雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Vince Benedetti Hardbop World / Granada Calling

   ↑  2009/08/28 (金)  カテゴリー: piano

vince benedetti



アメリカ合衆国に生まれながらも60年代中期にパリへ移住し、以後スイスに居を構え40年以上活動してきたピアニスト兼トロンボニスト兼コンポーザー、ヴィンス・ベネデッティ ( Vince Benedetti , 1941~ )  のTBCからの最新作。本作は彼の現在の活動拠点であるスペインはグラナダ在住のミュージシャン達と共演したクインテット編成のハードバップ作品である。

僕が初めてベネデッティ を意識したのは比較的最近のこと。3年ほど前に拙ブログにも書いたのだが、ダスコ・ゴイコビッチの 『 Slavic Mood 』 ので彼の演奏に心ひかれたのが出会いだった。彼はバリー・ハリス風の渋いバップ・ピアニズムを身上とする弾き手で、滋味溢れる職人技が冴える名手である。しかし、スイスに活動を移してしまったことや、トロンボーンや編曲、ビッグバンド運営など、今一つ専門色を出せずにいろいろと手を出してしまったことが災いしてか、なかなか実力に見合う評価が得られないで今日に至っている。

彼の作品を聴きたいと思っても、もともと寡作な人なのでなかなか手に入れることが難しい。最も有名な作品は、デビュー前のダイアナ・クラールと共演した1990年の作品 『 Heartdrops 』 だろう。スイスのホテルで演奏していたダイアナがベネデッティのバンドに客演した作品で、当時はいったんお蔵入りしたが、その後ダイアナ人気の勢いに乗り2003年に晴れてリリースされた。この作品は今でもamazon などで手に入れることができる。一方、マニアの間で密かに人気のJHM 盤 『 Vince Benedetti Trio 』 は、現在は完全に廃盤状態で、一般市場で適正価格で手に入れることはほとんど無理であろう。amazon で見ると、なんと最低価格が12,196円。思わず噴き出してしまいそうな値段だ。

そんなわけで今までは、前述したダスコ・ゴイコビッチの 『 Slavic Mood 』( RCA ) とハンク・モブレーの『 The Flap 』 ( Blue Note ) でしか彼のピアノを聴けなかった。どうしても聴きたいピアニストではなかったけど、機会があれば聴いてみたいと思っていたので、この夏発売された新作にはすぐさま飛びついた。

全10曲で、うち8曲がベネデッティ のオリジナル。他の2曲はウェス・モンゴメリーの≪ Mr. Walker ≫ とバリー・ハリスの≪ Rouge ≫。フロントラインはテナーのアントニオ・ゴンザレス ( Antonio Gonzalez ) とトランペットのミゲル・アンヘル・ロメロ ( Miguel Angel Romero , 1976~ ) のふたり。ふたりとも地元のグラナダ音楽院でジャズを学んでいる。そのほかのメンバーもすべてグラナダの地元ミュージシャンで構成されている。ベネデッティ はスイスで長らく活動していたが、本作のライナーノーツによると、最近は活動の拠点をグラナダに移しているらしい。

全編どこを切り取っても正真正銘のハードバップで、これっぽちも目新しさがない。今更な感じもするが、聴いていると不思議と幸せな気分になってくる。

ハードバプ誕生後約60年。その間にジャズは時代時代でスタイルを変化させながら果てしなく拡散していった。もう何処までがジャズで、どこからがアウター・ワールドの非ジャズなのか全く分からない状況。これからジャズは何処に向かうのか、未来はあるのか、そんな袋小路のジャズを取り巻く環境のなかで、このような昔ながらの純粋なハードバップを聴くと無条件でほっとする。トンガったコンテンポラリーなジャズの対極にこのようなトラディショナルなスタイルも同時に存在できることに、ささやかなジャズの未来を感じることができそうだ。

Vince Benedetti  Hardbop World  /  Granada Calling  ( ディスクノート・ジャズ)
星1つ星1つ星1つ
2009  TBC  29802

Vince Benedetti  ( p )
Miguel Angel Romero ( tp )
Antonio Gonzalez  ( ts )
Guillermo Morente  ( b )
Julio Perez  ( ds )



dusko gojkovic slavic mood 
Dusko Gojkovic  /  Slavic Mood  1975  RCA




hank mobley the flap 
Hank Mobley  /  The Flap  1969  Blue Note

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2009/08/28 | Comment (2) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


クリスさん、おはようございます。
御存知かもしれませんが、JHM 盤 「Vince Benedetti Trio」は、Joe Haider 「A Sunday in Switzerland」 と同時に再発されています。 最近のレア盤再発でもがっかりすることも多いですが、これは、録音も良く、名盤だと思います。音の美しさに聴き惚れてしまいます。

Marty |  2010/05/08 (土) 16:39 No.3933


martyさん、こんばんわ。

>御存知かもしれませんが、

はい、存じております。すぐさま買っちゃいました。再発は期待していなかったのでうれしいですね。それにしてもどんなレア物でも再発される時代ですね。CDだからできるのでしょうね。LPじゃ、そう簡単には再発できませんものね。

内容は良かったですね。ゴイコビッチの「Slavic mood 」ですでにその地味あふれるハードバッパーぶりは承知していましたが、やはりこの人はいいです。もうちょっと録音がゴリゴリしてるともっと良かったんですけど。これ、ジャズ喫茶なんかで聴くといい感じに聞こえるじゃないかな。といっても、martyさん世代はジャズ喫茶なんて知りませんよね。

ジョー・ハイダーのほうはほとんど思いいれがなかったのでスルーしました。欲しいけど、きりがないので。

あと、Aydin Esen も再発盤も買いました。martyさんはすでに持っていられましたよね? 僕は持っていなくて、これもうれしい再発ですね。内容もすごくよかったです。ダニエル・ユメールの「Edges」っていう名盤があるのですが、そこでエセンが弾いていて、すでに彼の素晴らしさは知っていました。レア本のなかでは当たり盤ですね。

criss to marty |  2010/05/08 (土) 23:13 No.3935

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