雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

ブログパーツ

スポンサーサイト

   ↑  --/--/-- (--)  カテゴリー: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/?overture" target="_new

--/--/-- | Comment (-) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Fred Hersch / Alone at the Vanguard

   ↑  2011/06/08 (水)  カテゴリー: piano
fred hersch_alone at the vanguardFred Hersch / Alone at the Vanguard ( amazon.co.jp )
2011 Palmetto Records



Fred Hersch (p)




フレッド・ハーシュ ( Fred Hersch, 1955~, Cincinnati,Ohio ) のヴィレッジ・ヴァンガードでのソロ・ライブ盤。

2008年、エイズ脳症から昏睡状態に陥り、腎不全から人工透析、更には呼吸不全から気管切開、人工呼吸器管理と、生死の境を彷徨いながらも奇跡の生還を果たしたハーシュ。そして生きていることだけでも奇跡的なのに、昨年には復帰第一弾となるトリオ作品 『 Whirl 』 ( 前項あり ) をPalmetto Recordsからリリース。ついで今年初めには某国産レーベルから作品を出してハーシュファンを驚かせた。

そして今回、早くも復帰後第三作がリリースされた。今新作はニューヨークの名門ジャズクラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードでのソロパフォーマンスをとらえた一枚。驚くことに、1935年のヴィレッジ・ヴァンガード開店以来、ピアノ・ソロでのブッキングはフレッド・ハーシュただひとりだという。それだけ地元ニューヨークでは彼は高い評価を受けているということだろう。

ハーシュにとっては今回の同クラブでのソロでのギグは二度目であり、2010年11月30日から12月5日まで、計6夜、12セットをこなした。そのギグの間ずっと録音テープは回されたが、採用されたテイクは最終日の最終ステージの音源だったという。

収録曲はアンコールを含め9曲。4曲のオリジナルと5曲のスタンダードから成る。冒頭曲はシナトラのカヴァで有名な《 In The Wee Small Hours of the Morning 》。いきなりバラードで意表 を突かれる。その後はスインギーな曲とバラードが交互に配置されている。オリジナル曲では、リー・コニッツやビル・フリーゼルに捧げた曲などを演奏している。またシューマンに捧げたM-5《 Pastorale 》では、対位法を用いたクラシカルなスタイルを披露。今さらながら、ハーシュの音楽が常にクラシック音楽の深い理解に根ざしたものであることが聴いてとれる。

全編に横溢する凛と張り詰めた深遠なる響き、余韻がたまらなく美しい。脳症からの復帰後、彼の演奏はよりエモーショナルに、より緊張度を高めた、と評するファンもいる。が、僕個人的には、多少タッチに弱さが見られること以外、基本的にハーシュの世界は昔からなんら変わっちゃいない、と思う。逆に、どんなに病魔に襲われても普遍的なスタイルを貫き通せる強靭なメンタリティーに感動してしまう。

どの曲も複雑で予測不能な楽曲の展開なのだが、決して大仰さはない。左手の守備範囲が驚くほど広く、まるで連弾しているかのような音空間の広がりがある。このくらい左手が自由に動かせないと、をソロで聴衆を飽きさせずに惹きつけておくのは難しいだろう。

そんな訳で、内容についてはただただ素晴らしいの一言であり、ハーシュのソロアルバムの傑作 『 In Amsterdam: Live at the Bimhuis 』 ( 前項あり ) に比肩するぐらいの出来の良さだと思う。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-1446.html

2011/06/08 | Comment (6) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


やはりHerschは素晴らしいです。

crissさん,こんばんは。某国産レーベルのHerschは聞けたものではありませんでしたが,これで溜飲を下げた私でした。

本当にこの人のピアノは繊細で美しいと思わせてくれます。ソロではこれが最高とは思っていなくても,やはり私は引き込まれたのでした。もう日本には来ないかもしれませんが,もう一度生で聴いてみたい人です。

中年音楽狂 |  2011/06/08 (水) 22:42 [ 編集 ] No.4390


これからも

crissさん、こんにちはmonakaです。
多剤併用療法でHIVで亡くなることが人が大変少なくなったときいていますが、Herschはどうなんでしょうね。
続けざまにアルバムがでましたが、この作品、とてもハーシュらしいと思います。
TBさせていただきます。
crissさんの方もあまり気張らずにゆっくりと来てください。

monaka |  2011/06/08 (水) 22:57 [ 編集 ] No.4391


こんばんわ。
僕のほうもたった今、中年音楽狂さんのブログにコメントとTB入れたところです。同時ぐらいだったみたい。

Bimhuis のほうがイイですかねぇ。
う~ん、確かに、Bimhuisの方が音質はいいですね。

今、「Horison」を聴いてます。一曲目の《 My Heart Stood Still 》のイントロが流れるだけで痺れますね。懐かしなぁ。これが出た頃って、こんなリリカルなピアノ弾く人、ほとんどいなかったですよね。凄く新鮮に響いて、それこそ毎日のように聴いていたのを思い出します。
もう27年前のことなんですね。あのころはまさか、中年オヤジになってもフレッドハーシュを聴いてブログアップしているなんて想像だにしなかったな。

>某国産レーベルのHerschは聞けたものではありませんでしたが,

蒼井優にコテコテの派手な化粧やつけまつげつけて、「どうだぁ~」と言われても萎えてしまうのと同じような気持ちになりました。某国産レーベルのハーシュを聴くと。

criss to 中年音楽狂さん |  2011/06/08 (水) 22:59 No.4392


ジャンルを超えた美しさ、そして生の鼓動。
たえず一定のリズムを保って繰り返される中でのハーモニーのドラマ。
いいですね。

ひまわり |  2011/06/08 (水) 23:01 No.4393


monakaさん、こんばんわ。

>多剤併用療法でHIVで亡くなることが人が大変少なくなったときいていますが、Herschはどうなんでしょうね。

僕も感染症が専門ではないので、よくわかりませんが、最近はイイ薬もできて、発症せずに長期間生活できるようになったみたいですが、でもハーシュの場合は、脳症を起こすぐらい進行しているので、なかなか厳しい状況なのではないでしょうかね。

でも、少しでも長生きしてほしいですよね。出来るだけ音源も残しておいてほしいし。

ということで、こちらからもTBさせていただきます。
では、また。

criss to monaka |  2011/06/09 (木) 23:06 No.4394


ひまわりさん、お久しぶりです。

ひまわりさんはハーシュをあまり聞いたことがないんじゃないでしょうか。80年代に『 Horison 』というアルバムで日本に紹介され、一時期は人気があったのですが、それ以降はあまり日本では顧みられることがなかったピアニストです。僕のごく限られた周囲では人気ですが、でもまだ認知度は低いです。ひまわりさんもお時間があったらぜひ一枚聞いてみてください。お薦めは『 Dancing in the Dark 』かな。

criss to ひまわりさん |  2011/06/09 (木) 23:09 No.4395

コメントを投稿する 記事: Fred Hersch / Alone at the Vanguard

お気軽にコメントをぞうぞ。
非公開 (管理人のみ閲覧可能なコメント) にしたい場合には、ロック にチェックを入れてください。

  任意 : 後から修正や削除ができます。
  非公開コメントとして投稿する。(管理人にのみ公開)
 

Trackback


この記事にトラックバックする

一つの善しを見つける  ALONE AT THE VANGUARD / Fred Hersch 

別に僕たちはピアノの音で驚かされる必要はない。これがまずこのアルバムを聴いた第一印象、前作のヴィーナスのアルバムのあとを受けた感想です。当たり前な範囲で音が鳴り始めて、その時点でハーシュの精霊が漂い始めます。 1曲目、大好きな“In The Wee Small Hours ...

JAZZ最中 2011/06/08
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。