雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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訃報 : Freddie Hubbard

   ↑  2009/01/03 (土)  カテゴリー: trumpet

  Freddie Hubbard の飾ってあるリビング 003

すでに皆さんはご存じなのかもしれませんが、12月29日にFreddie Hubbard ( フレディ・ハバード ) がカリフォルニア州の病院で、心臓発作による合併症で死去されました。享年70歳でした。先ほど中年音楽狂さんのブログを訪問して初めてフレディの訃報を知りました。年末の朝日新聞をめくってみたら12月31日の訃報欄にもしっかり載っていました。

クリフォード・ブラウンの後を継ぐ天才として華々しくデビューし、Blue Note や CTI などを中心に数多くの記録を残すとともに、ハービー・ハンコックの『 処女航海 』やエリック・ドルフィーの『 Out to Lunch 』など、他ミュージシャンの名盤で見事なソロを披露し、多くのジャズ・ファンを魅了しました。しかし、80年代に入ると体調不良が報じられ、90年代にはトランペッターの生命線でもある口唇を痛め、音楽活動から退いていました。

テクニック的には他のどんなトランペッターよりもずば抜けて秀でていたのに、いまひとつ評価が定まらないまま経済的にも肉体的にも不遇の晩年を送っていたようです。マイルスも彼を高く評価していて、VSPOの結成の時にもマイルスは自分のトラにフレディを指名したのは有名な話ですが、「フレディは練習しすぎ」だとか「フレディは巧いだけだ」とかマイルスが言ったとか言わないとかで、マイルス信者の多い日本では以来、フレディへの不当な先入観が浸透してしまったことは非常に残念でなりません。

個人的にはドナルド・バードやリー・モーガンとともに最も好きなトランペッターです。今でもその気持ちは変わりませんが、なにしろ現在進行形のジャズを聴くことに夢中になりすぎて最近はほとんどフレディを聴くこともなくなりました。こんな機会にあらためて聴き返すのも失礼な話ですが、とっても懐かしい愛聴盤を数枚引っ張り出してきたので、今日は一日、フレディ漬けで行こうかと思ってます。

あらためてフレディのご冥福をお祈りいたします。 

Freddie Hubbard LP 001のコピー  
Freddie Hubbard  /  Feady for Freddie   Blue Note BLP-4085  
1961 年8月録音

フレディのリーダー作の中では一番好きなのが本作です。60年から61年にかけて、Blue note に立て続けに4枚のリーダー作を吹きこんだフレディーですが、本作はその最終作品。ウェイン・ショーターとの初顔合わせの作品という意味でも貴重な作品です。本作直後にフレディはジャズ・メッセンジャーズに加入することとなります。この頃はまだまだメロディアスでコーダルなフレディが聴かれます。曲もイイし、文句なしのの傑作ハード・バップ作品だと思います。

freddie hubbard live morganのコピー
Freddie Hubbard  /  The Night of The Cookers   Vol.1 & Vol.2  Blue Note  BLP 4207, 4208
1965年4月録音

フレディ・ハバードとリー・モーガンのガチンコ・バトルが聴かれる唯一の作品。沸点超えの壮絶バトルが永遠と繰り広げられるマニア必聴の作品。Vol.1 と Vo.2 の2枚があり、それぞれ1面1曲のライブならではの長尺曲が並んでいます。こうして二人を比べると、フレディの方が巧いのがわかりますね。特にハイノートではリー・モーガンがやや苦しげに吹くのに対して、フレディは楽々と余裕の吹きっぷりです。だからといってリー・モーガンが負け、と云う訳ではないのですけどね。この頃になるとフレディは随分モーダルなアプローチが増えてきてます。リー・モーガンがその点でフレディに追いつくのはもう少し後になってからのことです。フレディとリーが録音ベースで共演したのは、本作の一年前にジャズ・メッセンジャーズの作品で 『 The Gorden Boy 』 という Colpix から出た異色作品というのがありますが、あちらは共演はしているもののバトルはありませんから、本当の二人のバトルが記録されているのは本作だけではないでしょうか。兎に角、荒削りながら凄い熱気です。観客も大盛り上がりで最高のライブ作品だと思います。

freddie hubbard braking pointのコピー
Freddie Hubbard  /  Breaking Point   Blue Note  BLP-4172  
1964年5月録音

フレディは60年に『 Open sesame 』でBlue note から鮮烈なデビューを果たしてから、たった Half Decade の間にオーネット・コールマンの『 Free jazz 』やエリック・ドルフィーの『 Out to Lunch で彼らと競演する一方で、ジャズ・メッセンジャーズに加入し、ウェイン・ショーターからモードを吸収したりすることで急速に進化していったのです。本作は『 Out to Lunch 』録音の3ヶ月後、コルトレーンの『 Ascension 』参加の13か月前の録音です。タイトル曲 Breaking Pont で見せるアウト・フレージングで鋭く迫る前衛的なフレディがいるかと思えば、M-3 Blue Frenzy のようなオーソドックスでファンキーなワルツ物も演奏したりと、両者が混在した不思議なムードをもった作品です。ピアノのロニー・マシューズも時にウイントン・ケリーなったり、時にセシル・テイラーになったりと、とっても器用に引き分けていて面白いです。

Freddie Hubbard CTI first light 
Freddie Hubbard  /  First Light    CTI  K20P 6816    1971年9月録音

70年代に入るとフレディは世間のフュージョン・ブームの波に乗りCTIと契約を交わし、次々とイージー・リスニング的な軽めのフュージョン作品を連発していきました。
おそらく僕らより古い世代のジャズ・ファンは CTICBS のフレディに否定的な方が多いと思いますが、僕など80年代に入ってからジャズを聴きはじめ、最初に買ったLPCTIに吹き込まれたミルト・ジャクソンの『 Sunflower ( フレディ参加 ) だったりするくらいですから、全然フュージョン・フレディに違和感はありません。ただ、今となって彼の音楽人生を俯瞰してみた場合、やはり70年のCTI契約が彼の凋落の第一歩であったことは否めません。やっぱりフレディにはフュージョンは向かなかったのでしょうね。これは技術的に不向きだったということではありません。むしろフレディの音色、フレージングは誰よりもフュージョンに向いていたと思うのです。彼はデビュー当時から16分音符や32分音符連打のパッセージをかなりイーブンに吹く人でした。リー・モーガンやドナルド・バードがカッコいいけどもフレディよりもイモっぽく感じるのは、彼らがイーブンではなく、いわゆる3連中抜き(付点)でジャズ独特のグルーブ感、スイング感を演出していたからです。その点、フレディは跳ねずに猛スピードで音階を上昇下降していたのでより洗練された印象を受けたものです。ですが、フレディは根っからのトランペッター一筋の人で、決してグループ・サウンドやグループ・エクスプレッションに気配りしたり、あるいは、時代を先読みして新しい独自のサウンドを創作していくといった先見性も持ち合わせていませんでした。器用だったから人真似は上手でしたけどね。岩波洋三氏がこんなことを言っていました。「 フュージョンで成功した人はみんな頭がとびきりイイ知的な人ばかりだ。マイルス、クインシー、ザヴィヌル、グルージン、ボブ・ジェームスみんなそうではないか。どだいフレディには向かない。 」

本作はフレディのCTI3作目にあたる作品です。CTI時代の最優秀作品は 『 Red Clay 』 であることは衆目の一致するところですが、それ以外ではこの 『 First Light 』
 がなかなかよくできた作品です。編曲にドン・セベスキーが担当しているので例の “あの” 音です。

Freddie Hubbard CBS super blue 
Freddie Hubbard  /  Super Blue  CBS  JC35386   1978年

CTIからCBSに移籍してフレディはフュージョンから更にはヴォーカルを加えたファンク色の強い作品を制作していくことになります。この頃の作品はお世辞にも良いとは言えませんが、ただこの『 Super Blue 』だけは結構好きで今でもLPで(たぶんCD化されていない)( 注1) 手元に置いてあります。両面3曲づつなのですが、両面とも3曲目が滅茶苦茶カッコいいモーダル4ビート物で、それだけで本作の価値ありです。ジャック・ディジョネットが本気で叩いていますし、他のメンバーもディジョネットに煽られ素晴らし演奏をしています。全曲が4ビートで構成されていたらきっと名盤化されていただろうと思うと非常に惜しい作品です。2008年11月に何故かCBS時代の『 Love Connection 』だけがSME からリイシューされました。おそらくCBS時代のフレディの原盤権はソニーが今でも持っているのでしょうから、今回のフレディの死去に伴い他の作品も今後再発されるかもしれませんね。

注1 :中年音楽狂さんから教えていただいた情報によりますと、Mosaic Contemporary からCD 化されていました。
http://www.mosaiccontemporary.com/prodinfo.asp?number=HUBBF19
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Re: 訃報 : Freddie Hubbard

ご無沙汰しております、ITSUNIREです。明けましておめでとうございます。
フレディー・ハバード、亡くなったのですね、、、唇を壊して晩年は活動していなかったとはいえ、私にはいつも聴いている愛聴盤多く、残念です、合掌。

ITSUNIRE |  2009/01/03 (土) 15:41 [ 編集 ] No.54


Re: 訃報 : Freddie Hubbard

明けましておめでとうございます。


ITSUNIREさんもフレディ・ハバード好きですもんね。残念ですよね。

ITSUNIREさんはCTI時代のフレディが好きのようですが、Blue Note 時代もかなりイイですよ。
ぜひ聴いてみてください。

今、4日の午前10時14分ですが、朝からハンコックの
『処女航海』を繰り返し聴いています。
やっぱりフレディのベスト・ソロはこれですよね。
いつ聴いてもしびれます。

ということで、
本年もお互い、のんびりいきまいしょう。

criss to ITSUNIRE |  2009/01/04 (日) 10:17 No.56


Super Blue

crissさん,こんにちは。"Super Blue"はMosaicのフュージョン系レーベルであるMosaic Contemporaryから別テイク(これはなくてもいいですが)入りでCD化されています。日本のショップでも買えると思いますが,もしないようでしたら下記のURLをお試し下さい。

http://www.mosaiccontemporary.com/prodinfo.asp?number=HUBBF19

値段は$9しないところまでディスカウントされていますから,輸送料込みでも,円高の昨今大した出費にはならないでしょう。

ご参考まで。

中年音楽狂 |  2009/01/04 (日) 12:25 [ 編集 ] No.57


Re: 訃報 : Freddie Hubbard

教えていただきありがとうございます。
モザイクにもこんなサブ・レーベルがあるんですね。

他に欲しいCDがいくつかあればまとめて
購入しようかと、カタログをざっと眺めてみた
のですが、他にはめぼしいブツがないので、
一枚だけで高い送料とられるのもなんなので、
今回はパスしようかと思ってますが、
フレディ逝去が国内盤再発のきっかけに
なるかもしれないので、ちょっと様子みます。
LPは持っているし、絶対CD欲しいという作品
でもないので。

criss to 中年音楽狂さん |  2009/01/04 (日) 21:46 No.58


確かに。

crissさん,

「LPは持っているし、絶対CD欲しいという作品でもないので。」というのはその通りですねぇ。

ちなみに私は某大型店で買ったクチですが,まぁ敢えて海外から取り寄せるほどのものではないですね。好きですが。

中年音楽狂 |  2009/01/04 (日) 22:59 [ 編集 ] No.59


Re: 訃報 : Freddie Hubbard

中年音楽狂さん、今晩わ。
調べてみたら、国内のamazon でも『 Super Blue 』の
CDが手に入りますね。安いし買っちゃおうかなって思ってます。

criss to 中年音楽狂さん |  2009/01/06 (火) 21:02 No.61

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