雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Dave Douglas & Brass Ecstasy / Spirit Moves

   ↑  2009/06/27 (土)  カテゴリー: trumpet

dave douglas spirit moves



トランペッター、デイヴ・ダグラス ( Dave Douglas , Montclair , 1963~ ) の新譜が出たので聴いている。

もともとCD制作のスピードが速く多作家であったが、2005年に自身のレーベ Greenleaf を立ちあげてからはさらに加速度を増し、2007年にはたしか5枚もリリースしてファンを驚かせた。昨年は CDこそJazz Standard での2枚組ライブ盤だけだったが、クインテット名義でのライブ音源12セット分 ( 1セット60分 ) とKeystone 名義のライブ音源10セット分をそれぞれ3mp ファイルでダウンロード販売したりして、これまたビックリさせられた。

デイヴは多作家であるだけではなく、昔から複数のプロジェクトを同時並列的に進行させていくという創作活動を行ってきたアーティストでもある。詳しくは彼の Official Web Site のProjects を見てもらいたい。そのヴァーサタイルな活動の中でも、現在の主軸となっているプロジェクトがユリ・ケイン(p),ジェームス・ジナス(b),クラリス・ペン(ds)のリズム隊に現在ブルックリン系では最も勢いのあるドニー・マッキャスリン(ts)をフロントに据えた “ Dave Douglas Quintet ” であり、もうひとつのメイン・プロジェクトが20世紀初頭のサイレント・ムービーにインスパイアされて結成されたエレクトリック・バンド “ keystone” である。

1994年のデビューから現在までの彼の活動を俯瞰してみた場合、最も勢いがあったのは90年代後半だったと思っている。クリス・スピード( ts, clarinet )、ジョシュア・ローズマン(tb)、ユリ・ケイン(p)、ジェームス・ジナス(b)、そしてジョーイ・バロン(ds)ら、当時のアンダーグラウンド界隈の腕利き達が一同に会して結成された “ Dave Douglas Sextet ” は、95年のブッカー・リトルに捧げた『 In Our Lifetime 』、97年のウエイン・ショーターに捧げた『 Stargazer 』、2000年のメリー・ルー・ウイリアムスに捧げた『 Soul on Soul 』と、トリビュート作品ばかり3作品を制作したが、どれも充実した内容で、特に 『 Stargazer 』 は素晴らしい出来栄えで、数あるダグラスの作品中、最高傑作と言ってよい作品だ。それ以外でも、“ Charms of The Night Sky ” や“ Parallel Worlds ” 、それから“ The Tinny Bell Trio ” など、音楽性を異にする様々なプロジェクトを企画運営してきた。

SDIM0684dave douglas棚

そんなわけで、我が家のCD棚を眺めてみたら、デイヴのCDは現在26枚も所有していた。よく見ると愛聴盤ナンバーワンの『 Stargazer 』は2枚持っている。W & W から出た『 Songs for Wandering Souls 』 も2枚あるが、これはすでに持っているを忘れてダブって買っちゃったため。

さて、今回の作品はどのプロジェクトなのかと見てみたら、なんとまた新たに立ち上げたプロジェクトのようだ。名前は“ Brass Ecstasy ” 。タイトルは 『 Spirit Moves 』 。と、ここで大体のジャズ・ファンはピンとくると思うが、そう、レスター・ボウイ ( Lester Bowie , 1941~1999 ) の“ Brass Fantasy ” からパクったことは想像に難くない。“ Brass Fantasy ” の最終作品のタイトルも『 When The Spirit Returns 』 っていうのがあったし。この『 When The Spirit Returns 』 は私も大好きだ。

lester bowie brass
 Lester Bowie / When the Spirit Returns


ボウイと云うと AAOC でのアバンギャルドな演奏がどうしても印象に残っていて敬遠されてしまうが、“ Brass Fantasy ” でのボウイは全く気難しいところがなく、むしろトラディショナルなジャズに敬意を払ったスタイルで温かみのある人懐っこいトランペットを吹いている。

話をデイヴ・ダグラスに戻すが、このブラス・プロジェクトは2005年に開かれた“ Festival of New Trumpet Music ” 出演のために結成された企画だった。そしてちょうと2005年度はレスター・ボウイに捧げた大会だったこともありこのような編成、バンド名になったようだ。

メンバーはフレンチホルンのヴィンセント・チャンシー、トロンボーンのルイス・ボニーラ、チューバのマーカス・ロジャス、ドラムスのナシート・ウェイトのクインテット編成。ヴィンセント・チャンシーは“ Brass Fantasy ” のメンバーだった人で、ソリストとしてもレスター・ボウイの次に活躍していた名手。

収録曲はデイヴ・ダグラスのオリジナル8曲を含む全11曲。面白いことにバンド名、タイトルばかりでなく音楽スタイルまでレスター・ボウイの“ Brass Fantasy ” に近似している。とても楽しく、聴いているうちに無条件に幸せな気分になっていく。米国のシンガー・ソングライター、ルーファス・ウェインライトの曲This Love Affair で幕を開ける。ここではニューオーリンズの葬式で流れるようなゴスペル・タッチに編曲されている。いわゆるジャズ・フューネラルのファーストラインで流されるような曲調で、デイヴが物悲しいサウンドを奏でている。

レスター・ボウイに捧げた≪Bowie ≫と≪ Great Awakening ≫のほか、エンリコ・ラヴァのために書いた≪Rava ≫、ファッツ・ナバロに捧げた≪Fats ≫ など、どれもその雰囲気が出ていて面白い。ファンクを基調としたわかりやすいビートとリズムに乗り、普段見せないリラックスしたデイヴの演奏が聴かれる。こんな聴きやすいデイヴは98年の 『 Moving Portrait 』 ( DIW ) 以来かもしれない。( SF Jazz での彼も至極真っ当なスタイルで聴きやすいが )

デイヴ・ダグラスというと、 アヴァンギャルド・ジャズの文脈で語られる機会が多いためか、特に日本ではあまり大衆受けがよろしくないのだが、本作でのデイヴはとても親しみやすいスタイルに徹しているので, いままで彼を敬遠されていた方にもお薦めできる作品だ。

Dave Douglas & Brass Ecstasy / Spirit Moves     星1つ星1つ星1つ星半分
2009  Green Leaf Music GRE1010

Dave Douglas  ( tp )
Vincent Chancy  ( french horn )
Luis Bonilla  ( tb )
Marcus Rojas  ( tuba )
Nasheet Waits  ( ds )

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2009/06/27 | Comment (2) | Trackback (1) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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Re: Dave Douglas & Brass Ecstasy / Spirit Moves

クリスさん、ぎっくり腰の中、すみませんでした。
御返事は気にしないで下さい。
まず、お大事にして下さい。
私も、経験あります。
 
 smoothjazzcomの情報うれしいです。
日本で聴けるのですね!
本当に、知識と情報があれば、豊かな時間が選択出来ますね。
子供の頃、おこづかいを貯めて買いに行ったLPを聴く時代とは、本当に変わりました。
その時は、せっかく買ったアルバムのアレンジがひどくて、こんな曲では無かったのに、とガッカリして、音楽には、アレンジと、演奏者、楽器の編成によって異なることも知った私でした。
今は、買う前に視聴も出来ます。

 フルート奏者でJazzを演奏される方が、まだまだ、みえるのですね
 
 Lester Bowieの曲、温かくて、どこか懐かしい郷愁にさそわれます。
テンポもゆったりしていて、ドラムの音に支配されていないからかな?
友人がトランペット科の男の子に憧れていて、よく付き合わされて金管のコンサートに行きました。
お昼休みも、夕方も、金管の生徒は校内で
練習していて、その光景も思い出します。
オケの生徒は、仲がいい印象で、その記憶も音楽に重なります。



ひまわり |  2009/07/02 (木) 13:14 No.491


Re: Dave Douglas & Brass Ecstasy / Spirit Moves

ひまわりさん、こんばんわ。

7月1日にぎっくり腰が悪化し、安静臥床で休んでおりました。妻からネット禁止令が発動され、まったくブログから遠ざかっていました。

こういう機会に読書でもしようと思っても、腰の痛みで集中できないし、痛いと吐き気もしてくるので、読書どころではありませんでした。

湊かなえの「贖罪」だけ読みましたが、あまりのエグさによけい気分が悪くなって、踏んだり蹴ったりの一週間でした。

昨日からやっと仕事も完全復帰し、今日は自力で職場まで出勤できました。

レスター・ボウイの曲、気に入っていただけましたでしょうか。いいでしょ。ほんわかして、やさしい気分になれますよね。全編こんな感じで、素敵な作品です。

では、そろそろ腰が痛くなってきたので、一休みします。

criss to ひまわりさん |  2009/07/07 (火) 23:10 No.496

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