雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Prysm [ プリズム ] / Five: Live At Opera De Lyon

   ↑  2011/06/01 (水)  カテゴリー: group
Prysm_fivePrysm / Five  ( amazon.co.jp )
2010 PLUS LOIN MUSIC


Pierre de Bethmann (p, fender-rhodes)
Christophe Wallemme (b)
Benjamin Henocq (ds)
Guest:
Rosario Giuliani (as)
Manu Codjia (g)




やっと出た!! 再結成第一弾にして通算5作目となる Prysm [ プリズム ] の最新作。

90年代後半、欧州への市場拡大を目論んだ Blue Note は、 フランスに新たな Blue Note ( 仏EMI ) を設立し、販売網を充実させた。その一方で、仏Blue Note みずから、自国の優秀なミュージシャンを発掘し、その原盤制作にも精力的に取り組んでいった。そしてその仏BNの記念すべき最初のフランス人アーティストがピエール・ド・ベスマン ( p ) 、クリストフ・ウォーレム ( b ) 、ベンジャミン・エノック ( ds ) の三人からなるユニット、プリズムだった。

95年のセルフタイトルを冠した 『 Prysm 』 ( 現在入手困難 ) でデビューして以来、仏新興ジャズシーンの牽引役として人気を博し、仏BN には計4枚のカタログを残すまでに成長した。がしかし、01年のライブ作品 『 On Tour 』を最後に活動停止状態になっていた。そのため、熱心な欧州ジャズファンの間では、彼らの復活を望む声も多く、今回の9年ぶりとなる満を持しての活動再開&アルバム発表は、ファンにはたまらない感涙ものプレゼントになったんじゃないだろうか。

今新作はリヨンのオペラ座でのライブ盤。過去のBNでの諸作はいづれも素晴らしい出来栄えだった。とりわけ4作目のライブ盤 『 On Tour 』 が鳥肌ものの傑作だっただけに、今回のライブ盤にも期待が高まるというものだ。はたして、細部まできっちり詰めた音づくりのスタジオ盤よりも、ハードにアグレッシブに枠からはみ出したライブ演奏ほうが、彼らの真価が発揮されていて、聴きごたえ十分だった。

そして今回はゲスト・ミュージシャンとしてアルティストのロザリオ・ジュリアーニと、エリック・トラファズやミシェル・ベニタらとの共演で近年その知名度を上げてきているギタリスト、エマニュエル・コジャが参加している。アルバムタイトルの『 Five 』とは、" fifth album " という意味と、" five member " というダブル・ミーニングになっていると思われる。

再結成されたのは正確にはわからなかったが、おそらく2008年暮れか、2009年初め頃だと思われる。はじめは Artist in Residence としてパリのライブハウス、サニーサイドでたっぷりギグを繰り返し、9年間のブランクを少しづつ埋めながら結束力を強めていった。そして2009年の5月に、舞台をリヨンのオペラ座に移し、レコーディングされた。

収録曲はぜんぶで8曲。すべてメンバーの自曲で、ベスマンが2曲、ウォーレムとエノックが3曲づつ曲提供しているが、殆どの曲が90年代に演奏されていたものの再演だ。ただし、曲によってはロザリオ・ジュリアーニのサックスや、エマニュエル・コジャのギターが入るため、過去の音源とはだいぶ雰囲気が違っていて、意外に既聴感はない。

7/8拍子の冒頭曲《 Reflexion 》からジュリアーニのアルトが火を噴く。いきなりトップギアにシフトしたかのようなこの疾走感がなんとも心地よい。鍵盤を縦横無尽に昇降しながら洗練されたパッセージを連発するベスマンのセンスも健在。ベスマンはやっぱりプリズムのベスマンが最高だ。ベスマン自身のリーダー作も透明感と浮遊感に彩られた独自の世界観でなかなか良かったが、やや甘美過ぎる感が拭えず、いま一つだったので、このプリズムのベスマンには思わず鼻息が荒くなってしまった。

続く M-2 《 Secret World 》 も変拍子を用いたミディアムスローな曲。『 Second Rthysm 』( 1998 ) や『 On Tour 』 ( 2001 ) にも納められていた曲だ。この曲は11拍子 ( 6/4+5/4 ) だろうか。プログレの世界では同じパターンの8ビートで 6/8+5/8 拍子が使われることがよくあるが、メロディーの善し悪しに関わらず、このリズムパターンだけでカッコいいと感じでしまうね。そう言えば、一昨年、惜しくも現役引退してしまったドラマー、ビル・ブラッフォードが、『ストレンジデイズ』か何かの雑誌のインタビューで、「何かカッコいい曲と書きたいと思ったら、まずはリズムを変拍子にしちゃえばいいんだよねぇ~」と言っていたのを思い出した。

ロザリオ・ジュリアーニは、上記の2曲と最後の M-8 《 Un Des Sens 》でソロをとっているのだが、その緊張感、本気度たるや凄いのもがある。ジュリアーニはもともと熱くブローするタイプの吹き手だが、ここでのソロは彼のベスト・パフォーマンスと呼んでいいくらい素晴らしい。ただし、ジュリアーニが入ると、なんだか本来のプリズムらしさが希薄になるんだよね。ちょうど、ハービー・ハンコック・トリオ( ハンコック=ロン・カーター=トニー・ウイリアムス )にゲストでショーターが入って吹き出すと、ショーターはゲストの枠を超えて目立っちゃって、まるで V.S.O.P. クインテットを聴いているような錯覚に陥るのと同じかな。

3曲目は《 Reflexion 》同様、彼らの十八番ある《 Temps Dense 》。高速4ビート。ベースのピチカートとピアノの左手のユニゾンが繰り出すイカしたテーマ。これぞプリズム・サウンドとも言うべき超硬質な神速反応型のインタープレイ。そこには欧州ジャズにありがちな取って付けたような抒情性など微塵もない。個人的にはいちばん好きだなぁ、これが。

以後の楽曲については省略するが、とにかく、全編を通じて -たとえベースソロであっても- 一瞬たりとも演奏のテンションを落とさずにハイな状態をキープし続ける持続力にはただただ感服する。録音もいいのでライブ独得の高揚感もモノの見事に伝わってくるし、かなり完成度の高い作品だと感じた。最近、どうしても観たいライブというものがなかなか無いのだが、もしプリズムが来日したら、万難を排して観に行きたい! そう思わせる傑作だ。

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2011/06/01 | Comment (8) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


傑作

クリスさん、こんばんは。
やっと私もジャズを聴く気になってきました。
今やPrysm「Five」はへヴィーローテーションです。やっぱりライヴは、彼らの真骨頂ですね。
それと、James Farmも良いですね。
どちらも、HMV4割引で購入しました。
その他最近では、Eden Atwoodの再発ものとか・・・。
では、また。

Marty |  2011/06/01 (水) 22:50 [ 編集 ] No.4371


Martyさん、お久しぶりです。

>やっと私もジャズを聴く気になってきました。
そうですかぁ。でもMartyさんは関西だから、放射線被曝に関しては心配ないからいいですよね。僕も、僕の嫁さんも、関西に親戚いないので、移住したくてもできないので困ってます。関西に親戚がいれば、子供だけでも移住させたのですが。

>それと、James Farmも良いですね。
いま、聴いてます。これもいいですよね。良くも悪くもレッドマンの我が強く出ていないので、イイ感じにまとまっていますね。アーロン・パークスのリーダー作、と言われても納得しそうな出来ですし。近年のレッドマンの作品群のなかでは一番の愛聴盤になりそうです。

>どちらも、HMV4割引で購入しました。
おえぁ~、そんなセールやっていたんですか。知らなかった。

僕はあとはヘルゲ・リエンや、オースチン・ペラルタの新譜なんかを先週あたりから聴き始めています。

ということで、また。バイバイ。

criss to Marty |  2011/06/02 (木) 21:27 No.4374


お久しぶりです。
リリースを知ってから、ずっと、楽しみにしてました。
予想を裏切らない、高速変隊プリズム参上、って、感じで楽しませていただきました。
ジュリアーニもすごかったです。はい。

今度の震災は、大小あっても誰もが心に傷というか、、喪失感でぽっかり空洞ができたような気がします。
で、わたくしは、、自分の子どもだけでなく、すべての子どもの未来に関してなんだか申し訳ない気がしてます。重たい荷物をしょわせたまま独り旅立たせるのは辛い感じ。。

と、久しぶりにトラバいたしました。

Suzuck |  2011/06/03 (金) 18:16 [ 編集 ] No.4377


suzuckさん、無沙汰してます。

まさかの復活ですね、これ。ビックリしました。
震災後、全然ジャズ聴く気がしなかったのですが、先週にこれを買って聴いて、なんだかジャズへの思いが少しづつ戻ってきたような気がします。

でも、そう簡単に震災のことを忘れちゃいけない気もするし、原発問題はむしろややこしくなってきているわけですし、そう簡単にマインドは元には戻りませんね。

でも今日は震災後、初めて、お茶の水のDUに行ってきました。子供がお茶の水で塾だったので、送っていったついでに寄ってみました。マックス・イオナータ、トム・ハレル、ルカ・マンヌッツァ+アンディ・グラビッシュ、セリア・ネルゴードのクリスマスアルバムなどなど、買ってきましたよ。

ということで、久しぶりにTBさせていただきますが、なんだかTBのやり方、わすれちゃったなぁ。うまくいくかな?

criss to suzuck |  2011/06/04 (土) 22:45 No.4380


TBさせて頂きます。

crissさん,こんばんは。ご無沙汰しています。

私はこれまでPrysmの熱心なリスナーではなかったのですが,これは凄いですねぇ。ここまで激しくやってくれたら,多分誰も文句ないでしょう。しかも何なんでしょうか,ここでのGiulianiは...。これは相当にえぐいですが,久々に音を浴びる快感を覚えたような気がします。

ということで,TBさせて頂きます。すずっくさんのTBはうまくいっているみたいなので,改善したんですかねぇ。やってみますね。

中年音楽狂 |  2011/06/06 (月) 21:38 No.4384


中年音楽狂さん、ご無沙汰してます。
相変わらず世界中飛び回っているようですね。中年音楽狂さんのスタミナは凄いですね。見習いたいですが、僕は基本体力がないので、無理ですね。

>ここでのGiulianiは...。これは相当にえぐいですが,久々に音を浴びる快感を覚えたような気がします。

ここでのジュリアーニ、危機迫るものがありますね。でももう少し抜けのある音なら満点なんですが、どうも少しコモッタ音色が僕的には納得いかないのですが。ケニー・ギャレットのスタイルにフィル・ウッズの音色が僕の理想とするアルトなんですが。

>すずっくさんのTBはうまくいっているみたいなので,改善したんですかねぇ。やってみますね。

そうですかぁ。でも今のところまだTBとどいていませんねぇ。こちらからもTBさせていただきます。では、また。

criss to 中年音楽狂さん |  2011/06/06 (月) 22:38 No.4386


これはかなり衝撃度高かったです

お久しぶりです。
本年もよろしくお願いします。

このアルバム、気にはなっていたんですけど、発売後には入手できなくて、年末にやっと入手しました。やはり皆さんがプッシュするだけのことはあります。聴いたらバッチリツボでした。こういうことならもっと早く聴けばよかったと思いました。

TB、相変わらず入らないのでブログアドレスを掲載させていただきます。

http://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2012/01/fiveprysm.html

すずっくさんのココログフリーからはFC2ブログへのTBできるようなんですが、ココログ有料版だとこのところずっと入らないようです。

910 |  2012/01/09 (月) 07:58 No.4506


Re: これはかなり衝撃度高かったです

910さん、明けましておめでとうございます。
本年もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

プリズムは僕のブログでもずいぶん前に盛り上がったバンドで、個人的にも思い入れが深いですね。
当時、フランスを強く感じさせる新鮮な音だったので、強烈なインパクトがったのを覚えています。
この新作もいいですよね。カッコいい、とはこういうジャズのことなんでしょうか。
センス抜群な三人だと思います。

ということで、Tbさせていただきます。うまくいくかどうかわかりませんので、910さんのコメント欄にはリンク貼らせていただきました。

では、よろしくお願いいたします。

criss |  2012/01/10 (火) 23:13 No.4508

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