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Manhattan Jazz Quintet / V.S.O.P.

   ↑  2009/01/12 (月)  カテゴリー: group

MJQ VSOP

昨年暮れに、お正月休暇用に20枚ほど新作CDを買い込んだのですが、懐かしさのあまりついカゴに入れてしまったManhattan Jazz Quintet ( 以下 MJQ )が予想外に良作でしたので、今日はそのお話をちょっとしてみましよう。

70年代に一世風靡したフュージョン・ブームも77年のV.S.O.P. クインテットの結成を契機に下火となっていきます。79年の“ Live Under The Sky ” いわゆる 『 雨の田園コロシアム 』 がメインストリーム復権の象徴的イヴェントであったわけですが、80年代に入り、ウイントン・マルサリスが 「ジャズの伝承」 をスローガンに、ジャズの表舞台に颯爽と登場してくると、アコースティック・ジャズ志向の流れは加速化していきます。そんな新伝承派の活躍で沸きかえるジャズ・シーンを背景に結成されたのが鬼才アレンジャー、デヴィッド・マシューズをリーダーとするMJQ だったのです。

スイング・ジャーナル誌と当時キング・レコードにいた川島重行氏の発案で結成されたMJQは、84年の 『 Manhattan Jazz Quintet 』 ( King Record ) でデビューします。マルサリスがジャズの伝統と遺産を発展継承することで、ジャズを芸術の域まで昇華させようと試みたのに対して MJQ には、あくまで大衆音楽としてのジャズを分かりやすい語法でより幅広い層へ拡大浸透させようという目論みがありました。

マルサリスの芸術家志向 ( 後には教育者志向、更には文化人志向へと発展 ) に対するアンチテーゼとも受け取れるこの企画は、当時、評論家の間でも賛否両論がありましたが、蓋を開けてみるとなんと15万枚!も売れに売れ、同アルバムはその年のジャズ・ディスク大賞金賞を受賞したのでした。

ご多分に漏れずこの僕も初期の MJQはよく聴きました。デビュー作は、僕が籍を置いていた軽音楽部の部員もほとんど持っていたと記憶しています。今ではそれほど珍しくありませんが、当時あのスティーブ・ガッドが4ビートを叩いているということで大いに興奮したものです。

第三作目の『 My Funny Valentine 』( 1986 King ) でベースがチャーネット・モフェットからはエディ・ゴメスに交代したのですが、その直後( 直前?)のピットインでの記録 『 Live at Pit Inn 』( 1986 King ) は、個人的には特に愛着のある作品です。当時の風潮として、あまり大きな声で「 MJQ好き!」とは言えませんでしたが、単純に爽快感のある心地よいサウンドに心底痺れたものです。

その後もしばらくはリアル・タイムで聴いていたのですが、徐々に新鮮味が薄れてきたこともあり80年代末には自然と聴かなくなってしまいました。

さて、MJQのデビューから早いもので24年。この最新作が通算27作品目となります。ひとつの企画が四半世紀も続いていること自体、驚異的なことです。この期間に川島重行氏の移動に合わせて、発売元もKing Records ~ Sweet Basil ~ VIDEOARTS ~ Birds Records と変わっていきました。

最新作はBirds Records 移籍第一弾で、『 V.S.O.P. 』というタイトルが示すとおり、新たなスタートを記念して第二期メンバーであったエディ・ゴメスとスティーブ・ガッドを迎えて制作されました。僕が一番思い入れの強かった時期のメンバーです。まあ、それが約15年ぶりにMJQを聴こうと思った動機でもあります。

Birds Records は 2007年7月に株式会社 Office M2 が、プロデューサーに川島重行氏を招き、「 流行に流されない上質なジャズの素晴らしさを知る大人の為のレーベル 」をテーマに設立した新興レーベルです。川島氏は King Records 時代に Blue Note や CTI の編成を手掛け、1984年に自身によるMJQの企画が大当たりし、更には1988年にギル・エバンス& マンディ・ナイト・オーケストラのライブ作品『 Bud & Bird 』でグラミー賞を受賞し、一躍有名になった音楽プロデューサー界の重鎮です。氏は木全信氏や原哲夫氏らと同様、名プロデューサーであり、かつエロジャケ好きでもあります。流石にアマンダ・ブレッカーのジャケットだけは彼女の脚を使う訳にはいかなかったものの、今までリリースされた作品は全て脚ジャケ!という徹底ぶり。そう云えば、ライアン・カイザーの 『 The Sidewinder 』 ( 2003 ) や 『 Donna Lee 』 ( 2004 ) などの脚ジャケ作品も川島氏がVIDEOATRS在籍時代に制作した作品でしたね。その頃から脚がお好きだったようです。

閑話休題。本作はスイングジャーナル誌上でMJQに演奏してほしい曲を募り、リクエスト結果上位25曲の中から選曲された企画作品です。第一位は ≪ 枯葉 ≫、第二位は ≪ My Funny Valentine ≫ で、そのまま採用されています。

( まあ、こういう企画に投票しちゃうジャズファンというものが世の中に大勢いること自体、僕にはちょっと信じられないのですが、まあ、そこは百歩譲って良しとしましょう。 でも、その一票に≪ 枯葉 ≫ と書いてしまうファンが多いことには正直、がっかりします。)

そのほかにはマイルスのマラソン・セッションからのメドレーもやってます。個人的には ≪ Some Skunk Funk ≫ が気にいっています。縦にノリながらスイングするという奇妙さを持ちつつ、下手がやると救いようのないダサい演奏になるところを、彼らならではの演奏力で立派にジャズとして成立させるあたりは、やはり流石ではあります。

基本的に80年代に聴いた彼らの演奏と変わってはいませんが、録音テクノロジーの進歩により、発せられる音は音抜けもよく鮮度が高く、素晴らしい録音です。オンマイク、高レベルである点は最近の流行りですが、Venus のような低音を不自然にブーストしたような加工は目立たず、比較的重心の軽い癖のない録音です。エディ・ゴメスのベースも変にアンプリファイされた感じはなく自然な感じで中央に定位し、ガッドのドラムも生々しくて、目を閉じるとブラシュが僕の頭面を擦っているかのような極至近感覚が味わえます。確かに何らノイエスのある作品ではありませんが、音楽としての気持ちよさは体感できるなかなかの秀作ではないかと思います。



Manhattan Jazz Quintet / V.S.O.P.   星1つ 星1つ 星1つ 星1つ
2008 Birds Records XQDJ-1009

David Matthews ( p, arr )
Lew Soloff ( tp )
Andy Snitzer ( ts )
Eddie Gomez ( b )
Steve Godd ( ds )

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Re: Manhattan Jazz Quintet / V.S.O.P.

crissさん,こんにちは。crissさんがこのバンドを取り上げられるとはやや意外でした。

私も「その後もしばらくはリアル・タイムで聴いていたのですが、徐々に新鮮味が薄れてきたこともあり80年代末には自然と聴かなくなってしまいました。」というcrissさんとほぼ同じ道を歩み,近年は全く聞いていません。

しかし,このアルバムは結構皆さんおほめになっていますので,にわかに気にはなってきたのですが,でもやっぱりなぁ...というどっちつかずの心境です。中古で安く出たら拾ってみますかねぇ。

お仕事大変そうですが,お体にはお気をつけて。

中年音楽狂 |  2009/01/12 (月) 16:19 [ 編集 ] No.69


Re: Manhattan Jazz Quintet / V.S.O.P.

中年音楽狂さん、こんばんわ。

確かに、最近の僕の音楽に趣味からするとはずれているのですが、遊び買いしてみたら、意外に新鮮だったのですね。そのうち、すぐ飽きそうですが(笑)。

半分は懐かしさによる評価点ですよ。でも、新たな発見としては、マシューズのピアノって、とっても味があって沁みました。結構黒いです。

>お仕事大変そうですが,お体にはお気をつけて。

そうなんですよ。院長が倒れて、今月いっぱい入院が必要なので、院内、てんてこ舞いです。
月末には学会やクリスチャン・スコットのライブ、それから遅れながらの新年会などがあり、超忙しい日々が続きます。

criss to 中年音楽狂さん |  2009/01/14 (水) 22:37 No.75

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