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Il Trio ( Enrico Intra, Giovanni Tommaso, Roberto Gatto ) / Canzoni Preludi Notturni

   ↑  2010/06/09 (水)  カテゴリー: piano
enrico intra_Canzoni Preludi Notturni.jpg
Il Trio ( Enrico Intra, Giovanni Tommaso, Roberto Gatto ) / Canzoni Preludi Notturni ( HMV )
2010 Alfa Music


Enrico Intra (p)
Giovanni Tommaso (b)
Roberto Gatto (ds)





イタリア・ジャズ界の至宝エンリコ・イントラ ( Enrico Intra, 1935~ ) とジョヴァンニ・トマソ ( Giovanni Tommaso, 1941~ ) に、名手ロベルト・ガトー ( Roberto Gatto, 1958~ ) が加わって結成されたピアノトリオによる新作。

いずれもイタリアのビッグネームだが、意外にもこの三人がトリオを組んで作品を制作したのは今回が初めてのこと。記憶違いでなければ、トマソとガトーは幾度となく共演しいるはずだ。ピアノトリオではフランコ・ダンドレア&トマソ&ガトーで数枚録音していると思う。まあ、イントラが極端に録音物が少ないから、当然といえば当然のことだが。

エンリコ・イントラは50年代において、欧州クラシック音楽を土台に独自のジャズ理論を展開して、ジョルジュ・ガスリーニとともに《 ミラノの2大巨匠 》 と称され栄華を極めたが、その後はジャズ界から映画・テレビ音楽界へ転身し、その分野で成功を収めたピアニストだ。そのためあまり録音物が残っておらず、62年に制作された伊コロンビア盤 『 Jazz in Studio』 などは内容の良さと希少性が相まって市場ではなんと数十万という呆れるほどの高値で売買されていた。そんな超レア盤も一昨年、SCHEMA の再発専門の傍系レーベル、REARWARD より再発され、多くのファンが歓歓に沸いた。

余談になるが、僕個人的には、この『 Jazz in Studio』はとても数十万の価値のある作品とは思えない。スインギーでよく歌い充実した演奏なのだが、イントラの演奏は今の彼の奏法からは想像できないほど無記名的な演奏であり、決してオリジナリティの面で秀でているとは思えないのだ。さらに、一曲終わるごとに挿入されるイタリア語によるナレーションが、絶望的にこの盤の内容の良さをスポイルしているように思えてならない。

閑話休題。イントラは60年代以降、殆どジャズに関わりを持たず商業音楽のフィールドで活動してきたが、今世紀に入り突如ジャズ界に復帰。近年ではデイヴ・リーブマンやフランコ・チェリらとも作品を残すなど、精力的に活動している。昨年には Albore Jazzからフランコ・アンブロゼッティらとの共演盤 『 Live in Milan Duo, Trio, Quartet 』 をリリースするなど、日本でも俄かに注目を集めている。

全9曲ですべてイントラのオリジナル。ゆっくり聴き手を眠りに導くような繊細かつ静的な音世界を盤題『 Canzoni Preludi Notturni ( Night Songs Prelude ) 』から連想するが、流石は巨匠イントラ殿、そう簡単には眠らせてくれない。 M-1 ,2,4 のような微かな哀愁美を漂わせる甘美なバラードも収録されてはいるものの、その一方で、アウトフレーズ満載の抽象的な楽曲が半数以上を占めている。完全にフリーという訳ではないが、調性が曖昧なフレーズとパーカッシブな打鍵で聴き手の集中力を否応なしに高める。それこそ、クラスター奏法や内部演奏なども当たり前のように用いるので、覚悟して聴かねばならない。80歳を目前にしても衰えぬ演奏力と、類い稀なるほどの強い個性を発揮している点に関しては、無条件で脱帽するが、なにせ癖が強くて第一印象は決して良くはなかった。

がしかし、数回聴き込むうちにイントラの凄みがじわじわと伝わり始めた。気がつくと身を震わしながら聴き惚れる自分がいた。初めはこんなアブストラクトな音楽は僕にとっては越境音楽だと思っていたが....。しかもトマソとガトーのサポート陣の素晴らしいレスポンスも凄い。

特に、イントラの予測不能で破天荒な音列に対して、瞬時瞬時に反応し立体的な音世界を構築していくカウンター・フォースとしてのガトーの演奏は圧巻だ。これはなかなか良いじゃないか。正直、今まではイントラを敬遠していたが、ここらでちょっと旧作を収集してみようか。


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