雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

ブログパーツ

スポンサーサイト

   ↑  --/--/-- (--)  カテゴリー: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/?overture" target="_new

--/--/-- | Comment (-) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Myriam Alter / Reminiscence

   ↑  2007/11/25 (日)  カテゴリー: piano
myriam alter reminiscence
≪ Belgian Jazz Vol.3 ≫

ベルギー出身の女性作曲家兼ピアニストであるMyriam Alter (ミリアム・アルター)の94年のデビュー作『 Reminiscence 』。B.Sharp原盤のジャケットは車中で眠るミリアムのモノクロ写真でしたが、04年に澤野から復刻された際、上のようにジャケットが変更されています。Gino Lattuca (ジノ・ラトゥカ)(tp)とBen Sluijs (as&ts)をフロントに据えたクインテット編成で、哀愁味溢れるヨーロピアン・ハード・バップを展開しています。ジャズに必要な要素とは、美しい(そして哀愁ある)メロディー、リズム、そして即興の醍醐味を味わえる胸のすくような各人のソロであるわけですが、ここに登場するメンバーは全員ハッキリ言って決して腕の立つミュージシャンではありません。後述しますが、特にミリアム・アルターは生粋のジャズ・ピアニストではないため、お世辞にも巧いとは言えないピアニストです。がしかし、彼女の曲は聴き手の心を惹きつける魅力に満ち溢れています。ジャズが、インタープレイやソロがいま一つでも、メロディーやリズムが魅力的であれば、立派に成立する音楽であることを確認させられる秀作であると思います。これほどメロディーの求心力というものを体感できる作品も珍しい。

ミリアムは、8歳の時にクラシック・ピアノのレッスンを始めるも15歳で断念せざるを得ませんでした。そしてブリュッセル大学では心理学で学位を取得しました。卒業後は広告会社に7年間務めるもその後ダンス・スクールを起業しましたが、それも7年で辞めて音楽の道に進むことを決心。アメリカ人サックス奏者John Ruocco 、アメリカ人ピアニスト Denis Luxionらなどに師事。そんな中、オランダ人ベーシスト兼 Challenge オーナーでもある Hein Van De Geyn (ハイン・ファン・デ・ゲイン)に惚れられ、彼のプロデュースのもと、本作でのデビューに至ったという異色の経歴の持ち主です。

彼女の現在までのリーダー作は以下の5作品。

1. 『 Reminiscence 』 1994年 B.Sharp (本作)
2. 『 Silent Walk 』 1996年 Challenge
3. 『 Alter Ego 』 1999年 Intuition
4. 『 If 』 2002年 Enja
5. 『 Where Is There 』 2007年 Enja

僕が所有しているのは本作以外には、国内盤で出た3) 『 Alter Ego 』だけです。ハイン・ファン・デ・ゲインと共にニューヨークに渡り、ケニー・ワーナーをはじめ、ジョーイ・バロン、ビリー・ドリューズ、ロン・マイルス、マーク・ジョンソンという、強力メンバーと録音されたもので、世界進出を目論む彼女の意欲作でした。当然、デビュー作より数段クオリティーも高くて素晴らしい出来です。アヴァター・スタジオ&ジョー・ファーラで録音も最高です。アルバム全体に漂うエスニックの香り。そのあたりがセファルディー系ユダヤ人である彼女の最大の魅力なのですが、しかしあまりにもエスニック度が高く、好き嫌いの別れる内容かもしれません。そして、この第三作以降、彼女はピアニストとしての自分に見切りをつけ、コンポーザーに徹して作品を制作しています。つい先日発売になったばかりの最新作『 Where Is There 』では、アントニオ・カルロス・ジョビンのグループでの活動で有名なブラジル人チェリスト Jaques Morelenbaum (ジャキス・モレレンバウム)と、ミリアムの師匠でもあるジョン・ロッコがクラリネットで参加している民族音楽色を更に強めた作品です(こちらで試聴できます)。

ミリアムの卓越したメロディー・センスが光るBlue Note 4000番台のリー・モーガン作品を彷彿させるB級哀愁ハード・バップ。本作は時々、中古店で澤野商品としては破格の安値で見かけることがあります。ピアノ・トリオ中心のラインナップを揃える澤野商会の作品の中ではあまり人気がないのでしょうが、意外に出来がイイので見つけたら拾っておいても損はないと思いますよ。


関連記事

FC2スレッドテーマ : JAZZ (ジャンル : 音楽

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-287.html

2007/11/25 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
この次の記事 : Diederik Wissels / From This Day Forward
この前の記事 : Myriam Alter 『 Reminiscence 』

Comment


Crissさん、こんばんわ。

だいぶ前からどうもこのジャケ(オリジナル)に惹かれ、Crissさんも見つけたら買って損は無い、との事でしたし、ずっとチェックしてました。
澤野盤のジャケでは買う気は無く、絶対オリジナル盤で買うぞ~と。でも、このB.Sharpというレーベル、廃業らしく、オリジナル盤に出会うことも無いかなぁ、と半ば諦めていたのですが、なんと!DUで見つけました!

で、店頭で試聴を開始したわけですが、もう1曲目「Romantic Mood」からタイトル通り哀愁のテーマ、そしてBen Sluijsのサックス・ソロを聴いて直ぐこれは良い!と思い、後は帰宅後のお楽しみ、ということで購入。
6曲目「What Can I Do ?」や9曲目「Bossa」なんかも洒落ていて好きです。
このピアニスト、確かに素人の自分が聴いても?と感じるプレイです。アドリブも少なく、バッキングも目立たず。淡々と最小限のピアノを弾いてるという感じ。でもそれを補って余りある楽曲・メロディが素晴らしいですね。
それにしても1曲目のサックス・ソロ良いですね~。こう言うのを「歌心ある」ソロ、と言うんでしょうね。Ben Sluijs侮れません。

Gino Lattucaの新譜『BAD INFLUENCE』(IGLOO)、ここでのGino Lattucaのペットは良いです。ふくよかで張りがあり、『REMINISCENCE』でのプレイとは雲泥の差があります。ペットのワン・ホーンではPeter Asplund以来、聴き応え十分で内容の濃いもの、と感じました。ゴルソンの「Along Came Betty」をやってるのもグッドです。

SINTETIC |  2010/01/25 (月) 20:09 No.1074


Re: Myriam Alter / Reminiscence

SINTETICさん、今晩わ。

>このB.Sharpというレーベル、廃業らしく、オリジナル盤に出会うことも無いかなぁ、と半ば諦めていたのですが、なんと!DUで見つけました!

そうですか~、それはラッキーですよ。 B.Sharp 盤はなかなか見かけないですよね。僕が大好きなイヴァン・パドゥアの作品にも「After touch」という作品があるのです、知ってます? ゾウの顔のジャケのやつ。あれが B Sharp で、この一枚が手に入ればコンプリートなのですが、これも全然市場で見かけませんもん。

このミリアム・アルターの作品はオリジナルのジャケが秀逸ですもんね。澤野のリイシュー盤は味もそっけもないジャケで、所有欲が失せますね。

>Gino Lattucaの新譜『BAD INFLUENCE』(IGLOO)、ここでのGino Lattucaのペットは良いです。

そっか~、全然ノー・チェックでした。雲泥の差ですか~。ちょっと欲しくなっちゃうけど、どうしよっかな。どこかで試聴できればいいんですけどね。この人、ブリュッセル・ジャズ・オーケストラの人ですが、その中ではほとんどソロとってませんからね。バート・ヨリスに美味しいところ全部持ってかれて、出る盤がないみたいです。

criss to SINTETIC |  2010/01/26 (火) 21:51 No.1075

コメントを投稿する 記事: Myriam Alter / Reminiscence

お気軽にコメントをぞうぞ。
非公開 (管理人のみ閲覧可能なコメント) にしたい場合には、ロック にチェックを入れてください。

  任意 : 後から修正や削除ができます。
  非公開コメントとして投稿する。(管理人にのみ公開)
 

Trackback

この次の記事 : Diederik Wissels / From This Day Forward
この前の記事 : Myriam Alter 『 Reminiscence 』
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。