雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

ブログパーツ

スポンサーサイト

   ↑  --/--/-- (--)  カテゴリー: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/?overture" target="_new

--/--/-- | Comment (-) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Joe Beck 『 Brazilian Dreamin’ 』

   ↑  2006/04/30 (日)  カテゴリー: 未分類

昨日お話したテイラー・アイグスティの新作『 Lucky To Be Me 』ではコルトレーンの<Giant Steps>を一曲目に配し,強烈なインパクトを聴き手に植えつける快作でしたが,今日は<Giant Steps>がらみでもう一枚,Venusから最近リリースされたジョー・ベックの最新作『 Brazilian Dreamin’ 』を紹介したいと思います。

この作品はタイトルからも察しがつくようにボサノヴァ曲集で,
A. C. ジョビンらの曲を取り上げているのですが,そんな中に<Giant Steps>が何故かぽつんと1曲だけ浮いた感じで収まっているんです。さてジョー・ベックがどう<Giant Steps>を料理するのかと楽しみにディスクをセットしてみたのですが,これがなんだか拍子抜けで,曲名を知らされず聴いたら誰も<Giant Steps>とは分からないんじゃないかと思うくらい原曲にペンが入っていて,正攻法で攻めてくれると期待していたのにちょっと期待はずれに終わりました。でもまあ,<Giant Steps>をボサノヴァで演奏するわけですから,原曲のような高速でカバーしていないことは大体予想がついていましたが。

Giant Steps>が超難曲である所以はそのメカニカルな複雑なコード進行にあるわけですが,実はそれだけではなく,その目まぐるしく転調する曲をテンポ280 beat/min以上の高速でやってのけるから凄いのであって,テンポを遅くすればそれほど難曲ではないのですね。本作の<Giant Steps>もテンポ130ぐらいのミディアム・テンポで演奏されていて,コードもいじっているため,ジョー・ベックも汗だくで演奏しているわけでなく,余裕の歌ごころ満載の美フレーズで<Giant Steps>をあっさり料理してしまったわけです。その点ではアイディア賞ものです。でも昔から<Giant Steps>をスローやワルツなどにアレンジして演奏するといった事は,セッションなどでは普段からなされていたように思います。

で,話を戻しますが,本作はゆるーい感じのボサノヴァ集で,これからの季節にはうってつけのリラクゼーション・ジャズ風で,僕も
20歳若ければ,女の子とプールサイドでカクテルでも飲みながらこの『 Brazilian Dreamin’ 』を楽しんでいたでしょう。でも40歳を過ぎた中年親父が一人で聴くにはちょい寂しいアルバムですね。ジョー・ベックのフレーズはいたってオーソドックスでジム・ホールあたりに似ているように思うのですが,音色はコーラスやディレイなどの空間系エフェクターを多用したコンテンポラリーな音色で,昔のフュージョン・ギタリストとしてのジョー・ベックしか知らない人にとっては驚きの音ではないでしょうか。

基本的にギター・トリオですが,
2曲にクロマチック・ハーモニカの新鋭グレゴワール・マレーが参加しています。期せずしてこの2曲が素晴らしく,心に沁みる哀愁のフレーズでベックを完全に食っています。最近パット・メセニー・グループやマーカス・ミラー・バンドなどにも参加していて注目されるようになりましたが,もともとカサンドラ・ウイルソンのバックで吹いていました。カサンドラの最新作『 Thunderbird 』にもクレジットされています。でも最後の1曲だけですが。しかしこの1曲が全曲中一番イイんですよ。ジャズ・ハーモニカの世界では大御所,トゥーツ・シールマンスがone and onlyな存在で,ずーっと後継者が現れなかったのでとっても心配していたのですが,マレーの登場で御年83歳のシールマンスも安心して引退できそうです。

傑作というわけではありませんし,
venusですから国内盤のみの2800円ということもあり,万人に奨められるアルバムではありません。

          
Joe Beck 『 Beck 』1975 KUDU
ご存じない方はいないと思いますが,ジョー・ベックを一躍表舞台の人にのし上げた傑作アルバムです。オリジナル・ジャケはエジプトの壁画のようなキスをしている2人の絵のやつですが,上の写真はデジタル・リマスターのリイシュー盤です。未発表曲が2曲収められています。レコードはぼろぼろになるまで聴き込んだ愛聴盤でした。クリード・テイラーがCTIのコンテポラリー・ジャズ部門として立ち上げたサブ・レーベル,KUDUから発売されました。もちろんアレンジはドン・セベスキー,エンジニアはヴァン・ゲルター。ベックもイイけど,サンボーンはもっと良かった。永遠の名盤ですよね,これ。

          
Bob Mintzer 『 Giant Steps 』1993 BMG
<Giant Steps >の話が出ましたので,ちょっと関連して。
<Giant Steps >はミュージシャンにとっても難曲なので,練習やジャムでは結構演奏していても,録音されている演奏は比較的少ないですよね。思いつく演奏としては,えーとですね~。まずはコルトレーンの『 Giant Steps 』では大恥をかいたトミー・フラナガンが名誉挽回にと,自己のアルバム,その名も『 Giant Steps 』(enja)で再演してますね。これはちゃんと最後まで破綻なく演奏できて名誉復元の名演でした。ジャキー・バイヤードもやっていましたよね。パット・メセニーのライブ盤でも聴けます。あれはなんだかよく分からない演奏でしたが。国内の人ではこの前発売されたケイ赤城の2枚組みライブ盤でもやってました(これは持ってませんが)。ギタリストのえーと,あの人,そう,矢堀孝一もやってました。でも,なんと言ってもコルトレーンと同じテナー奏者で,真っ向勝負したのが上のアルバム,ボブ・ミュンツァーの『 Giant Steps 』です。アルバムには2ヴァージョン収められていて,1曲はミュンツァーのカルテット演奏ですが,もう1曲はマイケル・ブレッカーとの2テナーでも演奏です。テンポも原曲の280より若干速めで演奏するあたり挑発的であります。ソロも完璧,凄い迫力で圧倒されます。これくらいのレベルのプロは12キー,全てで<Giant Steps >を演奏できるんでしょうね。ちなみにピアノはドン・グロルニック,ドラムはピーター・アースキンです。
これ以上の<Giant Steps >のカヴァーは今のところ知りません。

          
Cassandra wilson 『 Thunderbird 』2006 EMI
グレゴワール・マレー(グレコリー・マレット?)が最後の1曲だけ参加しています。もっと吹いて欲しかったな~。このアルバム,今までと雰囲気が違っているんですよ。これまでのアコギー中心の音作りから,シンセの打ち込み中心に変化しているんです。プロデューサーがTボーン・バーネットという有名な人らしいのですが,僕は知りません。ロック系の人みたいです。カサンドラの声は好みから言うと嫌いな部類に入ってしまうのですが,つい買っちゃうんですね。何故でしょう。売れているからかな~。どうして人気あるんだろう。あんなに暗く,低く,重たいのに。本作はジャケも怖いです。でも,2002年の『 Belly of the Sun 』は,down to earthな感じが妙に落ち着き,夏になるとベランダでビールを飲みながらぼけーと聴くには最適です。

P.S. 今(5月3日 AM0:43),突然思い出しました。ウォレス・ルーニーもGiant Stepsやってました。どのアルバムだったか忘れたけど。

関連記事

(記事編集) http://jazzlab.blog67.fc2.com/blog-entry-852.html

2006/04/30 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |
この次の記事 : Hein Van de Geyn 『 Why Really 』
この前の記事 : Taylor Eigsti 『 Lucky To Be Me 』

Comment

コメントを投稿する 記事: Joe Beck 『 Brazilian Dreamin’ 』

お気軽にコメントをぞうぞ。
非公開 (管理人のみ閲覧可能なコメント) にしたい場合には、ロック にチェックを入れてください。

  任意 : 後から修正や削除ができます。
  非公開コメントとして投稿する。(管理人にのみ公開)
 

Trackback

この次の記事 : Hein Van de Geyn 『 Why Really 』
この前の記事 : Taylor Eigsti 『 Lucky To Be Me 』
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。