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既にあらゆるところで言い尽くされたロリンズの大名盤『 SAXOPHONE COLOSSUS 』なので,今更何をといった感じではありますが,11月には最後の来日があるようですし,たまにはロリンズでも聴いてみるかと埃をがぶった(本当に埃だらけで咳きこみました。)『 SAXOPHONE COLOSSUS 』を引っ張り出し,今聴きながら書いています。本作が録音された1956年という年にロリンズはなんと6枚ものリーダーアルバムを出しているんですね。その他にもモンクのセッションやブラウン=ローチ・バンドに参加したりと,ものすごく忙しい年だったようです。ジャズ界を見渡しても,1956年にはマイルスはマラソン・セッションをやったり,クリフォード・ブラウンは自動車事故であっけなく死んじゃうし,西海岸では何を思ったかチェット・ベイカーがいきなり歌いだしたりと,色々な事件があって大騒ぎの1年だったようです。
本作の内容は,へそ曲がりの僕といえどすばらいと言わざるを得ない出来です。ロリンズのソロは非の打ち所のなく,威風堂々としていて文句のつけようがないのですが,今あらためて聴いてみると,一番感心するのはアルバムのトータルとしての構成力の素晴らしさです。1曲1曲の構成はもちろん,選曲,曲順,録音技術など,どれも完璧に思われ,逆にそこがジャズ通には嫌がられる点でもあるのかもしれませんが。まさに,ジャズ科必修科目1限目の授業にふさわしい風格を持った名盤といってよいでしょう。
アルバムタイトルの“コロッサス”とは“偉人”という意味ですが,当時若干25歳の若造が自分を“サックスの偉人”などとのたまうものだから,ジャズ界の先輩方は生意気な奴だと煙たがったことでしょう。そもそも僕がどうしてもロリンズに馴染めない理由は,彼の自己顕示欲の強さが音から伝わってくる点です。他のミュージシャンをあまりいたわらない,眼中にないというか,自分のソロさえよければ良いみたいなところが滲み出ちゃうんですよね。本作にしたって,僕の大好きなフラナガンのソロが少なすぎます。ロリンズはピアノレス作品を結構出してますが,これだって,ピアノが目立つのを嫌ったからなのでしょう。音楽を終始自分の音で埋め尽くさなければ納得できないのではないでしょうか。
ということで,11月のラスト公演には行きません。でも生きているのに“ジャズ界の生きた伝説”とか言われて,アンモナイトじゃないんだから,ちょっとかわいそうだと思いませんか。マイルスもコルトレーンも早々死んじゃった今となっては,まさに“コロッサス”なジャズマンになっってしまったロリンズ翁でした。
P.S. OJCから再発になっているCDのジャケはロリンズが黒ベタのシルエットでなく,うっすら顔が見えるんですね。オリジナルはそうなんでしょうか。

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2005/09/24 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |コルトレーンは僕も大好きですよ。今でも。
「クレッセント」なんかいいじゃないですか。
ぼくは1961年の「コンプリート・ビレッジ・バンガード」(4枚組)が最も好きです。
でも基本的にはB級ジャズメン好きです。
narymusicさんと,Atomic や Prysmで盛り上がってましたね。Prysmって解散してますよね。明日でもDUで見てみようかな。
雲隠れしたのは,ジャズにまじめすぎたのか,それとも単に精神不安定にあったのか。どちらなのでしょうね。
84年の「Sunny Days, Starry Night 」あたりは昔は愛着あったけど,今じゃ処分してしまい,どんな曲が入っていたかも忘れました。
narymusicさんの「ロリンズの音質」についての意見,はげしく同感です。
あずきさんは「ほぉぉ・・・・」というため息ですか。
僕は「ふう・・・・」ていう感じです。すごく重いです,1枚通して聴くと。存在感ありすぎのソロですわ。
久しぶりに聴いて意外にいいなと思ったのはA-2の「You Don\'t Know What Love Is」です。このバラードは沁みます。
それから鶏レバーは近所のお店で買えました。明日作ってくれるそうです。うちの愚妻が。
私、、好きです。
インパルスとか、ドラゴンとかのアルバム好きやねん。
ちなみに、、、
コルトレーンも未だにききます。
全然詳しくないけど、クレッセント好きです。
たしかに、独りアルバムなんて聴いてると、ホント他のもんはいらないのねぇ。。。
って、ひしひし、、かんじるけど。。。
まぁ、、、、まぁ、、、、、、
と、曖昧に立ち去る。
ロリンズのアルバムでこれほど完成度の高いものも他には見当たりませんね。
本人もそれを気にしてか何度か雲隠れしているようだし。きっとだいぶ悩んだことでしょう。
こんなところは人間味があって好きです。
70年代あたりからは音楽的にはカリプソ主体の陽気なものになっちゃいましたが、おそらくあまり難しく考えないで楽しく音楽をやりたかったんでしょうね。
確かにロリンズは自己主張が強すぎるかもしれないですね。
私もそれほど好きなミュージシャンではないけどこのアルバムは凄いです。
何度聴いてもロリンズのアドリブはついついきっちり聴いちゃうし終わると「ほぉぉ・・・・」なんてため息が出ます
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