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Giovanni Mirabassi / Out Of Track

   ↑  2009/01/10 (土)  カテゴリー: piano
Giovanni Mirabassi out of track 

2008年はミラバッシ・ファンにとっては忙しい年でした。

1月にニュー・トリオによる第一弾 『 Terra Furiosa 』 を発売するや否や、3月に同メンバーで来日。そして12月にはVIDEOARTS に鞍替えして 『 Out Of Track 』 をリリースと、日本のマーケットを標的としたツアー&新作ラッシュ攻撃でしたからね。

僕はもちろんミラバッシ大好き派なのですが、流石に Atelier Sawano からこれだけ量産されると最近はやや食傷ぎみで、しかもアコーディオンやサックスとの共演作品など、あまり食指が伸びない編成もあったりして、このところミラバッシにはとんとご無沙汰でした。

じゃあ普段はミラバッシの何を聴いているかと云えば、デビュー作の 『 Architectures 』、ソロの 『 Avanti ! 』、そしてアトリエ澤野のライブ会場のみで販売されている 『 Live@Mokkiri-Ya 』 の3枚を好んで聴いているのですが、特に 『 Live@Mokkiri-Ya 』 は滅茶苦茶好きです。一曲目 が ≪ El Pueblo Unido Jamas Sera Vencido ≫  で、二曲目が  ≪ Le Cant Des Partisans ≫  ですからね。この流れは名盤 『 Avanti ! 』 と同じで、ソロがトリオになっただけの違い。この出だしの2曲だけで涙腺が緩みっぱなしです。2004年11月25日、この選曲でライブが観られた観客はホント羨ましい。  こんな素晴らしライブ音源が、店頭で売られていないなんてもったいない話です。ぜひ、店頭でも買えるようにしてくださいね、澤野さん。

一方、『 Avanti ! 』 は革命歌や反戦歌をジャズの文脈に溶かしこんだ実に味わい深い作品で、ミラバッシの代表作であるということは衆目の一致するところでしょう。過去10年間に世に出た数多のピアノ・ソロ作品の中では出色の出来だと思います。住宅事情が許す限りの大音量で通して聴いたときの充実感は筆舌に尽くし難い。あまりソロ・ピアノは好きではありませんが、これだけは別です。

と云う訳で、ミラバッシはこの3枚だけで完結しちゃってもいいかなって思ったりするのですが、最新作は古巣 Atelier Sawano からVIDEOARTS に移ったこともあり、また、ミラバッシとしてはほとんど初の試みであろうジャズ・スタンダードに焦点を当てたカヴァー集ということなので、久しぶりに買ってみました。

メンバーは前作 『 Terra Furiosa 』 同様、ベースが Gianluca Renzi ( ジャンルカ・レンジ )、ドラムスが Leon Parker ( レオン・パーカー )。レオン・パーカーとは意外な感じがしますね。昔はジャッキ・テラソンのサポートなどで名を馳せていましたが、最近は全くその消息が不明でしたから。知らない間に欧州に渡っていたのですね。シンプルかつ変則的なセットで丁寧に叩き、シンバル・レガートだけで観客を魅了するような職人タイプの叩き屋、というイメージを僕は持っていました。あまり音数が多くないので、個人的にはあまりタイプではありませんですが、玄人受けする名手です。

全12曲で、≪ Dear Old Stockholm ≫、≪ Alone Together ≫、≪ Just One of Those Things ≫ などのジャズ・スタンダードや、コルトレーンの ≪ Impressions ≫、エンリコ・モリコーネが作曲した 『 死刑台のエレベータ 』 のテーマ曲 ≪ Here’s to You≫ などと、ミラバッシのオリジナル曲4曲を演奏しています。

M-5 ≪ Le Cant Des Partisans ≫( パルチザンの歌 )は彼の十八番で人気の曲です。ピアノ・ソロで『 Avanti ! 』に収められたのが初演でしたが、トリオでは前述したライブ会場限定発売の『 Live@Mokkiri-Ya 』でしか聴くことのできなかった名曲です。また、敬愛するエンリコ・ピエラヌンツィへのオマージュ ≪ Pieranunzi ≫ という曲も披露しています。

美しい抒情性とイマジネーション豊かな即興感覚を持ち合わせたミラバッシの天才的な演奏能力にはただただ驚愕するばかりですが、今回はやや演奏のトーンが低めです。今までは圧倒的なテクニックを顕示、誇示するような演奏が無きにしも非ずだったのですが、本作では抑制的とも云える演奏が目立ちます。ドラムスがルイ・ムタンからレオン・パーカーに代わったことも関係あるのかもしれませんし、題材がスタンダードである点も影響しているのかもしれませんが、なかなかこれはそれでイイ感じです。音楽的な気持ち良さの質量は変わりませんが、何となくベクトルの向きは変わったような、そんな感じです。一音一音の粒立ちも今まで以上に美しくなったような。

と云う訳で、久しぶりのミラバッシ体験でしたが、やっぱりこの人は他の欧州抒情派ピアニストとは完全に一線を画した特異な存在なんだなぁ~と、あらためて実感しました。

giovanni mirabassi blue note 
3月に来日します。僕は3月23日のBlue Note と3月29日のすみだトリフォニーでのソロ・ライブを両方観に行く予定です。

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良かったですよね。

決して、睡眠導入剤にはなりえないアルバムでした。
五感が全開になってしまって、ちょっと興奮しちゃう感じ。
普段が、平穏な日々なので、たまには、、いいかと。。


ペトルチアーニの文章も大変興味深く読ませて頂きました。
リンクさせて頂きました。

Suzuck |  2009/01/12 (月) 12:29 [ 編集 ] No.65


Re: Giovanni Mirabassi / Out Of Track

なかなか本作の評判良いようですね。

suzuckさんの記事読んでいると、本作のイメージが膨らんできます。激情的という意味では、旧作のソロ「AVANTI」やライブ盤の方が激情的のような気もします、、、。

て言う訳で、あれも先ほど郵送しましたので、お暇な時にどうぞお聴きくださいませ。

criss to Suzuck |  2009/01/12 (月) 15:19 No.68


こちらからもTBさせていただきました

澤野からビデオアーツに移籍してしまったし、珍しくスタンダードが主体だったので、聴く前はどうかなあとも思ったのですが、同じメンバーでやっている前作よりははるかに良かったです。
やっぱり私の場合ピアノトリオはピアノばかりではなく、ベースやドラムスもある程度活躍していないと、いくらピアノだけが素晴らしくても駄目ってことろがありますからね。

nary |  2009/01/12 (月) 16:26 No.70


Re: Giovanni Mirabassi / Out Of Track

crissさん、こんにちはmonakaです。
引越しは正解でしたか。私はgooにとどまっていますが感想はいかがですか。
モラバッシ、前作も買っていましたが、忘れてました、この点近作の方が数段良いと思います。

monaka |  2009/01/12 (月) 21:00 No.71


Re: Giovanni Mirabassi / Out Of Track

拙ブログ内では触れませんでしたが、
ベースの人、かなり巧いですよね。
速いフレーズも粒立ち良いし、ピッチぶれないし。

naryさんのようにレオン・パーカーを理解できるまでにはまだまだ修行が足りないようです。
昔、レオンのリーダー作でアフリカン・パーカションみたいのをやっていた作品を聴いて以来、ちょっと苦手意識があったので、その悪い印象を持って聴いてしまったのもいけなかったのかもしれません。

生ではどうなのか、レオンを3月にしっかり見てきますね。

criss to nary |  2009/01/14 (水) 22:44 No.76


Re: Giovanni Mirabassi / Out Of Track

>引越しは正解でしたか。私はgooにとどまっていますが感想はいかがですか。

単に文字を流しこむだけならgooでもよいのでしょうが、僕のように(いいか悪いかは別として)音楽を挿入したいと思いだすと、gooでは無理なんですよね。あとは、全てにおいて、gooよりもFC2の方が自由度、HTML やCSSのカスタマイズなども優れています。もうgooにはもどれませんね。引っ越しは大変ですが、昔の記事を読み返し、訂正しながらこつこと移動させていくのも、なかなか面白いです。

嫁さんにはgooの方が暖かみがあって良かったって言われましたけどね。

criss to monaka |  2009/01/14 (水) 22:50 No.77


Re: Giovanni Mirabassi / Out Of Track

発売されて半年、やっと聴きました。緩急があってバランスも取れているし、M&Iに移籍したことで知っている曲も多く取り上げられるようになって、これはこれでいいアルバムだと思いました。

でも、個人的にはSKETCH時代のアルバムの、繊細さが前面に出たような個性のあるサウンドが忘れられなかったりします。もうこれからは、このM&I路線なんだなあ、と思います。

910 |  2009/06/20 (土) 09:54 No.457


Re: Giovanni Mirabassi / Out Of Track

すいません、移籍したのはM&IではなくてVideoartsでした。

910 |  2009/06/20 (土) 12:34 No.458


Re: Giovanni Mirabassi / Out Of Track

M&IとVideoartsは、僕もよく間違えます。
似てますよね。なぜでしょう。

そういえば、M&Iって、もともとポニーキャニオンの子会社でしたが、5月にポニーキャニオン音楽出版に社名変更したんですね。

>個人的にはSKETCH時代のアルバムの、繊細さが前面に出たような個性のあるサウンドが忘れられなかったりします。

同感です。ミラバッシの何か聴こうかな~って棚を眺めているとどうしても『 Architectures 』あたりに手が伸びてしまいます。

というわけでTBさせていただきましたが、はたしてうまく行きましたでしょうか。心配です。

このところ中年音楽狂さんやスズックさんのところと相性が悪くて、うまくいっていないもんで。

criss to 910 |  2009/06/20 (土) 22:28 No.460

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