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Donny McCaslin / Declaration

   ↑  2009/09/25 (金)  カテゴリー: tenor

donny mcCaslin declaraton





ドニー・マッキャスリン ( Donny McCaslin , Santa Cruz CA , 1966~ ) の通算8作目となる最新作が Sunnyside からリリースされた。sunnyside からは2006年の『 Soar 』、2007年の『 In Pursuit 』に続く第3作目にあたる作品だ。

デイヴ・ダグラスが主宰するレーベル、Greenleaf Music から2008年にリリースされたサックス・トリオによる前作 『 Recommended Tools 』 ( 拙ブログ内 『 2008年極私的愛聴盤 』 で紹介済み )  が非常に素晴らしく、僕などはいまだに聴き惚れているのだが、今回の新作もそれに負けず劣らない出来映えだ。

91年にニューヨークに進出し、ブルックリン派(今や死語か)の急先鋒としてややメインストリームから外れたポジションで活躍してきた彼だが、日本では最近まで注目される機会がなかったように思う。僕個人としても彼を意識し出したのは、2005年以降彼が参加しているデイヴ・ダグラスのクンテットや同時期のマリア・シュナイダー・オーケストラでの演奏を聴いてからであるから、比較的最近のことである。

特にデイヴ・ダグラス・クインテットの『 Meaning & Mystery 』で見せた身悶えするようなコークスクリュー・フレーズ炸裂のソロを聴いて、一気にマッキャスリンのファンになった。

彼の経歴を見てみると、90年代初頭から活動していたものの、NYジャズシーンの表舞台に登場するようになったのは結構最近のことらしい。リーダー作をみても、98年のNaxos の『 Exile and discovery 』を除けば、すべてここ6年以内にリリースされた作品ばかりで、意外に下積み生活が長かったようだ。

全8曲すべてがマッキャスリンのオリジナル。本作には曲によってはトランペットやチューバなどの5人編成によるアンサンブル集団が参加しているが、このアレンジも含めすべてマッキャスリンが担当している。

メンバーには、NYコンテンポラリー関連作品には欠くことのできない存在のスコット・コリー ( b ) やアントニオ・サンチェス ( ds ) がリズムを支え、ピアノには先鋭的知性派ピアニスト、エドワード・サイモン、ギターにはニューヨーク界隈を静かに浮遊するミステリアスな空間系ギタリスト、ベン・モンダー、という、同じ血脈を受け継ぐミュージシャンたちが終結している。

どの曲も複雑な構成、リズムをもったコンテンポラリー色の強いオリジナルだが、オーセンティックな難解さは殆どなく、聴きやすい。ソロでのマッキャスリンのフレーズの多彩さは瞠目すべき点で、次々と淀みなく新鮮なフレーズが溢れ出る。美味しいストック・フレーズを沢山持っているのが彼の強みだろう。このあたりは最近のクリス・ポッターにも共通することだ。クリス・ポッターが現在のニューヨークで頭3つ分ぐらい飛びぬけているとすれば、マッキャスリンは頭2つ分ぐらい抜きんでている感じか。コンテンポラリー系テナリストの中では際立った個性を放っていると云ってよいだろう。とにかく、クリポタ・ファンならば本作にも共感できるはずだ。

どんなに複雑なパッセージを吹こうが、全く音痩せしないことには驚いてしまう。現代のテナリストは、フレーズを複雑化していく過程で、音量や音圧を犠牲にせざるを得なかったわけだが、そのあたりの弱点を、ものの見事に克服している点も、繰り返すようだが、クリス・ポッターと共通している。

M-5 ≪Rock Me ≫ でのロック・テイストのソロを除けば、ベン・モンダーは音数も少なく、比較的地味な立ち回りをしているが、一滴の音の滴でキャンパス全体を染め上げてしまうような、強烈な個性を放っている。ある意味、彼のギターが本作の要と云ってよいかもしれない。

エドワード・サイモンの出番は少ないものの、きわめて知的なセンスが光るソロは相変わらず流石だし、スコット・コリーの現代的なラインながらも、腰に絡みつくような粘り気のあるランニングも健在だ。



そんなわけで、「テナーなら、今、トニー・マラビーが最高だよ! 」 と言われても、ピンとこない方にはぜひ、マッキャスリンあたりをお勧めしたい。フリーでもアバンギャルドでもないけど、程よく難解で、クネクネして、新し物好きの触覚を心地よく刺激してくれる最高の音源だと思う。そろそろこのあたりでマッキャスロンに注目してもいい頃ではないだろうか。すでに十分巧いが、今後さらに大化けするポテンシャルを十分孕んだ素晴らしい吹き手だと感じる。

Donny McCaslin / Declaration ( amazon )  星1つ星1つ星1つ星1つ星半分
2009  Sunnyside  SSC1218

Donny McCaslin  ( ts, alto flute )
Edward Simon  ( p )
Ben Monder  ( g )
Scott Colley  ( b )
Antonio Sanchez  ( ds )
Pernell Saturnino  ( per )

< brass >
Alex Sipiagin  ( tp )
Chris Komer  ( french forn )
Marshall Gilkes  ( tb )
Tatum Greenblatt  ( tp )
Marcus Rojas  ( tuba )


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