雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Aydin Esen Trio / Aydin Esen

   ↑  2010/05/19 (水)  カテゴリー: piano
aydin esen.jpg
Aydin Esen Trio / Aydin Esen ( amazon )
1990 JMS ( Jean Marie Salhani ) re-issue 2010


Aydin Esen (p)
Peter Herbert (b)
Selahattin C. Kozlu (ds)






例のMoonksレア本に掲載された超高額取引物件アイデン・エッセン ( Aydin Esen , Istanbul, 1962~ ) の『 Aydin Esen 』が再発された。レア本に掲載されているオリジナル・ジャケットはまるで場末の居酒屋で見かける売れない演歌歌手のポスターみたいで閉口してしまったが、今回の再発では嬉しいことにアートワークは新装されている。決して良いデザインとは云えないがオリジナルよりはマシだろう。

エッセンはトルコ出身のピアニスト。レア本でしか見たことないという方も多いと思うが、1980年代から活躍し、リーダー作だけでも既に10枚以上リリースしているベテランだ。デイヴ・リーブマンやウォルフガング・ムースピールらの作品などに参加しているのでコアなファンは既知かもしれない。僕個人的にはダニエル・ユメールのLabel Bleu 盤『 Edges 』での彼の演奏が忘れ難い。フロントにジェリー・バーガンジーを据え、ベースがミロスラフ・ヴィトウス、ドラムスがもちろんダニエル・ユメールというメンバーによる文字通りエッジの効いた鋭い演奏で、もしかするとバーガンジーのベスト・パフォーマンスかもしれないくらい出来の良い作品なのだが、そこで弾いていたのが実はこのエッセンだった。

簡単に経歴を記しておく。アイデン・エッセンは1962年イスタンブールに生まれた。ミュージシャンであった父親からピアノを習い始めたのはなんと2歳の時。数年後にはイスタンブール音楽院でピアノと作曲法を学んでいる。1980年初頭にはイスタンブールを離れ、オスロにあるノルウェー国立音楽アカデミーに留学。1983年には全額給与の奨学金を得てバークリー音楽大学へ入学し、通常は4年かけて習得するプログラムをわずか1年で終了し、しかも最高位賞である Artist Diploma で卒業している。その後、ニューイングランド音楽院で修士学位を取得し、1987年にはニューヨークに移住し多くのトップ・ミュージシャンらと共演を果たす。同年、タイガー大越、ミロスラフ・ヴィトウス、ボブ・モーゼス、ボブ・ミュンツァーらとともに来日公演も行っている。現在はニューヨーク、パリ、イスタンブールを行き来しながら国際的に活躍しているようである。

Moonksレア本掲載作品が次々と再発され、そのたびに期待を膨らませて買ってみるのだが、総じて期待外れに終わるものが多い。確かに「レア盤」「廃盤」とは謳っているが、決して「名盤」とは謳っていないところがミソ。偽りはないのだ。これじゃJAROに通報もできない。巧くできたタイトルなのだ。しかも僕らジャズファンはこの「レア盤」「廃盤」の文字に滅法弱い生き物なのだ。どうせ出来が悪くてすぐに廃盤になったからレア化したんだ、と頭じゃ分かっているにもかかわらず、つい買ってしまうのだ。

そんなわけで、Moonks と Disk Union が結託して仕組んだ陥穽にまんまと落ちてしまい、枕を涙で濡らす日々も少なからず経験した僕ではあるが、今回だけは大丈夫。買って大正解。これは素晴らしい作品だった。

全10曲で、すべてエッセンの自曲。一曲だけSE的にシンセを用いているがそれ以外はすべて生ピアノによる演奏。感性豊かな鋭角的抒情派路線といってよいだろう。技術的には日の打ちどころがなく、堂々とした演奏だ。エヴァンスをベースに、チック・コリアやハービー・ハンコックらの生み出した技法をも取り入れ、完全に血肉化した上で、彼独自の世界観を提示している。これほどまでに素晴らしいテクニックを持っているのも関わらず、日本での認知度が限りなくゼロに近いことが信じられない。もっともっと多くのファンに聴かれてしかるべきピアニストだと思う。圧倒的な輝きを帯びた鋭いフレーズに対するドラムスとベースの即時反応も素晴らしい。ピアニストだけが突出しているのではなく、三人が技術的にも音楽的にも同一地平線に立っているからこそこのような素晴らしい作品が生まれるのだろう。

聴く前はどうせ同大小異な類形型のローカル・マイナー・ピアニストだろうと高をくくっていたが、嬉しい誤算だった。大枚を叩いてオリジナル盤を買うのはもったいないが、この再発盤なら買って損は決してないと思う、よ。


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2010/05/19 | Comment (4) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


クリスさん、こんばんは。
これは演歌歌手っぽいジャケットで所有しております。これは、私もなかなかの出来だと思います。
次は、Armen Donelian の 「Trio87」 が今月末に出ます。某筋では、TCBの2作も出るようです。まあ、枕を濡らさないように、事前情報をキャッチするか視聴できると、いいのですが・・・。
最近マイナーピアノトリオものでは、Joe Dinkelbach 「Old Tradition」 がまずまずの線でした。では、また。

Marty |  2010/05/19 (水) 23:18 [ 編集 ] No.3980


Martyさん、こんばんわ。

>これは演歌歌手っぽいジャケットで所有しております。

そうですよね。どこかのブログでMartyさんがコメントいれていたのを拝見したような気がします。

>最近マイナーピアノトリオものでは、Joe Dinkelbach 「Old Tradition」 がまずまずの線でした。

そうですか~。僕は彼の「Lowland 」というCDしか持ってませんが、なんだか緩いフュージョンだったと記憶してます。
あまり印象は良くなかったですが、お薦めの 「Old Tradition」 は純ジャズなんですね。ちょっと調べてできたら
試聴してみますね。

>Armen Donelian の 「Trio87」 は買います。彼の作品はどれも好きです。この「 Trio87」は持ってませんでしたので、ぜひ買いたいです。

criss to Marty |  2010/05/20 (木) 00:12 No.3985


TCB復刻第一弾

クリスさん、こんばんは。
> 某筋では、TCBの2作も出るようです。
第一弾は、発表されましたね。
http://www.catfish-records.jp/news#358
http://ventoazul.shop-pro.jp/?pid=22275160

こうなると、第2弾はもうすぐかもしれません。
では、また。

Marty |  2010/07/20 (火) 23:06 [ 編集 ] No.4158


Martyさん、こんばんわ。

やっぱり、どんなにレアでも、いつかは再発されちゃうんですね。
やっぱりこんなの買うの日本人ぐらいなのでしょうか。
日本で売れると思うと喜んで再プレスしてくれるんですね。
Stewy von Wattenwylは、他の作品が全て良盤なので、このレア盤も
大きく外れることはないでしょうね。
さあ、どこで買おうかな。
HMVでも手に入るみたいだけど、信用できないしなぁ~。

criss to Marty |  2010/07/22 (木) 00:06 No.4162

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