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Peter Asplund / Asplund Meets Bernstein

   ↑  2010/05/29 (土)  カテゴリー: trumpet
peter asplund_bernstein
Peter Asplund / Asplund Meets Bernstein ( amazon )
2010 PROPHONE PCD103

Peter Asplund (tp)
Jacob Karlzon (p)
Hans Andersson (b)
Johan Lofcrantz (ds)
Dalasinfonietten ( orchestra )
Conducted by Mats Halling




素晴らしい出来映えの前作『 As Knights Concur』( 前項あり ) から2年ぶりとなるスウェーデン出身のトランペッター、ピーター・アスプランド ( Peter Asplund , 1969~ ) の最新作がリリースされた。通算6作目となる今作は母国スウェーデンの交響楽団 Dalasinfoniettan との共演によるレナード・バーンスタイン集。

アスプランドは2000年に彼の最大のアイドルであるルイ・アームストロングへのオマージュ作品『 Satch As Such 』(前項あり ) をビッグバンド編成で制作しているが、ラージ・アンサンブル作品としてはそのサッチモ集以来10年ぶりである。しかもクラシックの交響楽団との共演は今回が初めて。難しい題材ではあるが、一作ごとにその実力を高めてきたアスプランドだけに大変楽しみな作品だ。

レナード・バーンスタイン ( Leonard Bernstein, 1918-1990 ) 。言うまでもなくカラヤンと並んで20世紀に君臨した偉大なるアメリカの音楽家である。なにかとカラヤンと比較されるが、バーンスタインはカラヤンと違い、指揮者であると同時に作曲家としても活動したことで有名だ。僕はクラシックに疎いのでバーンスタインと聞いて『 ウェスト・サイド物語 』ぐらいしか思い浮かばないが、他にも知られざる名曲を数多く残しているらしい。生前バーンスタインは、自分を『 ウェスト・サイド物語 』の作曲家としてだけで記憶されるのを嫌っていたと言われる。それだけ『 ウェスト・サイド物語 』だけが独り歩きし、有名になってしまったということだろうが、近年、クラシック界でも作曲家バーンスタインを再評価していこうという機運が高まっている。

ジャズ界に目を向けてみると、古くはオスカー・ピーターソンやアンドレ・プレヴィン、近年ではアンドレ・チェカレリやリッチー・コールらが 『 ウェスト・サイド物語 』 というそのまんまのタイトルで作品を制作しているが、バーンスタイン集として一枚まるまる彼のミュージカル曲集を作ったのはビル・チャーラップの『 Somewhere 』 ( 2004 Blue Note ) ぐらいしか思い浮かばない。まあ、僕が知らないだけかもしれないが、いずれにしてもジャズでバーンスタインをカヴァすることは珍しいことだろう。多くのジャズ・ミュージシャンが取り上げるガーシュウィンに比べると、バーンスタインの楽曲はおそらくコード進行がジャズ化しにくいことがその原因かもしれない。

全9曲ですべてバーンスタインの楽曲。ほとんどがミュージカル・チューン。『 ウェスト・サイド物語 』から《 I Feel Pretty 》、《 Somewhere 》、《 Tonight 》。『 キャンディード 』 から《 Glitter And Be Gay 》、《 It Must Be So》。『 ワンダフル・タウン 』から《 It's Love 》、《 Neverland 》。『 オン・ザ・タウン 』から《 Some Other Time 》 。そして、冒頭に配された《 A Simple Song 》 のみバーンスタインが書いたミサ曲、という構成。

冒頭曲 《 A Simple Song 》。ティンパニのクレッシェンドと、その直後の金管の炸裂音で大抵のジャズファンは尻込みしてしまうだろうが、そのあとは比較的静かな展開が続く。繊細なストリングスの導入部から優しくエレガントなフリューゲルの旋律が浮かび上がってくる《 Some Other Time 》。ピアノのヤコブ・カールゾンが透明感を淡く湛えたソロがあまりにも美しい《 I Feel Pretty 》や《 Somewhere 》。ゆったりと疾走する牧歌的リズムに乗って、アスプランドが爽やかなソロを繰り広げる《 Tonight 》、などなど。聴きどころ満載。聴く前はクラシックに軸足を置いたバーンスタイン集なのだろうと予想していたが、意外にジャズとのミククチャー感が絶妙で、クラシック独特の仰々しさが(一部を除き ) 気にならない。

ところで、オリジナルを尊び、アレンジやカヴァを評価しない風潮があるクラシック・ファンの眼には本作はどう映るのだろうか。興味深いところが、でも本作は優れたアレンジで原曲の隠れた魅力を引き出すことに成功していると思う(原曲を知らないものも多いけど(^_^;) ) し、バーンスタインに音楽への深い理解と敬意に満ちた作品であると僕は信じたい。




 中年音楽狂さんの記事 『 Peter Asplund:オーケストラとの共演でBernsteinに挑んだ大作 』 はこちら

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2010/05/29 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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Comment


ついに出ましたねぇ

crissさん,おはようございます。Peter Asplundに求めるのがこういう演奏かは別にして,これは意欲的大作ではありますね。私も彼らのチャレンジに対して敬意ははらいますす,演奏も優れたものですが,やはりBernsteinの音楽(特に本作収録曲)はアダプテーションが容易ではないと思いました。

「オリジナルを尊び、アレンジやカヴァを評価しない風潮があるクラシック・ファン」も多いのは事実ですが,作曲者の権利を保護しようとする遺族,団体の方がアダプテーションを許さないなんてこともありますね。Bob Beldenのプッチーニ集は廃盤,穐吉敏子の「春の海」も宮城道雄の遺族のダメ出しを食らって,穐吉は「秋の海」というオリジナルで対応なんて例もありますし。いずれにしても,原理主義者はクラシックにもいますし,ジャズにもいますからねぇ。

と話がそれましたが,いつも通りダメもとでTBを試みます。

中年音楽狂 |  2010/05/30 (日) 09:07 [ 編集 ] No.4018


中年音狂さん、おはようございます。

前作のほうがよかったですね。今作も何度か繰り返し聴いていくと、だんだんしっくりくるようにはなりましたが。

>作曲者の権利を保護しようとする遺族,団体の方がアダプテーションを許さないなんてこともありますね。

でも、クラシック音楽の著作権って50年で切れるんですよね。今作で取り上げているミュージカルって40年代から50年代に作られたものなので、そう考えると、すべて著作権切れになったものばかりを題材にしているようですね。そのあたりも今作誕生のきっかけになったのかもしれませんね。

そうえいば、平原綾香が「ジュピター」を歌ってヒットしたのも、「ジュピター」の著作権が切れたから好きなようにアレンジして発表することができたんですよね。クラシックファンには不評のようですが。

ということで、いつものように本文最後にリンクを貼らせてもらいます。

criss to 中年音狂さん |  2010/05/31 (月) 07:57 No.4021

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