雨の日にはジャズを聴きながら90年代以降のジャズを気ままに綴っています。 旧ブログ 『 雨の日には JAZZ を聴きながら 』 からのデータ移行は終了しました。ジャズ以外にも、時々デジタル関連の物欲記事、最近ハマっているカメラの話題も少しアップしています。 

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Stephane Huchard 『 Bouchabouches 』

   ↑  2006/07/07 (金)  カテゴリー: 未分類

今日は,先日紹介したジャン・ピエール・コモの作品でも超絶テクニックを披露していたステファン・ウシャール(Stephane Huchard )(ds)の新作でも聴いてみましょう。彼は現在までに『 Tribal Traquenard 』(1999 Blue Note),『 Toutakoosticks 』(2003 Blue Note),そして本作『 Bouchabouches 』(2005 Nocturne)の計3枚のリーダー作を制作しています。今回も前作『 Toutakoosticks 』の流れの延長線上の作品かと思われますが,メンバーは大幅に代わっています。ピエール・ド・ベスマン(p)に代わってエリック・レニーニ(p),ニコラ・フォルメレ(tp)に代わってアレクサンドレ・ターセル(tp),ステファン・ギローム(sax)に代わってリック・マーギッツァ(its)など。本作のテーマは<地下鉄>。彼自身のライナーノーツによると,彼の父親が元地下鉄の運転手だったようです。

《 地下鉄で幼い頃から不思議な旅に連れて行ってくれた。ブレーキのキーキーと鳴り響く不快な音。タイヤとレールのぶつかる騒音。人々の足音。列車のスライド・ドアの閉まる音。古びたエスカレーターの稼動音。どれもが最後には地中奥深くに吸い込まれて拡散していった。そして私はこの不思議な音達に何時も魅了されていた。このノスタルジックな記憶の中の強烈な地下鉄の音は,長い年月をかけて私の中でやっと音楽という形にすることができたのです。 》

本作は4ビート・ジャズではなく,むしろ16ビート系のフュージョンと言ってよい作品です。とは言うもののハード・コア・フュージョンでもライト・フュージョンや,ましてやスムース・ジャズでもありません。どんな分類のフュージョンなのか表現に困りますが,勝手に名づけてしまうとすると,<サイバー・パンク・フュージョン>てなところでしょうか。本作ではウシャール自身が録音してきたと思われる地下鉄関連生音のサンプリングが,全編にふんだんに使用されていて,ヴィジュアル的な空想を掻き立てられる不思議が音空間を作り上げています。私的にはウイリアム・ギブスンやP.K.ディックの小説でも読みながら聴くと雰囲気がでますね。リュック・ベンソンの『 The Fifth Elements 』のサントラっぽかったりもします。深夜の首都高ドライブにも合いそうです。

彼のドラムの技術的なことは僕にはわかりませんが,兎に角,正確無比なタイトでステディーなドラミングです。あまり4ビートを演奏しているアルバムは聴いたことが少ないのですが,彼の70枚にも及ぶサイドメンとしての仕事内容を見ると,あまりオーソドックスなジャズ・アルバムには御呼びがかからないようです。本作でも16ビートの曲での演奏の方が耳を奪われます。スコーンと抜けの良いスネア,シャカシャカと涼しく軽いハイハット,バスドラの連打。ソロになるとオーバーダブかと疑いたくなるような千手観音系の手数の多さ。

《 私は型に嵌まった音楽は好きではない。また,自分を自ら制約することも好まない。この世の中,制約ばかりが氾濫しているが,音楽ぐらいは自由でありたいものだ。》

本作のもうひとつの聴きどころは,やはりエリック・レニーニでしょう。ローズを弾いているのですが,これはメチャクチャ,カッコイイでのです。なんか最近,ローズを用いるアルバム増えてませんかね。古いはずの楽器が,何故か新しいジャズに合うんですね。レニーニのローズは絶品です。そう言えば,フラビオ・ボルトロの『 Road Runner 』(1999 Blue Note)でもウシャール,レニーニが参加して,そこでもレニーニはローズ弾いていました。あのアルバムも結構,本作と似たテイストを持ったアルバムだったような。
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2006/07/07 | Comment (6) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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ウシャール

僕は5年前、杉田氏の著書「ヨーロッパのJAZZレーベル」に紹介されている作品を片っぱしから集めていた際、プリズムやウシャールを知り、手に入れたのですが、今ではどちらも入手困難になってきてますね。輸入盤は発売されたらすぐ買わないと、あっという間に市場から消えてしまうので怖いですね。

発売当時買いそびれると、次に見にする時には「廃盤コーナー」で5000円、10000円の馬鹿高い正札がついて売られていますからね。たぶん、ウシャールの作品も含め、あのあたりの輸入盤って、数千枚しかプレスしないんでしょうね。

criss to nary |  2007/08/02 (木) 22:44 [ 編集 ] No.2142


こちらからもTBさせていただきました

昨年の7月にここで盛り上がってから1年ぶりでの購入です。
そもそもHMVでウシャールを全く取り扱いしていないのが原因だったのですが、DUで入手できてホッとしています。
個人的にはToutakoosticksの方が良かったのですが、本作も聴いてみるだけの価値はありました。
次回作も楽しみですが、Toutakoosticksのようにもう少しジャズ寄りの作品を期待しています。

nary |  2007/07/30 (月) 19:29 [ 編集 ] No.2143


すずっくさん,こんばんわ。

>、「P.K.ディックの小説」に似合いそう、ってかなり強力な脅しモンクでーーす。

地下鉄のサンプリングが何となくディックの描くダーティーな近未来的世界をイメージさせるだけで,音楽自体は普通のフュージョンですけどね。

未来には非常に高度化された文明社会が地上には広がっているけど,地下には取り残された古い文明が残されて,それがメトロであったりして...みたいな。

ちなみに僕は映画も大好きなんですが,一番好きな映画が「ブレードランナー」なんですよ。ベタですが,何十回と観ても飽きません。観るというよりあの世界に入り込んでいく感じが好きです。

クリス |  2006/07/08 (土) 23:27 [ 編集 ] No.2144


naryさん,こんばんわ。

naryさんが書いたクリストフ・ウォーレムの記事で,
「あと,このドラマー,異常にカッコイイすな」と言っていたのが,このウシャールだったんですね。

僕の方からもTBさせていただきます。

クリス |  2006/07/08 (土) 23:19 [ 編集 ] No.2145


あぁ~♪

Road Runner、確かに、居ますね。

と、、今、hpみたら、何枚かもっていて、ドラムかっこいいな、って思ったアルバムばかりです。(まじ)
でも、地下鉄系にはあまり興味ないなぁ、、って読んでたけど、「P.K.ディックの小説」に似合いそう、ってかなり強力な脅しモンクでーーす。
う~ん、興味津々です。。

ナリーさんがトラバしたアルバムを聴き直してみようか、、思案中。。です。
今日は時間切れかな。

すずっく |  2006/07/08 (土) 12:48 [ 編集 ] No.2146


Stephane Huchard

ステファン・ウシャールと読むんですね。
私は聴いたことがあるドラマーなのかなと思ってホームページを見てみたら、持ってるCDではPrysmのベーシストChristophe Wallemmeのリーダー作「Time Zone」のドラマーが彼でした。
どうりで上手いはずだわ(笑)
過去記事ですがステファン・ウシャール関連ということでトラバさせていただきます。

また偶然にも注文中のFlorian Ross/Big Fish & Small Pondもそうでした。
これもまたかなり期待できそうです(^^)

nary |  2006/07/07 (金) 23:03 [ 編集 ] No.2147

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