雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Evgeny Lebedev / From East To West

   ↑  2010/04/16 (金)  カテゴリー: piano
Evgeny Lebedev_from east to westEvgeny Lebedev / From East To West ( HMV )
2010 自主制作

Evgeny Lebedev (p, accord)
Terri Lyne Carrington (ds)
Haggai Cohen Milo (b)
Andrey Krasilnikov ( sax , M-6)
Taisiya Krasnopevtseva (vo, M-4)
Natalya Makarina (vo, M-4)



モスクワ生まれの若手ピアニスト、エフゲニー・レベジェフ ( Evgeny Lebedev , 1984~ ) の通算3作品目となる最新作。

本国では2005年にリリースされ、日本では2007年に輸入盤取扱店に並んだデビュー作 『 Fall 』 ( 前項あり ) は、ロシアの民族音楽の仄かな香りを漂わせつつも激烈にドライブする凄盤として話題になりました。2008年リリースの第二作目『 102 Days 』 は、ソロ・ピアノ集ということもあり、僕自身はスルーしたのですが、今作は再びピアノ・トリオ編成による作品ということで、否応なしに期待が高まります。

80年代のペレストロイカに続く91年のソ連崩壊以降、多くの優秀なアーティストがより良い活動の場を求めて米国に移住していきました。

その中にはジャズ・ピアニストだけに限っても、旧ソ連キルギス共和国出身のエルダー・ジャンギロフ( Eldar Djangirov , 1987~ )やモスクワ出身のミシャ・ピアティゴルスキ ( Misha Piatigorsky , 1972~ ) 、それからアルメニア共和国出身のティグラン・ハマシャン ( Tigran Hamasyan , 1987~ ) など、現在、ニューヨークの第一線で活躍する優秀なミュージシャン達もいます。いずれもスパルタニズムなクラシック音楽教育で培われた超絶テクニックの持ち主で、ロシアのレベルの高さをあらためて思い知らされるばかりです。

今回の主役のエフゲニー・レベジェフもそんな中の一人かと思いがちですが、実は彼は音楽教育の殆どを母国ロシアで受けているピアニストなのです。15歳でジャズに目覚めたレベジェフは、モスクワ1623学校、モスクワ芸術大学、そしてグネーシン音楽大学などの母国の音楽学校で専門的教育を受けています。バークリー音楽院の奨学金を獲得し米国へ移住したのはずいぶんあとの2004年のことでした。

現在はニューヨークを中心に活躍中で、ジャック・ディジョネット、マーカス・ミラー、デヴィッド・サンチェス、デヴィッド・フュージンスキーらとの共演も果たしています。今作でもドラマーにテリー・リン・キャリントンを迎え録音しており、着実にミュージシャンの間での認知度を高めていると思われます。既に10枚以上のアルバムに参加しているとのことですが、最近ではエヴァン・マリエン ( Evan Marien ) というエレキ・ベース奏者のアルバム『Between Worlds 』 ( 2009 , Art of Life Records ) に参加していたのが記憶に新しいところですが、期待して聴いたわりには彼の出番が少なく、存在感の薄い作品でした。作品としてはなかなか面白い内容ではありましたが、そのうちアップしましょう。

さて、肝心の内容の話に行きましょう。全9曲で殆どが彼のオリジナル。ポリスの ≪ Message in a Bottle ≫  などのカヴァもやってます。基本的にはピアノトリオ編成ですが、一曲だけロシア人アルト・ソプラノ奏者であるアンドレイ・クラシルニコフが参加しています。また、やはりロシアの民謡歌手の女性二人も一曲だけコーラス、ボーカルで参加しています。このゲスト陣はデビュー作でも客演していました。そんなこともあって、全体から醸し出される雰囲気はデビュー作に近似しています。

80年代キング・クリムゾンを彷彿とさせる永劫回帰型の変拍子で、グイグイと聴き手を眩暈の渦に巻き込むイントロが印象的な M-3 ≪Golden Sands ≫。哀愁感漂う変則5拍子タンゴのリズムに乗ってアコーディオンを操るレベジェフが聴ける M-5 ≪ Broken Tango≫ 。ロシア民謡に即興/ジャズ手法を融合させていき,オリジナリティーに溢れる独自の音世界を築き上げた M-4 ≪Venok ≫ などなど。どの楽曲もよく練られていて、リズムも変拍子基調で、メロディーもフックが効いていて大変面白い。エキゾ風味が漂う作風なので、そのあたりは好みがあるかもしれません。

彼は今回、頻繁にアコーディオンを弾いていますが、どうも、ピアノを手にするずっと以前の8歳の時からアコーディオンを学んでいて、数々のコンテストに出演していたらしいです。


超絶技巧、激烈怒濤のレベジェフを印象つけたデビュー作に対して今作は、かなり嫋やかで繊細な印象を受ける作品。音の響かせ方も広がりがあり、奥行きと深みも感じ取れる。ロシア民謡色もより強くなった。インパクトの点ではデビュー作に軍配があがるでしょうが、意外に賞味期間は今作の方が長く、飽きがこないかもしれません。でも、デビュー作をまだ聴いていない、という方は迷わずデビュー作を聴かれることをお薦めします。一時期、入手が困難になっていたデビュー作ですが、いまなら 入手可能のようです。

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2010/04/16 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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Comment


Crissさん、こんばんは。

これもう聴かれたんですね。自分は来月になりそうです。
『Fall』はCrissさんのエントリー拝見して慌てて買って聴きました。「Footprints」も良いですがTr.6・7も好みです。

ところでこのEvgeny Lebedev、この人の名前を聞いていつも思い出すのが、同じロシアのピアニストEugene Maslovです。
どちらかと言うとEugene Maslovの方がよく聴きます。って暫く聴いてませんが。
『Where The Light Comes From...』はけっこう気に入ってます。曲によって管が入って、これがまた良いのです。ここでの「Nardis」のアレンジ、コンピ受けしそうなドライヴ感のあるもので、これ聴いたときは度肝を抜かれました。
内容的にも通して良い作品と思ってます。

SINTETIC |  2010/04/21 (水) 22:32 No.3900


>『Fall』はCrissさんのエントリー拝見して慌てて買って聴きました。

『 Fall 』 のほうがインパクトありますよ。最近、DUに再入荷したんじゃなかったかなぁ。


>『Where The Light Comes From...』はけっこう気に入ってます。曲によって管が入って、これがまた良いのです。ここでの「Nardis」のアレンジ、コンピ受けしそうなドライヴ感のあるもので、これ聴いたときは度肝を抜かれました。


同感です。Nardis をシャッフルでやっちゃうなんて、発想が飛んでますよね。途中でカリウタのドラムソロあるでしょ。バックリフが変拍子で、カリウタのステディがソロが聴けるところなんか、最高ですわ。そのあとに続くマスロフのソロも繊細で美しいし、この盤、いいですよね。

この盤、総じていい曲多いですね。僕は二曲目の、<ハワイアン・イブニング>なんかも好きです。フルートはいっちゃって、夏っぽいやつ。

今日は帰ったら、マスロフでもまとめ聴きしようかな~。

criss to SINTETIC |  2010/04/22 (木) 12:14 No.3902


Crissさん、こんばんは。

このアルバム彼のサイトで試聴しましたが、いやー大変よさそうですね。前作もまだだったので注文しました。Russian Dance ぐっときます。ありがとうございます。

Evgeny Lebedevさんがピアノとアコーディオンを弾いている共通点、でのこじつけですが 、Tino Derado (p,acc) さんってご存じですか?
旧東独ベルリン出身の方で、ジャズの才能でグリーンカード取得しアメリカで活動されてた方で現在はベルリンのよう。ラテン・ブラジリアンよりで守備範囲外かもしれませんが、耽美系的な音色がなかなか良いです。

http://www.myspace.com/tinoderado
http://www.cdbaby.com/cd/tinoderado5

アニキ |  2010/05/05 (水) 00:42 [ 編集 ] No.3921


アニキさん、こんにちは。

ロシア出身の人って、比較的ハズレがないような気がします。好き嫌いは別にしても、テクニックだけはみんなずば抜けていますしね。

Tino Derado は全く知りませんでした。今は仕事中なので詳しく検索できませんが、帰宅したらちょっと調べてみます。僕、ラテンは弱いんですよね。ラテン好きなアニキさんからいろいろ新鮮な情報を教えていただきたいです。また何かありましたら教えてください。

criss to アニキさん |  2010/05/06 (木) 13:16 No.3926

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