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Francesco Cafiso / Angelica

   ↑  2009/08/15 (土)  カテゴリー: alto
francesco cafiso_angelica




2005年にVenus からデビューしたときは、これは凄いアルト・サックス奏者が出てきたもんだ、とびっくり仰天したが、時の流れは実に早いものであれから4年近くも経ってしまった。デビュー当時16歳だったカフィーソも今では20歳。早熟とか神童とかいう形容詞が似つかわしくない程、立派なミュージシャンに成長した。

そんなカフィーソの新譜がイタリアのレーベル CAM JAZZ からリリースされた。CAM JAZZ からのリーダー作としては2006年リリースの『 Happy Time 』 に続く2作目となる。私個人としては、『 Happy Time 』は今までのところカフィーソの最高傑作と思っているので、今回の CAM JAZZ 産にもおのずと期待が膨らむ。

本題にはいる前に、彼の前作について少し触れておく。2006年 『 Happy Time 』 ( 前項あり ) をCAM JAZZ からリリースした後、彼は Venus からデビュー作 『 New York Lullaby 』 に続く第二弾、第三弾作品を立て続けにリリースした。詳細は省くが、この2作品がどうも印象が悪かった。

つまりは、相変わらずVenus 側がスタンダードばかりを演奏させているのでスリル感が全く生まれない退屈な演奏に終始しているのが致命的と言える。大方のジャズファンはそうした Venus の方向性に辟易しているはずだ。オーヴァー・プロデュースにより完全にミュージシャンの真価、個性をスポイルしているとしか言いようがない( もちろん、そのことがいい結果を生む場合もあるが ) 。

恐るべき技術力に裏付けられた完璧なまでの演奏能力には敬服せざるを得ないのだが、どうしても聴き手の心に訴える力に乏しいというか、機械的にスタンダードを吹いているだけのような白々しさが見え隠れして、共感できないのだ。カフィーソは Venus が提供する枠組みの中では、真価を発揮できない、そう思った。

そんなこともあり、今回の CAM JAZZ に更に期待しちゃうのだが・・・・。

実を言うと、本アルバムの第一印象は激しく物足りなかった。

本アルバムを制作にあたり彼が選んだ戦場はニューヨークだった。相手は現在ニューヨークで活躍中の新進気鋭のミュージシャン。つまり、ドラムのアダム・クルーズ、ベースのネン・ストリート、そしてピアノのアーロン・パークスの3人。このメンバーなら凄い作品が生まれるに違いない、と期待するのもわかっていただけるだろう。ついにカフィーソもダークで繊細な非4ビート路線に突き進むのか! と思いきや、冒頭曲で出てきた音はいきなり眠気を誘う超スロー・バラード。ビリー・ストレイホーンの ≪ A Flower Is A Lovesome Thing ≫ 。 アダム・クルーズはマレットを持ってノンビートでポコポコ叩いているし・・・。


2曲目からはそれなりに元気な演奏もみられるが、作品総体としては詩的でエモーショナルな静かな楽曲で占められている。既往の諸作品でみられたような息もつかせぬ高速ビバップ・フレーズはほとんど現れない。若さで押しまくる時期は過ぎた、という彼の意志の表れだろうか。まるで老境の域に達したかのような落ち着きはらった演奏に正直、当惑する。

また、アーロン・パークスの個性も生かし切れていない。これじゃアーロンでなくてもいいんじゃないか、って思う。他のメンバーにしてもほぼ同様なことが言える。


しかし、まあ、数回聴き込むうちにこの物足りなさは少しづつ払拭されていった。

カフィーソの静謐で叙情的なソロの中から時折顔を見せる情念みたいなもの。そういった感情は、完璧なまでのグリッサンド&リップ・ベンド、それから激しいファズ・トーン、さらには彼の今までのプレイではほとんど聴かれることのなかったアウト・スケールの音列などのイディオムを駆使して表現されるわけだが、その一文の隙もない完璧な演奏力にはあらためて敬服する。やっぱりこの人は、只物じゃない。




Official Web Site や Youtube にカフィーソの映像がたくさんアップされているのが、どれもライブパフォーマンスは素晴らしく観ごたえがある。アドリブ・ラインの自由度が高く、新鮮なフレーズが次々と飛び出してくるし、喉を傷めるんじゃないかと心配するくらい激しいファズトーンを聴かせ、昂揚感を煽る。私もプロムナード銀座2005で彼のライブを観ているが、あの時の感動は今も忘れられない。やっぱりカフィーソはライブがいい。切にライブ盤の発売を望む。

Francesco Cafiso / Angelica ( amazon )  星1つ星1つ星1つ
2009  CAM JAZZ  CAMJ 7820-2

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Francesco Cafiso Quartet/Angelica

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