雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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E.S.T. 『 Tuesday Wonderland 』

   ↑  2006/12/13 (水)  カテゴリー: group
est tuesday wonderland
先日,御茶ノ水のDISK UNIONで買い物をしたら,毎年師走の恒例,『 DISK UNION JAZZ ULTIMATE COLLECTION2006 』という小冊子を頂きました。この冊子が配られる頃になると今年もいよいよ終わりだな~と実感するんですよね。この小冊子はDISK UNION全店のジャズ担当者が2006年度のベスト・アルバムを1枚づつ紹介するといった内容で,全部で24枚が選定されています。今,手許に昨年2005年度版の同誌があるのですが,ウェイン・ショーターの『 Beyond The Sound Barrier 』,ブラッド・メルドーの『 Day Is Done 』,カート・ローゼンウィンケルの『 Deep Song 』などが取り上げられていました。懐かしいですね。

さて,今年はというとYAS-KAZの『兎に角』をはじめ,オマー・アヴィタルの『 Ancient Art Giving 』,ケニー・ギャレットの『 Beyond The Wall 』,クリスチャン・ジェイコブの『 Contradiction 』,ポール・モチアンの『 Garden Of Eden 』,ヘルゲ・リエンの『 To The Little Radio 』などがベスト1に選定されていました。24枚中8枚は持っていませんでしたが,手持ちのものはどれも納得の作品ばかりで,論評を読みながら改めて聴き返してみたりして楽しんでおります。

で,今日はそんな2006年ベスト盤に選ばれた中からE.S.T. (エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)の最新作『 Tuesday Wonderland 』を聴いております。

滅多に他人を褒めないあのキース・ジャレットがE.S.T.だけは絶賛したとか,あるいは米国の「ダウンビート」誌の表紙を飾った初の欧州ミュージシャンがE.S.T. だったとか,いろいろと話題先行で売り上げを伸ばし,ジャズ・ファンのみならずロックやポップス・ファンにもアピールする音楽的戦略で瞬く間に世界的有名人に伸し上がった3人ですが,そんな彼らのギミックに満ちた派手な演出,手法にのみ目や耳を奪われていると,彼らの本質を捉えるとこはできません。

本作でも1曲目《 fading maid preludium 》の49秒で突然轟然と鳴り響くディストーション・ベースにはドキッとさせられます。ピアニシモからフォルテシモへの意表をつく展開。プログレッシブ・ロックで鍛えられた僕の耳にはそれほど驚きではありませんが,失礼ながら言わせていただくと,年配のジャズファンには,下手をすると心臓発作も起こしかねない刺激性の高い音ではないでしょうか。その後もけたたましい歪んだベース音が時々登場し,なんだか,個人的には(あくまで個人的には)とっても不快な印象を受けてしまいます。もともと僕はベースにエフェクターを通すのが嫌いで,せいぜいコンプレッサーやコーラスぐらいまでなら良いのですが,ディストーションなんで最悪です。ましてやウッド・ベースの音を歪ませるなんて,いったいこのダン・ベルグルンドというベーシストは何を考えているんでしょうか。このベースも可愛そうです。何十年,いや何百年も大切に扱われ美しい音を奏でて聴衆を魅了してきたベースなのに,無理やり歪ませられて。

本作は彼らの通算10作品目にあたる記念すべき作品で,E.S.Tの最高傑作と各誌が絶賛。疑心暗鬼で買ってはみたものの,悪くはないけど「最高傑作」とはどう考えても誇大コピーでしょう。そういえば,前作『 Viaticum 』が発売された際も「最高傑作」と賞されていましたっけ。

大手エマーシー・レコード(ユニヴァーサル・ミュージック)に移籍して,更にアルバム制作にお金がかけられるようになり,その分,売れるCD作りをしなければならないという責任ゆえ,好セールスを記録した前作『 Viaticum 』を踏襲する作風となってしまったことにはある程度の理解はあるものの,ここまでジャズの即興性をオミットし,ループというかリズムリフ,ベースリフ,というべきか,そういった平易な手法を多用した,まるでダンスフロア用の消費音楽にも似た最近の彼らの音楽性には,いささか嫌気が差しています。

詰まる所,元々ロック好きでキース・ジャレットに憧れてピアノ・トリオを組んだ3人は,ひょんなことから試した「アコースティック楽器の電気化」という遊戯が,思いのほか観衆に受けたため,まるでその「アコースティック楽器の電気化」が自分達のアイデンティティーであるかのように勘違いし,あるいは,これぞ自分達の求める真の音楽であるかのように妄信し,大きな音楽産業の罠に嵌まってしまったミュージシャン達ではないでしょうか。(ちょっと言い過ぎかな。)

まあ,DISK UNIONの営業部ジャズ部門のO氏が「スヴェンソンの奏でるメロディーにもう・・・・あぁ,やばい泣きそうだ。」と書いているが,僕は別な意味で泣きそうで仕方がない。

なんだか,E.S.T. を全部,聴き直してみたくなった。よーし,これから残り9作品の記事を書くぞーっと。
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