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Ambrose Akinmusire 『 Prolude 』

   ↑  2008/04/19 (土)  カテゴリー: trumpet
Ambrose Akinmusire  『 Prolude 』

 2007年10月28日、ハリウッドのコダック・シアターで「 第20回セロニアス・モンク・ジャズ・トランペット・コンペティション 」が開催された。みごと優勝し、賞金20.000ドルを獲得したのはオークランド出身のトランペッター、Ambrose Akinmusire (アンブローズ・アーキンムシーレイ)だった。 同コンペティションへの応募にあたっては、30歳以下でメジャーおよびインディペンデント・レーベルから一枚もリーダー作をリリースしていない必要がある。だから受賞者は無名新人がほとんどだ。アンブローズ・アーキンムシーレイも例外ではない。彼のジャズを聴いてみたい。そう思ってはいたが今までほとんど耳にすることができなかった。唯一聴ける彼の音源は、僕の手許にはアーロン・パークスの『 Shadows 』しかなかった。2人は高校時代からの友人で、アンブローズは一曲だけ友情出演しているのだ。しかし、正直なところあまり印象に残らない凡演であった。 そんなアンブローズのリーダー作がついにリリースされた。Fresh Sound New Talent …から。 「え? FSNTから?」 意外に思う方も多いのではないか。 ≪ 世界で最も権威のあるコンペティション ≫ を標榜し、毎年素晴らしい新人を世に送り出してきた「モンク・コンペティション」だけあって、有望な金の卵を獲得しようと、レコード会社関係者やスカウトマンが会場にはたくさん訪れる。いわば「スカウト・コンテスト」としての側面も持っているのだ。91年優勝のジョシュア・レッドマンはすぐさま Warner Bros. と契約を果たしているし、90年優勝のライアン・カイザーや98年準優勝のジェーン・モンハイトなどはColumbia の専属アーティストとなっている。また93年優勝のジャッキー・テラソンはBlue Noteの契約書にすぐさまサインしている。 「モンク・コンペティション」での受賞は、すなわちメジャー・レーベルとの契約を意味するのだ。はたして、アンブローズはFSNTと契約したのか? 実は本デビュー作が録音されたのは07年の5月のこと。コンペティションの半年前の録音というわけだ。おそらくコンペティション参加の条件を満たすためにリリースを延期していたのではないだろうか。録音から一年経ち、今回やっと発売に至ったデビュー作。第二作目はもしかするとメジャー・レーベルから発売になるかもしれない。 アンブローズ・アーキムシーレイは1982年ナイジェリアに生まれ、カリフォルニア州オークランドで幼少期をすごした。4歳でピアノ、11歳でドラムを習得し、12歳からはトランペットを吹くようになった。そして18歳になる頃には既にジョー・ヘンダーソン、ジョシュア・レッドマン、スティーブ・コールマンらと共演するほどに腕をあげていた。20歳を契機にニューヨークに移住し、「マンハッタン・スクール・オブ・ミュージック」に入学。そこでスティーブ・コールマンに師事した。そのことが縁で、01年から彼のツアーやレコーディングにも参加する機会を得ている。 全8曲(短い2曲のインロトを除く)。そのうち5曲が彼のオリジナル。  M-1 ≪ Dreams of the ManBahsniese ≫。昨夜見た夢を思い出すと、憂鬱になることがよくある。この曲は、実際に私が見た愛の夢をヒントに作曲したものだ。その夢は少々複雑なストーリーなので、ここで書くことはできない。もし君が本当にその夢について知りたいなら、俺に直接メールしてくれ。Akinmusire@gmail.com.  M-3 ≪ Aroca ≫。モンク・インスティチュートに在籍していた時に、もともとはジェリー・バーゴンジから与えられた課題曲として作曲したものだ。はじめAメロを作った時、何故かママ Cora Cを思い出した。しかし最終的にはそのパートはBメロとして使われたためCora C をもじって Aroc A = Aroca としたのさ。  M-4 ≪ HumSong ≫。セロニアス・モンク・インスティチュート時代はロスに住んでいた。日中、街はビジネスマンで溢れかえっていたが、夜になるとパトカーや消防車のサイレンの音しか聞こえない。その音は東の方角から聞こえてくる。ある日俺はその東に向かって歩いていったのさ、何がいったいあるのか自分の目で確かめるために。なんとそこにあったものはダウンタウンの貧困街スキッドロウだったのさ。精神的にも肉体的にも病んだホームレスのやつらが大勢いたんだ。俺はその街を歩き回りながらこのメロディーを作ったのさ。そう、後で知ったことだが、ある精神科病院は、患者達をこのスキッドロウの路上に捨てていたんだとさ。  M-5 ≪ M.I.S.T.A.G.≫ ( My Inappropriate Soundtrack to a Genocide : 大量殺戮に対する私の不適切なサウンドトラック)  ルワンダ紛争時の実話を映画化した『 Hotel Rwanda 』を観た直後に作曲した曲だ。  M-7 ≪ Rudy ≫。生まれ故郷のオークランドで、バス停に座りながら、当時入院中であった祖母を思い書いた曲だ。Bメロは祖母が亡くなった後に作った。今、この曲を故リリアン・ルディー・キャンベルに捧げる。 現在のアメリカが抱える格差貧困問題やアフリカの人種民族問題などに対する社会的メッセージを強く打ち出した楽曲と、極めてパーソナルな夢の話や家族愛を唄った楽曲とが、一枚の作品のなかに違和感なく同居する、不思議な作品だ。 終始、重々しいダークなトーンで語られるこのような作品は、ややもすると聴き手を選ぶかもしれない。それにしても最近、このようなやや難解な作品が、特にトランペッターの作品に多いように思う。演奏力はずば抜けて優れているのに、あえてスキルを全面に出さずに、アーティスティックでコンセプチュアルな作品で勝負する、といった風潮が現代のジャズ界にはあるのか。 デビュー作なのだから、粗削りでも元気よく高らかに吹き鳴らしてほしいが、聴き手に迎合し、媚を売るような娯楽作品でも困るし、なかなか難しい問題だ。

Ambrose Akinmusire 『 Prolude 』 2008 Fresh Sound New Talent 312Ambrose Akinmusire ( tp )Aaron Parks ( p )Joe Sanders ( b )Justin Brown (ds )Chris Dingman ( vib )Walter Smith III ( ts )Special Guests : Junko Watanabe ( vo )Logan Richardson ( as ) [ 前項あり ]

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