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Manuel Rocheman / Dance Cactus

   ↑  2007/03/21 (水)  カテゴリー: piano
Manuel Rocheman  『 Dance Cactus 』
フランスの超絶技巧派ピアニスト,Manuel Rocheman (マニュエル・ロシュマン)の4年ぶりの新作が古巣 Nocturne から発売されました。4年ぶりとは言っても2003年の前作『 Alone At Last 』( RDC )がピアノ・ソロ集でしたので,ピアノ・トリオ盤としては前々作『 I’m Old Fashioned 』( 仏SME )以来,7年ぶりのアルバムになります。

ロシュマンは1990年のデビュー・アルバム『 Trio Urbain 』( Nocturne )以来,1作品を除き全て聴いてきました。唯一の未聴作品が例の『 幻のCD 廃盤/レア盤~ 』に掲載されたために一気に手が届かない高額商品に格上げされてしまった1996年の『 Tropic City 』 ( A-Records ) です。以前にも書きましたが,このレア盤,昔は中古店で1000円もしないで捨てられていたCDなんですよ。あぁ~,あの時,拾っておけばよかった。後悔しても仕方ありませんが 《 マニュエル・ロシュマン 》と名前を聞いただけで悔しさに身慄いします。Disk Union でも買取価格が6000円ですからね。DUは買い取り価格の倍値で店頭に並べますから約12.000円の高額商品ということでしょう。オークション・サイトで以前はウォッチしていましたが,やはり10,000円は下らない値段で落札されていました。

Steve Czarnecki の『 When I Dream Of You 』にしろ,Trio Acoustic の 『 All Of You 』にしろ,廃盤/レア盤ということで以前はえらく高かったけど,最近再発されて安く買えるようになったように,このロシュマンのレア盤も早いとこ再発してくれればいいのにね。

話がだいぶ脇道に逸れてしまいましたが,簡単にロシュマンの経歴を紹介しておきますと,ロシュマンは1964年にパリで生まれ,6歳からピアノを弾き始め,パリ高等音楽院に入学。12歳の時にはパリ在住のピアニスト,ボブ・ヴァテールの勧めでパリのジャズ・クラブでジャム・セッションなどに顔を出すようになります。その後ニューヨークに渡り,1980年にはトミー・フラナガンやジャッキー・バイヤードに出会って影響を受け,また同年には,ボブ・ヴァテールの紹介でフランス・ジャズ界の巨匠,マーシャル・ソラールに出会い,なんとソラールの唯一の弟子に受け入れられています。1989年に第一回マーシャル・ソラール国際ジャズ・ピアノコンクール最優秀フランス人ピアニスト賞を獲得し,同年,上記のデビュー・アルバム『 Trio Urbain 』を録音しています。

ちなみにその時の優勝者はJMS盤がレア盤化し人気が出たご存知 Aydin Esen ( アイディン・エッセン)でした。ついでに言うと,1998年の第二回マーシャル・ソラール国際ジャズ・ピアノコンクールでの優勝はアントニオ・ファラオ。準優勝はフランク・アヴィタブレ。三位はピーター・ビーツでした。さらには2002年の第三回のコンクールでの優勝者はバティスト・トロティニョンでした。いずれも超絶技巧の馬鹿テク人ですよね。

と言うことでやっと本作の内容についてですが,正直聴くまでは多少不安がありました。というのも年代を追うごとにロシュマンが軟弱になってきていたからです。デビュー盤『 Trio Urbain 』やムタン兄弟を従えた第二作目の『 White Keys 』の頃は水晶のように硬質で切れ味鋭い,全く隙の無いいかにもマーシャル・ソラール直系の弾き手だったのですが,最近はスタンダードに重点を置いたとっても耳障りのよいジャズに変貌してきていましたからね。もちろん1998年のアル・ファスター,ジョージ・ムラーツを従えて録音されれた『 Come Shine 』( 仏SME )などは完成度は高く,人気があるのも分かりますが,やはりロシュマンにはデビュー当時の饒舌かつ毒舌なジャズを期待しちゃうんですよね。

で,今回は恐る恐るディスクをトレーに乗せたのですが,音が出た瞬間,不安は感動に変わっていきました。これは素晴らしい出来です。まず,音圧があります。スピーカーから勢い良く音が飛び出してくる。名盤の必要条件ですね,これは。

12曲中5曲がロシュマンのオリジナルで,そこでは急速調で畳み掛けるようなユニゾン・プレイを武器に複雑なスコアを軽々こなし,往年の鋭いロシュマンの健在ぶりをアピールしてくれます。その他の楽曲では《 you must believe in spring 》,《 comrade conrad 》,《 I do it for your love 》などのビル・エヴァンスが愛した曲を取り上げているし,キース・ジャレットの《 so tender 》なども演奏しています。まあ,エヴァンスは彼のルーツですからね。

でも全てにおいて evans-style であったり,jarrett-style であったりするわけではなく,どうみてもピーターソン的であったり,フィニアス・ニューボン的であったりする部分もあるわけで,そのあたりが1964年生まれのあらゆるジャズ・ピアノを習得してきた世代特有のスタイル,ていうものがあるのでしょうね。

それにしてもエヴァンス所縁の《 comrade conrad 》,《 I do it for your love 》を取り上げているのは個人的に涙もんでして,《 comrade conrad 》なら『 We Will Meet Again 』でラリー・シュナイダーとトム・ハレルの悲哀感漂うテーマが印象的だったし,《 I do it for your love 》は『 Affinity 』のヴァーションが好きです。ロシュマンの演奏を聴きながらも僕の頭の中ではトゥーツ・シールマンのハーモニカが鳴っています。

最後になってしまいましたが,supporting musicianは Scott Colley (スコット・コリー)に Antonio Sanches (アントニオ・サンチェス)と,現在,米国ジャズ界でもっとも勢いのある 布陣で,そのあたりも本作の新鮮なコンテンポラリー感覚を持った仕上がりに寄与しているのかもしれません。本当はスコット・コリーについても話したかったのですが,長くなってしまったので,そのあたりはまた次回に。それにしてもスコット・コリーは最近いろいろな所に顔を出すな~。


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