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Agnar Mar Magnusson Trio / Kvika
2010 Dimma



Agnar Magnusson (p)
Ben Street (b)
Bill Stewart (ds)
先月、火山の噴火で大騒ぎしたアイスランド出身のアグナー・マー・マグヌッソン ( Agnar Mar Magnusson ) の最新作。マグヌッソンはアムステルダム音楽院で学んだのちに、ラリー・ゴールディングスの勧めでニューヨークに渡り、現在は米国で活躍しているピアニスト兼オルガニスト。
本作は 『01 』 ( 2001, FSNT )、 『 Lao 』 ( 2007, Dimma ) に続くトリオ作品としては三作目となる作品。サポート・メンバーにはデビュー作 『01 』 にも参加していたベン・ストリートとビル・スチュアートというニューヨークきっての辣腕リズム隊を擁しており、これで駄作だったら言い逃れできないある意味、究極のプレッシャーを自らに課した人選と言えるだろう。
全9曲すべてがマグヌッソンのオリジナル。本作は2008年にアイスランドの首都レイキャヴィークで開催されたフェスティバルでの実況録音だが、収録曲はそのフェスティバルのためにに書き下ろした楽曲だ。そのため、前2作品には収録されていなかったような4 ビートのノリの良い曲も含まれてたライブ用の選曲となっている。
全編を通して非常に透徹な響きをもったジャズである。喩えるならECM的であり、中世王宮神殿の大理石の廊下を裸足で歩いているかのような肌触りだ。アイスランド出身だからといって「氷のようなピアノ・トリオ」と揶揄するのはあまりにも芸がないが、でもやっぱりこの冷徹で静謐な響きは氷の世界、アイスランドを否応なしに想起させる。
ところで、この種の徹底的に自己抑制を効かせたジャズを楽しむためにはそのリスニング環境にも配慮しなければならない。台所からは妻が夕食の支度をする音が聞こえ、リビングからは子供が仮面ライダーWを見ながら飛び跳ねる音が聞こえるような劣悪な環境では、マグヌッソンの音楽をきちんと享楽することはできない。やはり深夜、家族の寝静まった頃にあらゆるノイズを排除して彼の音楽に対峙しないといけない。そのようなリスニング環境され手に入れられるのなら、陶酔感とトリップ感を体感することは比較的容易なことだろう。
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2010/05/24 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |コメントを投稿する 記事: Agnar Mar Magnusson Trio / Kvika
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