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マイケル・ブレッカー 死去

   ↑  2007/01/16 (火)  カテゴリー: tenor
マイケル・ブレッカー 死去1

偉大なテナー・サックス奏者,マイケル・ブレッカーが先週の土曜日,1月13日にニューヨーク市の病院で白血病により死去されました。享年57歳でした。

昨夜, naryさん suzuckさん のブログ,それに拙ブログの常連さんであるmartyさんのコメントを読み,その事実を初めて知らされました。でも正直なところ,あまり驚きはしませんでした。

2005年の夏にブレッカーが骨髄異形成症候群( MDS )に罹患したことを知った時は,知名度と財力のあるブレッカー・ファミリーのことだからきっと適合ドナーが見つかるだろうと楽観視していました。しかし,2005年の暮れに実の娘からの half matching transplantation ( HLA半合致血縁間移植 )を行ったというニュースを聞いた際は,絶望感に苛まれました。

骨髄移植というのはHLA( Human Leukecyte Antigen:ヒト白血球抗原 )が完全に合致しなければならないのですが,ブレッカーが受けたHLA半合致血縁間移植というのは半分しか合致しない( 6座のうち3座 )HLA間で,なかば強引に移植してしまおうとする試みです。あくまで現状では“experimental ”な治療です。一方,MDSとは白血病の前癌状態みたいなものですが,軽症であれば比較的長期に安定して過すことができ,若年者を除けば骨髄移植も受けずに長期余命も期待できる疾患です。しかし,ブレッカーは発病後数ヶ月で適合ドナーを待てずにHLA半合致血縁間移植に踏み切っています。かなり切羽詰った重篤な病態にあったと推測されました。白血病化も時間の問題だったと思われます。僕もブレッカーの病状が気になり,時々,デイブ・リーブマンのサイトMichael Brecker Fan Site などを覗いて情報を得ていました。昨年春ころまではブレッカーの元気な様子が確認されていました。ブレッカーのOfficial Site によると,昨年5月頃には家族や友人達と過したりサックスも短時間なら吹けるくらい回復していたようです。一方では娘からの血縁間移植の効果が芳しくなく,再燃の可能性も十分あるとする記事も見受けられ,一喜一憂の日々が続きました。

      
2005年6月には,カーネーギーホールで催された JVC Jazz Festival で,ハービー・ハンコックのバンドに飛び入り出演し 《 One Fingeer Snap 》を披露するなどの朗報も聞かれました。

しかし,その後の経過についてはほとんど情報がありませんでした。ファン・サイトに,クリス・ミン・ドーキーやチャック・ローブの新作に参加しているといった情報も載っていましたが,そこでは1~2曲のみ,しかも EWI を吹いていたとの事。やはり最近はテナーが吹けなくなるほど体力が衰えていたのでしょうか。

ブレッカーの音楽スタイルについての考察は多くの評論家やマニアの方々が既に書かれてるところですが,その中でも僕は最も感心した村井康司氏の言葉をあげておきます。

「コルトレーンが開発した様々な技術を徹底的に研究しつつ,ブレッカーはコルトレーンが色濃く持っていた不安定さや口ごもるニュアンス,自分の吹いた音に戸惑いつつもそれらを増幅させてしまうような精神の惑乱,音を撒き散らすことによってどこか「あっちの方」へ行ってしまおうとする超越的なものへの指向などの「余剰」を完全に切り捨てた,極めて明快でスピーディーなスタイルを確立した。」

僕がジャズを聴き始めたのが1981年です。現在までの25年間,ぼぼリアル・タイムでブレッカーを聴いてきました。一番最初に彼のサックスを意識して聴いたのは渡辺香津美の『 To Chi Ka 』でした。その後,マーク・グレイの『 Boogie Hotel 』やバリー・フィナティーの作品群で彼の凄さに圧倒され,ホレス・シルバーの収集をしていて『 In Pursuit of The 27th Man 』でのブレッカー兄弟の泥臭く黒いテイストを持った演奏に歓喜し,そしてブレッカー・ブラザースにはまっていきました。その後のステップスやブレッカー名義のアルバム・リリースと,次はどんなジャズで僕らを楽しませてくれるのだろうとワクワクしながら追っかけてきました。


はじめは単なる凄腕フュージョン・サックス奏者,ぐらいに思われていたブレッカーが,気がつけばこの30年間,テナー・サックス界を牽引し,世界中に多くのブレッカー信者を生み,彼のDNAは確実に新世代の若手サックス奏者らに受け継がれました。

彼は惜しくも亡くなられましたが,彼が残した数多くの素晴らしい記録物を僕らは決して忘れることなくこれからも享受し,できれば僕らの次の世代に語り継いでいきたいと思います。

   マイケル・ブレッカー 死去2

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