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Jim Beard / Revolutions

   ↑  2008/06/25 (水)  カテゴリー: piano
Jim Beard  『 Revolutions 』 

何度も「素晴らしい」を連発していると、その価値は減少してしまうし、最後には嘘っぽく聞こえてくるので、1回だけにしておくが、ホント、このジム・ベアードの新作は素晴らしい。

ジム・ベアードの最新作 『 Revolutions 』 は彼の4作目のリーダー作にあたる。前作 『 Advocate 』 が99年作だから、実に9年ぶりの作品である。僕がジムを意識して聴きだした最初の作品は、新生CTIが90年から91年にかけて制作したクリード・テイラー名義の 『 Rythmstick 』 、ジム・ベアードが中心となって結成された Muisc on The Edge 名義の 『 Chroma 』 、そしてジム・ベアード自身による初リーダー作 『 Song of The Sun 』 の三部作だった。それぞれレーザーディスクでも発売され、 『 Rythmstick 』 はスタジオライブ映像、 『 Chroma 』 は来日時のライブ映像。そして 『 Song of The Sun 』 は、ジムの音楽によく分からないイメージ映像をかぶせた不思議な作品であった。このイメージ映像を昨晩、17年ぶりに観た。当時は全然面白くなくて映像を消して音だけ流していた記憶がある。そう、ジムの音楽は最高にかっこよかったから。時間が経てば感じ方も変わるかと思いもう一度観てみたが、やっぱりつまらなかった。蟻が51分間、これでもかというくらい大勢登場し、気色悪かった。しかも 《 夜中の蟻。方向を見失いクルクル回りだす。 》 なんていう、これまた人を馬鹿にしたような字幕が時々入る。この映像にジムは本当に満足していたのだろうか。疑問である。

それにしてもレーザーディスクの経年劣化は恐ろしい。20年も経たないのにノイズだらけで大画面では見られたもんじゃなかった。発売当時は《半永久的に劣化はしない》とは謳っていたのに。

閑話休題。そんなわけでジム・ベアードである。 『 Song of The Sun 』 で彼を知った僕は、その後、頻繁に彼の名前を超有名アーティストの作品で目にすることになった。ウェイン・ショーター、マイク・スターン、マイケル・ブレッカー、デニス・チェバースなどなど、彼らの作品にはしっかりジムのクレジットが刻まれていた。彼らが、“ここはジョー・ザビヌル風のシンセ・サウンドが欲しい”と思ったとき、さすがにザビヌルを呼び出すわけにもいかないから、それではということで、ジムに声をかける。そして、まさに職人的助っ人ミュージシャンとして次々とセッションをこなし、各方面から少しづつ信頼を獲得していったのだった。

ここで、彼の経歴を簡単に紹介しておこう。
ジム・ベアードは1960年、フィラデルフィア生まれた。両親の薦めで7歳からピアノを始め、クラシックを学ぶ一方であのジョージ・シアリングの個人レッスンも受け、さらにはクラリネット、サックス、ベースなどを習得していった。85年にはニューヨークに移住したが、1年もしないうちに、マハビシュヌ・オーケストラのツアー・メンバーに抜擢された。その頃、あのステップスのイリアーヌ・イリアスがバンドを脱退し、マイケル・ブレッカーらは彼女の後釜を探してオーディションを開いた。そこでジムもオーディションを受けたが、結果的にはキーボーディストではなくギターのマイク・スターンが加入してしまった。しかしそのことがきっかけでジムとマイケルとの交流がはじまり、のちにマイケルの作品にも参加することとなった。86年暮れからはウェイン・ショーターのツアーに参加。ショーターとの関係は2000年まで続いた。その間にもジョン・スコフィールドやパット・メセニーらのサポートを行うなど、常に超一流アーティストのブレインとして第一線で活躍してきた。

さて、今回の最新作は、オーケストラ作品である。しかも世界で唯一ストリングス・セクションを持つオランダのビッグバンド、メトロポール・オーケストラがバックをつとめたているので期待も膨らむ。で、メトロポールと言えば指揮者はヴィンス・メンドゥーサということで、三者そろい踏みの豪華絢爛な絵巻物語のはじまりである。   一聴して何だか初めて聴いた感じのしない、懐かしい気分になった。それもそのはずで、全10曲中4曲が91年の初リーダー作『 Song of The Sun 』からの楽曲であった。それ以外にも過去の作品からの再演が2曲含まれていた。数多く作曲を手がけているジムにしては、セルフ・カヴァーが多すぎる感じもしたが、おそらく、自分の愛着のあるオリジナルをオーケストラ・ヴァージョンで再演したらどうなるか、彼自身も興味があったのだろう。

曲はジムのオリジナルだが、メンドゥーサがアレンジするとその表情は一変する。知的で繊細なジムの楽曲にメンドゥーサのラテンの血が注ぎ込まれ、一気に燃え上がるのだ。メンドゥーサの奇抜な和声とエンターテインメント性が繰り成す独特のグルーブ感は麻薬的であり、聴けば聴くほど彼の虜になっていく。弦と管が複雑に絡み合い、幾重にも音が重なり合い、そして比類稀なるファンタスティックな音世界が構築される。思わず小躍りしたくなるような楽曲が目白押しだ。

ジムはサイドメンとして起用されるときは、シンセサイザーを扱うことがほとんどだが、自己のリーダー作では生ピアノをメインに弾いてきた。今回もほとんどがピアノを弾いている。もともと彼はピアニストであったから当然といえば当然のことだ。シンセを扱えるほうがギャラが高かったためにシンセを弾きはじめたが、皮肉なことにピアニスト・ジムよりも、キーボーディスト・ジムの方が評価されたのだ。

ジムの知的でクールなピアノも流石だが、盟友ボブ・マラックやビル・エバンスの熱きソロにも痺れる。また、メトロポール・オーケストラのメンバーであり、10月に来日する“ Jazz Orchestra of The Concertgebouw ”のメンバーでもあるトランペッター、Ruud Breuls ルード・ブルルスがなかなか爽やかなソロを聴かせてくれる。そしてドラマーはbrussels Jazz Orchenstraでの活動も並行して行っているマタイン・ヴィンクが7曲を担当。

アレンジはメンドゥーサが7曲担当し、残りはマット・ハリス、ゴードン・グッドウィン(Gordan と表記されているがGordonの間違いだろう)、そしてジム・ベアードがそれぞれ一曲づつ担当している。ゴードン・グッドウィン=Big Phat band という固定観念が僕にはあるので、ちょっと意外。

ビッグバンド物ですから、好き嫌いはあるでしょうが、僕はこの手のドラマティックで重厚なサウンドを偏愛しているので、当然5つ星。ちなみに本作は Super Audio とのハイブリッド仕様。我が家にはSACD プレーヤーがいまだないため、いい音では聴けませんが。
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