引き出すのに寄与しているのは間違いない。Criss Cross 時代のような複数管のなかの一奏者というポジションでは、彼の魅力は半減してしまう。

そして早くもPosi-tone 移籍第二弾となる最新作が届いた。メンバーも前作と全く同じ。ショーン・ジョーンズが一曲参加という点も前作同様だ。曲数も6曲と同じ。前作のジャケットが鮮やかな青だったのに対して今作はワインレッド。ということで、僕はこのところ赤盤、青盤と呼んで愛聴している。もちろん今作も前作同様、素晴らしい内容だ。

彼の即興はもちろん現代的なイマジネーションに溢れているのだが、コルトレーン的イディオムも縦横無尽にアダプトしながら、ときに激しく、ときに知的にソロを組み立てていく。メタル・マウスピースとラバー・マウスピースの違いこそあれ、ちょうどマイケル・ブレッカーに近似したソロ・スタイルといってよいかもしれない。

音色はぐっと骨太で重厚。フレーズは心地よくズレ、ネジレ、そして跳躍する。高音域からフラジオ域での情感の乗せ方が絶妙。ホント、こんなにカッコイイ吹き手だと思わなかった。

そんな気合いの入ったラルフに触発されてアダム・ロジャーズも眼の覚めるような超絶技巧のソロを展開する。粒立ちのよいオルタネイト・ピッキングによる超速弾きフレーズは、パット・マルティーノを彷彿とさせる。アダムは下手すると自身のリーダー作でのソロよりも出来の良いソロをとっているかもしれない。ショーン・ジョーンズの参加は一曲だけだが、その存在感はなかなかのもので、フックの効いたソロを披露している。

本作はラルフ・ボウエンの健在ぶりを余すことなく伝えた快作と言えよう。このところ赤盤、青盤合わせて愛聴しているが、聴けば聴くほど味が出てきて、賞味期間はだいぶ長くなりそうな予感がする。彼を “ 過去の人” と思い込んでいるジャズファンはぜひ御一聴を。


Ralph_Bowen--Dedicated Ralph Bowen / Dedicated ( amazon )
2009 Posi-tone Records
 
Ralph Bowen (ts)
Adam Rogers (g)
John Patitucci (b)
Antonio Sanchez (ds)
Sean Jones (tp on 4)

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Comment


硬派!

crissさん、こんばんは。
昨年夏にひょこっとPosi-Toneレーベルからだしたと思ったら、もう2枚目出したんですね。チェック漏れてました。。それもメンバー変更無し!ファーストの方でもAdam Rogersが彼のリーダー作では聴けない刺激的なソロをやってくれてました。
先月・今月と惹かれる作品が目白押しですね。

旧作のほうですが、TBさせていただきます。

とっつぁん |  2010/04/03 (土) 21:08 No.3832


とっつぁん,
こんにちは。

>昨年夏にひょこっとPosi-Toneレーベルからだしたと思ったら、もう2枚目出したんですね。

posi-tone って、僕はいままで意識してなかったのですが、なかなかイイ作品出しているみたいですね。これからはちゃんとフォローしようと思ってます。


>ファーストの方でもAdam Rogersが彼のリーダー作では聴けない刺激的なソロをやってくれてました。

アダムって、その場その場でスタイルを変幻自在に変えますよね。でもいつも巧い。他のギタリストより頭一つ抜きんでた感じがしませんか。デビュー当時よりも今のほうが存在感あるようにも感じますし。

というとこで、こちらからもTBさせていただきます。

criss to とっつぁん |  2010/04/04 (日) 12:55 No.3837


先にきいちゃった

紫をきいてから、って、思ったんですけど、、
つい、、きいちゃいました。

これ、ほんとよかったです。
巧いだけでなく、歌心もありますよね。
音、チョット苦手だけど、それを上回る良さが沢山ありました。

トラバしちゃいました。

すずっく |  2010/04/25 (日) 17:31 [ 編集 ] No.3911


suzuckさん、こんばんわ。

>音、チョット苦手だけど、それを上回る良さが沢山ありました。

あれれ、音、苦手ですか。僕はけっこう好きな音色です。

今日、送りました。いつ着くかはわかりません。
メール便なのでけっこう時間がかかります。
もうしばらくお待ちください。

ということで、こちらからもTBさせていただきます。

criss to suzuck |  2010/04/25 (日) 21:48 No.3914

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