雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Antonio Farao 『 takes on PASOLINI 』

   ↑  2006/01/10 (火)  カテゴリー: 未分類

アントニオ・ファラオの最新作『 takes on PASOLINI 』がリリースされました。CamJazzからの第三弾はイタリア映画界の巨匠,パオロ・パソリーニへのオマージュ作品です。僕はイタリア映画に興味がないため全く彼のことは知りませんが,かなりの数の映画の脚本や監督をこなし,さらに詩をかき,評論家でもあったようです。この手の<誰々の映画にインスパイアーされて作られた~>という企画物で良かったためしがないので,ちょっと聴く前から不安感がつのります。そういえば同じCamJazzからのサルバドーレ・ボナフェデの『 Journey to Donnafugata 』はニーノ・ロータの「8 1/2 」にインスパイヤーされて作られたアルバムだったし,エンリコ・ピエラヌンツィの『 Play Morricone 』もエンニオ・モリコーネの映画音楽を題材にしたアルバムでしたが,両方ともはずれでした。このCamJazzは映画関係の企画物が大好きなレーベルのようです。前作『 Encore 』は,それまでのモード路線から一転し,大変美しく,ファラオのイタリア回帰の精神が感じらえる秀逸な作品でした。Enja の『 Black Inside 』や『 Next Stories 』あたりの<アメリカン・ジャズへの挑戦>精神が『 Encore 』では,かなり希薄になり,母国特有の陰影豊かなリリカル路線に乗り換えたかのような作品で,それまでのファラオ・ファンは驚いたと思います。僕もそうでした。

さて,話を『 takes on PASOLINI 』に戻しますが,本作ではメンバーが一新されています。ドラムがこれまでのデジャン・テルジクから大御所,ダニエル・ユメールに代わり,ベースはなんとミロスラフ・ヴィトウスに交代しました。ダニエル・ユメールは1999年の『 Farao/Humair/Avenel 』(Sketch SAWANO)で競演してますが,ヴィトウスとの競演は初めてではないでしょうか。ヴィトウスは何処で誰と競演しようと,強烈な個性を放ち,競演者を食ってしまうところがあるので,心配でしたが,やはりファラオはヴィトウスの前でちょっと怖気づいてしまったのか,遠慮しているのか,いつもの目の覚めるようなモードフレーズが出てきません。かといって,美旋律もいつもより少なめで,抽象画的難解な小品が多く,どうもいただけません。第一,ヴィトウスのソロが多すぎます。まるでヴィトウス・トリオのようです。

M-1<Mamma Roma Cha Cha Cha>は,テーマのあとにいきなりヴィトウスのソロです。もう完全にヴィトウスの世界です。M-2<Mamma Roma Stornello >ではユメールのソロからヴィトウスのソロで始まります。M-4で漸くまともな抒情的な旋律が見られますが,やはりテーマの一部はヴィトウスが弾いてます。M-6<Porcile Percorso Malinconico >は譜面にできないようなフリー・フォームだし,ラストのM-11<Una Vita Violenta>では再びヴィトウスのテーマ・ソロだし。まったくヴィトウスばかりが目立つアルバムです。その他の曲も親しみやすいテーマを持った曲は全くなく,かなり前作『 Encore 』とは趣が異なります。

今までは,ファラオが全速力で突っ走るのを,バックの2人がサポートするような図式でしたが,今回はファラオとヴィトウスのガチンコ勝負的な構図が見られます。これはこれでかなり高度なテクニックを要することであり,その2人の超絶技巧ぶりに驚愕するもの,本作の楽しみ方ではあると思いますが,かなり聴き手のレベルを要求する,聴き手を選ぶジャズであるように思いました。全体に何となくチック・コリアの『 Trio Music Live in Europe 』(1986 ECM)あたりに通低するサウンドであり,コンセプトであるように感じました。

アントニオ・ファラオのオフィシャルHPはこちらです。

P.S. この手のちょい難解な(というか僕が理解できないだけの)ジャズは,聴き込むほどに,その良さが分かってきたりすることもあるので,上記の評価は単なるファースト・インプレだと思ってください。既に今聴いていると,M-4の<Medea>などは,比類なき美しさを放つ名曲であることが分かってきました。
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Comment


martyさん,こんばんわ。

ご無沙汰してます。
ちょっと忙しくて,レスできずにすみませんでした。

>enjaレーベルは全て半額の1150円で売ってました。権利を移すための在庫一掃のようで、

そうですか。この前,DUに行った時にゴイコビッチのコーナーを覗いたら,enja盤が全部1500円になっていたので,「どうせ入荷しすぎの余剰在庫なんだろう」と思ってましたが,あれも権利譲渡のための在庫処分だったのでしょうかね。

>、「BLACK INSIDE」と「NEXT STORIES」を入手しました。

どうでした?イイでしょう。「NEXT STORIES」はジャケも綺麗だし,僕のファラオ・ベスト・アルバムです。

クリス |  2006/08/06 (日) 00:41 [ 編集 ] No.1683


すずっくさん,こんばんわ。

今では「encore」も「takes on PASOLINI」も好きになりましよ。これもファラオ,あれもファラオ。結局,ファラオにハズレなしですね。
こちらからもトラバさせていただきました。

クリス |  2006/08/06 (日) 00:36 [ 編集 ] No.1684


enja

クリスさん、こんばんは。
かつてファラオが何枚か出していたenjaは権利を他社に渡すようですね。本日行ったJAZZ専門店でenjaレーベルは全て半額の1150円で売ってました。権利を移すための在庫一掃のようで、「BLACK INSIDE」と「NEXT STORIES」を入手しました。

Marty |  2006/07/27 (木) 00:28 [ 編集 ] No.1685


半年以上たちましたが、、

印象はそのままですか?
私は、まぁ、ファラオらしいけど、、これはこれで、結構気に入って、ちょっとファラオのイメージはあがった。
で、、Encoreが本当にすごくきいてみたくなりました。

すずっく |  2006/07/26 (水) 11:18 [ 編集 ] No.1686


Encore

すずっくさん,こんばんわ。
僕は新作よりEncoreの方がまだ良かったかな。

それにしても新譜の出るスピード早すぎですよね。
僕もEncore買ったの最近なんですよ。
そうしたらもう新作ですからね。

ミュージシャン(特に欧州系)って,よく働きますね。お気に入りミュージシャンの新譜買いだけでも破産しそうで,無名新人や冒険買いが最近はできません。

今日は,風邪と腰痛で寝込んでおります。バックではThe Bad Plus がかかっていますが,こいつら結構巧くて気に入ってるんですよ。近日中に記事書こうかなと思っています。

では,おやすみなさい。

クリス |  2006/01/15 (日) 21:47 [ 編集 ] No.1687


すげぇ。

アントニオファラオって、4枚くらしかリーダーもってなくて、ディジョネットいるのが好きだったりします。m(__)m
これは、肌にあってますです。はい。
基本的にはリーダーでガンガン突っ走ってるのは、かっこいいし、すげぇのわかるけど、、、m(__)m
サイドでいるの結構好きですね。m(__)m

だから、軟弱だと言われてた Encoreを聴いてみたいな、
って思ってたのに、、
でちゃったんですね。新譜!
ヴィトウスの二年くらい前の新譜、評判今一でしたが、私はえらくはまってました。
これも、聴いてみたいです。
クリスさんのヴィトウスの解説面白かったです。

話しがどんどんすすんで全然ついていけません。m(__)m

すずっく |  2006/01/14 (土) 12:51 [ 編集 ] No.1688


CAMJAZZ

僕も「Far Out」だけですね,良かったのは。
プラケースのあの作りは好きなんですけどね。

すみません,くだらないこと聴いちゃって。

クリス |  2006/01/12 (木) 21:44 [ 編集 ] No.1689


CAMJAZZ

そう言われるとないですね。
って5枚しか持ってないですけど。
いいやつはファラオの前々作「Far Out」ぐらいのものです。

nary |  2006/01/12 (木) 06:31 [ 編集 ] No.1690


たまには

先に書かせてください。
滅多にないことなので。

ファラオはやっぱりenjaの頃の方が,ファラオらしい
と,思いますね。

なんかCAMJAZZってレーベル,変なレーベルかも。
ナリーさんはレーベルごとに整理しているから,
CAMJAZZでの当たり盤,すぐ検索できると思うのですが,なんかイイのありますか?

クリス |  2006/01/11 (水) 22:04 [ 編集 ] No.1691


先越されちゃいました

当方まだ未入荷です。
まあ今回はあまり期待していなかったのですが、クリスさんの記事を読んで「やっぱりな」って感じです。
前作もちょっと期待ハズレでしたが、ファラオには今までのようにF1レーサーのようにガンガン突っ走ってもらったほうが好きです。

nary |  2006/01/11 (水) 00:12 [ 編集 ] No.1692

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